Bartender 6 for Macで変わった点と、上げる前に確かめること
メニューバーのアイコンが右から左へ伸び続け、押したいものにたどり着くまでに毎回目が泳ぐ。その状態を直す道具としてBartenderの名前に行き当たり、いまの版に上げてよいかを決めかねている。bartender 6 for macという語で調べる人が知りたいのは機能の宣伝文ではなく、上げたときに手元の何が変わり、何が失われるかである。
この記事は、2026年9月18日時点で配布元が公開している製品ページとよくある質問の記述を並べ、版を上げる前に確かめておく項目を整理したものである。ちょうど次の版が出た直後で、価格表の見え方も動いている時期にあたるため、そこも合わせて扱う。
土台から作り直された版であり、対応するmacOSの範囲が前と違う
配布元の製品ページでは、この版の見出しに「Built for Tahoe.」と置かれ、macOS Tahoe向けに土台から作り直した、とだけ書かれている。前の版に機能を足したのではなく、描画の仕組みから組み直したという説明である。macOS Tahoeでメニューバーまわりの見た目が大きく変わったことに対応した結果だと読める。
ここで先に確かめるべきなのが、対応するmacOSの範囲である。同じページの機能欄には「Tahoe, Sequoia and Sonoma」向けに設計されている、Apple SiliconとIntelのどちらのMacでも動く、と書かれている。ところが同じページの下にあるよくある質問では、この版はmacOS TahoeとSequoiaに向けて作られており、それより前の版が必要な場合はサポートページから入手できる、という書き方になっている。
つまり、同じページの中で対応範囲の表記が一段ずれている。手元のMacがmacOS Sonomaで止まっている場合、製品ページの機能欄だけを見て買うと、想定と違う結果になりうる。購入の前にサポートページで自分のmacOSに合う版を探しておくのが、ずれを踏まない進め方になる。
旧版から引き継げないものが1つある。設定そのものである
上げる前に確かめる項目の中で、いちばん取り返しがつかないのがここである。よくある質問には、前の版の設定を移せるかという問いが並んでおり、答えははっきりしている。
Unfortunately not, due to changes in macOS Tahoe. We recommend screenshotting your current setup before upgrading so you have a quick reference for recreating it. 出典: macbartender.com
macOS Tahoe側の変更が理由で設定は移せない、上げる前に現在の構成をスクリーンショットで残しておき、それを見ながら作り直すことを勧める、という内容である。
メニューバーの整理は、時間をかけて少しずつ詰めていく作業になりやすい。どのアイコンを隠し、どれを常に出し、どの順に並べ、どの組み合わせに名前を付けたか。その積み重ねが一度白紙に戻るということなので、作業としては軽くない。撮っておくものは、メニューバーの見た目そのものだけでは足りない。隠した項目の一覧、まとめた組の中身、切り替えの条件を設定した画面まで開いて撮っておくと、作り直す手間が減る。
上げる順番としては、設定画面を順に開いて撮る、上げる、撮った画像を見ながら作り直す、という3手になる。先に上げてしまうと1手目に戻れない点だけ、先に押さえておきたい。
並んでいる機能を、メニューバーの詰まりに効く順で見る
製品ページには、この版の機能が11項目並んでいる。名前だけを追うと似たものが混ざって見えるため、メニューバーが埋まっている人にとっての効き方で分けたほうが読みやすい。
隠した項目へ戻る速さに関わるのが、Speed、Bartender Bar、Searchの3つである。Speedは、メニューバー上でのスワイプ、スクロール、クリック、ポインタを乗せるだけ、のいずれかで隠れた項目を出す方式を指す。Bartender Barは、隠した項目をメニューバーの下に別の帯として出す仕組みで、項目が多くて1行に収まらない場合の逃がし先になる。Searchは、キーボードから項目名を打って探し、その場で開くQuick Searchを指す。
並びそのものを減らすのが、GroupsとSpacingである。Groupsは複数の項目を1つにまとめて、押すと中身が開く形にする。クラウド同期の常駐物をひとまとめにする、通信まわりを1つにする、といった使い方が例として挙げられている。Spacingは項目同士の間隔を詰める設定で、配布元の説明では、ノッチに到達するまでに置ける項目の数を増やす目的が明記されている。
状況に応じて出し分けるのが、PresetsとTriggersである。Presetsはメニューバーの構成一式を保存して丸ごと切り替える機能で、画面共有や録画のときだけ標準の構成に戻す、という例が挙げられている。Triggersはその切り替えを自動で起こす仕組みで、条件として電池、Wi-Fi、位置、時刻、日付などが挙げられている。
残りがStylingとWidgetsである。Stylingは色や角丸などの見た目を変えるもので、Widgetsは自分で作る項目を追加する仕組みにあたる。Widgetsについては、製品ページ上で試用段階の機能として案内されている。
ノッチに隠れる項目への対処が、機能として入っている
MacBook Air と MacBook Pro の画面上部にはカメラの部分があり、そこにメニューバーの項目が回り込むと押せなくなる。製品ページの機能欄には、この状態への対処が独立した項目として置かれている。説明としては、ノッチに隠れてしまう項目を出すために、いま表示している項目のほうを自動で隠して場所を空ける、という動きになる。
Apple側にも別の解き方がある。アプリごとに「内蔵カメラの下に収まるようにサイズ調整」を有効にすると、そのアプリの表示領域がカメラの下から始まる。ただし、この設定には副作用が書かれている。
開いている App や同じスペースを共有している App がすべてカメラの下に表示されるようになり、縮小設定を使っている App を終了するまではその状態が続きます 出典: support.apple.com
1つのアプリのために画面全体の使える範囲が狭くなる、という交換条件になる。メニューバーの項目が押せないという理由だけでこの設定を入れるのは、割に合わないことが多い。項目の側を整理して幅に収めるほうが、画面を削らずに済む。
料金表は、すでに次の版を基準に並んでいる
2026年9月18日時点で配布元のページを開くと、価格の欄に並んでいるのは次の版であるBartender 7の名前である。日本からの表示で確認した金額は次のとおりだった。
| 入口 | 表示価格 | 内容 |
|---|---|---|
| 買い切り | 3,949円 | Bartender 7。その版の更新が含まれる |
| Bartender Pro | 年額2,872円 | 上記に加えて追加機能。以後の大型版も含む |
| Mega Supporter | 12,636円 | 一度きりの支払いで以後の全版。発売記念の割引表示 |
この表の下に、新規に購入したライセンスはBartender 7に加えて最新のBartender 6も有効にできる、という注記がある。つまり、いまBartender 6を使いたい人も入口は同じで、買ったキーで6を動かす形になる。
試用の条件も公開されている。無料ではないが4週間の無制限トライアルがあり、旧版を持っている場合は割引が用意されている、というのがこの版についての記述である。追加機能を含むProのほうには14日間の試用が別に付いている。定期課金が必須かという問いには、買い切りで使える、と書かれている。
ライセンスの数え方についても記述がある。1つのライセンスは、自分が所有して主に使っているMacすべてで使える、という書き方である。台数で区切る製品もある領域なので、ここは確かめておく価値がある。なお、サブスクリプション型の配信サービスであるSetappを通じて使う道もあり、そちらはサービス内でベータ版の受け取りを有効にする必要がある、と案内されている。
次の版への引き上げは、買った時期で条件が変わる
版が切り替わった直後に買う場合、いま払う金額が次の版にどう繋がるかは確かめておきたい。配布元のよくある質問には、買った時期ごとの条件が具体的な日付で書かれている。
- 2026年に購入したフルライセンスは、次の版へ無償で上げられる
- 2026年3月14日から9月14日までに購入した有償アップグレードも、同じ扱いの対象になる。後から手続きしても有効
- それ以外のライセンスは、割引価格での有償アップグレードの対象になる
自分がどれに当たるかは、配布元のアップグレード確認ページでライセンスを入力すると判定される仕組みになっている。過去に買ったまま使っていなかったキーが手元にあるなら、新規に買う前にここを通しておくと、支払いが要るかどうかが先に分かる。
上げる前に確かめる順番
ここまでの内容を、手を動かす順に並べ直すと次のようになる。
- 手元のmacOSの版を確かめる。Sonoma以前で止まっているなら、製品ページの機能欄ではなくサポートページで合う版を探す
- いまの設定をスクリーンショットで残す。隠した項目の一覧、まとめた組の中身、切り替えの条件まで開いて撮る
- 過去のライセンスがあるなら、アップグレード確認ページに通してから支払いを決める
- 4週間の試用で、ノッチまわりと隠した項目の呼び出しが手元の使い方に合うかを見る
- 合うと判断してから買う。買い切りと年額と一括のどれを選ぶかは、このMacをあと何年使うかで決まる
このうち2番目だけが、後戻りできない性質を持つ。残りは順番が前後しても取り返しがつく。
何を隠して何を残すかは、版を上げても残る問題
版を上げても、決める内容そのものは変わらない。メニューバーに常に出しておくものはどれか、押したいときだけ出せばよいものはどれか、という切り分けである。ここが決まっていないと、どの道具を入れても並びは元に戻っていく。
切り分けの目安は、そのアイコンが「状態を見るためのもの」か「操作するためのもの」かで分かれる。電池の残量や通信の状態のように、見ること自体に意味があるものは出しておく価値がある。押して初めて仕事をするもの、たとえば同期の一時停止や録画の開始は、隠しておいて呼び出すほうが並びは短くなる。この切り分けをしたうえで、隠した側にどう手が届くかが道具の差になる。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りであれば、呼び出してから押すという2手が1手で済む。
道具の側で何ができるかを見比べるなら、メニューバーを整理する道具の案内ページが手がかりになる。できることには、項目の隠し方と隠した項目の扱い方が並んでいる。同じ用途の道具どうしの違いはほかの道具との違いに整理されており、対応するmacOSの範囲や提供の形が横に並べて示されている。支払いの形を比べるなら料金を見ると、買い切りか期間ごとの支払いかという軸で判断できる。入れた直後に出やすい症状や権限まわりの疑問はよくある質問にまとまっており、実際に手元で試す段になったらダウンロードから対応するmacOSの範囲を確かめて入手する流れになる。
なお、この記事に挙げた金額、対応範囲、アップグレードの条件は、2026年9月18日に配布元の公開ページで確認したものである。版の切り替え直後は表記が動きやすい時期でもあるため、支払う直前にもう一度、同じ項目を配布元のページで見ておくのが確実である。
よくある質問
前の版の設定は、そのまま引き継げますか?
配布元のよくある質問では、macOS Tahoe側の変更が理由で引き継げないと明記されています。上げる前に現在の構成をスクリーンショットで残し、それを見ながら作り直すことが勧められています。隠した項目の一覧、まとめた組の中身、切り替えの条件を設定した画面まで開いて撮っておくと、作り直す手間が減ります。
macOS Sonomaのまま使えますか?
配布元の製品ページの機能欄にはTahoe、Sequoia、Sonomaと書かれていますが、同じページのよくある質問ではTahoeとSequoia向けと書かれており、表記が一段ずれています。Sonoma以前で使う場合は、製品ページではなくサポートページで自分のmacOSに合う版を探してから入手するのが確実です。
買う前に試せますか?
無料ではありませんが、4週間の無制限トライアルが用意されています。旧版を持っている場合は割引の対象になります。追加機能を含むProには別に14日間の試用が付いています。試用の期間中に、ノッチまわりの挙動と隠した項目の呼び出し方が手元の使い方に合うかを見ておくと判断しやすくなります。
1つのライセンスで何台のMacに入れられますか?
配布元の記述では、1つのライセンスは自分が所有して主に使っているMacすべてで使える、という扱いになっています。台数を数で区切る製品もある領域なので、購入の前に配布元のページで同じ項目を確かめておくと行き違いが起きません。