1Passwordのアイコンをメニューバーから消す2つの方法と使い分け

Macのメニューバーに並んだアイコンのなかで、1Passwordの鍵のマークだけを消したい。あるいは、常時は出さずに必要なときだけ呼び出したい。「hide 1Password icon from mac menu bar」で検索してこの記事にたどり着いた人は、その一歩手前で止まっているはずである。押さえておきたいのは、消す方法が1つではなく、アプリ自身の設定で外す道と、メニューバーを整理する常駐アプリで隠す道の2通りあり、外したあとに残る機能が両者で違うという点である。この記事では、どちらを選ぶかを決めるための材料を順に並べる。

パスワード管理アプリが常駐したがる理由

パスワード管理アプリがメニューバーに居座るのは、設計上の必然である。ログイン画面はブラウザにもアプリにも突然現れるため、どの画面を開いていても呼び出せる入口が要る。メニューバーは、Dockのようにアプリを前面に出さずに触れる数少ない場所であり、鍵の開閉状態を目で確認できる場所でもある。

一方で、常駐アプリはパスワード管理だけではない。クラウドストレージ、ビデオ会議、バックアップ、通信の監視、ランチャー。それぞれが同じ理屈で常駐を求めるため、メニューバーの右側は早い者勝ちで埋まっていく。MacBookのノッチのあるモデルでは、使える横幅がさらに短くなり、アプリ側のメニューが長い状態では、右端の項目が表示されなくなることもある。

macOS自体にも整理の仕組みはあるが、対象は限られている。

Appleが公開しているmacOSの手引きでは、メニューバーの項目はCommandキーを押しながらドラッグして並べ替えられること、コントロールセンターに含まれる項目はシステム設定から表示と非表示を切り替えられることが説明されている。 出典: support.apple.com

この切り替えが効くのはApple純正の項目までで、あとから入れたアプリのアイコンには届かない。1Passwordのアイコンを消す話が、システム設定ではなくアプリ側の設定か外部の道具の話になるのは、このためである。

消す道は2つ、残るものが違う

先に全体像を出す。同じ「消す」でも、結果として何が使えるかが変わる。

アプリの設定で外す メニューバー整理アプリで隠す
メニューバーの見た目 アイコンが消える 畳んでいる間は見えない
アイコンを押して開く操作 できなくなる 展開するか、隠したまま押せる作りなら押せる
キーボードショートカット そのまま使える そのまま使える
ブラウザ拡張 そのまま使える そのまま使える
鍵の開閉状態を目で確認 できなくなる 展開すれば確認できる
適用範囲 1Passwordだけ メニューバーの常駐アイコン全体

判断の分かれ目はここにある。1Passwordのアイコンを二度と押さないと決めているならアプリ側の設定で外すのが素直である。押す可能性が残っているなら、隠しておいて必要なときに出す形のほうが後戻りしやすい。

アプリの設定で外す場合に見る場所

1Passwordのデスクトップアプリには、メニューバーに常駐させるかどうかを切り替える項目が用意されている。置かれている場所はバージョンによって「一般」だったり見た目に関する分類だったりするため、設定画面を開いて上から順に探すより、設定画面の検索欄に「メニューバー」または「menu bar」と入力して該当項目を絞り込むほうが早い。

切り替えたあとに確認しておきたいのは、アプリ本体を呼び出す手段が残っているかどうかである。メニューバーから外しただけであれば、アプリはDockやLaunchpad、Spotlightから通常どおり起動できる。ただし、Dockにも表示しない設定を併用していると、いざ本体の画面を開きたいときに入口が減る。両方を同時に切ると、探す手間が増えることがある。

もう1点、鍵が開いているか閉じているかを目で見て把握する習慣がある場合、その手がかりが消えることは受け入れる必要がある。ロックの状態はアプリを開くか、入力を求められた時点で分かる形に変わる。

ショートカットと拡張機能が受け皿になる

アイコンを押す動作を手放しても、パスワードを取り出す経路は残る。1Passwordには、画面を切り替えずに検索して貼り付けるための呼び出し機能があり、初期設定でキーボードショートカットが割り当てられている。割り当ては設定画面で確認と変更ができるため、アイコンを外す前に自分の環境での組み合わせを見て、指が覚えるまで数日試しておくと移行が滑らかになる。

ブラウザでの入力は拡張機能が担う。ログイン欄に候補が出る動きも、新しいパスワードの生成も、メニューバーのアイコンとは独立して働く。ブラウザでの利用が中心なら、メニューバーのアイコンを外しても日常の作業はほとんど変わらない。

逆に、ブラウザ以外のアプリでの入力が多い人ほど、アイコンではなくショートカットに慣れておく価値が大きい。アイコンを押しにいく動作は、そのつどマウスに手を移す必要があるため、隠すかどうかに関係なく、ショートカットのほうが速いという結果になりやすい。

整理アプリで隠す場合の並べ方

メニューバー整理アプリを使う場合、1Passwordだけを対象にするのではなく、メニューバー全体を見直す作業になる。基準は押す回数ではなく、見えていることに意味があるかどうかに置くと決めやすい。

見えていることに意味がある側は次のようなものである。

  • 電源やバッテリーの残量
  • ネットワークの接続状況
  • 時計
  • マイクやカメラが使われていることを示す表示

見えていなくても困らない側は次のようなものである。

  • 更新の確認だけを担っている常駐アプリ
  • クラウドストレージの同期表示
  • キーボードから呼び出せるランチャーやスニペット
  • 特定の作業をしているときだけ使う管理アプリ

1Passwordは、この分類でいうと使い方によって位置が変わる。鍵の開閉を目で確認したい人には前者に近く、ショートカット中心で使う人には後者に入る。

整理アプリを選ぶときに見ておきたい動きが1つある。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開けるかどうかである。これができる作りなら、隠したうえで押す動作も残るため、アプリ側の設定で外す場合との差が実質的に埋まる。展開してから押す形しかない場合は、1日に何度も触るアイコンを隠す判断は慎重に決めたほうがよい。

なお、隠す対象の並べ替えは、macOSの標準操作であるCommandキーを押しながらのドラッグで行う。整理アプリを入れただけでは何も動かないため、区切りより左側に送る作業を最初に一度済ませる。この工程を飛ばしたために「入れたのに変わらない」と感じる例が多い。

隠す前に確かめておきたい3点

1つ目は、ロックの解除方法である。Touch IDやApple Watchでの解除を使っている場合、その動作はメニューバーのアイコンとは別の経路で働く。アイコンを隠しても解除の手順は変わらないが、解除を促す表示がどこに出るかは環境によって違うため、隠した直後に一度ロックをかけて挙動を見ておくと安心できる。

2つ目は、更新の通知である。アプリの更新やお知らせがメニューバー経由で表示される設定になっている場合、隠すと気づきにくくなる。更新を自動で受け取る設定にしてあるか、定期的に自分で確認する習慣があるかを見ておく。

3つ目は、共有している端末での扱いである。家族や同僚と同じMacを使っている場合、鍵のアイコンが見えないことで「入っていない」と誤解されることがある。運用として誰かに説明しておくか、あえて表示のままにするかを決めておく。

元に戻したくなったときの手順を先に知っておく

隠す判断は、戻し方が分かっていれば気楽にできる。どちらの道を選んだ場合も、戻す操作は消すときと同じ場所にある。

アプリの設定で外した場合は、同じ設定画面の同じ項目をもう一度切り替えれば表示に戻る。設定は端末ごとに保存される性質のものなので、複数のMacで同じ状態にしたいときは、それぞれの端末で操作する。片方だけ変えて「同期されていない」と感じる例があるが、これは表示に関する設定が端末ごとに独立しているためである。

整理アプリで隠した場合は、Commandキーを押しながらアイコンを区切りの右側へ戻す。区切りの位置そのものをドラッグして、隠す範囲を広げたり狭めたりすることもできる。整理アプリ自体を終了すれば、その時点でメニューバーは元の並びに戻る。この可逆性の高さが、整理アプリ側の利点である。

作業の前に、いま何が表示されているかを一度写しておくと確認が楽になる。画面の一部を撮る操作でメニューバーの右側を記録しておけば、隠したあとに「何かなくなった気がする」と感じたときに突き合わせられる。

公開情報を同じ項目で並べて選ぶ

メニューバー整理アプリは無料のものから有料のものまで種類があり、隠したあとの挙動が製品ごとに違う。比べるときは、それぞれの案内サイトが公開している情報を同じ項目で横に並べるのが早い。

隠す動作の細かい違いは機能を説明したページに書かれていることが多く、整理アプリのできることでは、隠す、常に隠す、畳んだまま操作するといった動きが項目ごとに示されている。1Passwordのアイコンをどちら側に置くかを決める材料として、そのまま読み替えられる。

候補が複数あるなら、ほかの道具との違いのような比較ページで、対応OSや配布経路といった機能以前の条件を先に確認する。会社支給の端末では、入手経路の制限で候補が絞られることがある。

費用の考え方は料金で確認できる。無料の選択肢と比べる場合、金額よりも更新が続く見込みと問い合わせ窓口の有無を同じ表に置くと判断しやすい。権限や起動時の挙動といった、導入直後につまずきやすい点はよくある質問にまとまっていることが多い。実際に試す段になったらダウンロードから入手し、対応OSの記載を自分の環境と突き合わせる。

こうして並べていくと、1Passwordのアイコン1つの話が、メニューバー全体の設計の話に変わることが分かる。鍵のアイコンだけを消しても、隣に並んでいるアイコンがそのままなら、探しにくさは大きくは変わらない。アプリ側の設定で外すか整理アプリで隠すかを決める前に、残す側と隠す側の線引きを書き出しておくと、どちらの道を選んでも作業が一度で終わる。

よくある質問

メニューバーから1Passwordのアイコンを消すと、ブラウザでの自動入力は止まりますか?

止まらない。ブラウザでの入力はブラウザ拡張が担っており、メニューバーのアイコンとは別の経路で働く。ログイン欄への候補表示もパスワードの生成も、アイコンの表示とは関係なく使える。

アプリの設定で外す場合、その項目はどこにありますか?

デスクトップアプリの設定画面にメニューバーへの表示を切り替える項目が用意されている。置かれている分類はバージョンによって変わるため、設定画面の検索欄に「メニューバー」と入力して絞り込むのが確実である。

アイコンを隠したあとで、素早くパスワードを呼び出す方法はありますか?

キーボードショートカットによる呼び出し機能が用意されており、初期設定で割り当てがある。設定画面で現在の組み合わせを確認し、必要なら押しやすいものに変更しておくと、アイコンを押す動作を完全に置き換えられる。

整理アプリで隠すのと、アプリの設定で外すのはどちらがよいですか?

二度と押さないと決めているならアプリ側の設定で外すほうが単純である。押す可能性が残るなら整理アプリで隠すほうが後戻りしやすく、ほかの常駐アイコンも同時に片づく。隠したまま押せる作りかどうかを導入前に確認しておくと選びやすい。

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