Macのメニューバーに並ぶものと、左右でそれぞれ何ができるか

Macのメニューバーは、画面の一番上に横一列で並ぶ帯である。左にアプリのメニューが、右にアイコンが並ぶ。ただしこの帯は、左右で持ち主が違い、設定する場所も違い、混み合ったときの挙動も違う。どのアイコンを隠してどれを残すかを決めるには、まずこの左右の違いを押さえるのが早い。

メニューバーは左と右で持ち主が違う

同じ1本の帯に見えるが、中身は2つに分かれている。

左側は、いま前面にあるアプリのものである。アップルメニューに続いて、そのアプリのメニューが並ぶ。アプリを切り替えると中身が丸ごと入れ替わり、長さも変わる。

右側は、システムと常駐アプリのものである。Wi-Fiやバッテリーのような状態を示すアイコンが並び、前面のアプリが何であっても内容は変わらない。

この2つは同じ横幅を分け合っている。左が伸びれば右が押し出される。逆に、右に並ぶアイコンを増やせば、左のメニューが表示しきれなくなることもある。アイコンが消える話の大半は、この取り合いから起きている。

場所 誰のものか アプリを切り替えると 設定する場所
左側 前面のアプリ 中身が入れ替わる アプリごとの仕様なので設定できない
右側 システムと常駐アプリ 変わらない システム設定と、各アプリの設定

左側にあるもの

左端はアップルメニューである。Appleの利用ガイドでは、アプリのアップデート、システム設定を開く、画面のロック、システム終了といった、頻繁に使うコマンドが入っている場所と説明されている。

その右にアプリメニューが続く。使用中のアプリ名が太字で表示され、その次に「ファイル」「編集」「フォーマット」「ウインドウ」などが並ぶ。すべてのアプリに「ヘルプ」メニューがある。

ここで押さえておきたいのは、左側の長さは自分では決められないということである。メニューの数が多いアプリに切り替えた瞬間、左が伸びる。Finderのようにメニューが少ないアプリでは左が短くなり、右に余裕が生まれる。右側のアイコンが見えなくなったときにFinderへ切り替えてみると、それが幅の問題かどうかが一目で分かる。

右側にあるもの

右側に並ぶアイコンには、Appleが付けた名前がある。

メニューバーの右端には、通常アイコンで表示される項目があります(状況メニューと呼ばれることもあります)。これらの項目を使って、Macのステータス(バッテリー充電など)を確認したり、機能(キーボードの輝度など)をカスタマイズしたりできます。 出典: support.apple.com

状況メニューの右端側には、さらに3つの特別な区画がある。

  • コントロールセンターのアイコン。AirDrop、ステージマネージャ、画面ミラーリング、集中モードなど、よく使う機能がここにまとまっている
  • プライバシーインジケータ。コントロールセンターの右に出るドットまたは矢印で、オレンジはマイク、緑はカメラ、紫はシステムオーディオの録音、矢印は位置情報を示す。一度に表示されるのは1つだけで、マイクとカメラが同時に使われているときは緑だけが出る
  • 日付と時刻。ここをクリックすると通知センターが開き、ウィジェットと未対応の通知が並ぶ

状況メニューの並べ替えと削除は、設定画面ではなくメニューバー上で行う。Commandキーを押したままアイコンをドラッグすると位置を入れ替えられる。同じくCommandキーを押したまま、アイコンをメニューバーの外へドラッグすると、その項目を素早く外せる。よく押すものを左寄りに集めておけば、押し出されて消えるのは使用頻度の低いものになる。

メニューバーに出す項目を決める場所

システムの項目をメニューバーに出すかどうかは、システム設定で決める。問題は、この設定の置き場所がmacOSの版によって違うことである。

macOS 27では、システム設定のサイドバーに「メニューバー」という項目があり、その中の「メニューバーコントロール」に一覧が並ぶ。macOS 15までは、同じ一覧がサイドバーの「コントロールセンター」の中にある。

この移動は、他の解説記事と画面が食い違う最大の原因になっている。手順どおりに進めたのにその項目が無いという場合、記事が古い版に向けて書かれている可能性が高い。Appleの利用ガイドは各ページの上部で版を切り替えられるようになっており、切り替えると手順の文章そのものが書き換わる。

コントロールセンターの一覧が整理された時期については、次のように説明されている。

これらのボタンの表示・非表示は、「システム設定」の「コントロールセンター」で調整できます。参考までに、コントロールセンターはmacOS 11からありますが、メニューバーの右側にある表示項目設定はmacOS 13以降で大きく刷新されました。 出典: pc-koubou.jp

一覧に並ぶ項目と、選べる状態

メニューバーコントロールに並ぶのは、時計、Siri、Spotlight、Wi-Fi、Bluetooth、バッテリー、集中モード、画面ミラーリング、ディスプレイ、サウンド、再生中、ファストユーザスイッチ、Time Machine、VPN、天気である。

このうち集中モード、画面ミラーリング、ディスプレイ、サウンド、再生中の5つは、オンとオフではなく3つの状態から選ぶ。「使用中に表示」はその機能を使っている間だけアイコンを出す。「常に表示」は常に出しておく。この違いを知らないと、音楽を再生している間だけサウンドのアイコンが現れて、止めると消える動きを不具合と読み違えることになる。

バッテリーと時計には、それぞれ専用のオプションがある。バッテリーオプションでは、充電量の割合を出すかどうかと、エネルギーモードをいつ表示するかを決められる。割合を出すと項目が横に伸びるので、その分だけ左隣のアイコンが圧される。

一覧の下には「メニューバーに追加することを許可」という区画があり、ここに常駐アプリが並ぶ。アプリのアイコンが出てこないときは、そのアプリ自身の設定を見たあと、次にここを確認するのが順番として正しい。

一番下にある「コントロールセンターをリセット」は、この画面での選択をすべて初期状態に戻すボタンである。手を入れすぎて元が分からなくなったときの出口になるが、積み上げた設定も一緒に消える。

コントロールセンターから直接ドラッグして足せる

一覧のチェックボックスとは別に、もう1つ足す方法がある。Appleの説明では、コントロールセンターをカスタマイズするときに、項目をメニューバーへ直接ドラッグすることもできるとされている。コントロールセンターを開いた状態から、出しておきたい機能をつまんで帯へ運ぶ形である。

この経路を知っていると、設定画面を往復せずに済む。逆にいえば、覚えのないアイコンが増えていた場合、この操作を誤って行った可能性もある。外すのも同じくメニューバー上でできるので、増減はどちらも帯の上だけで完結する。

なお同じ画面には「最近使った書類、アプリケーション、およびサーバの表示数」という設定もある。これはアップルメニューの「最近使った項目」に並ぶ件数を決めるもので、メニューバーの横幅には関係しない。名前が近いので混同しやすいが、触っても帯の見た目は変わらない。

時計だけは外せない

一覧の中で1つだけ、例外がある。Appleの説明では、時計は常にメニューバーに表示されると明記されている。他の項目にはすべてチェックボックスがあるが、時計にはない。

できるのは細くすることだけである。時計のオプションを開き、日付の表示を「しない」にすれば横幅は縮む。秒を表示させれば逆に伸びる。アナログ表示に切り替えると幅が固定の正方形になるが、そのかわり秒やAM/PMといった時刻側のオプションが選べなくなる。

メニューバー全体を隠す設定

項目を選ぶのとは別に、帯そのものを隠す設定もある。「メニューバーを自動的に表示/非表示」で、「常に」「デスクトップ上のみ」「フルスクリーン時のみ」「しない」の4つから選ぶ。隠れている状態でも、ポインタを画面の一番上へ動かせば出てくる。

同じ画面には「メニューバーの背景を表示」もあり、帯の後ろに壁紙を見せるか、専用の背景を敷くかを選べる。帯を目立たせたくないときは、この2つの組み合わせで見た目が変わる。

ただし帯を隠す設定は、混み合いの解決にはならない。隠れている間はアイコンが見えないだけで、出したときの横幅は変わらないからである。ポインタを上端へ運ぶ手間が増えるぶん、押すためのアイコンはむしろ使いにくくなる。画面を広く使いたいときの設定として考え、アイコンを整理する手段としては数えないほうがよい。

フルスクリーンで作業する時間が長い人は「フルスクリーン時のみ」が扱いやすい。デスクトップでは帯が出たままなので状態の確認ができ、集中して作業しているあいだだけ帯が消える。逆に「常に」を選ぶと、通知の確認やアプリの切り替えのたびにポインタを上端へ運ぶことになり、操作の回数が増える。

入りきらない項目は、黙って描かれなくなる

ここが実務でいちばん困る挙動である。メニューバーには、スクロールも、あふれた分をまとめる矢印も無い。横幅が足りなくなると、右側のアイコンは左端から順に、単に描かれなくなる。

  • 警告は出ない
  • 消えた項目の一覧も出ない
  • アプリは動き続けているので、動作の異常としては現れない

ノッチのあるMacBookでは、帯の中央が使えないぶん、この打ち切りが早く起きる。外部ディスプレイでは何の問題も無い並びが、本体の画面に切り替えた瞬間に2つほど消える、という状態になりやすい。しかもその境目は、メニューの多いアプリを前面に出したときだけ現れるので、再現しにくい。

対処の方向は3つしかない。幅を空けるか、出す項目を減らすか、あふれた分を自分で畳んで管理するかである。

何を残して何を隠すかの線引き

減らすかどうかを決めるときは、その項目が「見るためのもの」か「押すためのもの」かで分けると迷いが少ない。

見るためのものは、常に出ている価値がある。バッテリーの残量、録画中を示す印、VPNの接続状態などは、目に入っていることが機能である。

押すためのものは、常に出ている必要がない。設定を切り替えるときだけ使うアイコンは、必要な瞬間に呼び出せれば足りる。メニューバーが混む原因は、たいていこちら側の項目が積み上がったことにある。

  • 見るためのもの … 残す
  • 押すためのもの … 畳んで、押したいときだけ出す
  • どちらでもないもの … そのアプリの設定でメニューバーへの表示を切る

3つ目に当てはまる項目は、意外に多い。インストールしたときに既定で出ただけで、一度も押していないアイコンは、そのアプリの設定から外せる。まずここを削るのが、何も足さずに幅を作る唯一の方法である。

そのうえで、押すためのアイコンを畳む段になると、標準の機能では手当てが足りなくなる。macOSには、あふれた項目をまとめて開く仕組みが用意されていないからである。メニューバーを整理する常駐アプリは、この不足を埋めるために、区切り線の左へ移した項目を必要なときだけ呼び出せるようにしている。畳んだ状態のまま押せるかどうかは道具によって差があり、隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける形であれば、見た目を保ったまま操作まで済む。

どこまでできるかはできることにまとまっている。標準の機能や他の道具との線引きを先に知っておきたい場合はほかの道具との違いを、費用の形を確かめたい場合は料金を見ておくと、導入するかどうかの判断が早い。

よくある質問

メニューバーの時計を消すことはできますか?

できません。Appleの説明では、時計は常にメニューバーに表示されると明記されており、他の項目と違ってチェックボックスがありません。細くすることだけが可能で、時計のオプションで日付の表示を「しない」にする、秒を表示しない、アナログ表示にする、という3つで横幅を縮められます。

設定画面に「コントロールセンター」が見つかりません。どこにありますか?

macOS 27では、メニューバーに出す項目の一覧がサイドバーの「メニューバー」へ移り、その中の「メニューバーコントロール」に並んでいます。macOS 15までは同じ一覧がサイドバーの「コントロールセンター」の中にあります。解説記事と画面が合わないときは、記事が想定しているmacOSの版を確かめてください。

アイコンの並び順は変えられますか?

変えられます。Commandキーを押したまま状況メニューのアイコンをドラッグすると位置を入れ替えられます。同じくCommandキーを押したままメニューバーの外へドラッグすると、その項目を素早く外せます。よく押すものを左寄りに集めておくと、幅が足りなくなったときに消えるのは使用頻度の低いものになります。

アイコンが勝手に消えるのは不具合ですか?

不具合ではありません。メニューバーにはスクロールもあふれた分をまとめる仕組みも無く、横幅が足りなくなると右側のアイコンは左端から順に描かれなくなります。警告も一覧も出ないため気づきにくいだけです。メニューの多いアプリを前面に出したときや、ノッチのあるMacBookの画面で起きやすくなります。

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