One Switchの代わりを探すとき|手放してよい機能を先に決める

代わりを探すときにいちばん時間を無駄にするのは、同じ形の道具を横並びで比べ始めることである。One Switch daitaiのように検索して出てくる一覧は、どれも似た説明が並ぶため、読み比べても決め手が出ない。先にやるべきなのは分解で、束ねられている切り替えを1つずつ取り出し、macOSの標準機能で届くものを外していくと、本当に移し替えが必要な部分は数個まで減る。

「代わり」を探す前に、中身を8つに割る

対象になっている常駐アプリは、単機能ではなく複数の切り替えを1つの入口にまとめる作りである。開発元の製品ページに名前が出ているのは、デスクトップのアイコンの一括非表示、ダークモードの切り替え、Macを眠らせないKeep Awake、スクリーンセーバの手動起動、AirPodsの接続の5つ。配布元の掲載ページには、集中モードとその時間帯の指定、隠しファイルの表示、解像度の変更も並んでいる。

この「束ねている」という性質があるため、代わりを1つの製品で埋めようとすると条件が厳しくなる。同じ8個をそろえた製品を探す作業になり、候補はほとんど残らない。反対に、8個のうち自分が押しているのが2個だと分かれば、探す対象は「その2個を最短で押せる方法」に変わり、選択肢は一気に広がる。

押していないものを外す作業には、もう1つ効き目がある。束ねる道具を使い続けている人ほど、その入口を開く動作が習慣になっていて、実際には使っていない切り替えまで「あるから使っている」と数えてしまう。数える対象を「開いた回数」ではなく「切り替えを押した回数」に置き換えると、この数え違いが起きにくい。開いたのに何も押さずに閉じた回数が多いなら、それは入口が習慣になっているだけで、機能が要るという意味ではない。

分解の作業は紙に書き出すまでもない。直近1か月を思い出して、押した記憶がある切り替えに印を付けるだけで済む。押していないものは移し替えの対象から外れる。ここで残った数が、これから探す道具に求める要件の数になる。

macOS側の入口を先に当てる

印を付けた切り替えのうち、macOSがすでに持っている入口で届くものがある。順に当てていくと、残りがさらに減る。

切り替え macOS側の入口 手数
ダークモード コントロールセンターのディスプレイ項目、またはシステム設定の外観 2回から3回
集中モード コントロールセンターの集中モード 2回
AirPodsの接続 コントロールセンターのBluetoothまたはサウンドから選ぶ 2回から3回
隠しファイルの表示 Finderでコマンドとシフトとピリオドを同時に押す 1回
解像度の変更 システム設定のディスプレイ 3回以上
スクリーンセーバ システム設定で画面の隅に割り当てる 割り当て後は0回
画面のロック コントロールとコマンドとQを同時に押す 1回
画面を眠らせない ターミナルのcaffeinateコマンド、または電源の設定 場合による

コントロールセンターは macOS Big Sur、集中モードとショートカットアプリは macOS Monterey から標準で入っている。対象のアプリが求める動作環境も macOS 12 以降なので、このアプリが動く環境なら、ここに挙げた入口はすべて使える状態にある。

表を見て分かるのは、手数の差が出るのは一部だけだという点である。キーボードで一発の操作はもともと速く、置き換えの必要が薄い。差が出るのは、設定画面を数階層たどる必要があるもの、つまり解像度の変更やAirPodsの接続あたりになる。押している切り替えがこの列に入っていないなら、代わりの道具そのものが要らない可能性が出てくる。

残った差分を移す先は3種類ある

分解しても残るものがあった場合、移し先は大きく3つに分かれる。

  • 同じように複数の切り替えを束ねる別の常駐アプリに移す
  • 切り替えごとに単機能のアプリを入れる
  • ショートカットアプリで手順を組み、キーボードかメニューバーから呼ぶ

1つ目は移行が楽だが、束ねている中身は製品ごとに違うため、押している切り替えが含まれているかを1つずつ確かめる必要がある。2つ目は確実に埋まる代わりに、メニューバーのマスが機能の数だけ増える。1つを外して3つ増える形になれば、机の上は前より散らかる。

2つ目を選ぶ場合、増えるマスの数を先に数えておきたい。1つの入口に3つの切り替えが入っていたなら、それを個別のアプリに割ると、メニューバーの並びは差し引きで2マス増える。混雑を理由に乗り換えを考え始めたのであれば、この計算をせずに進めると目的と逆の結果になる。単機能のアプリの中には、メニューバーに出さずキーボードの割り当てだけで動くものもあるので、選ぶ段階で表示の有無を確かめておくと増え方を抑えられる。

3つ目は、macOS Monterey 以降に標準で入っているショートカットアプリを使う方法である。集中モードの切り替え、ダークモードの切り替え、Wi-Fiの入り切りといった操作は、標準の動作として用意されており、組んだものにキーボードの割り当てを付けられる。メニューバーのマスを1つも使わずに済むのが利点で、代わりに最初に組む手間がかかる。押す頻度が高い切り替えが1つか2つに絞れているなら、この方法が最も静かな解になる。

費用の形が違うと、比べ方も変わる

金額の比較は、同じ土俵に乗せてから行いたい。開発元の購入導線を2026年9月10日に確認すると、ライセンスは台数別に分かれており、1台が 4.99 ドル、2台が 7.99 ドル、5台が 16.99 ドルである。これは買い切りで、支払いは1回になる。

Yes, all the updates are free, the license is lifetime available. 出典: fireball.studio

一方、Setappの掲載ページでは月額 14.99 ドルからの契約に含まれる形になっており、この契約には多数のアプリが入っている。同じアプリでも、単体の買い切りとして見るか、契約に含まれる1本として見るかで、乗り換えの判断はまったく変わる。買い切りで持っているなら、代わりを入れても既存の支出は減らない。契約で使っているなら、契約全体をどうするかという別の話になる。

代替候補を並べるときも、この形の違いを列に立てておきたい。買い切りと期間契約を1つの表の同じ列で比べると、期間契約側が必ず安く見える月と、必ず高く見える月が出る。何年使うつもりかを先に決めてから金額を並べると、比較が安定する。

候補を比べるとき、値段以外にそろえて見る4つの列

代替候補の一覧を作るとき、値段とできることだけを並べると、あとで前提が崩れることがある。この分野の道具は入れ替わりが速く、値段が同じままでも状況が変わっている場合があるためである。値段の列に加えて、次の4つを確かめておきたい。

  • すでに開発や販売が終わっていないか
  • 新規の受け付けを止めていないか
  • 運営している会社が変わっていないか
  • 料金の改定が予告されていないか

メニューバーまわりの道具では、実際にこの手の変化が起きている。整理する道具として長く使われてきたBartenderは、2024年に運営が別の会社へ移った経緯が公表されている。値段や機能の一覧だけを見ていると、こうした変化は表に現れない。良し悪しの話ではなく、乗り換え先を長く使うつもりなら知っておく種類の情報である。

確かめ方は難しくない。候補の公式ページで、購入の導線が生きているか、最終更新がいつか、運営者の表記が変わっていないかを見る。この4つの列を最初から表に入れておけば、あとで気づいて調べ直す手間が省ける。

入手経路が違うと、同じアプリでも扱いが変わる

もう1つ、比較のときに混ざりやすいのが入手経路の違いである。この製品には、開発元から直接買う経路、Setappの契約に含める経路、中国語圏の販売店を通す経路の3つが公表されている。同じアプリでも、どの経路で入れたかによって、更新の届き方も、支払いの止め方も、権限の与え直しの手順も変わる。

代替候補にも同じことが言える。買い切りに見える製品が、実際にはApp Store経由でしか手に入らず、家族の共有の扱いがそこに従う場合がある。逆に、公式サイトからの直接配布しかない製品では、macOSの更新のたびに手で入れ直す運用になることもある。値段の数字だけを横に並べると、この差は表から消える。

比べる表に「どこから入るか」の列を足しておくと、乗り換えたあとの運用が想像しやすくなる。特に、複数のMacで使う場合と、会社から支給された端末で使う場合は、この列が決め手になることがある。

乗り換えるときに引き継げないもの

移し替えで見落とされやすいのが、設定そのものの引き継ぎである。切り替えの並び順、無効にした項目、集中モードの時間帯といった設定は、アプリごとに保存の形が違うため、別のアプリへそのまま持ち込む手立ては用意されていないのが通例である。乗り換え前に、いまの設定画面を画面に撮っておくと、同じ状態を作り直すときの手戻りが減る。

ライセンスの扱いも押さえておきたい。開発元のよくある質問には、購入後にアクティベーションコードがメールで届くと書かれている。台数を移す作業が発生する場合、このメールを探すところから始まるため、乗り換えを考え始めた時点で保管場所を確認しておくと後で困らない。学生向けの割引は現時点では提供していないとも案内されている。

権限の与え直しも、引き継げないものの1つである。メニューバーに常駐して何かを切り替えるアプリは、macOSのプライバシーとセキュリティの棚に許可を持っている。この許可はアプリごとに記録されるため、別のアプリに移れば、同じ棚で同じ作業をやり直すことになる。オートメーション、アクセシビリティ、Bluetoothのどれが必要かは製品によって違うので、移る前に相手の案内を読んでおくと、入れた直後に何も動かないという状態を避けられる。

サポートの窓口も製品によって違う。この製品では、アプリ内のフィードバック送信、開発元のXアカウント、Redditの専用の場が案内されている。乗り換え先を選ぶときに、詰まったときの連絡先がどこにあるかを見ておくと、導入後の不安が減る。

残す判断を選んだときに見る情報

分解した結果、押している切り替えが多くて残す側に落ち着くこともある。その場合に残る課題は「メニューバーのマスをどう空けるか」に変わる。ここで効いてくるのが、アイコンそのものを消さずに畳んで隠す方法である。できることでは、隠した項目の呼び出し方と、隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開けるという扱いが説明されている。押した先にメニューが開くアプリでは、この点が使い勝手を分ける。

整理する側の道具を複数見比べたい場合はほかの道具との違いが使える。対応するmacOSの範囲や提供の形が製品ごとに違うため、いつ時点の情報かを見ながら読むことになる。支払いの形も、買い切りと期間契約で判断の軸が変わるので、料金で先に形を確かめておきたい。

導入時に手が止まりやすいのは権限の設定である。メニューバーの項目を並べ替えたり隠したりする動作には許可が要り、macOSの更新のあとに入れ直す場面が出る。この種の質問はよくある質問に整理されている。手元で確かめる段になったら、ダウンロードから対応環境を確かめて入手する流れになる。分解して、macOSに戻せるものを戻し、残った差分だけを移す。この順で進めれば、代わりを探す作業は候補の読み比べではなく、要件の絞り込みとして片づく。

よくある質問

同じ切り替えを全部そろえた代わりはある?

束ねている中身は製品ごとに違うため、8個すべてが一致するものを探すのは現実的ではない。押している切り替えを先に数えて、その分だけを埋める形にすると候補が広がる。押しているのが2個以下なら、macOS標準の入口とショートカットアプリだけで足りる場合がある。

ショートカットアプリでどこまで置き換えられる?

集中モードの切り替えやダークモードの切り替えといった操作は標準の動作として用意されており、組んだものにキーボードの割り当てを付けられる。ショートカットアプリは macOS Monterey 以降に標準で入っているため、対象のアプリが動く環境なら追加の導入は要らない。

乗り換えたら設定は移せる?

そのまま移す手立ては通常は用意されていない。切り替えの並び順や無効にした項目は各アプリの中に保存されるため、乗り換え先で作り直すことになる。移る前に設定画面を画面に撮っておくと、同じ状態を組み直すときの手戻りが少ない。

費用はどのくらい違う?

2026年9月10日に確認した開発元の価格は、1台が4.99ドル、2台が7.99ドル、5台が16.99ドルの買い切りである。Setapp経由の場合は月額14.99ドルからの契約に含まれる形になる。買い切りと期間契約は月ごとの見え方が変わるため、何年使うかを決めてから比べると判断が安定する。

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