One Switchの使い方と初期設定|入れた直後に決めておくこと
One Switchを入れてメニューバーのアイコンを押したものの、並んでいるスイッチのどれを残せばいいのか決めきれない。あるいは、押したはずのスイッチが反応せず、権限を求める画面が出て止まってしまった。この記事は、初回に通る画面の順番と、スイッチごとに要求されるものの違いを、配布されているアプリの中身から確認した内容で整理したものである。
このアプリは押せる機能が多いぶん、初期設定で決めることも多い。ただし決めるべきことは4つに絞られる。どのスイッチを出すか、メニューバーのアイコンをどうするか、キーボードショートカットを割り当てるか、そして権限をいくつ許可するかである。
初回に通る画面と、そこで最低1つ選ぶこと
アプリを起動すると、ようこそ画面が順に表示される。表示される内容は、デスクトップアイコンを非表示、ダークモード、スリープさせない、スクリーンセーバ、そしてヘッドフォンの接続といった主要なスイッチの説明で、最後に「切り替えフローを思いのままに」というカスタマイズの案内が来る。
この流れを抜けたあとに大事なのは、スイッチを1つも選ばずに進むと止まる作りになっている点だ。アプリには「スイッチが追加されていません」という状態が用意されていて、少なくとも1つ選ぶよう促される。メニューバーのアイコンを押したのに中身が空だった場合は、この状態に入っている可能性が高い。
もう1つ、初回に選ぶものがある。言語である。アプリは日本語を含む12言語で表示でき、設定の一般タブに言語の項目が用意されている。macOSの言語設定と別に切り替えられるので、英語の情報を参照しながら使いたい場合は英語に固定しておくという使い方もできる。
なお、このアプリはメニューバー専用の常駐アプリとして作られており、Dockにはアイコンが出ない。起動しているかどうかはメニューバーだけが手がかりになる。動作の下限については、配布元のよくある質問に次のように書かれている。
One Switch works on macOS Monterey (12) or higher. 出典: fireball.studio
配布されているアプリの中身にも、動作の下限としてmacOS 12が記録されている。それより古い環境では起動しない。
26個のスイッチから、押すものだけを残す
設定画面のカスタマイズタブでは、ダッシュボードに出すスイッチをドラッグ&ドロップで追加、削除、並べ替えできる。用意されているスイッチは全部で26個あり、そのうち初期状態でオンになっているのは9個である。
初期状態でオンの9個は次のとおり。
- デスクトップアイコンを非表示
- ダークモード
- スリープさせない
- スクリーンセーバ
- Headphones Connect
- おやすみモード
- Night Shift
- True Tone
- スクリーンクリーン
残りの17個は自分で足す側にある。ステージマネージャ、ウィジェットを非表示、マイクをミュート、音楽を再生、隠しファイルを表示、ディスプレイをスリープ、画面解像度、キーボードをロック、画面をロック、Xcodeキャッシュをクリーンアップ、ゴミ箱を空にする、ディスクを取り出す、クリップボードを消去、ウインドウを隠す、Dockを隠す、低電力モード、エネルギーモードである。
減らす基準は単純で、macOSのコントロールセンターから2手で届くものは外してよい。ダークモード、おやすみモード、Night Shiftはいずれもコントロールセンターにある。逆に、クリップボードを消去する、キーボードだけをロックする、隠しファイルの表示を切り替えるといった操作は、標準では手数が多い。ここに毎日押すものが2つ3つ残れば、それがこのアプリを置いておく理由になる。
並べ替えも意味がある。ダッシュボードは上から順に読むので、一番押すスイッチを先頭に置くと、開いてから押すまでの視線移動が短くなる。
スイッチごとに、要求されるものが違う
このアプリで最も詰まりやすいのが権限である。全部のスイッチが同じ権限で動くわけではなく、4種類に分かれている。
| 要求されるもの | 対象になるスイッチ | 許可する場所 |
|---|---|---|
| 自動操作(System Events) | ダークモード、Dockを隠す | プライバシーとセキュリティの自動操作 |
| 自動操作(Finder) | ゴミ箱を空にする | プライバシーとセキュリティの自動操作 |
| 自動操作(Spotify や ミュージック) | 音楽を再生 | プライバシーとセキュリティの自動操作 |
| Bluetooth | Headphones Connect | プライバシーとセキュリティのBluetooth |
| 位置情報 | ダークモードの日の出・日没スケジュール | プライバシーとセキュリティの位置情報サービス |
| 管理者パスワード | 低電力モード、エネルギーモード | 初回に出るヘルパーのインストール画面 |
自動操作の許可が要るスイッチを押すと、アプリは「対象のアプリに自動操作機能が必要です」という趣旨の案内を出し、システム設定を開くボタンを添えてくる。ここで許可しない限り、そのスイッチは押しても何も起きない。ダークモードが切り替わらないという症状のほとんどは、System Eventsへの自動操作が許可されていないことが原因になる。
Bluetoothの許可は、AirPodsなどのヘッドフォンを接続するスイッチのために要求される。Bluetooth自体がオフのときは、アプリ側から「Bluetoothをオンにしてください」と表示される。接続中は左右それぞれのバッテリー残量が表示される作りになっている。
位置情報が要るのはダークモードのスケジュール機能のうち、日の出から日没までで自動的に切り替える設定を使う場合だけである。時刻を自分で指定する形なら位置情報は要らない。位置情報が取れないときは、その旨がアプリ側に表示される。
管理者パスワードを求められる2つのスイッチ
低電力モードとエネルギーモードだけは、他のスイッチと仕組みが違う。macOSの電源管理の設定を書き換える操作は一般ユーザーの権限では実行できないため、アプリは専用のヘルパーをシステム側にインストールし、そのヘルパー経由で操作する形を取っている。
このため、この2つを初めて使うときに管理者パスワードを求められる。インストールに成功すると「特権機能が有効になりました」と表示され、失敗した場合は「特権機能を使う前にヘルパーをインストールしてください」という案内が出る。
ここで覚えておきたいのは、このヘルパーがアプリの中ではなくシステム側に置かれるという点だ。アプリをゴミ箱に入れただけでは、ヘルパーとその起動設定はMacに残る。あとで完全に片付けたくなったときに、この1点が効いてくる。低電力モードもエネルギーモードも使わないなら、カスタマイズタブから外しておけばヘルパーのインストールは発生しない。
キーボードショートカットを割り当てて、メニューバーを開かずに済ませる
設定画面にはショートカットのタブがあり、スイッチごとにキーボードショートカットを記録できる。案内文は、スイッチをキーボードショートカットで切り替えられるように記録する、という内容になっている。
すでに他の場所で使われているキーの組み合わせを入れると、そのキーを使用中のアプリ名を添えて警告が出る作りになっている。macOS標準のショートカットと衝突した場合も同様に弾かれるので、Controlとオプションを組み合わせるなど、標準では使われにくい組み合わせから試すとよい。
ショートカットを割り当てる価値が高いのは、押す回数が多いスイッチである。マイクをミュート、スリープさせない、デスクトップアイコンを非表示あたりは、会議や画面共有のたびに押すことになる。ここをキーボードに逃がすと、メニューバーのアイコンを開く回数そのものが減る。
逆に言えば、よく押すスイッチを全部ショートカットに割り当ててしまえば、メニューバーのアイコンを常時出しておく必要は下がる。メニューバーの枠を空けたい場合に使える考え方である。
押し方に幅があるスイッチを知っておく
いくつかのスイッチは、単純なオンとオフではなく、押したときに選択肢が出る作りになっている。
スリープさせないは、時間を指定して有効にできる。用意されている単位は5分、25分、30分、1時間、2時間、5時間、8時間、そして無期限である。25分が入っているのは、集中作業の区切りに合わせた選び方を想定しているためだろう。加えて、ディスプレイを閉じてもスリープさせない設定が別に用意されていて、これを有効にすると、電源に接続しておくよう促す注意が表示される。バッテリーが切れると強制的に終了するためである。
ダークモードは、手動の切り替えのほかに、スケジュールで開始と終了の時刻を決める形と、日の出から日没に合わせて自動で切り替える形の3通りがある。
おやすみモードは、時間を指定するか無期限かを選べる。すでにオンのときは、その旨が表示される。
ディスクを取り出すには除外設定がある。取り出したくないディスクをあらかじめ選んでおくと、そのスイッチを押しても対象から外れる。外付けのバックアップドライブを常時つないでいる場合は、ここを設定しておかないと毎回外れることになる。
画面解像度には、HiDPIの解像度だけを候補に出すという絞り込みがある。候補が多すぎて選びにくいときに使う。
メニューバーに出せなかったときに起きること
このアプリは、複数の操作を1つのアイコンにまとめる作りである。ところが、その1つのアイコンを置く場所が確保できないという状況が起きる。
配布されているアプリの中には、その状況専用の警告文が用意されている。内容は、ステータスバーのアイコンを表示できず、ノッチに覆われているか他のアプリに隠されている可能性があるので、使っていないアイコンをいくつか外してほしい、という趣旨のものだ。Siriやbluetoothといった例まで挙げられている。作り手の側も、メニューバーが埋まっている環境を前提にしている。
この状況になったとき、標準のアイコンを1つずつ消していく対処には限界がある。常駐アプリの側のアイコンは、そのアプリを終了しない限り消せないからだ。
そこで、メニューバーそのものを畳む道具を先に入れておくという選択がある。メニューバーを整理する道具の案内ページでは、アイコンを仕切りの左へ送って隠す方法や、隠した項目の呼び出し方が説明されている。できることには、常に隠すものと、必要なときだけ出すものを分ける考え方が並んでいる。とくに、隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける形なら、隠したことで使いにくくなる問題が起きにくい。
同じ用途の道具でも、必要になる権限も対応するmacOSの範囲も違う。ほかの道具との違いでは、用途の近い道具について価格と払い方が並べて示されている。調査日が併記されているので、いつ時点の情報かを見てから読むとよい。
支払いの形を先に知っておきたい場合は、料金に、買い切りか期間ごとの支払いか、試用期間がどれくらいかが書かれている。今回のように権限を追加で許可する道具を増やすときは、試用期間の長さが判断材料になる。
入れた直後に出やすい症状や、権限まわりでつまずく箇所は、質問をまとめたページに集まっている。よくある質問には、初回起動時の許可に関する回答が並んでいる。実際に試す段になったら、ダウンロードから対応するmacOSの範囲を確かめて入手する。
初期設定で決めるべきことは、結局のところ2つに集約される。26個のうち何を残すかと、そのために許可する権限をどこまで認めるかである。使わないスイッチを外しておけば、要求される権限も自動的に減る。
よくある質問
スイッチを押しても何も起きないのはなぜ?
自動操作の許可が下りていない可能性が高い。ダークモードとDockを隠すはSystem Events、ゴミ箱を空にするはFinder、音楽を再生はSpotifyやミュージックに対する自動操作の許可を必要とする。アプリが出す案内からシステム設定を開き、プライバシーとセキュリティの自動操作で該当する項目を許可すると動くようになる。
管理者パスワードを求められたが、入れて大丈夫?
低電力モードとエネルギーモードを初めて使うときに出る画面である。電源管理の設定変更には管理者権限が必要なため、専用のヘルパーをシステム側にインストールする仕組みになっている。この2つのスイッチを使わない場合は、カスタマイズタブから外しておけばパスワードを求められることはない。
全部で何個のスイッチが使える?
26個が用意されており、初期状態でオンになっているのは9個である。残りは設定画面のカスタマイズタブからドラッグ&ドロップで追加できる。並べ替えもできるので、押す回数が多いものを先頭に置いておくと開いてから押すまでが短くなる。
メニューバーにアイコンが出てこない場合は?
アプリ側に専用の警告が用意されており、ノッチに覆われているか他のアプリのアイコンに隠されている可能性が案内される。標準のアイコンを減らす対処には限界があるため、メニューバーを畳んで整理する道具を併用するか、よく使うスイッチにキーボードショートカットを割り当てて、アイコンを開かずに済ませる形にするとよい。