iStat Menus 6と7の違い|買い直しが要るかの判断
iStat Menus 6のライセンスを持っていて、7への案内が出ているが買い直すかどうか決めかねている。あるいは中古で買ったMacに6が入っていて、そのまま使ってよいのか分からない。判断の材料は、機能の一覧よりも日付と費用のほうにある。この記事では、公開されている更新履歴と販売ページの情報をもとに、決めるための材料を並べる。
まず日付で位置づけを押さえる
6系と7系の関係は、更新履歴の日付を並べると分かりやすい。6.0の公開が2017年9月25日、その系列の最後の更新である6.73が2023年11月13日、そして7.0が2024年7月31日である。
つまり6系は6年以上にわたって更新され続け、最後の更新でM3世代のMacBook ProとiMacへの対応が入って止まっている。その約8か月後に7.0が出た形になる。
7系のほうは、7.0のあと7.01が2024年8月7日、7.02が2024年9月4日、7.1が2025年2月10日、7.2が2025年11月11日、7.3が2026年5月14日、そして7.5が2026年9月14日と続いている。2年あまりで7回の更新が入っており、現在も手が入り続けている系列になる。
ここで押さえておきたいのは、6系の配布が終わったわけではない点である。更新履歴のページには6.73のダウンロードの案内が残っている。6のライセンスを持っている人が、いまも6を入れ直して使うことはできる。決めるべきなのは「使えるかどうか」ではなく「買い直す価値があるか」になる。
7.0で変わったところ
7.0の案内に並んだ変更点のうち、日々の使い勝手に効くものを整理する。
見た目の側では、メニューバーの表示形式が増え、押したときに開く内訳の画面も作り直されている。メニューバーの項目まわりの余白を詰める設定が加わり、帯の横幅を節約できるようになった。初期状態のメニューバーの配色は、macOSのアクセントカラーを主色として使う形に変わっている。
情報の側では、Apple Silicon搭載機で周波数の監視と追加のセンサーに対応した。CPUの効率重視のコアと性能重視のコアを別の色で描き分けられるようになり、メニューバーの表示形式ごとに、両方を出すか片方だけを出すかを選べる。履歴のグラフで選べる期間も増え、10分、1時間、3時間、6時間、12時間、1日、3日、7日、14日、28日が並ぶ。
導入の側では、管理者のパスワード無しで入れられるようになった。補助のプログラムの導入が必須ではなくなったためで、職場の端末など権限が限られる環境では効いてくる。表示言語も30を超える言語に対応した。
消費の差が、常駐させる道具では効いてくる
機能の数より先に見ておきたいのが消費である。メニューバーの常駐アプリは起動しっぱなしになるため、ここの差がそのまま電池の持ちと発熱に効く。7.0の案内には次の記述がある。
Far, far more efficient (as little as 1/5th the CPU usage of iStat Menus 6 with the same items). 出典: bjango.com
同じ項目を出したときの比較で、条件によっては5分の1まで下がる、という書き方になっている。すべての環境でこの差が出るという意味ではないが、6系のときに常駐アプリ自身の使用率が気になっていたなら、ここが買い直しの理由になり得る。
確かめ方は簡単で、アクティビティモニタを開いてCPUの列で並べ替え、常駐アプリ自身が何パーセントを使っているかを見るだけである。更新の間隔の設定でも数字は動くので、比べるときは両方を同じ間隔に揃えておきたい。
7.0のあとに何が入ったか
7.0の時点で決めきれない場合、その後の更新で何が積まれたかも判断材料になる。更新履歴に並んだ項目のうち、表示と対応機種にかかわるものを拾うと次のようになる。
7.01と7.02では、追加した表示形式の取りこぼしを埋める修正が続いた。メニューバーの項目どうしの間隔を詰める調整や、カレンダーのアイコンが使う幅を減らす改善も入っている。帯の横幅を気にしている人には、ここが地味に効く。
7.1ではメニューバーに出す月の情報が増え、世界時計の時差の表示が読みやすくなった。7.2ではmacOS Tahoeでメニューバーの項目の縦位置がずれる不具合と、周波数や一部のセンサーが表示されなくなる不具合が直っている。新しいmacOSに上げた直後に値が空欄になる現象は、このように後から修正で戻ることがある。
7.3ではCPUの新しい種類のコアへの対応が入り、ネットワークの表示形式に接続の種類を示すアイコンが加わった。M3とM4搭載機のファン制御も改善されている。7.5は2026年9月14日の公開で、macOS 27向けの表示と、夜空の観測条件を扱う項目が加わった。
並べて分かるのは、7系の更新が「新しいmacOSと新しい機種に追随するための作業」で占められている点である。買い直しを迷っているなら、今後MacやmacOSを新しくする予定があるかどうかが、そのまま答えに近くなる。
買い直しの費用と、割引の条件
費用の話に移る。販売ページで日本から見える価格は税込で、新規購入が単体2,124円、家族向けの5人まで使える版が2,655円である。6のライセンスを持っている場合は割引があり、単体の乗り換えが1,770円、家族向けの乗り換えが2,301円になる。差額は単体で354円で、割引の幅としては大きくない。この価格は2026年9月18日に日本から販売ページを開いて確認したもので、改定されることがある。
割引を受ける手順は、販売ページに書かれている通り、先に7をダウンロードして起動する形になる。そうすると6のライセンスが読み取られて割引価格が自動で当たり、天気のデータも引き継がれる。先に定価で買ってしまうと手間が増えるので、順番は守りたい。
天気のデータについては、どのライセンスにも6か月分が含まれると案内されている。天気を使わないなら関係しないが、使うつもりなら期間の区切りが来ることを前提に考えておく。月額のサブスクリプションに含まれる形での提供もあり、そちらは月9.99ドルで250本以上のアプリがまとめて使える仕組みである。1本だけのために入るかどうかは、他に使いたいものがあるかで決まる。
6のまま使い続ける場合に見ておく点
買い直さない判断も当然ある。その場合に見ておきたい点が3つある。
1つ目はmacOSの対応である。7系は動作にmacOS 11以降が要る。逆に言えば、それより古いmacOSで動かし続けたい環境では、6系のほうが選択肢になる。Macを買い替える予定が無く、いまのmacOSで安定して動いているなら、急ぐ理由は薄い。
2つ目は、新しい機種への対応である。6系の更新は2023年11月13日で止まっているため、それ以降に出た機種向けの調整は入らない。M4世代以降のMacに移る予定があるなら、その時点で表示が欠ける項目が出る可能性は見込んでおきたい。7系のほうは7.3でM3とM4のファン制御の改善が入っており、新しい機種への対応が続いている。
3つ目は、修正が届く先である。7系の更新履歴には、7.2で常駐の補助プログラムとの通信にかかわる重大な不具合を直したこと、7.2の追加のビルドで導入プログラムの不具合を直したことが記載されている。これらの修正は7系に入るもので、更新の止まった系列には届かない。常駐し続ける種類のアプリでは、修正が届く経路があるかどうかは費用と同じ重さで見ておきたい材料になる。
| 見る点 | 6系 | 7系 |
|---|---|---|
| 最後の更新 | 2023年11月13日 | 更新が続いている |
| 対応macOSの下限 | それ以前の版でも動く | 11以降 |
| 新規購入の価格 | 販売は7系に移行 | 税込2,124円 |
| 乗り換えの価格 | 該当なし | 税込1,770円 |
入れ替えるときに手が止まりやすいところ
買い直すと決めたあと、作業そのものでつまずく箇所がいくつかある。
まず、6と7を同時に動かさないことである。どちらもメニューバーに項目を置くため、同時に常駐させると同じ場所の取り合いになり、並びが思った通りにならない。7を入れて動作を確かめたら、6のほうは終了させて外す順番にしたい。
次に、権限の許可である。7.0で管理者のパスワード無しでも入れられるようになったが、センサーやファンにかかわる一部の機能は補助のプログラムを入れる前提になっている。職場の端末でその導入が許されていない場合、使える範囲が変わる。入れる前に、自分が必要としている項目がどちら側に属するかを見ておきたい。
最後に、表示の設定である。6で作り込んだメニューバーの表示形式は、7で選べるものが増えているぶん、そのままの見た目にはならないことがある。移したあとに数分かけて、出す項目と表示形式を選び直す時間を見込んでおく。ここを面倒に感じて6へ戻る人もいるので、時間のあるときに作業したい。
台数の扱いも確かめておく。家族向けの版は5人まで使える形になっており、単体の版とは別の商品として並んでいる。複数のMacで使っている場合は、単体を人数分買うより家族向けを1つ買うほうが安くなる場合がある。
メニューバーの幅は、どちらの版でも解決しない
6と7のどちらを選んでも、変わらない問題が1つ残る。帯の横幅である。
CPU、メモリ、ネットワーク、温度、バッテリーを並べると、それだけで相当な幅を使う。そこへクラウドストレージ、チャット、パスワード管理、バックアップ、会議、入力の切り替えが加わると、合計で10個を超える。7.0で余白を詰める設定が加わったので多少は改善するが、項目そのものが減るわけではない。
macOSは入りきらなくなった項目を、折り畳んで後から開けるようにはしてくれない。入らないものは描かれなくなり、その合図も出ない。ノッチのあるMacBookでは、開いているアプリのメニューが長いときに右側が押し出されて消える。
そこで効いてくるのがメニューバーを整理する道具で、できることには、隠したアイコンを本物の見た目のまま呼び出す仕組みが説明されている。数字や折れ線を絵柄そのものに描くアイコンは、似せた絵に置き換えられると意味を失うため、呼び出したときに元の描画のまま出るかどうかは確かめておきたい。さらに隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開けるなら、内訳を読むための手数が増えない。
同じ用途の道具は無料のものから買い切りのものまで幅がある。価格と払い方を並べた表はほかの道具との違いにあり、調査日も添えられている。支払いが一度きりか継続かで数年後の総額が変わるので、料金で買い切りの範囲を確かめておきたい。導入時につまずきやすいのは権限の許可で、なぜアクセシビリティと画面収録の許可が要るのかはよくある質問に説明がある。対応するmacOSの下限と試用の条件を見たうえで手元で試すなら、ダウンロードから入手する流れになる。
判断の順番をまとめておく。まず、いまのmacOSが11以降かを確かめる。次に、アクティビティモニタで常駐アプリ自身の使用率を見て、消費が気になっているかを確かめる。最後に、割引の差額と、修正が届く経路の有無を比べる。この3つで結論は出る。そのうえで、帯の混雑は版を上げても消えないので、何を畳むかは別に決めることになる。
よくある質問
iStat Menus 6は今でもダウンロードできる?
できる。更新履歴のページに6.73のダウンロードの案内が残っている。6のライセンスを持っていれば入れ直して使える。ただし6系の更新は2023年11月13日の6.73で止まっているため、それ以降に出た機種向けの調整や修正は入らない。
6から7への乗り換えはいくら?
日本から見える価格は税込で、単体の乗り換えが1,770円、家族向けの乗り換えが2,301円である。新規購入は単体2,124円なので、差額は354円になる。2026年9月18日に販売ページで確認した値で、改定されることがある。
割引を受けるにはどうすればよい?
先に7をダウンロードして起動する。販売ページの案内によれば、その時点で6のライセンスが読み取られて割引価格が自動で当たり、天気のデータも引き継がれる。定価で先に買ってしまうと手間が増えるので、順番を守るのが確実になる。
7に上げるとメニューバーの混雑は解消する?
しない。7.0でメニューバーの項目まわりの余白を詰める設定が加わったので幅は多少節約できるが、出している項目の数は変わらない。macOSは入りきらない項目を折り畳んで見せる仕組みを持たないため、常駐アイコンを畳む道具を別に用意するか、出す項目を絞る運用にすることになる。