MacBookの使いこなしは、覚える操作と画面から減らすものの両方で決まる

MacBookの使いこなしという言葉は、実際には2つの話が混ざっている。1つは覚える操作の話で、標準の機能とキーボードショートカットだけで届く範囲が広い。もう1つは画面から減らすものの話で、機能を使い始めた分だけ増えていく項目をどう扱うかという問題になる。この記事は、Appleの公開資料で手順を確かめられるものを先に並べ、そのあとで画面の片づけ方を扱う。

使いこなしの中身は、覚える操作と減らすものに分かれる

Macを買ったあとに読む記事の多くは、覚える操作だけを扱っている。アプリの紹介、ショートカットの一覧、周辺機器の選び方といった並びになりやすい。

MacBookを買ったばかりの方や、使い始めて間もない方にとって、Macの世界は新しい発見の連続です。今回は、Macの便利機能をご紹介し、より快適に使用する為のコツをお伝えします。初心者の方はもちろん、すでにMacを使い始めて1~2年経過した中級者の方にも役立つ情報が満載です。 出典: akibakan.com

覚える側だけを進めると、半年ほどで別の詰まりが出る。クラウドストレージ、パスワード管理、画面収録、翻訳、バッテリー管理といった常駐アプリを入れるたびに、画面の一番上に小さなアイコンが1つずつ増える。使う機能が増えたぶんだけ、目的のアイコンを探す時間も増える。

この記事では、覚える操作を5つの領域に分けて扱い、最後に減らす側の判断を置く。順番を逆にすると、まだ使っていない機能まで先に切り落としてしまい、何が要るのかが分からなくなる。まず標準の機能を一通り試し、自分に残ったものだけを画面に出す、という並びのほうが決めやすい。

最初に見直しておく設定

設定は多いが、最初に触る価値があるのは数が限られる。どれもシステム設定アプリの中にあり、追加のアプリは要らない。

  • 日付と時刻。システム設定アプリのサイドバーで「一般」をクリックし、右側で「日付と時刻」を開く。「日付と時刻を自動的に設定」と「現在の位置情報に基づいて、時間帯を自動的に設定」をオンにしておくと、メールやファイルのタイムスタンプがずれない
  • 24時間表示。同じ「日付と時刻」の中にある。オンにすると、メニューバーの時刻が午後3時ではなく15時の形になる
  • メニューバーを自動的に表示または非表示。「メニューバー」設定にあり、「常に」「デスクトップ上のみ」「フルスクリーン時のみ」「しない」から選ぶ。非表示にしているときは、ポインタを画面の一番上へ動かすと出てくる
  • 最近使った書類、アプリケーション、およびサーバの表示数。アップルメニューに並ぶ履歴の件数で、ここを増やすと開き直しが速くなる
  • ウインドウのタイトルバーをダブルクリックしたときの動作。「デスクトップとDock」設定にあり、「画面全体に表示」にすればダブルクリックで最大化できる

日付と時刻を自動で合わせる意味は、時計の見た目の話ではない。Appleの資料も、ファイルの記録の正確さを理由に挙げている。

日付と時刻を、ネットワークタイムサーバを使って自動的に設定することができます。メール、メッセージ、およびファイルのタイムスタンプが正確になるように、時間が正確であることを確認してください。 出典: support.apple.com

設定を変えるたびに、メニューバーへ項目が1つ増える場合があることは頭に入れておきたい。バッテリー、Wi-Fi、Bluetooth、集中モード、画面ミラーリング、サウンド、再生中、Time Machine、VPN、天気は、いずれもオンにすると常駐する。

Spotlightを検索窓ではなく入口として使う

Command+スペースバーで開く検索窓は、ファイル名を打ち込むためだけのものではない。結果の種類を絞り込むショートカットが割り当てられており、これを覚えると探す時間が短くなる。

  • Command+1でアプリケーションだけを検索する
  • Command+2でファイルだけを検索する
  • Command+3でアクションだけを検索する
  • Command+4でクリップボードの履歴を検索する
  • 検索フィールドにアプリの名前を入力してTabキーを押すと、そのアプリの中だけを検索する

結果の扱いにも手数を減らす仕掛けがある。結果を選んだ状態でスペースバーを押すとクイックルックで中身が開き、Commandキーを押すとそのファイルの置き場所が出る。Command+Rを押すか、Commandキーを押しながらダブルクリックすると、そのファイルをFinderで表示できる。Option+Command+スペースバーを押すと、検索フィールドが選ばれた状態のFinderウインドウが開く。

検索をフィルタリングしたいときはスラッシュを打つ。上矢印キーで検索履歴を戻れるので、同じ語で何度も探す作業はここで畳める。よく使う操作にはクイックキーを割り当てられ、これは自分で作るキーボードショートカットに近い。

アプリを起動するためだけにDockを見に行く習慣があるなら、この節だけでも入れ替える価値がある。Dockは常に画面の面積を取るが、検索窓は押したときだけ出る。

ウインドウを置く場所を手で決めない

ウインドウの位置合わせは、ドラッグで整えると時間が溶ける。macOSにはボタンとキーだけで済ませる道がある。

  • ウインドウの左上隅の緑色のボタンにポインタを置くと「移動とサイズ変更」が出る。ここから画面の左半分、右半分、上半分、下半分のいずれかへ寄せられる。この形ではメニューバーとDockは表示されたまま残る
  • Fn+Control+Fキーで画面全体に配置する
  • Command+Mキーでウインドウをしまう
  • Command+Wキーで1つのウインドウを閉じる。Option+Command+Wキーでそのアプリのウインドウを全部閉じる
  • Command+Qキーでアプリそのものを終了する。ウインドウを閉じてもアプリは動いたままで、Dockのアイコンの下の小さいドットがその印になる
  • Command+Tabキーで直前のアプリへ切り替える。Commandキーを押したままTabキーを押し、左右の矢印キーで選ぶと一覧から選べる。やめたいときはEscキーかピリオドキーを押してからCommandキーを放す
  • Command+Hキーで、いま前面にあるアプリを隠す

ウインドウを別のウインドウの近くまでドラッグすると、重ならずに整列する動きもある。隣り合ったウインドウを同じ大きさにそろえたいときは、片方の端をドラッグして隣の端へ近づけると、そろった位置で止まる。

アプリによっては、複数のウインドウを1つのタブウインドウにまとめられる。「ウインドウ」メニューの「すべてのウインドウを結合」で、開きっぱなしのウインドウが一気に片づく。戻したいときは、そのタブを選んで「タブを新しいウインドウに移動」を選ぶか、タブをウインドウの外へドラッグする。

初心者がつまずく場所は、だいたい同じところ

最初の数週間で手が止まる場所には、はっきりした偏りがある。

1つ目は、アプリを閉じたつもりで終了していないことである。赤いボタンで閉じてもアプリは動いており、メモリと画面の一番上の項目は残る。動いているかどうかはDockのアイコンの下のドットで分かる。

2つ目は、設定の置き場所がmacOSのバージョンで変わっていることである。メニューバーの時計の細かい表示は、macOS Sequoia 15までは「コントロールセンター」設定の中にあったが、macOS Tahoe 26では独立した「メニューバー」設定へ移った。手順を説明した記事が手元と食い違うときは、記事が書かれた時点のmacOSを疑うと早い。

3つ目は、同じことを2通りの場所から設定できることである。メニューバーのアイコンは、システム設定の「メニューバー」から選んで追加する道と、コントロールセンターの「コントロールを編集」から項目をメニューバーへドラッグする道の両方がある。前者から入れたものは前者から外し、後者から入れたものはメニューバーの外へドラッグして外す。追加した道と削除の道がずれていると、消し方が分からなくなる。

4つ目は、時計が薄く表示されて壊れたように見えることである。これは集中モードが働いていて、集中モードの状況メニューがメニューバーに出ていない状態で起きる。集中モードを常に表示か使用中に表示へ変えると、薄い表示は消える。

道具を足す判断は、標準の機能を試したあとに回す

追加のアプリを検討する順番は、標準の機能で足りない点がはっきりしてからにしたい。理由は2つある。

1つは、足りない点を言葉にできないまま探すと、評判の良いアプリを片端から入れることになり、常駐するものが一気に増えるためである。もう1つは、標準の機能と役割が重なるアプリを入れると、同じ用途の項目が画面の一番上に2つ並ぶためである。クリップボードの履歴はSpotlightのCommand+4で引けるので、履歴アプリを入れる前にここを試すと判断が変わることがある。

入れるべきかどうかの線引きは、使う頻度と、状態を見る必要があるかどうかで引ける。1日に何度も押すものは手元に置き、月に1度しか押さないものは検索窓から呼べばよい。バッテリー残量や録音中の表示のように、押すためではなく見るために置くものは、押す頻度とは別の基準で残す。

メニューバーに何を残すかを決める

標準の機能を試し、必要なアプリを入れ終えると、画面の一番上は必ず混む。ここから先は減らす側の作業になる。

Appleが用意している範囲でできることは3つある。システム設定の「メニューバー」から追加したアイコンは、同じ場所でチェックを外して消せる。コントロールセンターから追加したアイコンは、メニューバーの外へドラッグして消せる。並べ替えたいときはCommandキーを押したままアイコンをドラッグする。ただし時計だけは扱いが違う。

時計は常にメニューバーに表示されます。「時計のオプション」をクリックして、メニューバーの時計の日付と時刻の表示方法を選択します。 出典: support.apple.com

判断は3つの層に割り振ると早い。常に見せるのは、時計や入力の切り替えのように視線を送る前提のもの。畳んで隠すのは、押すことはあるが常時見ている必要のないもの。消すのは、状態も見ないし押しもしないものである。数がいちばん多いのは真ん中の層で、ここの扱いがメニューバーの混雑の実態になる。

メニューバーを整理する道具を使う場合、実用の分かれ目は畳んだまま押せるかどうかにある。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りであれば、真ん中の層をまとめて隠す判断ができる。畳んだ状態からいったん全部を開いて探す作りだと、隠す前と手間が変わらない。道具の側で何ができるのかはできることに整理されている。

同じ用途の道具は複数あり、対応するmacOSの範囲や提供の形が違う。並べて見たいときはほかの道具との違いが使える。比較の内容は時期で変わるため、見た日付を意識して読むことになる。支払いの形は買い切りと期間契約で考え方が変わるので、料金で確かめておきたい。

導入で引っかかりやすいのは、macOSに与える権限まわりである。メニューバーの項目を並べ替えたり隠したりするには許可が要り、macOSを大きく上げたあとに入れ直すことになる場合がある。この種の疑問はよくある質問にまとまっている。手元で試す段になったら、ダウンロードから対応するmacOSの範囲を確かめて入手する流れになる。

進める順番を置いておく。まず日付と時刻とメニューバーの設定を見直す。次にCommand+スペースバーと数字キーの組み合わせを手に覚えさせる。そのあとウインドウの寄せ方とCommand+Tabキーを足す。追加のアプリを入れる判断は、この3段階を終えてから残った不満に向けると、何が足りていないのかを具体的に言えるようになる。

よくある質問

MacBookの使いこなしで最初に覚えるなら何がよい?

Command+スペースバーで開く検索窓である。アプリもファイルも同じ入口から呼べるうえ、Command+1でアプリ、Command+2でファイル、Command+4でクリップボードの履歴へ絞り込める。Dockやフォルダをたどる往復が減るため、1日に何度も効く。

メニューバーの時計の設定が記事と違う場所にある。なぜ?

macOSのバージョンで置き場所が変わったためである。macOS Sequoia 15までは「コントロールセンター」設定の中にあり、macOS Tahoe 26では独立した「メニューバー」設定へ移った。手順が合わないときは、記事が書かれた時点のバージョンを先に確かめるとよい。

追加のアプリはどの段階で入れるべき?

標準の機能を一通り試したあとがよい。先に入れると役割の重なるものが増え、常駐する項目だけが積み上がる。クリップボードの履歴のように標準側で引ける機能もあるため、足りない点を言葉にできてから探すほうが選びやすい。

時計が薄く表示されるのは故障?

故障ではない。集中モードが有効で、集中モードの状況メニューがメニューバーに出ていないときに薄く表示される。メニューバーの設定で集中モードを「常に表示」か「使用中に表示」に変えると元に戻る。

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