Raycastの料金と無料でできる範囲|買い切りか、継続課金か
Raycastは無料で使い始められますが、途中で有料の案内が出る場面があり、どこからが有料なのかが分かりにくくなっています。「Raycast ryoukin」と調べる人の多くは、値段そのものより「いま自分が使っている機能は無料のままか」を知りたい段階にいます。
結論から書きます。無料の区分は期限のある試用ではなく、そのまま使い続けられます。有料になるのはAI関連の機能と、記録の保存期間や作成数といった上限の解除、そして複数人で共有する枠です。裏返せば、この3つに用がなければ支払いは発生しません。
以下では、公式の料金ページと課金の資料をもとに、区分ごとの金額と中身、上限の具体的な数字、支払い方式の細かい条件を整理します。あわせて、メニューバーに常駐する道具を選ぶときの費用の見積もり方にも触れます。
区分と金額を先に並べる
2026年9月10日時点の公式の料金ページに掲載されている区分は次の5つです。金額は米ドル建てで表示されます。
| 区分 | 月払い | 年払い |
|---|---|---|
| Free | 無料 | 無料 |
| Pro | 10ドル/月 | 8ドル/月 |
| Advanced AIの追加 | Proに8ドル/月を追加 | 同左 |
| Teams(無料枠) | 0ドル/人/月 | 0ドル/人/月 |
| Teams Pro | 15ドル/人/月 | 12ドル/人/月 |
年払いは月払いに対して20%引きです。Enterpriseの区分は個別見積もりで、公開された金額はありません。
学生向けの割引も用意されています。公式の質問集には、認証を受けた学生に対してProを50%引きで提供すると書かれており、ただしこの割引はProの本体にのみ適用され、Advanced AIの追加分には適用されないと明記されています。
金額を見るときに押さえておきたいのは、契約が端末ごとではなくアカウントごとだという点です。1つのProを契約すれば、同じアカウントでログインしている限り、Mac版でもWindows版でもiOS版でも有効になります。プラットフォームごとに契約し直す必要はありません。
無料のまま使える範囲
無料の区分は試用期間ではありません。公式の質問集は、個人向けの区分に課金しない理由として、生産性の層は誰もが使えるべきだという考えを挙げています。
The plan covers all built-in extensions, such as Clipboard History, Calendar or Window Management and provides access to all public extensions built by our community. 出典: raycast.com(2026年9月10日確認)
無料で使えるものを具体的に挙げると、アプリとファイルの検索、クリップボードの履歴、スニペット、Quicklinks、電卓、絵文字の入力、ウィンドウ操作、そして公開されている拡張機能のすべてです。拡張機能を自分で作って使うための開発用の道具も無料の側に入っています。
つまり、ランチャーとして日常的に使う部分はほぼ無料で完結します。有料に踏み込むかどうかを分けるのは、次の節で挙げる上限に当たるかどうかです。
無料の区分を業務で使ってよいかという点も、公式の質問集で明示されています。無料の区分とチーム向けの無料枠は、個人の利用に限らず、企業の環境を含む組織での利用が認められており、無料の機能を組織で使うために有料へ上げる必要はない、という説明です。導入の可否を社内で検討する場合、ここは最初に確認される点なので、先に押さえておくと話が早く進みます。
有料で解ける制限は3種類
Proに移ると変わるのは、機能の追加と上限の解除の2つです。上限のほうは数字がはっきりしているので、自分が当たるかどうかを判断しやすくなっています。
- クリップボードの履歴の保存期間。無料では1日、1週間、1か月、3か月から選び、6か月、1年、無期限はProの側にあります
- メモの作成数。無料では5件まで、Proで無制限になります
- 共有の枠。Teamsの無料枠では、共有する拡張機能が5つ、共有するQuicklinksとスニペットがそれぞれ30件までです
機能の追加としては、AI関連の一式、端末間の同期、翻訳、独自のウィンドウ操作コマンド、独自の配色が挙げられています。
ここで見落とされやすい点が1つあります。公式マニュアルは、Proにしても履歴の保存期間が自動では伸びないと注意しています。設定の該当欄で無期限などを選び直す操作が別に必要です。契約したのに変わらないと感じたら、まずここを確認してください。
AIの利用にも回数の目安が公開されています。Proの区分では毎分50件、毎時300件という上限が示され、Advanced AIを追加した場合は3時間で75件、24時間で150件という別の枠になります。加えて一部のモデルには、1週間あたり50件という個別の上限が設けられています。自分の使い方がこの範囲に収まるかどうかは、契約前に見ておく価値があります。
支払い方式の細かい条件
継続課金なので、開始と終了の条件を把握しておくと予定が立てやすくなります。公式の課金の資料に書かれている点を整理します。
試用は7日間です。月払いでも年払いでも、申し込んだ時点から7日間は無料で、その期間が終わった日に最初の請求が発生します。以後は同じ日付で毎月、または毎年更新されます。
試用は1アカウントにつき1回だけです。一度解約して後から契約し直した場合、新しい試用期間は付かず、その場で請求が始まります。試すつもりで解約と再契約を繰り返す使い方はできません。
解約はいつでも可能で、解約しても次の更新日までは有料の機能が使えます。更新日を過ぎると無料の区分に戻ります。日割りでの返金ではなく、期間の終わりまで使い切る形です。
Advanced AIはProへの追加なので、単独では契約できません。請求の周期はProに合わせられ、Proが年払いならAdvanced AIも年払いになります。
支払い方法の変更や請求書の確認は、アカウントの設定から行います。iOS版から契約を始めることもでき、その場合はアプリ内の設定画面から試用を開始する導線が用意されています。どの経路から契約しても、有効になる範囲はアカウント単位なので、Mac版とiOS版で別々に払う必要はありません。
Enterpriseについては、公開の料金表に金額がなく、直接の問い合わせが案内されています。SAMLによるシングルサインオン、SCIMによる利用者の自動連携、拡張機能の許可一覧、接続元の制限といった管理機能がこの区分に含まれます。
チーム向けの区分をどう見るか
個人で使っている人には関係が薄い区分ですが、職場で導入を検討する場合は先に押さえておく価値があります。公式の質問集は、無料の区分もチーム向けの無料枠も、個人利用だけでなく組織での利用が認められていると明記しています。無料の機能を業務で使うために有料の区分へ上げる必要はない、という説明です。
チーム向けの無料枠は試用でもありません。期限は無く、上限の範囲であれば使い続けられます。上限は前の節で挙げたとおり、共有する拡張機能が5つ、共有するQuicklinksとスニペットがそれぞれ30件です。
席数には最小も最大もありません。必要になった時点で人を追加し、1人あたりの月額を払う形です。1人が複数の組織に所属することもでき、その数に制限はありません。ただし公式の質問集は、組織ごとに別のメールアドレスを使い分けないよう注意を促しています。共有された内容にアクセスするにはそのアカウントでログインする必要があるためです。
個人のProとチーム向けの区分の関係も整理しておきます。チーム向けのProには、個人のProに含まれるものが一式入っています。共有の枠が無制限になる分だけ、1人あたりの月額が高くなる構成です。個人のProを契約している人が組織に加わる場合、契約が二重になるかどうかは組織側の設定に依存するので、支払いの窓口を先に決めておくと無駄が出ません。
常駐する道具の費用をどう見積もるか
Raycastの料金を調べている人の多くは、同時に他の常駐アプリの費用も抱えています。ランチャー、クリップボードの管理、ウィンドウ操作、スクリーンショット、メニューバーの整理。1つあたりは小さくても、月額が並ぶと合計は無視できない額になります。
見積もりの軸は2つです。1つは、その機能が毎日の作業のどこに効くか。もう1つは、支払いが継続課金なのか買い切りなのかです。継続課金は使い続ける限り増え続けるので、機能の追加が止まった後も同じ額を払い続けることになります。買い切りは初期の負担が大きい代わりに、その後は増えません。
もう1つ、見落とされやすい費用があります。無料の道具を複数組み合わせて同じことをしようとすると、設定の手間と、更新のたびに壊れないかを確かめる手間が発生します。この手間は金額として見えないため、比較のときに勘定から抜け落ちます。
判断の材料として、次の3つを自分の使い方に当てて数えてみると、契約が要るかどうかがはっきりします。
- 過去1か月のあいだに、クリップボードの履歴から3か月より前の内容を探した回数
- メモとして残しておきたい内容が、5件を超えて溜まっているかどうか
- AIの機能を、Raycastの中から実際に呼び出した回数
3つとも0に近いなら、無料の区分のままで困りません。逆に、どれか1つでも日常的に当たっているなら、その項目のためだけに契約する価値があります。機能の一覧を眺めて「あると便利そう」で決めると、使わない機能に払い続けることになります。
メニューバー側の費用を分けて考える
Raycastの区分をどれにするかを決めても、メニューバーの混雑は解決しません。むしろ拡張機能のメニューバー用コマンドを増やすほど、並ぶアイコンは増えます。ここは別の軸として費用を見積もる必要があります。
整理の道具で何がどこまでできるのかはできることにまとまっています。畳む範囲、常に出しておく項目の指定、macOSの版との対応が確認できます。同じ役目の道具が複数あるので、方式の違いを並べたほかの道具との違いも判断材料になります。ここで見るべきは優劣ではなく、隠したあとの取り出し方が自分の使い方に合うかどうかです。
支払い方式そのものは料金に記載があります。継続課金と買い切りのどちらかは、上で書いた見積もりの軸に直接効くので、機能の一覧より先に見ておくと判断が速くなります。導入前の疑問、たとえば隠した状態で通知が届くのか、更新のあとに設定が戻らないかといった点はよくある質問に載っています。手元の環境で確かめるならダウンロードから入手できます。
判断の順番としては、まずRaycastの上限に自分が当たるかどうかを数字で確かめ、当たらないなら無料のまま据え置く。そのうえで、メニューバーの混雑が実際に作業を止めているかを別に見る。この2つを混ぜずに扱うと、必要のない契約を避けられます。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開けるかどうかは、支払う前に確かめておきたい実用上の分かれ目です。
よくある質問
Raycastは無料のままずっと使えますか?
使えます。無料の区分は試用期間ではなく、期限はありません。アプリやファイルの検索、クリップボードの履歴、スニペット、電卓、ウィンドウ操作、公開されている拡張機能のすべてが無料の側に含まれます。有料に移る必要があるのは、AI関連の機能を使う場合か、保存期間や作成数の上限に当たった場合です。
Proの金額はいくらですか?
2026年9月10日時点の公式の料金ページでは、月払いが10ドル、年払いにすると月あたり8ドルで、年払いは20%引きになります。より高性能なモデルを使うAdvanced AIは追加で月8ドルです。認証を受けた学生にはProの50%引きが用意されていますが、追加分には適用されません。
無料の試用は何日間で、繰り返し使えますか?
7日間で、1つのアカウントにつき1回だけです。解約して後から契約し直した場合、新しい試用期間は付かず、その時点から請求が始まります。試用の終了日に最初の請求が発生し、以後は同じ日付で更新されます。解約後も次の更新日までは有料の機能を使えます。
Proにしたのにクリップボードの履歴が伸びません。なぜですか?
契約しても保存期間は自動では伸びない仕様です。公式マニュアルにも、設定のクリップボード履歴にある保存期間の欄で、無期限や6か月、1年を選び直す操作が必要だと書かれています。契約と設定が別になっているため、変わらないと感じたらまずこの欄を確認してください。