Itsycalのアイコンをメニューバーでどう扱うか|消すか、隠すか、残すかの判断

Itsycalのアイコンをメニューバーからどうするか迷う理由は、ほかの常駐アプリのアイコンとは性質が違うところにある。ふつうのアイコンは押すためにあるので、押さない時間はただ場所を取っているだけである。ところがこのアプリのアイコンは、そこに出ている日付そのものが目的になっている。この記事は、その違いを踏まえたうえで、消す、縮める、macOSの時計と入れ替える、隠すの4つを比べて決めるための材料をまとめたものである。

「押すためのアイコン」ではなく「読むための表示」

判断を分ける最初の点は、このアイコンを押す回数ではなく、見る回数である。押す回数だけで判断すると、月に数回しか押さないので不要という結論になりやすいが、それは半分しか見ていない。日付を確かめるために視線を送っている回数のほうが、たいてい多い。

つまりこのアイコンは、電池残量や接続状態を示す表示に近い。見えていること自体に用があり、隠すと確かめる手数が増える。ただし条件がある。macOSのメニューバー時計にも日付と曜日を出す設定があるため、そちらで足りるなら、見るための表示が二重になっているだけということになる。

ここが判断の分かれ目である。読むためにこのアイコンを置いているなら、macOS標準の時計と役割が重なっていないかを先に確かめる。重なっているなら、片方を消すのが最も効く。重なっていない、つまりこのアプリでしか出せない情報を読んでいるなら、消すのではなく幅を詰める方向を考えることになる。

メニューバーに出す形は、思っているより細かく選べる

公式のメニューバーの設定の説明を読むと、見た目の選択肢はかなり広い。既定は、その日の日にちを入れた塗りつぶしの四角のアイコンだけである。ここに情報を足すことも、逆にアイコンを消して文字だけにすることもできる。

アイコンの側で選べるのは次のとおりである。

  • 塗りつぶしの四角。中に日にちが入る
  • 輪郭だけの四角。中に日にちが入る
  • 汎用のカレンダーの絵柄。日にちや曜日を入れる設定はできない
  • アプリ自体のアイコン。こちらも日にちや曜日を入れる設定はできない

さらに、四角のアイコンには月と曜日を足せる。公式の説明では、何も足さないと「18」、月を足すと「Mar 18」、曜日を足すと「18 Thu」、両方を足すと「Thu, Mar 18」という並びになる。表示は地域の設定に合わせて整形される。

アイコンの右側には、日時のパターンで作った文字を置ける。公式の説明によれば、この文字はシステムの時計と同じフォントで描かれる。時計の置き換えとして使うことが想定された作りである。文字を設定した場合に限り、アイコンのほうを隠す選択もできるようになる。

The text will be rendered in the same font as the standard system clock, making it ideal as a customizable system clock replacement. 出典: mowglii.com

つまり、このアイコンをどう扱うかという話は、消すか残すかの二択ではない。幅を2文字まで縮めることも、逆にmacOSの時計を止めて役割を引き取らせることもできる。

幅を数えると、選択肢の優劣が変わる

メニューバーの容量は、アイコンの個数ではなく合計の幅で決まる。ここを個数で数えていると、文字を出す設定が幅をどれだけ食っているかが見えない。

おおまかな目安として、表示の内容ごとに横幅を比べる。

設定 表示の例 幅の目安
アイコンのみ 18 最小
月を追加 Mar 18 アイコンのみの2倍前後
月と曜日を追加 Thu, Mar 18 アイコンのみの3倍前後
アイコンと時刻の文字 18 11:12 AM アイコンのみの3倍以上
文字のみ(アイコンを隠す) Thu Mar 18 11:12 AM 設定した文字数しだい

ここで重要なのは、右側に置いた文字がmacOS標準の時計と内容で重なっている場合があることである。両方が時刻を出しているなら、同じ情報のために二重に幅を使っていることになる。この状態は、常駐アプリを1つ消すのと同じくらいの効果を、設定だけで得られる余地があることを意味する。

macOS標準の時計は、システム設定のコントロールセンターにある時計の項目で、表示内容を変えたり、メニューバーから外したりできる。日付をこのアプリ側で出す方針にするなら、標準の時計は最小限にするか外すという組み合わせになる。逆に、標準の時計で日付と曜日を出す方針にするなら、このアプリの表示は日にちだけの最小構成にする。どちらの方針でも、決めておかないと重複が残る。

位置を変えるだけでも探す時間は変わる

幅を変えずにできる手当てとして、並び順の変更がある。公式のヘルプは、Commandキーを押したままメニューバーのアイコンをドラッグすると位置を変えられると説明している。この操作はメニューバーのアイコン全般に効くので、並び順を自分の使い方に合わせて組み直せる。

同じ説明の中に、このアプリのアイコンは右寄りに置いたほうがよいという案内がある。メニューバーが混み合ったときに、macOSに隠されにくくなるためである。日付を読むために置いているのだから、隠されると目的そのものが失われる。位置の優先順位としては上位に来る。

並び順を変えるときの考え方は単純で、読むための表示は視線の起点に近い側、押すためのアイコンはその外側に置く。日付を読む頻度が高いなら、時計と隣り合わせにしておくと視線の移動が短くなる。押す頻度の低いものを探しやすい場所に置いておく理由は無い。

消す、縮める、置き換える、隠すの4案

ここまでの材料をもとに、選択肢を4つに整理する。どれを選ぶかは、日付を読む頻度と、メニューバーに何個の項目が並んでいるかで決まる。

  • 消す。日付をmacOS標準の時計で読んでいて、カレンダーを開くのも月に数回という場合。アプリを終了するか、削除する。予定のデータはカレンダーappにあるので失われない
  • 縮める。読む頻度は高いが、月や曜日は要らない場合。アイコンだけの最小構成にすると、幅は数文字分で収まる。輪郭だけのアイコンにすると、隣の塗りつぶしのアイコンと形で見分けやすくなる
  • 置き換える。日付も時刻もこのアプリ側で出し、macOS標準の時計をメニューバーから外す。幅の合計は減り、書式は自分で決められる。日時のパターンを1つ書く手間がかかる
  • 隠す。項目の数が多く、探す時間が問題になっている場合。日付だけをメニューバーに残し、押すためのアイコンをまとめて畳む

4つ目については、このアプリ自体に手がかりがある。公式のヘルプは、開くためのキーボードショートカットを割り当てられること、開いた状態を固定できること、itsycal://date/now のようなURLスキームで特定の日付を開けることを説明している。つまり、押すという用途に限れば、アイコンが見えている必要は必ずしもない。読むための表示だけを残し、操作はキーに寄せるという分け方が成り立つ。

ターミナルから変えられる、細かい調整がある

設定画面には出ていないが、公開されている更新履歴に書かれている調整がいくつかある。メニューバーでの見え方に直接効くものがあるので、幅や位置で気になる点があるときの選択肢として知っておくとよい。

1つ目は、文字の縦位置の調整である。日時のパターンで文字を出しているとき、macOSの版によって文字の並びがわずかにずれることがある。更新履歴には、defaults write com.mowglii.ItsycalApp BaselineOffset N の形で、Nに0.5刻みで-2から2までの値を指定できると書かれている。既定は0である。隣の項目と文字の高さがそろわないという不満は、これで調整できる範囲に収まることがある。

2つ目は、会議の表示をメニューバーに追加する設定である。更新履歴には、ShowMeetingIndicator を有効にすると、進行中のオンライン会議の印をメニューバーに出せると書かれている。実験的な扱いの機能として紹介されている。便利さと引き換えに幅を使う設定なので、メニューバーが窮屈な状況では方向が逆になる。入れるかどうかは、会議の予定をどれだけ抱えているかで決まる。

3つ目は、macOS 26で一部のメニューのアイコンが既定で無効になっている件である。更新履歴には、EnableTahoeMenuIcons を有効にすると元に戻せると書かれている。macOSを上げてから見た目が変わったという場合、設定を探すより先にこの記述を確かめたほうが早い。

いずれも設定画面に出ていない項目なので、元に戻す方法も一緒に控えておくとよい。書き込んだ値は defaults delete に同じ項目名を渡せば消える。

押す操作は、アイコン以外からも届く

アイコンを畳む方向を選ぶ場合、押す手段が残っているかどうかが判断の前提になる。この点については、公開されている情報がいくつかある。

更新履歴によれば、0.15.11以降はメニューバーのアイコンを右クリックすると、設定を開く操作と終了する操作がその場で出る。設定を触るためにカレンダーを開いて歯車を押すという手順を踏まなくてよくなっている。

キーボードからの操作は、さらに範囲が広い。公式のヘルプに並んでいるものを見ると、開くためのショートカットを自分で割り当てられるほか、開いたあとの操作もキーで完結する。⌘N で予定を作り、⌘O で既定のカレンダーappを開き、⌘J で予定の中の会議に参加でき、⇧⌘T で任意の日付に飛べる。P を押すと表示を固定でき、ほかのアプリに切り替えても開いたままになる。

ここまでそろっていると、アイコンを押すという操作の役割は小さくなる。読むための表示としてメニューバーに残す価値は変わらないが、押すための入り口としては代わりがある、という整理になる。

隠す道具と併用するときに知っておくこと

メニューバーの項目を畳む道具と併用する場合、位置取りに関する記述が公開されている更新履歴にある。0.15.11では、メニューバーの余白が少ないときや、項目を隠す道具を使っているときに、カレンダーの表示を画面の右側に寄せる変更が入った。続く0.15.12では、その変更が戻されている。macOS自身のメニューバーを自動的に隠す機能と組み合わせたときに、それまでの挙動が壊れたためだと書かれている。

この経緯は、併用する前提で考えるなら知っておく価値がある。カレンダーが開く位置が想定と違うと感じたときに、設定を疑う前に版の番号を見れば済むからである。

併用の狙いを整理すると、日付の表示はメニューバーに残しつつ、押すためのアイコンだけを畳むという形になる。畳んだアイコンを取り出すのに何段階もかかると意味が薄いが、メニューバーを整理する道具の中には、隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開けるものがある。この場合、読むための表示と押すためのアイコンを分けて置くという方針が、手数を増やさずに成り立つ。

決める順番

最後に、順番を1つにまとめる。まず、日付を読む場所がこのアプリなのかmacOS標準の時計なのかを決める。次に、決めなかったほうの表示を最小にするか外す。ここまでで幅の重複は消える。

そのうえで、まだメニューバーが窮屈なら、原因はこのアプリではなく項目の数である。押すためのアイコンが何個並んでいるかを数え、そのうち普段押していないものを畳む方向に進む。整理の考え方はできることに、ほかの手段との違いはほかの道具との違いにまとめてある。費用の目安は料金、導入前に出やすい疑問はよくある質問、実際に試す場合の入手先はダウンロードにある。

順番を逆にして、先に道具を入れてから表示を調整しようとすると、重複したまま隠すことになり、幅は思ったほど空かない。表示の重複を消す作業は設定だけで終わり、費用もかからないので、そこから始めるのが早い。

よくある質問

アイコンを消して文字だけにできますか?

できます。公式の説明によれば、アイコンの右側に日時のパターンで作った文字を置く設定があり、文字を設定した場合に限りアイコンを隠す選択肢が現れます。文字はシステムの時計と同じフォントで描かれるため、時計の置き換えとして使えます。この方針にするなら、macOS標準の時計側の表示を減らすか外して、重複を消しておくと幅が空きます。

メニューバーの中で位置を変えるにはどうしますか?

Commandキーを押したまま、メニューバーのアイコンをドラッグします。この操作はメニューバーのアイコン全般に効くので、並び順をまとめて組み直せます。公式のヘルプには、混み合ったときにmacOSに隠されにくくするため、このアプリのアイコンは右寄りに置くとよいという案内もあります。

アイコンを消すと、登録した予定はどうなりますか?

予定はMacのカレンダーappに保存されているので、表示を消してもアプリを削除しても失われません。このアプリはカレンダーappの内容を読んで表示しているだけです。ただし、日時のパターンや表示するカレンダーのチェックなどの設定は残らないため、あとで戻す場合は作り直しになります。

日付は読みたいが、メニューバーの項目が多すぎて探しにくいです。どうすればよいですか?

読むための表示と、押すためのアイコンを分けて考えてください。日付の表示はメニューバーに残し、普段押していないアイコンだけを畳むと、探す範囲が狭くなります。先に、このアプリの表示とmacOS標準の時計で内容が重なっていないかを確かめると、設定を変えるだけで幅が空くことがあります。

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