iStat Menusの使い方と初期設定|入れた直後に決めておくこと

iStat Menus tsukaikataで検索する人の多くは、インストールは終わっているのに設定画面の項目が多すぎて、どこから触ればよいのか分からない状態にある。このアプリは初期設定のまま使うものではなく、入れた直後に4つのことを決めてしまえば、あとは触る必要がほとんどなくなる。決めるのは、ヘルパーを入れるか、どの項目をオンにするか、メニューバーに何を出すか、更新頻度をいくつにするか。この順番で進めるのが最短だ。

最初の分かれ道は、ヘルパーを入れるかどうか

インストール自体は単純で、公式サイトからZIPを落として展開し、出てきたアイコンをダブルクリックする。その後に追加のコンポーネントを入れるかどうかを尋ねられる。ここが1つ目の判断になる。

iStat Menus 7の更新履歴には、この仕様の変更が明記されている。

Added ability to install without an admin password (the helper is optional). 出典: bjango.com

6までは管理者パスワードの入力が事実上の前提だったが、7ではヘルパーが任意になり、パスワードを入れずに使い始められる。

では何が変わるのか。ヘルパーは、温度センサー、ファンの回転数、その他の一部の統計を読むために必要になる。逆に言えば、CPU使用率、メモリ、ディスクの使用量、ネットワークの流量、時計、天気だけを見るのであれば、ヘルパーなしでも支障はない。会社から支給されたMacで管理者権限がない場合や、常駐する部品をできるだけ増やしたくない場合は、入れない選択で始めて、温度が見たくなった時点で追加すればよい。

なお、Mac App Store版を選んだ場合はファン速度の制御そのものができず、一部の統計を見るにはやはりヘルパーが必要になる。ファンを自分で回したいなら、公式サイト版を選ぶところから決まっている。

9つの項目を、まず全部落としてから戻す

設定ウインドウを開くと、左側にアイコンが縦に並ぶ。iStat Menusは独立した9つのメニュー項目でできていて、CPU、GPU、メモリ、ディスク、ネットワーク、センサー、電源、時計、天気をそれぞれ単独でオンとオフにできる。

効率がよいのは、全部をオンにしてから減らすのではなく、いったん落としてから必要なものだけ戻す進め方だ。サイドバーのアイコンを⌥(オプション)キーを押しながらクリックすると、設定画面の大きなスイッチを探さずに切り替えられる。9項目を順にオフにしていき、実際に困ったものだけを戻す。この作業は数分で終わり、たいていは3つか4つに落ち着く。

判断に迷ったら、その項目を1日に何回見るかを思い出せばよい。GPUの使用率やディスクのS.M.A.R.T.状態は、必要になったときに開けば足りる情報で、常時表示していても視線が素通りする。

項目の中で、メニューバーに出す部品をさらに選ぶ

ここが最も分かりにくい部分で、詰まる人が多い。各項目は「メニューバーに出す部品」と「ドロップダウンに出す情報」が別管理になっている。設定画面の+ボタンで部品を足し、部品をクリックすると細かい選択肢が開く。外すときは、開いたポップオーバーのRemove Itemを押す。

センサー、ディスク、電源の3つは特に注意がいる。開発元のヘルプにも、この管理方式が原因で「何も出ない」状態が起きると書かれている。

The sensors shown in the menubar are determined by the “items in menu bar” area in the Sensors tab. If this is blank, nothing will show. To add a sensor click the + button. 出典: bjango.com

項目そのものをオンにしても、その中に部品を1つも入れていなければメニューバーには何も現れない。設定が効いていないように見えて、実際には空欄なだけ、という状態だ。

部品の選び方で表示の性格が変わる。CPUなら、円グラフ、履歴グラフ、テキストの百分率、ラベルなどから選べる。7.0以降は、ラベルと値を上下2段に積む表示モードや、アイコン表示のモードが加わった。履歴グラフの時間幅も、10分、1時間、3時間、6時間、12時間、1日、3日、7日、14日、28日から選べる。1日の負荷の波を見たいのか、直近数分の急上昇を捕まえたいのかで、選ぶ幅が変わる。

グローバルタブで決める3つ

グローバルタブには、アプリ全体に効く設定が集まっている。ここで決めるのは3つだ。

  • テーマ:カルーセルの上半分がメニューバー側、下半分がドロップダウン側のテーマになる。クリックかスクロールで切り替える。7.0からは、既定のメニューバーテーマがmacOSのアクセントカラーを主色として使うようになった
  • 項目の間隔:標準とコンパクトの2択。標準はmacOSの他のステータス項目に合わせた幅で、コンパクトはさらに詰まる。ただし複数のディスプレイを接続しているときはコンパクトを選べない
  • 更新頻度:速くすると反応が良くなり、遅くするとわずかに負荷が下がる。7.0では効率が大きく改善され、同じ項目構成でiStat Menus 6の5分の1までCPU使用率が下がる場合があると更新履歴に記載されている

表示言語も自動で切り替わる。7.0で30を超える言語に対応したため、macOSの言語設定が日本語なら日本語で表示される。

ルールで通知を作り、ホットキーでメニューを開く

使い方の幅が一段広がるのがルールの機能だ。CPU、GPU、メモリ、ディスク、ネットワーク、センサー、バッテリー、電源、天気の状態を条件にして通知を出せる。公開されている例では、CPU使用率が60パーセントを10秒以上超えたとき、公開IPアドレスが変わったとき、インターネット接続が切れたとき、ディスクの空きが減ったときといった条件が挙げられている。夏時間の切り替わりを知らせる設定もある。

常時表示をやめた項目ほど、ルールで拾う価値が高い。ディスクの空き容量をメニューバーから外しても、残りが一定を切ったときに通知が来るなら困らない。むしろ、見ていないと気づけない情報を常時表示に戻すより、通知に任せたほうが画面が静かになる。

ホットキーも同じルールタブから設定する。+ボタンで項目を追加し、開きたいメニューと押したいキーの組み合わせを指定すると、他のアプリを使っている最中でもドロップダウンを開ける。よく開くメニューを1つだけホットキーに割り当てておくと、その項目はメニューバーから外しても不便にならない。

ドロップダウンを開いたときに何が見えるか

メニューバーに出す部品を絞ると、その分だけドロップダウンの重要度が上がる。何が入っているかを知らないまま絞ると、必要な情報まで見失う。

  • CPU:コアごとの使用率、履歴グラフ、ロードアベレージ、稼働時間、動作周波数、CPUを多く使っているアプリの一覧。効率コアと高性能コアを別の色で描き分けられる
  • メモリ:使用量、履歴、メモリ圧、圧縮メモリ、スワップ、メモリを多く使っているアプリの一覧
  • ネットワーク:接続ごとの送受信、帯域を使っているアプリの内訳、公開IPアドレスと私設IPアドレス、接続の状態表示
  • ディスク:使用量と空き、S.M.A.R.T.の状態、アプリごとのディスク使用量
  • 時計:予定を含むカレンダーと世界時計。7.0以降は7日と14日の巻き取り式カレンダー表示が加わった
  • 電源:バッテリーの状態に加えて、AirPods、Magic Mouse、Magic TrackpadなどBluetooth機器の残量

つまり、常時見る必要のない情報は、ドロップダウンにすべて揃っている。メニューバーから外すことは、情報を捨てることと同じではない。

メニューの中にはアプリの起動ボタンも置ける。7.0からは起動するアプリを自由に指定できるようになったため、アクティビティモニタやターミナルなど、統計を見た後に開きたいアプリを割り当てておくと動線が短くなる。

位置情報とログイン項目で詰まる場所

設定が終わった後に起きるつまずきは、ほぼ2種類に集約される。

1つ目は位置情報だ。天気を現在地で表示するには位置情報の許可が要る。システム設定で許可を与えているのに、メニューの中にRequest Location Accessのボタンが出続けることがある。開発元の案内では、システム設定のプライバシーとセキュリティにある位置情報サービスを一度オフにして、もう一度オンにすると解消する。

2つ目はログイン項目だ。macOSのメジャーアップデートの後に、iStat Menusが起動しなくなる、あるいは統計が更新されなくなることがある。この場合はシステム設定の一般からログイン項目を開き、iStat Menusの項目をオフにして、もう一度オンにする。iStat MenusやBjangoという名前の項目が複数並んでいることがあるので、すべてを対象にする。それでも直らないときは、ログイン項目のデータベースを初期化するターミナルコマンドが公開されているが、この操作は他のアプリのログイン項目設定にも影響するため、他の手を試した後の最終手段として扱いたい。

インストール自体が失敗するケースもある。ホームフォルダを外付けドライブへ移している環境では、LaunchAgentsフォルダの権限が原因でランチエージェントが正しく読み込まれないことがある。開発元は該当するフォルダの所有者と権限を戻すコマンドを公開している。

設定を書き出して、別のMacへ持っていく

ここまで決めた内容は、書き出して別のMacへ持ち込める。設定の読み込みと書き出しの手順は公式ヘルプに独立したページとして用意されている。Macを買い替えたときや、仕事用と自宅用で同じ表示に揃えたいときに、9項目の取捨選択と部品の配置をやり直さずに済む。

不調が続くときの戻し方も2種類ある。メニューバーのiStat Menusのメニューからアンインストールを選ぶと、試用期間が終わっていても実行できる。同じメニューから再インストールを選べば、設定を残したまま構成部品を入れ直せる。アプリ本体を先にゴミ箱へ入れてしまうと専用のアンインストーラが使えなくなるため、その場合はもう一度ダウンロードして実行することになる。

表示しきれないときに、どこから手を付けるか

初期設定を一通り終えると、最後に残るのが置き場所の問題だ。9項目のうち3つか4つに絞り、部品も最小限にしたのに、メニューバーに収まらないことがある。原因はiStat Menusの側ではなく、他の常駐アプリが席を占めていることにある。

このとき取れる手は2つに分かれる。1つは、iStat Menusの結合モードで自分の項目を1つにまとめること。もう1つは、メニューバー全体を畳む道具を1つ加えて、iStat Menus以外のアイコンを隠すことだ。前者はiStat Menusの中だけで完結し、後者は他社のアプリのアイコンにも効く。何ができる道具なのかはできることに整理されている。

外側の道具を足すときに確かめておきたいのが、畳んだ状態でどこまで操作できるかだ。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りであれば、ホットキーを割り当てるほどではないが1日に何度か押す項目も、そのまま隠す側に置ける。作りの違いはほかの道具との違いで比べられる。

設定を進める前に費用を把握しておきたいなら料金を、導入時に引っかかりやすい点をまとめて確認したいならよくある質問を先に見ておくとよい。実際に自分のメニューバーで確かめる段階に入ったら、ダウンロードから入手して、iStat Menusの項目を減らす前に一度試すことをおすすめする。外側で畳めるなら、9項目のうち何を落とすかという判断そのものが要らなくなる場合がある。

初期設定は、細かく詰めるほど良くなるものではない。ヘルパーの要否、表示する項目、部品の構成、更新頻度の4つを決め、残りはルールと通知に任せる。この形にしておけば、macOSのアップデートで一度崩れても、戻すのに時間はかからない。

よくある質問

iStat Menusのヘルパーは必ず入れる必要がありますか?

温度センサーやファンの回転数を見るには必要ですが、CPU使用率やメモリ、ネットワークの流量だけならヘルパーなしで使えます。7.0以降は管理者パスワードなしでインストールでき、ヘルパーは任意になりました。後から追加もできるので、まず入れずに始めて構いません。

項目をオンにしたのにメニューバーに何も出ません。なぜですか?

センサー、ディスク、電源は、項目をオンにするだけでは表示されません。各タブの「items in menu bar」の欄が空だと何も出ない仕様です。+ボタンで表示したい部品を追加してください。それでも出ない場合は、メニューバーが埋まっていてmacOS側が隠している可能性があります。

macOSをアップデートしたら動かなくなりました。どう直しますか?

システム設定の一般からログイン項目を開き、iStat Menusの項目をオフにしてからもう一度オンにしてください。iStat MenusやBjangoという名前の項目が複数ある場合はすべて対象にします。それでも直らないときは、メニューバーのメニューから再インストールを実行します。

設定を別のMacへ移せますか?

移せます。設定の書き出しと読み込みの機能があり、手順は公式ヘルプに用意されています。Macを買い替えたときや、複数台で同じ表示に揃えたいときに、項目の取捨選択や部品の配置をやり直さずに済みます。

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