Alfredの使い方と初期設定|入れた直後に決めておくこと
入れて起動したところまでは進んだが、設定画面のタブが多く、どこから触ればよいのか分からない。とりあえず既定のまま使い始めて、半年後に「あの機能が動かない」と気づく。この記事は、そうならないために入れた直後に決めておく項目を、開発元の公開資料をもとに順番に並べたものになる。
入手先を間違えないところから始まる
最初の分かれ道は入手先にある。Mac App Storeで同じ名前のアプリが見つかるが、そこに置かれているのは1.2という古い版で、更新は止まっている。開発元は2012年6月のApp Storeの要件変更を理由に、現行版を自社サイトからのみ配布する方針を取っている。現行のOSに対応した版が欲しい場合、入口は開発元のサイトになる。
もう一点、圧縮ファイルの展開に使う道具にも注意が向けられている。開発元は、第三者の展開ツールを使った場合に新規導入で問題が起きることがあるとして、専用の説明を用意している。ダウンロードしたファイルは、macOS標準の方法で開くのが安全になる。
動作の下限は macOS 10.14 である。それ未満の環境では起動時に警告が出る作りになっている。最新版は5.7.3で、公開は2026年4月1日。macOS 26への対応は2025年9月の5.7で入っており、そこでmacOSのシステム設定を検索する仕組みが作り直されている。古い版を使い続けている場合、この部分の挙動が今の記事の説明と食い違うことがある。
一般設定で最初に決める4項目
設定画面を開いたら、まずGeneralタブを片づける。ここには判断が要る項目が4つある。
ひとつめはログイン時の起動である。「Launch Alfred at login」を有効にすると、Macにログインしたときに自動で常駐する。常駐しないと呼び出せないので、日常的に使うつもりなら入れておく。
ふたつめはホットキーである。既定は option キーとスペースキーの組み合わせになっている。これはmacOS標準の検索が使う command キーとスペースキーと重ならないように選ばれている。指の記憶を標準の検索側から移したい場合は変更できるが、その場合は標準側の割り当てを外す作業が別に要る。開発元がこの変更について専用の説明ページを置いているのは、そこで詰まる人が多いためである。
みっつめは場所の設定になる。「Where are you」で国を指定すると、ウェブ検索の候補がその国向けの検索先に切り替わる。指定した国の検索先を使いたくない場合は、International を選ぶと地域に寄せない結果になる。
よっつめが権限で、これだけは分量があるので次に分ける。
権限を出さないと動かない機能がある
macOSは10.14以降、アプリが他のアプリを操作する範囲を細かく区切るようになった。この区切りに対応する形で、いくつかの権限を手で許可する必要がある。開発元は初回起動時に要求する作りにしているが、後から出し直すこともできる。
Alfred will ask for permissions when you first launch Alfred, but you can also find a quick-access "Request Permissions..." button in Alfred's General Permissions. 出典: alfredapp.com
必要になる権限は主に二つある。
- アクセシビリティ。スニペットの自動展開、キー入力の再現、クリップボードの連携、システム操作の実行に要る。これが無いと、設定は正しいのに動かないという状態になる
- フルディスクアクセス。ブラウザのブックマークを検索対象にするために要る
「機能を有効にしたのに反応しない」という詰まり方の大半は、この権限の側に原因がある。設定画面で機能を入れた直後に権限の許可画面が出て、そのとき別の作業をしていて閉じてしまう、という流れが典型になる。心当たりがある場合は、Generalタブの権限のボタンから出し直せばよい。
許可を求める窓が出たときに「今は要らない」と閉じてしまった場合でも、後から出し直せる。開発元のトラブルシューティングには、拒否したあとに許可する方法と、いったん許可したのに効いていないときに与え直す方法が、それぞれ項目として並んでいる。作業の途中で出た窓を反射的に閉じるのはよくあることなので、詰まっても手詰まりにはならない。
権限の許可はOS側の設定に記録される。アプリを入れ直したり、大きく版を上げたりしたときに、許可が外れて同じ症状が再発することがある。動かなくなったらまず権限を疑う、という順番を覚えておくと復旧が早い。
最初に覚える呼び出し方は5種類で足りる
設定が済んだら、実際の使い方に移る。機能の一覧は長いが、最初に手が覚えるべきものは限られている。無料の範囲だけで次の5種類が使える。
- アプリとファイルを開く。ホットキーで窓を出し、名前の一部を打って決定する。使い方に応じて候補の順番が学習されていく
- ウェブ検索。あらかじめ用意された検索先に加えて、自分がよく使うサイトを検索先として追加できる。キーワードを決めておくと、そのキーワードに続けて語を打つだけで飛べる
- 計算。式をそのまま打つと結果が出る。決定するとクリップボードに入るので、そのまま貼り付けられる
- 辞書とスペル確認。単語の意味や綴りをその場で引ける
- システム操作。スリープ、ゴミ箱を空にする、スクリーンセーバの起動といった動作をキーワードで呼べる
これに加えて、検索結果を選んだ状態で shift キーを叩くとファイルの中身を開かずに覗ける。電話番号などを画面いっぱいの大きな文字で出す機能もあり、離れた場所から番号を読み取るときに使われる。
この5種類は毎日使うものなので、最初の一週間はここだけを意識して使えばよい。ワークフローや定型文の自動展開といった機能は、この土台ができてから足すほうが定着する。順番を逆にすると、設定した機能を呼び出す方法自体を忘れる、という結果になりやすい。
検索の当たり方は設定で変えられる
使い始めて最初に不満が出るのは、たいてい検索結果の並びになる。目的のアプリが2番目に出る、探しているファイルが出てこない、といった症状である。ここは設定で調整できる。
まず、ファイルを探すときはキーワードを使う方式が勧められている。既定の結果一覧に何でも出す作りにすると、表示が遅くなり、絞り込みも効かなくなるからである。ファイル検索用のキーワードを覚えておくと、既定の結果は軽いまま保たれる。
次に、表示件数と並び順である。5.7.2の更新で、既定の表示件数の選択肢が40件、50件、75件、100件に変更されている。同じ更新で、ファイル検索の並び順をmacOS側から事前に整った状態で受け取る方式に変わっており、その挙動が合わない場合はFeaturesのFile Searchの中にあるDefault Orderで以前の動きに戻せる、と案内されている。検索の当たり方が急に変わったと感じたら、この項目を見る。
そして、それでもファイルが見つからない場合は、macOS側の索引を疑うことになる。Advancedタブには索引を作り直す項目があり、押すとターミナルが開いてmdutilが走る。作り直しには1時間以上かかることがあるとされているので、作業の合間に始めるものではない。
詰まったときに開く場所
一通り動くようになった後で出てくる症状にも、対応する場所が決まっている。
日本語と英語のように複数の入力ソースを切り替えて使っている場合、検索窓での入力が意図した言語にならないことがある。Advancedタブに、使う入力ソースを固定する項目が用意されている。
修飾キーを押しながら決定したときの動作も、Advancedタブで変えられる。control、option、command のそれぞれに、通常とは違う動作を割り当てられる仕組みになっている。既定のまま使っていると存在に気づきにくい部分になる。
設定画面の各セクションには疑問符のアイコンが置かれており、押すとその機能の説明ページに飛ぶ作りになっている。名前だけでは用途が分からない項目に当たったとき、検索し直すより早い。
なお、連絡先の検索については、macOSのメタデータを使う方式が macOS 15 以前でのみ利用できるという注記が更新履歴に入っている。新しいOSに上げてから連絡先が出なくなった場合は、この変更が理由の可能性がある。
使い込む前に決めておく設定
最後に、後から変えると影響が出る種類の設定を挙げておく。
クエリ履歴の保存は既定では入っていない。Advancedタブで有効にすると、直近20件の入力を覚える。あわせて、前回の入力から5分以内に呼び出したときに直前の入力を自動で出す設定もある。同じ検索を繰り返す作業では効くが、他人に画面を見せる機会が多い環境では入れないという判断もありうる。
設定の同期も早めに決めておきたい項目になる。複数のMacで使う場合、設定をまとめて持ち回れる仕組みが用意されている。後から有効にすると、どちらの機種の設定を正とするかを決める手間が発生する。使う機種が決まっているなら、最初に有効にしておくほうが楽になる。
もうひとつ、アプリを取り除くときの手順も先に知っておくと安心できる。開発元は、メニューバーのアイコンから終了を選び、アプリケーションフォルダの本体をゴミ箱へ移す手順を案内している。そのうえで、いわゆるアプリ削除ツールの使用は勧めないとしている。現行版が必要としているファイルまで消してしまう可能性があるという理由である。
入れた直後にメニューバーをどうするか
初期設定の最後に残るのが、メニューバーの扱いになる。このアプリは常駐すると山高帽の形のアイコンを1つ置く。呼び出しはホットキーで済むので、このアイコンを押す機会はほとんどない。
だからといって入れた初日に消すのは早い。ホットキーがまだ指に入っていない時期は、そのアイコンが唯一の確実な入口になるからである。実際、開発元のトラブルシューティングには「アイコンを隠したらアプリが見つからなくなった」という項目が独立して置かれている。消す設定はAppearanceタブの左下Optionsにあり、いつでも切り替えられる。急ぐ必要はない。
現実的な順番は、ホットキーが指に入るまで数週間そのままにして、その後でメニューバー全体をまとめて見直すことになる。常駐アプリが十数個あるなら、アプリごとに設定画面を開いて消していくより、並びを1か所で扱えるようにしたほうが後の見直しが軽い。この種の道具に何ができるのかはできることに整理されており、アプリ側の設定で消す方法との違いはほかの道具との違いにまとまっている。
費用の形は道具によって買い切りと継続課金に分かれるため、比べる前に料金で形を確認しておくと迷いが減る。権限の要り方や他の常駐アプリと併せて使うときの挙動といった、導入直後に出やすい疑問はよくある質問に集めてある。手元のメニューバーで実際の並びを見ながら決めたい場合はダウンロードから入るのが早い。初期設定でホットキーと権限を固めておけば、メニューバーの判断はいつでもやり直せる。
よくある質問
Mac App Storeにあるものを入れてもよいですか?
App Storeに置かれているのは1.2という古い版で、更新は止まっています。開発元は2012年6月のApp Storeの要件変更を理由に、現行版を自社サイトからのみ配布する方針を取っています。現行のmacOSに対応した版が必要な場合は、開発元のサイトから入手してください。
設定を入れたのにスニペットが展開されません。
アクセシビリティ権限が許可されていない可能性が高いです。スニペットの自動展開やキー入力の再現、クリップボードの連携にはこの権限が要ります。Generalタブにある権限の要求ボタンから出し直し、macOS側の設定でアプリにチェックを入れてください。ブックマークの検索にはフルディスクアクセスが別に必要です。
ホットキーをcommandキーとスペースキーに変えても大丈夫ですか?
変更自体はできますが、macOS標準の検索と同じ組み合わせなので競合します。開発元はこの変更について専用の説明ページを用意しており、標準側の割り当てを外すか変える作業が別に必要になります。既定はoptionキーとスペースキーで、こちらは競合しないように選ばれています。
ファイルが検索結果に出てこないときは何を見ますか?
まずファイル検索用のキーワードを使う方式に切り替えます。次にFeaturesのFile Searchにある並び順の設定を確認します。それでも出ない場合はmacOS側の索引が壊れている可能性があり、Advancedタブから索引の作り直しを実行できます。作り直しには1時間以上かかることがあります。