Hidden Barをきれいに消す手順|残るファイルと、消してよいもの

アプリをゴミ箱に入れたのに、ログイン項目にそれらしい名前が残っている。あるいは、消したあとにメニューバーのアイコンの並びが元通りにならない。Hidden Bar を消そうとして引っかかるのは、たいていこの2点です。どちらも仕組みを知っていれば数分で片が付きます。

この道具はサンドボックスの中で動く小さな常駐アプリで、ネットワークにも、ほかのアプリのファイルにも触りません。そのため削除で拾う対象は多くありません。以下では、消す前に確かめること、消す順番、削除後に残る場所の一覧、そして旧版の自動起動が幽霊として残る理由を順に整理します。

消す理由を1つに絞ると、作業が変わる

「消す」で検索する人の動機は、実際には3つに分かれます。どれなのかで、やるべきことが違います。

  • 隠す動作そのものが効かなくなった。畳んでもアイコンが消えない、矢印を押しても反応しない
  • ノッチのあるMacで、隠したアイコンに手が届かない
  • 隠す必要がなくなった。あるいは別の道具に替えることを決めた

3つ目だけが本当の削除です。1つ目は、公開されている課題として macOS 27 のベータでメニューバーの作りが変わり、この道具が使っている隠し方が働かなくなることが記録されています。ベータを使っている場合、アプリを消しても状況は変わりません。2つ目も削除では直りません。ノッチの下に押し出されたアイコンには、この隠し方の設計上そもそも届かないと明記されていて、別の方式(あふれた分を2段目に置く作り)が検討されている段階です。

つまり、削除して意味があるのは3つ目のときだけです。1つ目と2つ目で消してしまうと、アイコンが全部戻って画面がさらに混むだけで、元の困りごとは残ります。

手元にあるのがどのビルドかを先に確かめる

同じ名前でも、入手経路によって手元にあるものの版が違います。2026年9月10日時点で公開されている情報を並べると、次のようになります。

入手経路 備考
Mac App Store 1.8 最終更新は2021年6月1日。必要なmacOSは10.12以降と記載。価格は無料
Homebrew(cask hiddenbar) 1.10 GitHubのリリース版を取得する形。zapで設定まで消せる
GitHubのリリース 1.10より新しい版 必要なmacOSは13 Ventura以降。App Store外の配布分は公証済みと記載

版によって、削除のときに気にする点が変わります。App Store から入れたものは、ログイン項目の登録が古い仕組みのまま残っている可能性があります。Homebrew で入れたものは、コマンド1つで設定ごと片付けられます。GitHub から zip を落として置いただけのものは、どの管理下にもないので手で消すことになります。

確かめ方は簡単です。メニューバーの矢印を右クリックして設定を開き、アプリのバージョンを見る。あわせて、ターミナルで brew list --cask を実行して hiddenbar が出てくるかを見る。この2つで、どの経路で入れたかがほぼ確定します。

消す順番は、終了より先にログイン項目を切る

順番を守ると、あとで拾い直す手間が出ません。

  1. メニューバーの矢印を押して、畳んでいる状態を開いておく
  2. システム設定の「一般」の「ログイン項目」で、Hidden Bar の自動起動を切る
  3. 矢印を右クリックして Quit を選び、アプリを終了する
  4. アプリケーションフォルダの Hidden Bar.app をゴミ箱へ入れる

1番目を先にやるのは、隠れている状態を目で確認しておくためです。この道具は他のアプリのアイコンを掴んで動かしているのではなく、自分が置いた区切りの幅を画面幅の2倍近くまで広げて、左側にあるアイコンを画面の外へ押し出しています。終了すれば区切りごと消えるので、押し出されていたアイコンは自動的に戻ってきます。ただし戻ったときの並び順は、隠す前と同じにはなりません。

2番目を終了より先に置くのは、アプリを消したあとだと設定画面から自動起動を切れなくなるからです。順番が逆になっても、システム設定から手で外せば済みますが、余計な往復が1回増えます。

削除後に残るのは4つの場所だけ

アプリ本体を消したあとにディスクへ残るものは、次の4つです。Homebrew のパッケージ定義に、消してよい対象としてこの4つが明記されています。

場所 中身
~/Library/Containers/com.dwarvesv.minimalbar 設定の保存先。サンドボックスの入れ物
~/Library/Application Scripts/com.dwarvesv.minimalbar サンドボックスが使う作業用の入れ物
~/Library/Containers/com.dwarvesv.LauncherApplication 旧版の自動起動ヘルパーの入れ物
~/Library/Application Scripts/com.dwarvesv.LauncherApplication 同じく旧版のヘルパー用

残るものがこれだけで済む理由は、公開されている設計資料に書かれています。

Sandboxed (com.apple.security.app-sandbox), hardened runtime, no network entitlement, no file I/O, no IPC surface, no shell or subprocess use. 出典: github.com(2026年9月10日に公式リポジトリの設計資料を確認)

サンドボックスの中で動き、ネットワークの権限を持たず、ファイルの読み書きもせず、常駐するヘルパーもデーモンも持たない作りです。だから /Library の下や起動デーモンの置き場所を探し回る必要はありません。上の4つを消せば、設定を含めて手元から消えます。

なお、この4つはすべてホームフォルダの中にあります。Finder の「移動」メニューで「フォルダへ移動」を選び、上の場所を貼り付ければ開けます。管理者の権限は要りません。

Homebrewで入れた場合の消し方

Homebrew の管理下にあるなら、手でフォルダを開く必要はありません。brew uninstall --cask hiddenbar を実行すると、アプリの終了と本体の削除までが行われます。設定まで含めて消したい場合は brew uninstall --zap --cask hiddenbar を使います。zap を付けたときに消える対象が、前の節に挙げた4つの場所です。

ひとつ注意があります。Homebrew のパッケージ定義が指しているのは 1.10 で、GitHub のリリースページにはそれより新しい版が置かれています。「Homebrew で入れたあとに、GitHub から落とした新しい版で上書きした」という状態だと、Homebrew 側の記録と実際に置かれているアプリが食い違います。この場合は zap でフォルダは片付きますが、アプリ本体は手でゴミ箱へ入れることになります。

旧版の自動起動が幽霊として残る理由

削除したのにログイン項目に名前が残る、という現象には理由があります。古い版は com.dwarvesv.LauncherApplication という別のヘルパーアプリを使ってログイン時の起動を実現していました。macOS はこの種の登録をバックグラウンド項目の管理データベースに記録しますが、このデータベースは登録元が消えても自動では掃除しません。

現行版は、初回の起動時に一度だけこの古い登録を無効にする処理を持っています。したがって、消す前に最新版を一度だけ起動しておくと、幽霊が残りません。逆に、古い版のまま何年も使っていたものをいきなりゴミ箱へ入れると、記録だけが残ります。

残ってしまった場合の外し方は2段構えです。まずシステム設定の「一般」の「ログイン項目」を開き、該当する項目を選んで削除します。ここで消えるなら、それで終わりです。どうしても消えない場合の最後の手段として、ターミナルから sudo sfltool resetbtm を実行してデータベース全体を初期化し、Mac を再起動する方法が知られています。ただしこれは、ほかのアプリのログイン項目の設定にも影響します。ほとんどの場合はシステム設定から外すだけで足りるので、いきなり最後の手段に手を出す必要はありません。

消したあとのメニューバーをどう並べ直すか

アプリを終了した瞬間から、押し出されていたアイコンはすべて表示に戻ります。ここで多くの人が戸惑うのが、並びが記憶と違うことです。

並べ直すのは (command)を押しながらアイコンをドラッグするだけです。macOS はアプリごとに置いた場所を覚えるので、一度並べ直せばその後は保たれます。ただし、新しく入れたアプリのアイコンはいちばん左に差し込まれるという macOS の性質があるので、アプリを増やすたびに左端に1つずつ足されていきます。

並べ直すときの基準は2つで足ります。見えていること自体に意味があるか(接続中かどうか、同期が終わったかを目で確かめる必要があるか)。そして、1日に何度も押すか。どちらにも当てはまらないアイコンは、そもそもメニューバーに出しておく理由がありません。

設定だけを消して、入れ直したいとき

削除ではなく「設定を初期化して使い続けたい」場合は、アプリを消さずに設定の保存先だけを空にします。この道具の設定は com.dwarvesv.minimalbar という名前で保存されていて、公式の手引きにも、画面に出ていない設定をターミナルから変える例として同じ名前が使われています。ホバーで開く動作の有効化、自動で畳むまでの秒数、アプリの表示言語の3つが、そこから変えられる項目として公開されています。

個別のキーだけ戻したいなら defaults delete com.dwarvesv.minimalbar にキー名を続けて実行します。全部を初期状態に戻したいなら、アプリを終了してから ~/Library/Containers/com.dwarvesv.minimalbar をゴミ箱へ入れ、もう一度起動します。サンドボックスの中で動くので、設定の実体はこの入れ物の中にあり、それ以外の場所に散らばっていません。

消したあと、メニューバーに何を置き直すか

削除まで終わったところで残る問題は、最初にこの道具を入れた理由がまだ解決していないことです。アイコンは戻り、右から左へ伸びた列も戻ります。

ここで選択肢は2つに分かれます。ひとつは、アイコンを持つアプリ側の設定を1つずつ開いて、メニューバーへの表示を切ることです。手間はかかりますが、道具を増やさずに済みます。もうひとつは、別の整理する道具に替えることです。後者を選ぶ場合、比較の軸として効いてくるのは機能の数ではなく、隠したあとにどう触れるかです。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りなら、開いて探して押して畳むという往復が消えます。1日に何度も繰り返す操作なので、この差は機能表の見た目より大きく効きます。

道具ごとに隠し方の考え方がどう違うのかはほかの道具との違いに整理してあり、対応するmacOSの下限や権限の要り方まで並べて確認できます。整理の対象をどこまで細かく決められるかはできることにまとまっていて、常時隠す対象と、押したときだけ出す対象を分ける考え方も載っています。無料のものと有料のものを並べて考えるなら、費用の目安を先に見ておくと迷いが減るので料金を確認してから決めるのが早いです。導入前に引っかかりやすい点はよくある質問に集めてあり、権限の設定や複数のMacで使う場合の扱いもそこで確認できます。手元のMacで実際の挙動を確かめたい場合はダウンロードから試せます。

削除そのものは10分で終わります。時間がかかるのは、そのあとに何を残すかを決めるところです。先に基準を決めてから道具を選ぶと、設定画面を触るだけで終わって数週間後に元へ戻る、という繰り返しを避けられます。

よくある質問

アプリをゴミ箱に入れるだけでは足りませんか?

設定と旧版のヘルパーの入れ物が、ホームフォルダの中に4つ残ります。ライブラリの Containers と Application Scripts の下に、それぞれ com.dwarvesv.minimalbar と com.dwarvesv.LauncherApplication という名前で置かれています。動作の邪魔にはなりませんが、完全に消したいならこの4つをゴミ箱へ入れてください。

消したのにログイン項目に名前が残っています。どうすればよいですか?

古い版が登録した自動起動のヘルパーが、macOS の管理データベースに記録として残ったものです。まずシステム設定の「一般」の「ログイン項目」から該当を選んで削除してください。現行版を一度起動しておくと、この古い登録は自動で無効化されるので、消す前に最新版を起動しておくと残りません。

消したらメニューバーのアイコンは戻りますか?

戻ります。この道具は自分が置いた区切りの幅を広げて、左側のアイコンを画面の外へ押し出しているだけなので、終了すれば区切りごと消えて全部表示されます。ただし並び順は元通りにはならないので、 を押しながらドラッグして並べ直してください。macOS がアプリごとに位置を覚えます。

隠す動作が効かないから消す、というのは有効な対処ですか?

状況によります。macOS 27 のベータでメニューバーの作りが変わり、この隠し方が働かなくなることが課題として記録されているので、その環境なら消しても状況は変わりません。ノッチの下に押し出されたアイコンに届かない件も設計上の制約として公開されていて、削除では直りません。

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