MacBookのタブ切り替え|指を離さずに行き来する

MacBookでタブ切り替えに手間取っているとき、原因はキーの組み合わせを知らないことではありません。Macには行き先の違う切り替えが3系統あり、そのどれを使うべきか決まっていないまま指が迷っている状態です。ここではAppleが公開している一覧で確かめられる操作だけを並べ、そのうえで、切り替えるたびにメニューバーの右端が動いてしまうという別の詰まりまで片づけます。

タブ切り替えの手が止まるのは、系統が3つあるから

Macの切り替えは、行き先で3つに分かれています。1つのウインドウの中にあるタブを移動するもの、同じアプリが開いている複数のウインドウを移動するもの、そしてアプリそのものを移動するものです。この3つは担当するキーが別で、押し間違えると全く違う場所へ飛びます。「タブが切り替わらない」と感じている場面の多くは、ウインドウ用のキーを押している場面です。

3系統の入口を先に整理しておきます。

行き先 代表的なキー 出どころ
ウインドウの中の次のタブ Control+Tab Safariのキーボードショートカット
同じアプリの別ウインドウ Command+低アクセント(`) Macのキーボードショートカット
別のアプリ Command+Tab Macのキーボードショートカット

ここで押さえておきたいのは、タブの移動だけがアプリ側の担当だという点です。Command+TabとCommand+`はmacOSが用意している共通の操作なので、どのアプリを使っていても同じように動きます。一方でタブはアプリごとの機能なので、Safariとメモとターミナルで挙動が揃っているとは限りません。ブラウザのタブが増えすぎている人の実感は、次のようにまとめられています。

Chromeでタブを切り替えるとき、マウスでクリックするのは意外と時間がかかります。キーボードやトラックパッドを使いこなせば、サクサク移動できてストレスが減ります。 出典: mac.point-b.jp

クリックが遅いのは、ポインタを動かして狙う分の時間がかかるからです。狙う動作が消えるだけで、切り替えの体感は変わります。

Safariのタブを移動するキーを、公式の一覧から拾う

Appleは「Safariのキーボードショートカット」のページで、タブに関する操作をまとめて公開しています。そこに載っている範囲だけを書き出すと、次のようになります。

  • 次のタブに移動する: Control+Tab、またはShift+Command+]
  • 前のタブに移動する: Control+Shift+Tab、またはShift+Command+[
  • 最初の8つのタブのうちの1つを選択する: Command+1からCommand+8
  • 最後のタブを選択する: Command+9
  • 選択中のタブを閉じる: Command+W
  • 最後に閉じたタブを再び開く: Shift+Command+T
  • タブの概要を表示する: Shift+Command+¥

順送りと番号指定の2つを使い分けられるかどうかで、速さが変わります。隣のタブへ行くだけならControl+Tabで足りますが、離れた場所にある特定のタブへ飛ぶなら番号のほうが短い操作で済みます。番号で飛べるのは8個目までで、9番目以降に置いたタブへは番号で行けません。最後のタブだけはCommand+9で拾えるので、常に見ているページを右端に寄せておくと、その1枚だけは番号で戻れます。

開く側にも、切り替えを減らす操作があります。Commandキーを押しながらリンクをクリックすると、そのページは新規タブで開き、いま見ているページは前面に残ります。読んでいる途中で気になった先を後回しにできるので、いちど飛んで戻ってくる往復が消えます。開いた先をすぐ読みたいときはShift+Commandキーを押しながらクリックすると、新規タブが開いて選択された状態になります。スマート検索フィールドに入力してからCommandキーを押したままReturnキーを押す形でも、同じように新規タブで開けます。使い分けの基準は、その場で読むかどうかの1点だけです。

タブが多くなって順送りでは追えなくなったときは、Shift+Command+¥でタブの概要を開くと、開いているページが一覧で並びます。番号で飛べない9個目以降を探すときは、順送りより一覧のほうが早く着きます。

閉じる側の操作も覚えておくと安全です。1つだけ残してほかを閉じたいときは、開いたままにしたいタブの閉じるボタンをOptionキーを押しながらクリックします。閉じすぎたときはShift+Command+Tで戻せるので、整理の手が重くなりません。

アプリとウインドウの切り替えは、タブとは別のキー

Command+Tabは、開いているアプリのうち、最近使った順番で次にあたるアプリに切り替えます。「最近使った順番」なので、押すたびに並び順が入れ替わります。2つのアプリを行き来しているあいだは1回押すだけで往復できますが、3つ目を挟むと順番が変わり、狙ったアプリに当たらなくなります。行き先を確実に決めたいときは、Command+Tabを押したままTabを繰り返し押して一覧の中で選ぶほうが確実です。

同じアプリの別ウインドウへ移るのはCommand+低アクセント(`)です。Appleはこのキーについて、2つ目のキーの文字はキーボードによって異なり、通常は「tab」キーの上、数字「1」の左側にあるキーだと説明しています。日本語配列と英語配列で刻印が違うため、押す位置で覚えるほうが確実です。

  • 同じ書類を2枚並べて見比べているとき: Command+`
  • 調べ物のブラウザと書きかけの書類を往復するとき: Command+Tab
  • 同じブラウザの中で資料と入力欄を行き来するとき: Control+Tab

この3つを別々の指の形として覚えておくと、迷いが消えます。混ざっているうちは、タブを狙ってウインドウが動き、ウインドウを狙ってアプリが動く状態が続きます。

キーが効かないときに疑う4か所

覚えたはずの操作が動かないときの原因は、だいたい決まった場所にあります。Appleは前提としてこう書いています。

アプリのキーボードショートカットは、Macで使用する言語やキーボードレイアウトによって異なる場合があります。以下のショートカットが思うように動作しない場合は、メニューバーにあるアプリのメニューを開いて、正しいショートカットを調べてください。 出典: support.apple.com

確かめる順番は次の通りです。

1つ目は配列です。Shift+Command+¥のように記号を含む操作は、キーボードの刻印が違うと押す場所が変わります。正解は、そのアプリのメニューバーのメニューを開いて、項目の右側に出ている記号を読むことです。画面に出ている表記が、その環境での正解になります。

2つ目は入力ソースです。複数の言語を入力する設定にしていると、Command+スペースバーなどが入力ソースの切り替えに割り当てられ、ほかの操作と競合することがあります。Appleはこの競合について、キーボードショートカットを変更する方法を案内しています。

3つ目はアプリ側の割り当てです。タブはアプリの機能なので、同じControl+Tabがアプリによって別の動作に割り当てられていることがあります。ターミナルやエディタで挙動が違うのはこの理由です。

4つ目は、そもそも対象のウインドウが最前面にいないことです。切り替えのキーは最前面のアプリに届きます。バックグラウンドで再生している動画のタブを狙っても動かないのは、キーが届いていないからです。

タブを減らすほうが、切り替えを速くする

操作を覚えるより効くのは、行き先の数を減らすことです。番号で飛べるのが8個目までという設計は、それ以上のタブは順送りで探すしかないという意味でもあります。順送りで探す時間は、タブの枚数が増えるほど伸びます。

減らし方は2つあります。1つは閉じることです。Shift+Command+Tで戻せるので、迷ったら閉じる側に寄せて構いません。もう1つは、タブをウインドウに分けることです。調べ物のウインドウと作業のウインドウを分けておけば、Command+`の1回で往復でき、タブの順送りが不要になります。

設定の切り替えでタブを消費しているなら、コントロールセンターを使う手もあります。Wi-Fiや集中モード、画面ミラーリングといった主要な設定はコントロールセンターから触れるので、設定画面をタブで開いたままにしておく必要がありません。コントロールセンターはfn+Cで開閉でき、Controlキーを押しながら項目をクリックして「メニューバーに追加」を選ぶと、その項目だけをメニューバー側に出しておけます。

切り替えるたびにメニューバーの右端が動く

ここまでの操作を身につけると、別の詰まりが表に出てきます。アプリを切り替えるたびに、メニューバーの右端にあるアイコンの位置がずれるという現象です。

Macのメニューバーは1行しかありません。左側には使用中のアプリ名と「ファイル」「編集」「表示」などのメニューが並び、その並びは最前面のアプリによって長さが変わります。右側には、ステータスや機能を扱うアイコンが並びます。Appleはこの右端の並びを状況メニューと呼び、Macの状態を確認したり機能をカスタマイズしたりするための項目だと説明しています。

左が伸びれば、右に残る幅が減ります。メニューの項目が多いアプリを前面に出した瞬間に、右端のアイコンが画面の外へ押し出されるのは、この1行を左右で分け合っているためです。13インチや14インチのMacBookでは、常駐アプリを10個ほど入れた時点で起こり始めます。切り替えを速くしたのに、切り替えた先で目的のアイコンが消えているなら、原因は操作ではなく幅です。

Macに最初から用意されている手当ては2つあります。Commandキーを押したままアイコンをドラッグすると並び順を変えられます。Commandキーを押したままメニューバーの外へドラッグすると、その状況メニューを外せます。ただし外せるのはmacOSが用意している項目が中心で、アプリが自分で出しているアイコンは、そのアプリの設定側でしか消せないことがあります。

何を隠して何を残すかを決める

幅が足りない状態で並べ替えても、押し出される項目が入れ替わるだけです。決めるべきなのは、常に見えている必要がある項目はどれか、という点です。

判断は3つに分けると進みます。1つ目は、状態を読み取るために見ておきたいもの。電池の残量や接続中のネットワークがこれに当たります。2つ目は、押すときだけ出てくればよいもの。バックアップやクリップボードの履歴のように、操作するときにしか用がない項目です。3つ目は、置いてあるだけで一度も押していないもの。これは隠して構いません。

2つ目を安全に隠せるかどうかが、道具の差になります。畳んだバーをいちど広げてから押す作りだと、切り替えのたびに広げる操作が増えます。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りなら、隠しても操作の回数は増えません。この違いを含めて何ができるのかはできることに一覧があります。macOS用のメニューバー管理アプリは無料のものから買い切りのものまであり、価格と払い方、隠す側と出す側の機能の有無を1つの表に並べたものがほかの道具との違いにあります。表には調査日が入っているので、比べるときはその日付を見てください。

導入前の確認事項はよくある質問にまとまっています。アクセシビリティと画面収録の許可が必要になる点や、対応するmacOSの版は、入れる前に読んでおくと迷いません。

よくある質問

Safariのタブを番号で選べるのは何個目までですか?

Appleの一覧では、Command+1からCommand+8で最初の8つのタブのうち1つを選べます。9個目以降を番号で直接選ぶことはできません。ただしCommand+9は最後のタブを選ぶ操作なので、常に見ているページを右端に寄せておけば、その1枚は番号で戻せます。

Control+Tabを押してもタブが切り替わりません。どこを見ればよいですか?

まずそのアプリのメニューバーのメニューを開き、項目の右に出ている記号を読んでください。Appleは、ショートカットは使用する言語やキーボードレイアウトによって異なる場合があると案内しています。タブはアプリ側の機能なので、アプリごとに割り当てが違うこともあります。

Command+Tabで狙ったアプリに当たらないのはなぜですか?

Command+Tabは、最近使った順番で次にあたるアプリへ切り替えます。押すたびに順番が入れ替わるため、3つ以上を行き来していると目的のアプリの位置が変わります。Commandキーを押したままTabを繰り返して一覧から選ぶほうが確実です。

アプリを切り替えるとメニューバーのアイコンが消えるのは不具合ですか?

不具合ではありません。メニューバーは1行で、左側のアプリメニューは最前面のアプリによって長さが変わります。左が伸びた分だけ右の幅が減り、右端のアイコンが画面の外へ押し出されます。常駐アプリが増えているときは、表示する項目を絞ると解消します。

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