Macのメニューバーのアプリ、残すものと隠すものの決め方
いま、Macのメニューバーの右側にアイコンが何個並んでいるか数えてみてほしい。この話題を調べる人の多くは12個から20個のあいだに収まり、そのうち用途を即答できるのは半分ほどだ。ここは元々、電池の残量と時計を置くための場所だった。それが、裏で動き続けたいアプリすべての駐車場になった。問いは「常駐アプリをどう根絶するか」ではない。役に立っているものも確かにある。問いは、どれが常設の席に値するのか、そして残りをどうするのかだ。
メニューバーの右側に住んでいるもの
メニューバーは左右で性格がまったく違う。左側は前面にあるアプリのもので、ウィンドウを切り替えるたびに中身が変わる。右側は状態表示の領域で、いつでも触れる場所にいたいアプリはここにアイコンを置く。以下の話はすべて右側についてのものだ。
そのうちいくつかはApple自身が用意している。電池、Wi-Fi、Bluetooth、サウンド、Time Machine、画面ミラーリング、集中モード、時計、入力ソースの表示はmacOSが供給するものだ。それ以外は、自分で入れたアプリが置いたものになる。クラウドの同期、VPNの切り替え、パスワード管理、クリップボードの履歴、スクリーンショット、メモ、チャット、音楽の操作、ダウンロード管理、開発環境、更新の常駐は、たいてい断りなくアイコンを1つ置く。
これが便利ではなく問題になるのは、この列に畳む手段がないからだ。ウィンドウなら重ねられるし、しまえるし、別のスペースに移せる。状態表示のアイコンは横に並ぶことしかできないので、増えれば増えるほど左へ伸びていく。ノッチのあるMacBookでは、伸びた先にノッチがあり、そこまで押し出されたアイコンは下に潜って見えなくなる。この時点で、問題は見た目の話から実際に触れないという話に変わる。
アイコンは3種類に分かれる
列に並んでいるアイコンは、必ず次の3つのどれかに入る。設定に手をつける前にこの仕分けをするかどうかが、1週間持つ設定と、金曜には元に戻っている設定の分かれ目になる。
1つ目は、読むもの。電池の残量、時計、入力ソースの表示、収録中や画面共有中のしるし、VPNの接続状態。これらは押さない。見えていること自体が価値なので、隠すと意味がなくなる。ここは表に残す群で、多くの人にとって該当するのは3個から5個ほどだ。
2つ目は、押すもの。クリップボードの履歴、音声出力先の切り替え、スクリーンショット、ウィンドウの整列、メモへの素早い書き込み。見えている必要はないが、素早く触れる必要があり、1時間に何度も使うこともある。この群は表の列に置かなくてよい代わりに、1動作で届く場所にいる必要がある。メニューバー管理アプリの差が最も大きく出るのは、この2つ目の群の扱いだ。
3つ目は、読みも押しもしないもの。壊れたときにしか意味のない同期の状態表示、更新の常駐、起動用のランチャー、慣習でアイコンを置いているだけのアプリ。多くの人にとってこれが最も数が多く、列の半分を超えることもある。ここは消しても失うものがない。
紙の上でこの仕分けをするのに5分もかからず、以降の判断はすべて機械的な作業になる。これを飛ばすから、月曜に全部隠して金曜には半分引き戻す、という往復が起きる。
多くの人が残すもの、外すもの
自分の列を眺めるときの目安として、ほかの人がどこに落ち着くのかを知っておくと判断が速くなる。真似をするためではなく、自分の列がその目安からどれだけ離れているかを見るためだ。
常設の席に残りやすいのは、勝手に変化して、変化したことに意味がある表示だ。ノートなら電池の残量、時計、収録や画面共有中のしるし、複数の言語で入力するなら入力ソース、仕事が特定のネットワークに依存するならVPNの接続状態。いずれも押すのではなく読むもので、視線を向ける値打ちがある。
1時間に何度も呼び出す道具は、見える群ではなく届く群に入れるのが合っている。分かりやすいのはクリップボードの履歴で、ほとんどの人はキーボードショートカットで呼び出しており、アイコンには触れていない。出力先が複数ある机なら音声の切り替えも同じだ。ウィンドウの整列、スクリーンショットや画面収録、メモへの書き込みも同様で、実際の仕事はショートカットがしていて、アイコンは予備の入口になっている。
外して支障がなかったと分かりやすいのは、放っておいても気づく状態を報告している常駐だ。クラウドの同期は同期中であることを伝えてくるが、本当に失敗したことに気づくのは小さなアイコンではなく、ファイルが無いという事実のほうだ。更新の常駐はアイコンの有無にかかわらず予定どおり動く。Spotlightから開いているアプリのランチャーは、すでに持っている入口を二重に持っているだけになる。どれも悪いアプリという話ではない。席の数に上限がある列で、席を1つ使う理由が薄いというだけだ。
追加のソフトなしで、macOSが隠せる範囲
列のかなりの部分は、何も入れずに片づく。ここは費用がかからないので、製品を比べる前に済ませておくほうがよい。
システム設定のコントロールセンターの項目には、macOS標準の表示ごとに制御がある。Bluetooth、Wi-Fi、サウンド、Time Machine、画面ミラーリング、集中モード、再生中の情報は、それぞれ常に表示、使用中のみ表示、メニューバーに表示しない、から選べる。時計にも個別の設定があり、日付、曜日、秒を出すかどうかを決められる。電池はパーセント表示の有無を選べる。Spotlightのアイコンは、キーボードショートカットを残したまま消せる。ほとんどの人はショートカットでしか使っていないので、ここは効きやすい。
もう半分がサードパーティのアプリ側だ。かなりの数のアプリが、自分の設定に非表示の項目を持っている。「メニューバーにアイコンを表示」「バックグラウンドで実行」といった言い回しで、場所も名前も統一されていないので探しにくいが、うるさい順に5つのアプリの設定窓を開ければ、そのうち2つか3つはこれで消える。
ここまでで片づかないのは、そういう設定を持たないアプリのアイコンだ。加えて、残ったものを並べ替えたりまとめたりすることもできない。専用の道具が受け持つのはその残りで、自分の残りがどれくらいの量なのかを先に知っておくと、道具が要るかどうかの判断が正確になる。
それでも残る分には、専用の道具が要る
無料の手をひととおり尽くしてもなお、列を目で走査している状態なら、そこからは管理アプリの領分になる。この分野の道具は、状態表示の領域を「見える区画」と「隠す区画」に分け、隠した側を必要なときだけ呼び出せるようにする、という共通の作りをしている。
Ice is a powerful menu bar management tool. 出典: github.com
現実的な候補は多くない。以下は評価ではなく、2026年9月5日時点で各提供元のページに書かれている事実を並べたものだ。
| 選択肢 | 費用 | 対応するmacOS | 出典 |
|---|---|---|---|
| Ice | 無料、GPL-3.0のオープンソース | macOS 14以降 | github.com |
| Bartender 6 | 買い切りで12ドルから。年額のProと生涯利用の区分もあり | macOS TahoeとSequoia向け。同じライセンスで旧環境向けのBartender 5も使える | macbartender.com |
| macOS標準の設定 | 追加費用なし | 現行の各版 | Appleサポート |
この分野は、機能の一覧を横に並べると実際よりも似て見える。最も差が出る部分が一覧に載らないからだ。差が出るのは、さきほどの2つ目の群、つまり押すアイコンの扱いのほうにある。作りによっては、隠した区画を開いて、展開された列から目的のアイコンを探して、それから押すことになる。1動作だったものが3動作になる。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りなら、費用は1回押すだけのままだ。1日を通して効いてくるのはこの差で、道具ごとにどう違うかはほかの道具との違いに整理してある。
ノッチは別の問題として扱う
ノッチのあるMacBook ProとMacBook Airでは、メニューバーが物理的に左右に分かれている。状態表示は右から埋まっていくので、数がある水準を超えると、左端のものからノッチの下に滑り込み、見えなくなってクリックもできなくなる。警告は何も出ない。アイコンが消えるだけなので、そのアプリがアイコンを出さなくなったように見える。
アイコンを隠すことは直接の対処になる。列が短くなればそこまで届かないからだ。ただし、もう一段先を試しておく値打ちがある。管理アプリが隠した区画を展開すると、展開後の列は畳んだ状態より長い。その展開後の列がノッチにぶつかることがある。ノッチのある機種を使っているなら、どの道具を試すときも、ほかの検証より先にここを見るのが順番として正しい。確実な対処は、呼び出す区画に入れるアイコンの数そのものを減らすことで、これも3種類の仕分けが効いてくる場面になる。
手をつける順番
次の順で進めると、一度に20分ほどで終わり、そのあとは安定する。
- すべてのアイコンを、読むもの・押すもの・どちらでもないものに仕分ける。列が長いなら書き出す
- システム設定を開き、どちらでもない群に入ったmacOS標準の項目をすべて止める
- どちらでもない群に入ったサードパーティのアプリの設定を開き、常駐アイコンを止める。使っていないアプリはこの機会に消す
- 残った列を見る。ひと目で把握できる長さになっていれば、そこで終わり。何も入れずに済んだことになる
- まだ混んでいるなら管理アプリを入れて、仕事を2つだけ与える。読む群を表に残すことと、押す群を1動作で届く場所に置くこと
初日から間隔の調整や色味やグループ分けまで触りたくなるが、そこは後回しでよい。基本の配置が実際の使用に1週間耐えるかどうかを見る前に要素を足すと、何が効いているのか分からなくなる。この分野の道具に何ができるべきかはできることに項目で並べてあり、配置で迷いやすい点の答えはよくある質問にまとめてある。有料の道具を検討する段になったときの費用の考え方は料金にある。
判断の材料をここまで並べたうえで、最後に効くのは実機での確認になる。候補が絞れたらダウンロードから手元で動かし、2つ目の群から普段いちばん押しているアイコンを1つ選んで隠し、そこから押せるまでに何動作かかるかを数えてみるとよい。機能一覧では埋まらない差が、その数字1つで出る。
よくある質問
Macのメニューバーには、アイコンをいくつまでにするのが適切ですか?
決まった正解はありませんが、判断する目安はあります。目的のものへ直行できず、列を目で走査しているなら多すぎます。実際には表に出すのは5個から7個程度に収まる人が多いようです。残す値打ちがあるのは、ひと目で読む種類のもの、つまり電池や時計や接続状態で、クリックするものではありません。
アプリを入れずに、メニューバーのアイコンを隠せますか?
一部は隠せます。システム設定のコントロールセンターで、Bluetooth、Wi-Fi、サウンド、Time Machine、画面ミラーリング、集中モード、時計の各要素を、消すか使用中のみ表示に切り替えられます。サードパーティのアプリにも自分の設定に非表示の項目を持つものがあります。できないのは、その設定を持たないアプリのアイコンを消すことと、残ったものを並べ替えたりまとめたりすることです。
MacBook Proでメニューバーのアイコンが消えるのはなぜですか?
ノッチが原因です。状態表示のアイコンは右から埋まっていくため、列が長くなると左端のものがノッチの下に入り、見えずクリックもできなくなります。アプリは動いていますし、アイコンも出しています。表に出す数を減らすと出てくるので、隠す操作がこの症状の対処になります。
無料のメニューバー管理アプリは、有料のものと比べて劣りますか?
一概には言えず、比べる軸は品質より運営の形です。無料のオープンソースはソースが公開されていて費用がかからない代わりに、サポートの義務はなく、修正は手が空いた人が書いたときに届きます。有料のものは、macOSの更新に追随する商業上の理由を持つ会社がついています。どちらの形にも、よく手入れされたものと止まっているものがあります。現行の版、対応すると書かれているmacOS、隠したアイコンに届くまでの動作数を見て決めてください。