iStat Menusが動かないときに見る場所|権限、常駐、起動項目の順で確かめる

iStat Menus が動かない、と感じる状態には中身が違うものが混ざっています。アイコンが1つも出てこないのと、温度だけ出ないのと、通知が飛んでこないのは、原因も直し方も別です。まとめて「不具合」と呼んで設定画面を触り始めると、関係のない項目まで変えてしまって元に戻せなくなります。

先にやるのは、症状の切り分けです。切り分けが済めば、見る場所は1か所か2か所に絞れます。以下では、症状を3つに分ける方法と、それぞれで確かめる順番を、公開されている手引きに沿って整理します。

症状を3つに分けると、見る場所が決まる

まず、次のどれに当てはまるかを決めます。

  • 表示が出てこない。アイコンが1つも見えない、または一部だけ見えない
  • 表示は出ているが、値が空だったり、グラフが白いままだったりする
  • 値は出ているが、通知が来ない、ファンの制御が効かない

1つ目は、多くの場合アプリの不調ではありません。動いているのに画面に場所がなくて出せていない状態です。2つ目は、値を取る側の常駐部品か、権限の問題です。3つ目は、機能そのものの条件を満たしていない可能性があります。

この3つを混ぜて調べると遠回りになります。たとえば「温度が出ない」は2つ目なので、ログイン項目をいくら触っても直りません。逆に「macOS を上げてから全部消えた」は1つ目の可能性が高く、権限のコマンドを打つ前に見るべき場所があります。

いちばん多いのは、動いているのに見えていない状態

アイコンが出てこない場合、最初に疑うのはアプリではなくメニューバーの幅です。公式の手引きにも、そのままの説明が置かれています。

On smaller screens, and in situations where there's a lot of menu bar items, macOS may hide some items. This is because the menu bar is full, and can not fit other items. In this situation, iStat Menus is running perfectly, but hidden from view. 出典: bjango.com(2026年9月10日に公式の手引きを確認)

ノッチのある機種では、この事情がさらに強く出ます。ノッチの右側に入りきらない項目は macOS によって隠され、ノッチの左側にステータス項目が出ることはないと明記されています。画面の物理的な幅ではなく、ノッチの右側だけが使える領域だということです。

確かめ方は単純です。ほかのアプリのメニューバーのアイコンを (command)を押しながらドラッグして外し、幅を空けてみます。空けた瞬間に出てくるなら、アプリは最初から正常に動いていたことになります。外したアイコンは、多くの場合システム設定のコントロールセンターの項目から戻せます。

もう1つ、新しい macOS では確認する場所が増えています。macOS 26 でメニューバーの項目を出すことについての許可の仕組みが入り、アプリごとに許可されていないとメニューバーに項目を出せなくなりました。アプリが起動していて、項目も有効にしてあるのに1つも出てこない場合は、この許可を先に見ます。この挙動については、同じくメニューバーに常駐する別の道具の公開リポジトリにも同じ説明が置かれています。

表示する項目の一覧が空になっていないか

一部の項目だけ出てこない場合は、幅の問題ではなく設定の問題であることが多いです。

センサー、ディスク、電源の3つは、メニューバーに出すものを一覧で選ぶ形になっています。この一覧が空だと、その分類からは何も表示されません。アプリは正常に動いていて、出す対象が指定されていないだけです。設定のそれぞれのタブを開き、メニューバーに出す項目の領域を見て、空なら + ボタンから追加します。

一覧から特定のディスクやセンサーが消えている場合は、また別の原因があります。ドロップダウンの中から、ディスク、センサー、ネットワークの各項目は個別に非表示にできる作りになっているためです。過去に非表示にしたものは一覧に戻ってきません。これを戻すには、アプリのメニューから該当する分類の絞り込みを解除する項目を選びます。ディスク、センサー、ネットワークのそれぞれに、絞り込みを初期状態へ戻す項目が用意されています。

「昔は見えていたのに、いつのまにか消えた」という言い方で始まる相談は、この2つのどちらかで説明が付くことがほとんどです。

macOSを上げた直後なら、ログイン項目を疑う

macOS を新しい版に上げたあとで動かなくなった場合は、ログイン項目の登録が壊れている可能性が高くなります。公式の手引きでも、この症状に対しては最初にログイン項目を切って入れ直すよう案内されています。

手順は、システム設定の「一般」の「ログイン項目」を開き、該当する項目をいったんオフにして、もう一度オンにするだけです。ここで注意する点が1つあります。名前に iStat Menus や Bjango を含む項目が複数並んでいることがあります。1つだけ見つけて満足せず、一覧を最後まで見てください。

これで直らない場合は、ログイン項目を管理しているデータベースそのものを初期化する方法が案内されています。ターミナルから sudo sfltool resetbtm を実行し、Mac を再起動します。ただしこの操作は、ほかのアプリのログイン項目の設定にも影響します。ほとんどの場合は切って入れ直すだけで直るので、いきなりこちらに手を出す必要はありません。

温度やファンの値が出ないときは、常駐部品と権限を見る

温度、ファンの回転数、電圧といったセンサーの値だけが出ない場合、原因は別の常駐部品にあります。この種の値を読むには専用のヘルパーが必要で、それが入っていないと該当する項目が空になります。公式にはヘルパーの入手先が案内されていて、入れて実行すれば値が取れるようになります。

Mac App Store から入れた場合は、事情がさらに1段変わります。App Store 版では、一部の値を見るためにヘルパーが必要になることに加えて、ファンの速度の制御そのものができないと明記されています。

ヘルパーを入れても直らない場合に見るのが、フォルダの所有者と権限です。ホームフォルダの ~/Library/LaunchAgents/~/Library/Application Support/ の所有者や権限がずれていると、常駐部品が正しく入らないことがあると公式に説明されていて、所有者を自分に戻す chown と、権限を 755 に戻す chmod のコマンドが案内されています。

ホームフォルダを外付けドライブへ移している環境では、もう1つ追加の作業があります。この構成では起動時の常駐部品が正しく読み込まれないことがあるため、フルディスクアクセスの許可が必要になります。許可を与える対象は ~/Library/Application Support/iStat Menus 7/ の中にある2つの実行ファイルで、システム設定のプライバシーとセキュリティのフルディスクアクセスに追加します。追加したあと、アプリの Global の左にある再生ボタンを押して常駐部品を動かし直します。

天気だけ出ない、履歴のグラフだけ白いまま

特定の分類だけがおかしいときは、その分類に固有の原因があります。

天気が出ない場合は位置情報です。システム設定で位置情報の利用を許可しているのに、ドロップダウンに位置情報を要求するボタンが出続けることがあると公式に記載されています。この場合は、プライバシーとセキュリティの位置情報サービスをいったんオフにして、もう一度オンに戻すと解消すると案内されています。設定を細かく見直すより、この切り替えを先に試すほうが早く終わります。

履歴のグラフが白いままの場合は、履歴を保存しているデータベースが壊れている可能性があります。アプリのメニューから履歴のデータベースを削除する項目を選ぶと直る、と案内されています。削除すると過去の履歴は失われますが、グラフは新しく取り直した分から描かれます。それでも白いままなら、公式の窓口に問い合わせるよう案内されています。

この2つに共通しているのは、アプリ全体の再インストールでは直らない種類の問題だという点です。分類ごとの原因は分類ごとに片付けるほうが、確実で速く終わります。

ファンの制御が効かないときに、先に確かめること

ファンの制御が効かない場合、設定を触る前に確かめる条件が2つあります。

1つ目は入手経路です。前述の通り、Mac App Store 版はファンの速度を制御できません。この場合は設定をどう変えても効きません。

2つ目は機種です。M3、M3 Pro、M3 Max、M4、M4 Pro、M4 Max の Mac では、macOS がファンを止めている状況でファンの制御が正しく働かない場合があると、公式の課題一覧に記載されています。解決策を検討中という位置づけなので、現時点では設定の問題ではありません。

この2つに当てはまるなら、時間をかけて設定を探しても状況は変わりません。逆に、どちらにも当てはまらないのに効かない場合は、前の節のヘルパーと権限の確認に戻ります。センサーの値そのものが取れていないなら、制御が効かないのは当然の結果だからです。

それでも直らないときの順番

ここまでで直らない場合の手順も、公式に用意されています。順番は次の通りです。

まず再インストールです。アプリのメニューから再インストールを選ぶと、常駐部品を含めて入れ直されます。次に、それでも直らない場合はアンインストールです。アプリのメニューからアンインストールを選び、確認を押します。試用期間が終わっていても実行できると明記されています。すでにアプリを手で消してしまっている場合は、もう一度ダウンロードしてからアンインストールを実行するよう案内されています。

最後に、状況が特定できない場合はログの送付です。アプリの診断のメニューからログの送付を選び、名前などを入力して送ります。問題の追跡に使われる仕組みで、問い合わせのときにはこのログを求められることがあります。

この順番を守る理由は、後戻りのしやすさです。再インストールは設定を保ったまま常駐部品だけを入れ直します。アンインストールはその先です。いきなりアンインストールから始めると、設定を作り直す手間が増えるうえに、原因も分からないままになります。

メニューバーが満杯であること自体を、別の問題として扱う

ここまでの手順のうち、いちばん多い入口は最初の「動いているのに見えていない」でした。この状態は、アプリを直しても再発します。常駐アプリを1つ増やすたびに幅が減るからです。

公式の手引きも、この点については解決の方向を示しています。表示するものを減らす、ラベルを消して数字だけにする、複数の項目を1つの表示にまとめる、という3つです。さらに、メニューバーに出すものを管理する道具を併用する選択肢も、同じページで名前を挙げて紹介されています。監視の道具の側だけで幅の問題を解くには限界がある、という前提が共有されているということです。

整理する道具を足す場合、選ぶときに効く軸は機能の数ではありません。隠したあとにどう触れるかです。監視の項目は、押してドロップダウンを開いて中身を読む使い方が中心になります。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りなら、開いて探して押して畳むという往復が消えます。1日に何度も繰り返す操作なので、この差は機能表の見た目より大きく効きます。

道具ごとの隠し方の違いと、対応するmacOSの下限を並べたものはほかの道具との違いにまとまっています。常に隠す対象と、押したときだけ出す対象をどう分けるかはできることで確認できます。監視の道具と両方に払うかどうかを決めるなら、金額の目安を料金で先に見ておくと判断が早くなります。権限の設定や複数のMacで使う場合の扱いはよくある質問に集めてあり、手元のMacで挙動を確かめたい場合はダウンロードから試せます。

不調の切り分けと、幅の問題は別の話です。前者は原因を1つずつ潰せば終わりますが、後者は放っておくと増え続けます。切り分けが済んだところで、メニューバーに何を残すかを一度決め直しておくと、次に同じ症状で調べ直す回数が減ります。

よくある質問

アイコンが1つも出てきません。壊れたのでしょうか?

多くの場合は正常に動いていて、メニューバーに場所がないだけです。公式の手引きにも、画面が小さいときや項目が多いときは macOS が項目を隠すと明記されています。ほかのアイコンを を押しながらドラッグして外し、幅が空いた瞬間に出てくるなら原因はこれです。新しい macOS ではメニューバーへの表示の許可も確認してください。

macOSを上げてから動かなくなりました。何から見ればよいですか?

ログイン項目です。システム設定の「一般」の「ログイン項目」を開き、該当する項目をオフにしてからオンに戻してください。名前に iStat Menus や Bjango を含む項目が複数並んでいることがあるので、一覧は最後まで確認します。それでも直らない場合の初期化コマンドも案内されていますが、ほかのアプリの設定にも影響します。

温度やファンの回転数が表示されません。

値を読むための常駐部品が入っていない可能性が高いです。公式にヘルパーの入手先が案内されているので、入れて実行してください。それでも出ない場合は、ホームフォルダのライブラリにある2つのフォルダの所有者と権限を戻す手順が公開されています。ホームを外付けに移している場合は、フルディスクアクセスの許可も必要です。

履歴のグラフが白いままです。入れ直すべきですか?

入れ直す前に、履歴を保存しているデータベースの削除を試してください。アプリのメニューから選べる項目として用意されていて、この操作で直ると案内されています。過去の履歴は失われますが、以降は取り直した分から描かれます。それでも白いままなら、公式の窓口に問い合わせる段階です。

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