Bluetoothのアイコンをメニューバーから消す前に確認すること
Bluetoothのアイコンは、メニューバーの右端でいちばん使われていない項目になりやすい。接続する機器が固定されていれば、つないだあとに触る機会はほとんどないからだ。ただし、消す前に一度確認しておきたいことがある。アイコンを消すことと、Bluetoothの機能そのものを止めることは別の操作であり、混同すると外付けのキーボードやマウスが動かなくなる。この記事では、消す手順をmacOSのバージョン別に整理したうえで、消したときに何が見えなくなるのか、代わりにどこで確認できるのかを順に見ていく。
メニューバーのBluetoothが実際に担っていること
メニューバーのBluetoothのアイコンは、単なるオンオフの表示ではない。クリックすると、その時点で接続されている機器の一覧が出て、そこから接続と切断を切り替えられる。対応している機器なら、名前の横にバッテリー残量が表示される。ワイヤレスのイヤホン、マウス、キーボード、トラックパッドを併用している環境では、この残量表示が実質的な確認手段になっている。
もう1つ、あまり知られていない挙動がある。Optionキーを押しながらアイコンをクリックすると、通常のメニューよりも詳しい情報が表示される。Macに割り当てられたBluetoothのアドレスや、接続中の機器の詳細がここに出る。接続がうまくいかないときの切り分けに使う機能なので、日常的に必要になるものではないが、消してしまうとこの入口も同時になくなる。
逆に言えば、これらを使っていないなら、アイコンが右端の幅を占め続ける理由はない。イヤホンの残量はイヤホン側や別の画面でも確認でき、接続の切り替えもコントロールセンターから行える。使っている機能と、置き場所のコストを見比べたうえで決めるのがいい。
アイコンを消す手順をバージョン別に整理する
設定の場所はmacOSのバージョンで変わっている。画面左上のアップルメニューから「このMacについて」を開き、バージョンを確認してから該当する手順に進んでほしい。
macOS 13 Ventura 以降は、システム設定を開いて左の一覧から「コントロールセンター」を選ぶ。右側に並ぶ項目のなかに「Bluetooth」があり、そこで「メニューバーに表示」と「メニューバーに表示しない」を選ぶ形になっている。選んだ瞬間に反映され、再起動もログインし直しも必要ない。
macOS 11 Big Sur と macOS 12 Monterey では、システム環境設定から「Dockとメニューバー」を開き、左の一覧で「Bluetooth」を選ぶ。「メニューバーに表示」のチェックを外せば消える。
macOS 10.15 Catalina 以前は、システム環境設定の「Bluetooth」を開くと、画面下部に「メニューバーにBluetoothを表示」というチェックボックスがある。Bluetoothの設定画面そのものにあるため、いちばん探しやすい配置だった。
システム設定のコントロールセンターには、Bluetoothの項目としてメニューバーへの表示を切り替える設定が用意されている。ここで非表示にしても、Bluetoothの機能そのものは動作したままになる。 出典: support.apple.com
| macOSのバージョン | 設定を開く場所 | 操作 |
|---|---|---|
| macOS 13 Ventura 以降 | システム設定 > コントロールセンター | Bluetooth を「メニューバーに表示しない」にする |
| macOS 11 Big Sur / macOS 12 Monterey | システム環境設定 > Dockとメニューバー | Bluetooth の「メニューバーに表示」のチェックを外す |
| macOS 10.15 Catalina 以前 | システム環境設定 > Bluetooth | 「メニューバーにBluetoothを表示」のチェックを外す |
設定を変えても機器の接続は切れない。表示だけの操作なので、作業中に実行しても支障は出ない。
消すことと、オフにすることの違い
ここが最も間違えやすい部分になる。メニューバーからアイコンを消す操作は表示の設定であり、Bluetoothの通信機能は動き続ける。一方、Bluetoothをオフにする操作は通信そのものを止めるため、接続中の機器がすべて切断される。
デスクトップのMacで、キーボードとマウスをワイヤレスで使っている場合、Bluetoothをオフにすると入力手段を失う。有線のキーボードが手元にないと、設定を戻す操作ができなくなる。この状態を避けるため、macOSはワイヤレスの入力機器しか接続されていない状況でBluetoothをオフにしようとすると警告を出すが、警告に頼らず、そもそもオフにしない前提で作業したほうがいい。
Bluetoothを止めると影響が出る機能は、思っているより広い。AirDrop、Handoff、ユニバーサルコントロール、Apple Watchによるロック解除、Sidecar、Apple Payの確認といった連係機能は、Bluetoothを前提にしている。6種類 を超える機能が同時に使えなくなるため、「使っていないから止める」という判断は実態と合わないことが多い。
メニューバーを片づけたいという目的であれば、必要なのは表示の設定だけだ。通信は動かしたまま、アイコンだけを右端の列から外せばいい。
消したあとに接続機器を確認する場所
アイコンを消しても、確認と操作の経路は残る。
コントロールセンターのアイコンをクリックすると、その中にBluetoothの行がある。クリックするとオンオフが切り替わり、行の名前の部分をクリックすると接続済みの機器の一覧が開く。ここから接続と切断を切り替えられるので、日常の操作はほぼ同じことができる。
機器のバッテリー残量については、コントロールセンターのBluetoothの一覧でも表示される。ただし対応している機器に限られる点は、メニューバーのメニューと同じだ。イヤホンの残量を頻繁に確認する使い方なら、通知センターのウィジェットに「バッテリー」を追加しておくと、接続中の機器の残量がまとめて並ぶ。メニューバーの1列を空けたうえで、確認手段は別に用意できる。
機器の追加や削除、名前の変更といった管理は、システム設定の「Bluetooth」で行う。メニューバーのメニューからも設定画面を開けたが、消したあとはシステム設定から直接開く形になる。頻度を考えれば大きな差にはならない。
もう1つ、キーボードショートカットを割り当てておく方法もある。macOSにはBluetoothの切り替えそのものを直接呼び出す標準のショートカットはないが、ショートカットアプリで「Bluetoothを設定」の操作を含むショートカットを作り、メニューバーに出さずに実行する形にできる。ワイヤレスのイヤホンを1日に何度も切り替えるような使い方でなければ、この経路で足りることが多い。
なお、複数のMacやiPadを併用している環境では、機器がどちらにつながっているのか分からなくなる場面がある。この切り分けにはメニューバーの一覧が便利だったため、消す前に自分がその用途で使っていたかどうかを一度振り返っておきたい。使っていた場合は、消すのではなく、右端ではなく少し左寄りに位置を移すだけでも視認性の問題は軽くなる。メニューバーの項目は、Commandキーを押しながら左右にドラッグすると並び順を変えられる。
Bluetoothを残すなら、どれを先に畳むか
イヤホンの切り替えを1日に何度も行う人にとって、Bluetoothのアイコンは残す価値がある。その場合は、ほかの項目から減らすことになる。判断の軸は2つに絞ると迷いにくい。
1つ目は、押すものか見るだけのものかという分け方。クリップボードの履歴、スクリーンショットの補助、音声の出力先の切り替えのように、クリックして操作する項目は手が届く位置にある価値が高い。時計、バッテリー、Wi-Fiの電波強度は、見て確認するだけで完結することが多く、コントロールセンターに寄せても手数が大きく増えない。
2つ目は、1日に何回使うかという頻度。週に1回しか触らないアプリのアイコンが、常に視界に入る場所を占めているなら、そこが入れ替えの候補になる。
- アプリ側の設定でアイコンを消せるものから先に処理する。クラウドストレージ、開発ツール、チャットアプリの多くには、メニューバーへの表示を切り替える設定が用意されている
- システム側の項目は、システム設定のコントロールセンターでまとめて切り替えられる
- アプリ側に設定がなく、システム側でも扱えないものだけを、メニューバーを整理する道具で畳む
この順番なら、道具に頼る前に不要な項目が減る。逆の順番で進めると、隠した領域の中がもとのメニューバーと同じくらい混み合うことになる。
メニューバーを整理する道具を選ぶときの見どころ
標準の設定とアプリ側の設定で減らしてもまだ足りない場合に、メニューバー管理アプリが選択肢に入る。比べるときは次の点を確認しておきたい。
最初に見るべきは、隠したアイコンをどう扱うかという点だ。画面の外に押し出すだけの作りだと、隠した機器の切り替えを行うたびにメニューバーを開き直す操作が挟まる。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りであれば、Bluetoothのように「たまに使うが、使うときは即座に使いたい」項目を隠す判断がしやすくなる。どこまでできるかはできることに機能の一覧としてまとめられている。
次に、必要な権限を確認する。メニューバーの項目を扱う性質上、この種のアプリはアクセシビリティなどの権限を求めることがある。どの機能のためにどの権限が必要なのかが説明されているかどうかは、導入前の判断材料になる。
同じ用途のアプリは複数あるため、対応するmacOSのバージョンと提供形態は横に並べて確認したほうがいい。ほかの道具との違いには、同じ分類のアプリと機能や提供形態を並べた表がある。買い切りか継続課金か、無償で使える範囲がどこまでかは料金に記載されている。導入の手順や動作条件でつまずきやすい点はよくある質問に整理されているので、先に目を通しておくと戻り作業が減る。実際の挙動を手元で確かめたい場合はダウンロードから入手して、数日使ってから判断する形になる。
変更を戻せる形で進める
メニューバーの整理でつまずくのは、一度に複数の設定を変えてしまい、どれが原因で不便になったのか分からなくなるときだ。Bluetoothのアイコンについては、消しても機能は動き続けるため、影響の範囲は「確認と切り替えの手数が増える」ことに限られる。まずアイコンだけを消して数日使い、困らなければそのままにする。困ったら設定を戻す。この単位で進めれば判断が早い。
そのうえで、右端の列にまだ余裕がないなら、アプリ側で消せるアイコンを1つずつ処理していく。システム側とアプリ側の両方で減らしてから、残ったものを道具で畳む順番が結局いちばん早い。何が標準機能で足りて、何が足りないのかはできることとほかの道具との違いの2ページを見比べると見当がつく。
よくある質問
メニューバーからアイコンを消すと、Bluetoothは使えなくなりますか?
使えます。メニューバーの表示設定と、Bluetoothの通信機能のオンオフは別の設定です。アイコンを消しても接続中の機器はそのまま動き続け、AirDropやHandoffなどの連係機能にも影響しません。切り替えや接続機器の確認はコントロールセンターから行えます。
接続しているイヤホンのバッテリー残量はどこで見られますか?
コントロールセンターのBluetoothの行を開くと、接続済みの機器の一覧が表示され、対応している機器なら残量が並びます。通知センターに「バッテリー」のウィジェットを追加しておくと、接続中の機器の残量をまとめて確認できます。どちらも対応していない機器では残量は表示されません。
Bluetoothをオフにすると何が使えなくなりますか?
接続中のワイヤレス機器がすべて切断されるほか、AirDrop、Handoff、ユニバーサルコントロール、Apple Watchによるロック解除、Sidecarといった連係機能が使えなくなります。ワイヤレスのキーボードとマウスだけを使っているデスクトップのMacでは入力手段を失うため、有線の入力機器がない状態でのオフは避けてください。
設定を変えてもアイコンが消えないときはどうすればよいですか?
まず変更した設定が「メニューバーに表示」の項目かどうかを確認してください。バージョンによって場所が異なり、macOS 13 Ventura 以降はシステム設定のコントロールセンター、それ以前はDockとメニューバー、またはBluetoothの設定画面にあります。それでも残る場合は、メニューバーの横幅が足りずに別の項目が隠れている可能性があるため、項目の数そのものを見直してください。