Macのメニューバーの下にあるバーはDock|消えたときの戻し方
Macの画面には帯が2本ある。上端にあるのがメニューバーで、下端に出ているアイコンの並びはDockという別のものである。この2つは名前も設定の場所も違うため、「メニューバーの下のバーが消えた」という状態を上端の設定から探しても見つからない。ここでは下の帯がどういうものかを押さえたうえで、消えたときの戻し方と、上下どちらを整理すべきかの見分け方をまとめる。
上の帯と下の帯は、まったく別のもの
まず用語を分けておく。
- メニューバー。画面の一番上にある帯。左側にアップルメニューと、いま前面にあるアプリのメニューが並ぶ。右側には常駐アプリやmacOSの機能がアイコンで状態を示す
- Dock。画面の下端にあるアイコンの並び。よく使うアプリやフォルダ、ゴミ箱を置いて、そこから開く
用途が違うので、混雑したときの対処も違う。Dockはアプリを起動する入口で、自分で置いたものが並ぶ。メニューバーの右側は起動済みのアプリが状態を出す場所で、入れた覚えのないアイコンが勝手に増える。「増えすぎて探せない」という悩みは、多くの場合こちらの側にある。
Dockは初期の状態で画面の下端に置かれているが、設定で左端や右端にも移せる。縦長の画面を使っている場合は、横に置いたほうが縦の作業領域を保てる。
下の帯をメニューバーと呼びたくなる理由もはっきりしている。Windowsでは画面の下端にある帯が、アプリの起動と切り替え、そして常駐アプリの状態表示を兼ねている。1本で両方をこなす作りなので、Macに移ると「あの帯はどこに行ったのか」という感覚になる。Macはこの役割を上下に分けており、起動と切り替えが下のDock、常駐アプリの状態表示が上端のメニューバーの右側にあたる。Windowsで通知領域を触っていた人が探しているのは、たいてい上端の右側のほうになる。
役割が2か所に分かれているぶん、整理も2回に分けて考える必要がある。片方だけを片付けても、もう片方は手つかずのまま残る。
Dockが消えたときに最初に試すこと
下の帯が見当たらなくなったとき、多くは隠す設定が入っている。Dockには「Dockを自動的に表示/非表示」という項目があり、これが有効だと普段は引っ込み、ポインタを画面の下端へ持っていったときだけ現れる。
この切り替えは、設定画面を開かなくてもキーボードから行える。Appleが公開しているキーボードショートカットの一覧には、Dockの表示と非表示を切り替えるものとして次の2つが載っている。
- option+command+D
- fn+A
まずこのどちらかを押してみる。これで戻るなら、単に隠す設定が入っていただけということになる。戻らない場合は、位置が変わっている可能性を疑う。下ではなく左端か右端に移っていると、画面の下を探しても見つからない。ポインタを左端と右端にも当ててみるとよい。
設定から確かめる場合は、システム設定のサイドバーで「デスクトップとDock」を開く。ここに次の項目が並んでいる。
- 「画面上のDockの位置」。下、左、右から選ぶ
- 「Dockを自動的に表示/非表示」。隠すかどうか
- 「Dockのサイズ」。アイコンの大きさ
- 「拡大」。ポインタを載せたときに大きくするかどうか
- 「アプリの提案と最近使用したアプリをDockに表示」。自分で置いていないアプリを出すかどうか
位置を戻し、隠す設定を切れば、下端に帯が戻る。
隠す設定をそのまま使い続けたい場合もある。動画を全画面で見る、図面や写真を大きく扱うといった作業では、下端の帯が視界に入らないほうが都合がよい。その場合は設定を戻さず、ポインタを下端へ運ぶ操作と2つのショートカットを覚えておけば足りる。隠すかどうかは好みの問題であり、消えたこと自体が異常というわけではない。
サイズが極端に小さくなっている場合
消えたのではなく、小さくなりすぎて見えていないこともある。Dockのサイズは設定のスライダで変えられるが、区切り線を使った方法のほうが早い。
Dockの区切り線の上にポインタを移動すると、上下方向の矢印に変わる。その状態でクリックしてポインタを上下にドラッグすると、サイズがその場で変わる。区切り線をControlキーを押しながらクリックすると、そのほかの操作をまとめたショートカットメニューが出る。
拡大の設定を使っている場合、Dockを操作している最中にcontrol+shiftを長押しすると、拡大表示を一時的に始めたり終えたりできる。小さいアイコンが並んでいて狙いにくいときは、この方法で目的のものを確かめられる。
Dockに並んだアイコンを整理する
戻ったあとに中身が多すぎる場合は、並びを削る。
- 追加する。最近使ったアプリを区切る線の左側、あるいは上側にアプリをドラッグする。ファイルやフォルダは、もう1本の区切り線の右側または下側に置く
- 削除する。項目をDockの外へドラッグし、「削除」と表示されたら放す。消えるのはエイリアスだけで、アプリそのものはMacに残る
- 並べ替える。項目を新しい場所へドラッグする
間違えてアプリのアイコンを外してしまっても復旧できる。そのアプリを開くと再びDockに現れるので、アイコンをControlキーを押しながらクリックし、オプションからDockに追加を選ぶ。
自分で置いていないアイコンが増えている場合は、最近使ったアプリの表示が原因である。Dockには、自分が追加していないアプリのうち最近使ったものが最大3つまで出る。これが不要なら、デスクトップとDockの設定で「アプリの提案と最近使用したアプリをDockに表示」を切ればよい。
Dockのアイコンでできる操作
Dockは開くためだけの場所ではない。同じアイコンを、押し方を変えることで違う用途に使える。
- Commandキーを押しながらクリックする。そのアプリやファイルの置き場所がFinderで開く。どこに入っているか分からなくなったときに早い
- Optionキーを押しながらクリックする。そのアプリに切り替え、直前まで使っていたアプリを隠す
- OptionキーとCommandキーを押しながらクリックする。そのアプリに切り替え、ほかのアプリをすべて隠す
- Controlキーを押しながらクリックする。ショートカットメニューが開き、最近使った項目の表示などを選べる
反応しなくなったアプリを止めるのも、この経路から行える。Controlキーを押しながらアプリのアイコンをクリックし、強制終了を選ぶ。保存していない変更は失われるため、ほかの手段で戻らないときの最後の手立てになる。
フォルダをDockに置くと、スタックとして扱える。初期の状態でもダウンロードのフォルダが置かれており、押すと中身が扇状や一覧で開く。よく使うフォルダを1つ置いておくと、Finderのウインドウを開く回数が減る。
アイコンに疑問符が付いているとき
Dockのアイコンに疑問符が重なって表示されることがある。Appleのユーザガイドは、この状態を次のように説明している。
アプリのアイコンがDock内にある状態で、そのアプリをMacから削除すると、アイコンはDock上に残りますがその上に疑問符が表示されます。 出典: support.apple.com
つまり、行き先のなくなったショートカットが残っている状態である。対処は削除と同じで、アイコンをDockの外へドラッグし、「削除」が表示されたら放す。アプリ自体を使いたい場合は、あらためて入れ直すことになる。
赤い丸に数字が入ったバッジは、これとは別の意味を持つ。アプリやシステム設定で対応が必要な事柄があることを示すもので、メールのアイコンに付いていれば未読の新着があるという合図になる。
キーボードだけでDockとメニューバーを行き来する
ポインタで狙うのが難しいときは、キーボードから入る経路がある。Appleのキーボードショートカットの一覧には、フォーカスを移す操作がそれぞれ用意されている。
- control+F3(機種によってはfn+control+F3)。フォーカスがDockに移る。矢印キーでアイコンを選び、returnキーで開く
- control+F2(機種によってはfn+control+F2)。フォーカスがメニューバーに移る
- control+F8(機種によってはfn+control+F8)。フォーカスがメニューバーの状況メニューに移る。右側に並んだアイコンを矢印キーで選べる
この3つを覚えておくと、隠す設定を入れていてもたいていの操作が届く。特に3つ目は、上端の右側に並んだアイコンを扱う経路として役に立つ。
ウインドウをDockにしまう操作も、キーボードで行える。command+Mで前面のウインドウが最小化され、option+command+Mで前面のアプリのウインドウがすべて最小化される。Dockの右側が最小化したウインドウで埋まりやすい人は、この2つを分けて使うと並びが荒れにくい。
整理すべきなのは上の帯か、下の帯か
ここまでの内容を踏まえて、どちらを手当てすべきかを見分ける。
- 自分で置いた覚えのあるアイコンが多い。開くためのものが並んでいる。これはDockの話で、外へドラッグして減らす
- 入れた覚えのないアイコンが右上に増えている。押すことはほとんどないが、色や数字で状態を示している。これはメニューバーの話になる
後者のほうが厄介である。理由は2つあって、1つはアプリを入れるたびに勝手に増えること、もう1つは押さなくても情報を出しているため、消すと分からなくなるものが混ざっていることである。全部消す、全部出すの二択では収まらない。
この中間を作るのが、メニューバーを整理する道具の役割になる。確かめたい点は4つある。畳んだままアイコンを押せるか、キーボードから畳んだり開いたりできるか、常に隠す項目と条件付きで出す項目を分けられるか、そして隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開けるかどうかである。こうした挙動はできることに説明があり、隠した項目の呼び出し方や畳んだ状態での扱いを先に確かめられる。
同じ用途の道具は複数あり、対応するmacOSの範囲や提供の形が違う。並べて見たいときはほかの道具との違いに比較がまとまっている。内容は時期によって変わるため、見た日付を意識して読むことになる。支払いの形も買い切りと期間契約で考え方が変わるので、料金で条件を確かめておきたい。
導入時につまずきやすいのは権限まわりである。メニューバーの項目を並べ替えたり隠したりするにはmacOSの許可が要り、更新やアプリの入れ替えのあとに入れ直す場面が出る。この種の疑問はよくある質問にまとまっている。手元で試す段になったら、ダウンロードから対応するmacOSの範囲を確認して入手する流れになる。
順番としては、まず下の帯がDockであることを押さえ、消えているならショートカットと位置の設定で戻す。中身が多いなら外へドラッグして減らす。そのうえで上端の右側がまだ詰まっているなら、そちらは別の手立てで整理する。上下を混ぜて考えなければ、探す場所を間違えずに済む。
よくある質問
画面の下に出ているバーの名前は?
Dockという。よく使うアプリやフォルダ、ゴミ箱を置いて開くための並びで、画面の一番上にあるメニューバーとは別のものになる。設定の場所も違い、Dockはシステム設定の「デスクトップとDock」で扱う。
Dockが消えてしまった。どう戻せばよい?
まずoption+command+D、またはfn+Aを押す。隠す設定が入っていただけならこれで戻る。戻らない場合は位置が左端か右端に移っている可能性があるため、ポインタを画面の左右の端にも当ててみるとよい。
Dockのアイコンに疑問符が付いているのはなぜ?
Dockにアイコンを置いたまま、そのアプリをMacから削除すると、行き先のないアイコンが残って疑問符が表示される。アイコンをDockの外へドラッグし、「削除」と出たら放せば消える。アプリを使いたい場合は入れ直すことになる。
置いた覚えのないアプリがDockに並んでいる。
Dockには、自分で追加していないアプリのうち最近使ったものが最大3つまで表示される仕組みがある。不要であれば、システム設定の「デスクトップとDock」で「アプリの提案と最近使用したアプリをDockに表示」を切ると並ばなくなる。