CPUの使用率と温度をメニューバーに出す方法|見られる項目の違い

書き出しやビルドの最中にMacが熱くなり、CPUがどれだけ回っているのか、温度がどこまで上がっているのかを画面の端で常に見ておきたい。そう考えて調べ始めると、名前のよく似た道具がいくつも出てきて、どれが自分の求めているものか分からなくなる。この記事では、まず名前の整理をしてから、追加の道具なしで見られる範囲、メニューバーに常駐させる選択肢、そして出す項目をどう絞るかを順番にまとめる。

名前の似た道具が3種類あり、できることが違う

検索して最初につまずくのが名前である。綴りがほぼ同じで、動く場所も目的も違うものが並んでいる。

1つ目はコマンドラインで動くもの。ターミナルで打って、その場で温度やファンの回転数を文字で返す作りになっている。配布元の説明には、CPUの温度、ファンの速度、バッテリーの情報を手軽に取れる道具だと書かれている。メニューバーには何も出ない。

2つ目はメニューバーに常駐する有料のもの。CPU、GPU、メモリ、ディスク、ネットワーク、センサー、バッテリー、天気などを帯の上に並べ、押すと詳しい内訳が開く。

3つ目はメニューバーに常駐する無料のもの。GitHubで公開されていて、扱う項目は有料のものと近い。

種類 動く場所 費用 押さえておく点
コマンドライン版 ターミナル 無料 常駐しない。打った瞬間の値だけ返す
有料の常駐アプリ メニューバー 買い切り 扱う項目が広い。macOS 11以降
無料の常駐アプリ メニューバー 無料 ソースが公開されている。macOS 12以降

コマンドライン版は、配布ページによれば最新が1.6.2で公開が2023年1月29日、累計のダウンロードは422,390件である。動作確認済みとして挙がっている機種はIntel搭載のMacBook ProやMac Proで、macOSの版は10.9から10.12までが並ぶ。手元の機種で期待した値が返るかどうかは、実際に打って確かめるのが早い。

追加の道具なしで、どこまで見られるか

常駐アプリを入れる前に、macOSに最初から入っているもので足りるかを確かめておきたい。アクティビティモニタは、CPUの使用率をウインドウで見るだけでなく、Dockに折れ線として出し続けられる。

See the CPU activity on your Mac in the Activity Monitor window or as a live graph right in the Dock. 出典: support.apple.com

Dockに出す設定は、アクティビティモニタを開いた状態でメニューから表示の項目をたどると見つかる。Dockのアイコンが折れ線に変わり、常に更新され続ける。メニューバーではなくDockになるが、目の端に置くという目的は果たせる。費用も追加の常駐も要らないので、まずここを試してから次を考えるのが無駄が少ない。

ただし、標準の機能で見られないものが1つある。CPUの温度である。アクティビティモニタは使用率、メモリ、エネルギー、ディスク、ネットワークを扱うが、温度の欄は用意されていない。ターミナルから電力やセンサーの値を取る手段は用意されているものの、管理者の権限を求められるうえ、常に見ておく用途には向かない。温度を画面の端で見続けたいなら、ここが常駐アプリを入れる理由になる。

更新の間隔も確かめておきたい。アクティビティモニタには更新の頻度を変える項目があり、細かくするほど表示は滑らかになるが、その分だけ自身が負荷をかける。重いかどうかを判断したいだけなら、間隔を広げても支障はない。

メニューバーに常駐させる場合の2つの道

温度まで含めて帯の上に出したい場合、選択肢は無料のものと有料のものに分かれる。

無料のほうは、CPUの使用率、GPUの使用率、メモリの使用量、ディスクの使用状況、ネットワークの通信量、バッテリーの残量、温度や電圧や電力といったセンサーの値、Bluetooth機器、複数のタイムゾーンの時計を扱う。配布ページによれば、動作にはmacOS 12 Monterey以降が要り、ソースはMITライセンスで公開されている。

有料のほうは開発元の製品ページによれば最新が7.5で、公開は2026年9月14日、動作にはmacOS 11以降が要る。日本から見える価格は税込で単体が2,124円、家族向けの5人まで使える版が2,655円である。この価格は2026年9月18日に日本から販売ページを開いて確認したもので、改定されることがある。月額のサブスクリプションに含まれる形での提供もあり、そちらは月9.99ドルで250本以上のアプリがまとめて使える仕組みになっている。

常駐させるものを選ぶとき、機能表よりも先に見ておきたいのが消費である。数字を見るために入れた道具が、その数字を悪化させては意味がない。有料のほうは7.0の公開時の案内で、同じ項目を出したときの消費が6系の5分の1まで下がった場合があると書かれている。どちらを選ぶにせよ、入れたあとにアクティビティモニタでその常駐アプリ自身の使用率を1度見ておくと安心できる。

温度のセンサーは、機種によって見られる項目が変わる

温度を出す設定に進むと、項目の一覧が機種ごとに違うことに気づく。同じ製品を入れても、あるMacでは十数個のセンサーが並び、別のMacでは数個しか出ないことがある。これは常駐アプリの作りの問題ではなく、Macの側が公開しているセンサーの数が違うためである。

Apple Silicon搭載機とIntel搭載機では、取れる値の系統がそもそも異なる。Apple Silicon搭載機では性能重視のコアと効率重視のコアが別々に扱われ、周波数の情報も分かれて出る。有料のほうは7.0でApple Silicon搭載機の周波数の監視とセンサーの追加に対応したと案内されており、コアの種類ごとに色を変えて表示する設定も用意されている。

実務上の目安としては、次の順で確かめると迷いが少ない。まず、自分が見たいのが「CPUパッケージ全体の温度」なのか「特定のコアの温度」なのかを決める。次に、設定画面のセンサー一覧を開いて、その名前の項目が実在するかを見る。無ければその機種では取れない値なので、近いものに切り替える。ファンの回転数も同様で、ファンを持たない機種では項目そのものが現れない。

温度の数字そのものについては、いくつ以上が危険といった断定は避けたい。負荷の内容、室温、筐体の形状で当たり前に変わるからである。見るべきなのは絶対値よりも、同じ作業をしたときにいつもより高いかどうかという比較になる。そのためには常に見えていることが条件で、だからこそメニューバーに出す意味が出てくる。

センサーの名前が英語の略語で並んでいて読み取れない、という場面もよくある。この名前はMacの側が付けているもので、常駐アプリが分かりやすく訳しているわけではない。判断に迷うときは、設定画面を開いたまま負荷の高い処理を走らせて、どの項目が真っ先に上がるかを見るのが早い。上がった項目が、そのMacで実際にCPUの熱を表している値になる。名前で当てようとするより確実で、機種が変わっても同じやり方が使える。

あわせて、値が急に取れなくなる場面についても触れておく。macOSのメジャー版が上がった直後は、センサーの取り方が変わって一部の項目が空欄になることがある。有料のほうの更新履歴には、macOS Tahoeで周波数や一部のセンサーが欠けた不具合を7.2で直したという記述がある。数字が消えたときは機器の故障を疑う前に、まず常駐アプリの版を上げて様子を見たい。

出す項目を絞らないと、帯がすぐ埋まる

ここまでで出せるものは分かるが、実際に設定を始めると別の壁にぶつかる。全部出すと横幅が足りなくなるという壁である。

CPUの使用率、CPUの温度、メモリ、ネットワークの送受信、ファンの回転数を並べると、それだけで帯を相当に使う。数字を文字で出す表示形式は特に横に長い。そこへクラウドストレージ、チャット、パスワード管理、バックアップ、会議、入力の切り替えといった常駐アプリが加わると、合計で10個を超えるのが普通である。Appleの案内では、メニューバーの右端寄りに並ぶものは状態を確かめるための項目だと説明されている。

Toward the right end of the menu bar are items (sometimes called status menus), typically represented by icons, that let you check the status of your Mac. 出典: support.apple.com

厄介なのは、入りきらなくなったときのmacOSの振る舞いである。あふれた分をまとめて後から開く仕組みは用意されておらず、入らないものは描かれなくなる。ノッチのあるMacBookでは、開いているアプリのメニューが長いときに右側が押し出されて消える。消えたという合図も出ない。

幅を縮める工夫は2つある。1つは表示形式を変えること。数字の文字から小さな折れ線やバーに切り替えるだけで、必要な幅は目に見えて縮む。もう1つは、出す項目を1つか2つに絞り、残りは押したときの内訳で確かめる運用にすることである。CPUの使用率だけ帯に出しておき、温度もメモリもディスクも、押してから読む形にすれば、幅の問題はほぼ消える。

常に見せる数字と、畳んでよいアイコンを分ける

出す項目を絞っても、数字とは関係のない常駐アプリが帯に居座っていれば混雑は解けない。そこで最後に手を入れるのが、数字以外のアイコンの扱いになる。

仕分けの目安は押す頻度でよい。1日に何度も押すものは2つか3つしかないはずで、残りは状態を見たいときだけ押すもの、あるいは一度も押さないものに分かれる。この後者を畳んでしまえば、数字を出すための幅が戻ってくる。

畳む役割を担うのがメニューバーを整理する道具である。できることには、隠したアイコンを本物の見た目のまま呼び出す仕組みが説明されている。数字や折れ線を絵柄そのものに描くアイコンは、似せた絵に置き換えられると意味を失うので、呼び出したときに元の描画のまま出るかどうかは確かめておきたい点になる。さらに隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開けるなら、内訳を読むための手数が増えない。

同じ用途の道具は無料のものから買い切りのものまであり、価格と払い方を並べた表はほかの道具との違いにある。調査日も添えられているので、比べるときの前提が分かる。支払いが一度きりか継続かで数年後の総額が変わるため、料金で買い切りの範囲を確かめておきたい。導入時に手が止まりやすいのは権限の許可で、なぜアクセシビリティと画面収録の許可が要るのかはよくある質問に説明がある。対応するmacOSの下限と試用の条件を見たうえで手元で試すなら、ダウンロードから入手する流れになる。

手順をまとめておく。まず標準のアクティビティモニタをDockに出して、それで足りるかを確かめる。温度が要るなら常駐アプリを入れる。入れたら出す項目を1つか2つに絞り、表示形式を幅の狭いものに変える。そのうえで、数字と関係のない常駐アイコンを畳む。この順で進めると、帯を広げずに見たい数字を常に見える位置へ置ける。

よくある質問

macOSの標準機能だけでCPU温度は見られる?

アクティビティモニタには温度の欄が無い。扱うのは使用率、メモリ、エネルギー、ディスク、ネットワークで、CPUの使用率はDockに折れ線として出せる。温度やファンの回転数を常に見たい場合は、常駐アプリかコマンドラインの道具を追加することになる。

無料の常駐アプリと有料の常駐アプリはどこが違う?

無料のStatsはCPU、GPU、メモリ、ディスク、ネットワーク、バッテリー、温度などのセンサーを扱い、MITライセンスでソースが公開されている。動作にはmacOS 12以降が要る。有料のiStat Menusは天気や通知の条件設定まで扱い、日本から見える価格は税込2,124円である。扱う範囲と窓口の有無で選ぶ形になる。

コマンドライン版はメニューバーに常駐する?

しない。ターミナルで打った瞬間の値を文字で返す作りで、画面の端に出し続ける機能は無い。配布ページによれば最新は1.6.2で公開は2023年1月29日、動作確認済みとして挙がっているのはIntel搭載機とmacOS 10.9から10.12までの組み合わせになる。

項目を出しすぎて他のアイコンが消えた。どうすればよい?

macOSは横幅が足りなくなると、入りきらない項目を描くのをやめる。折り畳んで後から開く仕組みは用意されていない。表示形式を数字から折れ線に変えて幅を縮めるか、帯に出す項目を1つか2つに絞り、残りは押したときの内訳で確かめる運用にするのが対処になる。

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