Macのアクティビティモニタの読み方|5つのタブの使い分け

Macのアクティビティモニタを開いても、数字と名前が並ぶだけで、どこを見れば原因に近づくのか分かりにくい。動作が重いときに使う道具として紹介されることが多いが、実際には性質の違う5つの画面が1つのウインドウに同居している。どのタブが何を答える画面なのかを決めてから開くと、見る場所が1か所に絞れる。各欄の意味と、終了の判断までを順に整理する。

アクティビティモニタは、何を答える道具なのか

この道具が扱う単位はプロセスである。Appleの説明では、プロセスはMacで実行しているプログラムを指し、目に見えるアプリだけでなく、macOSが使うシステムアプリや、画面に出てこないバックグラウンドの処理も含まれる。つまり、Dockに並んでいないものも全部並ぶ。

見える情報は常に現在の値で、一定の間隔で更新される。技術者向けの解説でも、標準で組み込まれている点と更新の間隔が最初に説明されている。

macOSには アクティビティモニタ というシステムモニタリングツールが最初から入っていて、Macで実行しているプログラム(プロセス)が使用しているメモリの容量やCPU時間などを知ることができます。表示される情報は5秒ごとに更新されます。 出典: tech.iimon.co.jp

更新の間隔はAppleのユーザガイドにも同じ値が書かれており、標準では5秒ごとに更新される。細かく追いたいときは、この頻度を変えられる。逆に言えば、初期の設定では5秒より短い山や谷は見えない。一瞬だけ跳ねた負荷を捕まえたい場合は、頻度を上げてから観察する形になる。

開く場所はアプリケーションフォルダの中のユーティリティフォルダである。毎回たどるのが面倒なら、Spotlightを出して名前の先頭を打てばすぐに出る。Dockのアイコンをグラフに変える方法もあり、表示メニューのDockアイコンから選べる。

CPUタブ。誰が処理を使っているのかを見る

CPUタブは、処理能力の取り合いを見る画面である。Appleの説明では、通常はプロセッサの能力はわずかしか使われておらず、計算の多いアプリを動かしたときに増える。

ウインドウの下部に出る3つの割合が、全体の状況を表す。システムはmacOSに属するプロセスが使っている割合、ユーザは自分で開いたアプリとそれらが開いたプロセスが使っている割合、アイドル状態は使われていない割合である。ユーザ側が高いなら心当たりのアプリを探せばよく、システム側が高いなら更新や索引の作成など、macOS側の処理が走っている可能性が出てくる。

列の数字で迷いやすいのは、割合が100を超える点である。これは全体に対する割合ではなく、1つのコアを使い切った状態を100として数えるためで、コアが複数あるMacでは数百という値が出る。異常ではない。

経過を追いたいときは、ウインドウメニューから「CPU使用率」や「CPUの履歴」を開くと、小さな窓が別に出る。作業をしながら山の形だけを見張りたい場面に向く。

メモリタブ。空きの量より、圧力の色を見る

メモリタブでいちばん先に見るのはメモリプレッシャーのグラフである。Appleの説明では、メモリが処理のためにどの程度効率的に使われているかを視覚的に表現したもので、空きメモリ容量、スワップ率、確保されているメモリ、ファイルキャッシュメモリから決まる。色の意味は次のとおりである。

  • 緑色。すべてのRAMを効率的に使えている
  • 黄色。RAMが今後足りなくなる可能性がある
  • 赤色。より多くのRAMが必要である

ここが分かれ目になる。空きメモリが少ないこと自体は問題ではない。Appleは、空いているメモリがあってもパフォーマンスが向上するとは限らず、すべてのメモリを効率的に使うことでmacOSの性能は最も高くなると明記している。数字を見て不安になる前に、色を見る順番にしたい。

下部に並ぶ欄の意味も押さえておきたい。物理メモリは装着されているRAMの容量、使用済みメモリは使われている容量である。その内訳として、アプリメモリはアプリが使っている分、確保されているメモリはシステムの動作に必要でキャッシュに回せない分、圧縮は利用できるRAMを増やすために圧縮された分になる。キャッシュされたファイルは性能向上のために未使用メモリに置かれたファイルで、上書きされるまで残る。スワップ使用領域は、RAMとの間でやり取りするために起動ディスク上で使われている量である。

RAMを増やす判断をするときは、色が赤のまま続き、スワップ使用領域が増え続けるかどうかを見る。増設できる機種かどうかは、Optionキーを押しながらアップルメニューから「システム情報」を開き、ハードウェアのメモリにあるメモリスロットの欄で確かめられる。この欄が出ない機種は交換できない。

エネルギータブ。電池の減りの原因を名指しする

ノート型で電池の減りが早いときは、この画面が最短の経路になる。上部にアプリごとの値が並び、エネルギー影響は現在の消費の相対的な測定で、低いほうが望ましい。12時間の電力は、過去12時間または起動してからの平均で、ノート型でのみ出る。

同じ列に、原因の切り分けに効く項目が並ぶ。App Napが働いているかどうか、高性能なグラフィックカードを必要としているかどうか、そしてMacをスリープさせないようにしているかどうかである。最後の非スリープの欄は、蓋を閉じても寝ない、という症状の相手を名指しできる欄になる。

下部には全体の情報が出る。ノート型では充電残量、電源に繋いでいるときの充電完了までの時間とAC電源の使用時間、繋いでいないときの残り時間とバッテリー電源の使用時間、そして過去12時間の充電レベルが並ぶ。

ディスクタブとネットワークタブ。待たされている原因を分ける

ディスクタブは、読み書きの回数と量を見る画面である。作業が止まっているのに、CPUもメモリも余裕がある場合は、ここが動いていることが多い。写真やクラウドの同期、バックアップ、検索用の索引の作成は、この画面で名前が出る。

ネットワークタブは、送受信のパケット数とデータ量を見る画面である。回線が細いと感じるときに、どのプロセスが使っているかを確かめられる。どちらもDockのアイコンをグラフに変える指定ができるため、作業のあいだ横目で見る使い方に向いている。

この2つは、原因の切り分けで役に立つ。重いという症状は、処理の不足と、読み書きの待ちと、通信の待ちが混ざって出る。CPUとメモリだけを見て心当たりがないときに、残りの2つを見る順番にすると、無駄な終了を減らせる。

タブの外にある機能も押さえておく

5つのタブのほかに、覚えておくと手数が減る操作がある。

表示メニューの「表示項目」で、一覧に出す列を選べる。表示メニューの「すべてのプロセス(階層表示)」に切り替えると、どのプロセスがどのプロセスに属しているかが分かる。検索フィールドに名前を打てば、その場で絞り込める。「過去12時間のアプリケーション」という絞り込みもあり、いま動いていないものも含めて振り返れる。

一覧の並べ替えは、列見出しを押すだけで切り替わる。同じ見出しをもう一度押せば、昇順と降順が入れ替わる。原因を探すときは、CPUタブなら割合の列、メモリタブならメモリの列を降順にして、上から数行だけを見る形で足りる。プロセスを選んでダブルクリックすると、そのプロセスだけの詳しい情報が別の窓に出るため、名前に心当たりがないものの正体を調べるときはここを開く。

絞り込みの条件も、表示メニューに並んでいる。自分のユーザアカウントが持つものだけ、macOSが持つものだけ、ウインドウを作れるものだけ、といった切り替えができる。ウインドウを作れるものだけに絞ると、目に見えるアプリと、画面に出ない常駐プロセスを分けて数えられる。

GPUの状況はタブではなく、ウインドウメニューの「GPUの履歴」に入っている。コンテンツキャッシュを使っている環境では「キャッシュ」のタブが加わる。Appleサポートに送る資料を作るときは、システム診断レポートをこの道具から作れる。

プロセスを終了するときの順番

終了は最後の手段に置く。応答しないプロセスは名前の欄に応答なしと付いて赤く表示されるため、見分けはつく。左上のボタンから選べる2つの動作は、意味が違う。

終了は、アプリの中でファイルメニューから終了を選ぶのと同じで、安全に終われるときに終わる。データが失われる場合や、他のアプリに干渉する場合は終わらない。強制終了は即座に終わり、ファイルを開いていればデータが失われる可能性があり、他のアプリから使われていればそちらに問題が出る場合がある。自分が持っていないプロセスを終了するときは、管理者としての認証を求められることがある。

そのプロセスが他から使われているかどうかは、階層表示に切り替えれば分かる。名前に心当たりがないものを、意味を確かめずに強制終了するのは避けたい。macOS自身が使っているプロセスも同じ一覧に並ぶためである。

常駐アプリの棚卸しに、この画面をどう使うか

メニューバーの右側が埋まっている環境では、この道具は棚卸しの材料になる。並んでいるアイコンの数だけ、常駐しているプロセスがあるという意味だからである。

手順は3段になる。まずCPUタブとメモリタブを、それぞれの列で並べ替えて、上位に来る常駐プロセスを書き出す。次にエネルギータブの非スリープの欄を見て、Macを寝かせない原因になっているものを拾う。最後に、システム設定の「一般」にあるログイン項目と突き合わせて、起動時に立ち上がる必要があるかどうかを1本ずつ決める。

ここで残すと決めたものが、メニューバーに並ぶ。数が10を超えたあたりから、前面のアプリを切り替えた瞬間に右側の項目が押し出され、目当てのアイコンを探す時間が出てくる。押す頻度で3段階に分けると整理の基準が決まる。1日に何度も押すもの、気になったときだけ押すもの、動いていれば十分で押すことがほぼ無いもの。3段目は常時隠す扱いで構わない。

呼び出し方は道具によって分かれる。帯の上に展開してから押す形、メニューバーの下のポップアップにまとめて出す形、そして隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける形の3通りである。呼び出したときに残量の数字やグラフがそのまま出るかどうかも使い勝手に効く点で、仕切りより左へ送って時計のまわりを空ける仕組みと、隠したものを本物の見た目のまま出す仕組みはできることに説明がある。電池の残量が決めた割合を下回ったときだけ一時的に出す、という条件の決め方もそこに並んでいる。

価格と払い方を並べた表はほかの道具との違いにあり、2026年9月3日に各社の販売ページで調べた金額として、無料のオープンソースのものも含めて載っている。買い切りの範囲は料金で確かめられる。この種の常駐アプリは、メニューバーの描画を読み取るために画面収録の許可を、アイコンを押してメニューを開くためにアクセシビリティの許可を求めるため、求める理由をよくある質問で読んでから入れる順番にしたい。対応するmacOSの下限と試用の条件はダウンロードに載っている。

よくある質問

アクティビティモニタはどこから開く?

アプリケーションフォルダの中のユーティリティフォルダに入っています。毎回たどらずに開きたいときは、Spotlightを出して名前の先頭を打つのが早いです。表示メニューのDockアイコンから、Dockのアイコンをグラフに変える指定もできるため、作業のあいだ横目で見る使い方もできます。

メモリの空きが少ないと動作が重くなる?

空きが少ないこと自体は問題になりません。Appleは、空いているメモリがあってもパフォーマンスが向上するとは限らず、すべてのメモリを効率的に使うことでmacOSの性能は最も高くなると説明しています。見るのは空きの量ではなくメモリプレッシャーの色で、緑なら効率的、黄色は不足の可能性、赤は増設が必要という意味です。

CPUの割合が100を超えるのは異常?

異常ではありません。この欄は全体に対する割合ではなく、1つのコアを使い切った状態を100として数えるため、コアが複数あるMacでは数百という値が出ます。全体の状況を見るときは、ウインドウ下部のシステム、ユーザ、アイドル状態の3つの割合を見ます。

終了と強制終了は、どう使い分ける?

終了は、アプリの中でファイルメニューから終了を選ぶのと同じ動作で、安全に終われるときに終わります。データが失われる場合や他のアプリに干渉する場合は終わりません。強制終了は即座に終わるため、ファイルを開いていればデータが失われる可能性があります。まず終了を試し、応答しないときだけ強制終了に進みます。

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