MacBookを買ったらやること|最初の1時間と、最初の1週間に分ける

MacBookを買ったらやることを調べると、項目が30も並んだ一覧に行き当たる。全部を初日にやる必要は無く、順番を間違えると同じ作業を二度やることになる。この記事では、やることを「最初の1時間」「初日のうち」「最初の1週間」に区切り、どの段階で何を決めるかを並べる。あとから直しにくい項目と、使いながら決めればよい項目を分けて書く。

「やること」を時間で区切ると、抜けが減る

検索で出てくる一覧が長くなるのは、性質の違う作業が混ざっているからである。電源を入れた直後にしかできないこと、保証の手続きのように期限があること、使い方が見えてこないと決められないこと。この3つを同じ列に並べると、どれを先にやるか分からなくなる。

区切りの目安は次のようになる。最初の1時間は、あとから手戻りが出る設定に使う。初日のうちは、控えと保証のように期限や事故に関わるものに使う。最初の1週間は、使ってみて分かった不便を直す時間に充てる。

長く使っている人の環境構築の記録を読むと、この考え方が手順の形で残されている。

この構成で3年くらい開発しています。完璧ではないけど、大きな不満はありません。新しいMacを買っても、このページを見ながらセットアップすれば1時間で同じ環境が再現できます。 出典: zenn.dev

やることを書き残しておくと、次に買い替えたときの作業が短くなる。初回のうちに手順を書き出しておく価値は、その1点にある。

最初の1時間でやること

電源を入れてからの流れで決まってしまう項目を先に片づける。

データの引き継ぎは、この段階で判断する。前のMacやTime Machineのバックアップから移すなら、初回セットアップの画面で済ませるほうが手数が少ない。使い始めてから移行アシスタントを走らせると、既に作ったアカウントとぶつかって二重のユーザが増えることがある。

Apple Accountへのサインインは、iCloudの同期の起点になる。回線が細い場所なら後回しでもよいが、写真や書類の同期が始まる時間を見込んでおきたい。

ディスクの暗号化は、ファイルが少ないうちに有効にすると待ち時間が短い。復旧用のキーをiCloudに預けるか自分で保管するかを選ぶ画面が出るので、社用なら会社の方針を先に確かめる。

Touch IDは複数の指を登録できる。左右の人差し指を入れておくと、外付けキーボードを使う日と本体のキーボードを使う日で持ち替えの手間が消える。

自動アップデートは、セキュリティ対応だけ自動、macOSの大きな更新は手動という組み合わせにしておくと、仕事で使うアプリが追いついていない時期の事故を避けられる。

初日のうちにやること

期限があるものと、壊れたときに効くものを初日に置く。

シリアル番号は、アップルメニューの「このMacについて」から確認できる。修理や保証の問い合わせで最初に聞かれる番号なので、購入を証明する書類と一緒に控えておく。

保証を延長するかどうかの判断も、初日のうちに済ませたい。購入から一定の期間を過ぎると申し込めなくなるため、迷っているうちに選択肢が消える。持ち歩く頻度が高いなら検討の余地が大きい。

紛失や盗難に備える機能は、Apple Accountにサインインしていれば設定から有効にできる。持ち出す予定があるなら初日に入れておく。

バックアップの置き場所も初日に決める。Time Machineは外付けストレージに世代ごとの控えを取る仕組みで、iCloudはファイルを同期する仕組みである。役割が違うので、片方だけでは取りこぼしが出る。外付けの容量は本体のストレージの2倍から3倍を目安にすると世代が残りやすい。

ケースや保護用品を買うかどうかも、この日に決めておくと傷が付く前に間に合う。持ち歩き方によって要るものが変わるため、通勤の鞄に入れるのか、机の上だけで使うのかを先に決める。

最初の1週間でやること

ここからは、使ってみて分かった不便を直す時間になる。

スクリーンショットの保存先を変える。初期値ではデスクトップに保存されるため、撮るほど画面が埋まる。専用のフォルダを作って指定すると散らからない。

Finderの表示を直す。すべてのファイル名拡張子を表示する、検索の開始位置を現在のフォルダにする、パスバーを表示する、の3つはファイルを探す時間を直接削る。

Dockは、自動的に隠す設定と、最近使ったアプリを表示しない設定を見ておく。後者を切ると、Dockの長さが日によって変わる現象が止まる。

キーボードは、キーのリピート速度とリピート入力認識までの時間を調整する。文章を書く量が多いほど効く。

トラックパッドは、タップでクリック、3本指のドラッグ、スクロールの向きの3つを試す。初期値が合わないと、毎日の操作すべてに小さな抵抗が乗る。

集中モードは、通知を止めたい時間帯を決めてから作る。作る前に決めておかないと、条件が細かくなりすぎて使わなくなる。

Windowsから乗り換えた場合に、先に覚える操作

初めてMacを使う場合、設定より先に操作の違いで手が止まる。覚える数は多くないので、初週のうちに通しておくと以降が楽になる。

修飾キーの役割が入れ替わる。コピーと貼り付けはCommandキーを使い、Controlキーは別の役割になる。半角と全角の切り替えは、キーボードの左下のかなと英数のキーで行う形が標準になっている。

ウインドウの閉じるボタンと、アプリの終了が別の操作になる。左上の赤い丸はウインドウを閉じるだけで、アプリは動いたままになる。Dockのアイコンの下に点が付いているものが動いているアプリなので、終了したいときはCommandキーとQキーを押す。

アプリの追加と削除は、アプリケーションフォルダにファイルを入れる形が基本になる。App Store以外から入れたアプリは、初回だけ開く許可を求める画面が出る。

画面の上端に出るメニューバーは、前面のアプリによって中身が変わる。設定の項目が見つからないときは、Dockではなくこの帯の中を探すことになる。右端に並ぶアイコンは常駐しているアプリのもので、ここが増えるほど目当てのものを探す時間が伸びる。

ファイルの管理はFinderが担う。Windowsのエクスプローラと似た役割だが、初期値では拡張子が隠れていて、検索が常にMac全体から始まる。初週に直しておきたい理由がここにある。

入れる道具は、困りごとが出てから決める

アプリの一覧を見て片端から入れると、常駐するものが増えて起動が重くなる。順番としては、困りごとが出てから対応する道具を探すほうが数が少なく済む。

無料で始められる範囲は広い。パッケージ管理のHomebrewを入れておくと、多くのアプリを1行のコマンドで入れられる。メニューバーの整理を目的にしたアプリも、オープンソースで公開されているものがある。IceはGitHubで公開されていて、brew install --cask jordanbaird-ice で入る。Hidden BarもGitHubで公開されていて、brew install --cask hiddenbar で入るほか、App Storeでも配布されている。

有料のものを検討する段になったら、払い方を確かめたい。この分野には買い切りのものと年額のものがあり、同じ機能でも数年後の総額が変わる。

段階 入れるもの 判断の基準
初週 ブラウザ、パスワード管理、圧縮解凍 無いと仕事が止まるもの
2週目以降 ランチャー、ウインドウ整列、クリップボード履歴 同じ操作を1日に何度も繰り返していると気付いたもの
常駐が増えてから メニューバーの整理 目当てのアイコンを探す時間が出てきたもの

3段目が最後に来るのは理由がある。常駐アプリが少ないうちはメニューバーが混雑しないため、整理の道具を入れても効果が見えない。逆に、クラウドストレージ、チャット、電池の管理、画面の調整といった常駐が揃うと、前面のアプリを切り替えた瞬間に右側の項目が押し出されるようになる。

よくある失敗と、その場での直し方

最初の1か月で起きやすいつまずきを挙げる。

1つ目は、移行で古い常駐アプリを連れてきてしまうことである。前のMacから丸ごと移すと、常駐アプリとその設定が一緒に来る。新品なのにメニューバーが最初から埋まっているのはこれが理由になる。システム設定の一般にあるログイン項目を開き、起動時に立ち上がるものとバックグラウンドで動くものを選び直すと数が減る。

2つ目は、アプリをドラッグして消したつもりになることである。アプリケーションフォルダから消しても、設定ファイルと常駐の登録が残ることがある。メニューバーのアイコンだけが残る症状が出たら、ログイン項目を確認する。

3つ目は、ストレージの残量である。512GBの機種でも、写真とiCloudの同期と動画の編集が重なると早く減る。デスクトップと書類をiCloudに同期する設定は、契約する容量と合わせて判断したい。

4つ目は、メニューバーの混雑である。Appleの利用ガイドには、入りきらなかった項目をまとめて開く機能の説明が無い。折り畳まれるのでも一覧が出るのでもなく、単に描かれなくなる。ノッチのあるMacBookでは帯の中央が使えないため、入りきらなくなるのが早い。

5つ目は、設定を変えた記録を残さないことである。半年後に同じ症状が出たときに、どこを触ったか分からなくなる。変えた項目を1行ずつ書き残しておくと、次の買い替えでそのまま使える。

常駐アプリが増えたあとに効く、隠す基準

メニューバーを片づけるとき、道具を入れる前に分類を決めておくと設定が短時間で終わる。押す頻度で3段階に分けるのが分かりやすい。

1日に何度も押すものは、たいてい2つか3つしかない。次に、気になったときだけ押すもの。最後に、動いていることさえ分かればよく、押すことがほぼ無いもの。3段目は常時隠す扱いにしてよく、2段目は畳んでおいて必要なときに呼び出す形が合う。

呼び出し方は作りによって分かれる。帯の上に展開してから押す形、メニューバーの下のポップアップにまとめて出す形、そして隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける形の3通りである。呼び出したときに残量の数字や未読の件数がそのまま出るかどうかも、実際の使い勝手に効く。仕切りより左へ送って時計のまわりを空ける仕組みと、隠したものを本物の見た目のまま出す仕組みはできることに説明がある。

価格と払い方を並べた表はほかの道具との違いにあり、2026年9月3日に各社の販売ページで調べた金額として載っている。無料のオープンソースのものも同じ表に入っているので、無料で足りるかどうかの見当が付く。買い切りの範囲は料金で確かめられる。

この種の常駐アプリは、メニューバーの描画を読み取るために画面収録の許可を、アイコンを押してメニューを開くためにアクセシビリティの許可を求める。求める理由はよくある質問に説明があり、対応するmacOSの下限と試用の条件はダウンロードに載っている。

買ったあとの流れを通して並べると、最初の1時間で引き継ぎと暗号化を決め、初日にシリアル番号と保証と控えの置き場所を押さえ、最初の1週間で初期値のまま不便だった箇所を直す。道具は困りごとが出てから入れ、常駐が増えたところで押す頻度による分類を作る。この順で進めると、買ってから1か月たっても画面の上端と下端が散らからない。

よくある質問

MacBookを買ったら、最初の1時間で何をすればいい?

あとから手戻りが出る項目に時間を使う。前のMacやバックアップからのデータ引き継ぎ、Apple Accountへのサインイン、ディスクの暗号化、Touch IDの登録、自動アップデートの範囲の5つになる。引き継ぎは初回セットアップの画面で済ませるほうが、あとから移行アシスタントを走らせるより手数が少ない。

保証の延長は、あとから申し込める?

購入から一定の期間を過ぎると申し込めなくなるため、初日のうちに判断しておくほうが選択肢が残る。判断の前に、シリアル番号をアップルメニューの「このMacについて」から控え、購入を証明する書類と一緒に保管しておくと、修理の問い合わせがそのまま進む。

アプリは最初にまとめて入れたほうが早い?

片端から入れると常駐するものが増え、起動と動作が重くなる。困りごとが出てから対応する道具を探すほうが数が少なく済む。初週は無いと仕事が止まるものだけ、2週目以降は同じ操作を繰り返していると気付いたもの、という順で足していくと無駄が減る。

メニューバーの整理は無料のアプリでもできる?

オープンソースで公開されているものがある。IceはGitHubで公開されていて brew install --cask jordanbaird-ice で入り、Hidden Barも同じくGitHubで公開されていて brew install --cask hiddenbar で入る。隠す、出す、常に隠すといった基本の分け方は無料の範囲でも扱える。

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