Dropboxのアイコンをメニューバーから隠す。同期を止めずに片付ける方法

ログインするとメニューバーに開いた箱のアイコンが現れ、その日の終わりまでチェックマークを表示し続ける。伝えている内容は「問題なし」だけで、それ以外を言う日はめったにない。VPNのクライアント、パスワード管理、スクリーンショットの道具が横に並ぶ環境では、この箱も探しものを邪魔する形の1つになる。手早く片付けたくなってDropboxを終了すると、今度は同期が止まる。この記事では、同期を動かしたままアイコンだけを視界から外す方法と、そのアイコンが本当に一等地に必要かどうかの判断を整理する。

Dropboxのアイコンが伝えているのは4つの状態

メニューバーの項目は、同期の状態表示にメニューを付けたものである。アイコンの見た目そのものが状態を示しており、同期の進行中、すべて最新、一時停止中、判断が必要なエラー、の4つを表す。クリックすると最近の更新、容量とアカウントの概要、一時停止の操作、設定への入口が並んだパネルが開く。

このうち注意を向ける価値があるのはエラーと一時停止の2つで、進行中と最新の2つはほぼ意味を持たない。同期の常駐は動いている時間のほとんどを「問題なし」の状態で過ごすため、その様子を眺めるためだけにメニューバーの1枠を毎日渡していることになる。

もう1つの機能が最近の更新である。いま送ったファイルが上がり切ったかどうかは実際に知りたい情報だが、それを聞くのは常時ではなく折々である。しかも答えを得る場所は、メニューバーだけではない。

同じ情報はFinderにも出ている

ここがDropboxと、ほかに画面を持たない常駐サービスとの違いになる。DropboxのデスクトップアプリはFinder用の機能拡張を入れており、ファイルのアイコンに同期状態のバッジが直接付く。アップロード中のファイルと完了したファイルは見た目で区別できる。Dropboxのフォルダ自体もFinderのサイドバーに並ぶので、どのウィンドウからでも1クリックで開ける。

これで判断が変わる。ステータス項目が唯一の画面になっているアプリでは、アイコンを隠すことは操作手段を失うことと同じである。Dropboxの場合はフォルダ、サイドバーの項目、ファイルごとのバッジがメニューバーの状態と無関係に残る。しかもファイル単位の状態については、Finderのほうが情報として細かい。何かが動いているという表示ではなく、どのファイルが動いているかが分かるからである。

アイコンの裏側にしかないものは、容量の概要、一時停止の操作、設定への近道の3つに絞られる。設定はアプリを開けば辿り着ける。一時停止は、回線を別の作業に回したいときなど、年に数えるほどしか使わない人が多い。容量の確認も月に一度あるかどうかである。

つまりこのアイコンは、年に数回押す操作と、Finderで読める状態表示のために、常設の枠を持ち続けていることになる。

補足すると、エラーが起きたときに気づけるかどうかは心配しなくてよい。同期が続けられない状況、たとえば容量が足りない、同じファイルが別々に編集されて競合した、認証が切れた、といった場面では通知が出る。アイコンの形が変わるのを目視で見つける前に、画面の右上に文章で説明が現れる。見えている必要があるのは異常のときだけで、その異常は通知が担当している。この構造が、同期の常駐を隠す側に回しやすくしている理由でもある。

終了すると同期が止まり、しかもすぐには気づけない

メニューからDropboxを終了すると、アイコンは消える。同期も止まる。すでに手元にあるファイルはそのまま残り、開くことも編集することもできるので、見た目には何も壊れていない。止まるのは反映のほうである。手元で編集した内容がサーバーへ届かず、別の端末や共同作業者の編集も届かない。放置した時間だけ差が開いていく。

この壊れ方が静かである点は指摘しておきたい。コンテナが止まっていれば次にコマンドを打った瞬間に分かる。同期が止まっていることは、共有ファイルの内容が古いと誰かに言われる数日後まで分からない。メニューバーを片付けたいという理由で同期のクライアントを終了するのは、道具の選び方として噛み合っていない。

代わりに確認したいのは、ログイン時に自動起動するかどうかの設定である。Dropboxはサインイン時に起動するかを設定で切り替えられる。特定の作業のときだけ同期していればよいという使い方なら、自動起動を切ればアイコンと常駐プロセスの両方が消え、アプリを開いたときだけ同期が走る。ただし、常に最新の状態を保ちたいというのが同期クライアントを入れる本来の動機なので、多くの場合は自動起動を残したまま、アイコンを表示の問題として扱うほうが筋が通る。

macOSの標準機能で届く範囲

追加のソフトを入れる前に、macOSが持っている操作の限界を確認しておく。使える手は2つある。

Commandキーを押しながらのドラッグで、メニューバーの項目は左右に並べ替えられる。他社製のステータス項目にも効く。項目をバーの外へドラッグして取り除く操作もあるが、これが確実に働くのはコントロールセンターが管理しているシステム側の項目に限られる。Dropboxのアイコンは位置を動かせても、外へ捨てることは基本的にできない。

もう1つはシステム設定のコントロールセンターで、Wi-Fi、Bluetooth、サウンド、バッテリー、集中モードなどについて、メニューバーに出すかどうかを項目ごとに決められる。

メニューバーに表示される項目は、Commandキーを押しながら左右にドラッグすることで並べ替えられる。コントロールセンターに含まれる項目は、システム設定からメニューバーに表示するかどうかを切り替えられる。 出典: support.apple.com

さらに物理的な制約がある。ノッチのあるMacBook ProとMacBook Airでは、メニューバーがカメラ部分で分断されている。項目は右端から内側に向かって詰まっていき、ノッチに届いた時点で描画が止まる。折り畳まれて格納されるのではなく、そこから先は出てこない。14インチ16インチのモデルでも、メニューの長いアプリを開いているときは想像より早くこの状態になる。

整理すると、標準機能でできるのは全項目の並べ替えと、Appleの項目の表示切り替えである。他社製アイコンを隠す仕組みはなく、隠しておいて必要なときだけ出すという発想も標準には存在しない。

全アプリの設定を一巡してから道具を足す

いまメニューバーの枠を持っているアプリの設定画面を、片端から開いてみる価値がある。探すのはアイコンの表示に関する項目で、呼び名はアプリごとに違う。メニューバーアイコン、ステータス項目、詳細タブの奥、と場所も表現もまちまちである。

結果は3つに分かれる。頼めば隠してくれて動作は変わらないもの。メニューバーかDockかを択一で選ばせるもの。何も用意していないもの。3つ目が少なくないのは、ステータス項目がそのアプリの唯一の入口になっている場合、隠すと操作できなくなるからである。

この確認は一度やれば終わり、効果は続く。実際に2つか3つは設定だけで片付くことが多い。アプリ自身が無料で隠してくれるアイコンのために別の道具を入れる理由はない。

同じ場面で、システム設定のログイン項目とバックグラウンド機能拡張の一覧も見ておきたい。メニューバーの混雑は、ログイン時に立ち上がるものが長年増え続けた結果として現れることが多い。一度だけ使うつもりで入れたソフトが、いまも毎朝起動して枠を取っている。起動しないアプリは枠を取らない。隠すより根本的である。

見える側に残す基準を決める

隠すべきでないものを隠せば、混雑していた頃より状況は悪くなる。次の3つで仕分けられる。

  • 押さずに読めている必要があるか。バッテリー残量、VPNの接続状態、録画や録音の表示、ハードウェアの警告はここに入る。気づくのが遅れると実害があるので見える側に残す
  • 1日に何度も押すか。クリップボードの履歴や音声出力の切り替えのように、情報を持たなくても操作の入口として頻繁に使うものは、その頻度だけで一等地に値する
  • 通知で代替できるか。同期やバックアップの常駐はここに当てはまることが多い。待機中はほぼ何も言わず、判断が必要なときには通知が出る

Dropboxは多くの人にとって3つ目に該当する。ただし例外はある。大きな共有ファイルを締め切りの中で扱う仕事では、進捗の表示を目の届く場所に置いておきたいという理由が実際に成り立つ。これは整理の巧拙ではなく、作業のかたちに基づく判断である。

仕分けに迷ったら、隠す側に入れて2週間ほど使ってみるのが早い。その間に取り出した回数が、その項目の価値をそのまま示す。最初から完璧な基準を作る必要はない。

この3つで絞ると、見える側に残るのは概ね5個から7個に落ち着く。そこまで減ると、目的のアイコンを探す動作が視線の移動だけで完結し、隣を押してしまう事故も減る。逆に、全部に残す理由があるように見えて絞り込めないときは、判断の基準がまだ「便利かどうか」になっている。問うべきは便利かどうかではなく、見えていないと困るかどうかである。

整理の道具を比べるときの見どころ

メニューバー管理アプリは、バーを見える側と隠す側に分け、境目を挟んで項目を移すことで表示を切り替える。隠した側のアイコンもアプリ自体は動き続けており、描画されないだけである。

比較すべき点はそれほど多くない。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開けるかどうかは、隠した項目に触れるたびの手数を決める。ここが対応していなければ、押すたびにバーを開く操作が1つ増える。ほかには、キーボードだけで隠した側に届くか、ノッチのある画面で展開する幅が足りるか、どのシステム権限を要求するか、料金は買い切りか継続課金か、といった観点がある。

これらの機能がどう実装されているかはできることにまとめられており、同じ観点で他の選択肢と並べた内容はほかの道具との違いにある。費用の条件は料金に明記されている。再起動したあとに並びが保たれるかといった導入後の疑問はよくある質問に集まっており、実際に動かして確かめたい場合はダウンロードから入手できる。

どれを選ぶ場合も共通する注意が1つある。この種の道具は1つだけ入れること。2つが同時に動くと同じステータス項目を取り合い、アイコンが点滅したり消えたりする。並びを決めたら基本は触らず、数か月に一度、ログイン項目の見直しと合わせて見える側の中身を点検すれば、元の混雑には戻りにくくなる。

よくある質問

アイコンを隠すと同期は止まりますか?

止まりません。アイコンを隠すのは画面に描画するかどうかの変更だけで、Dropboxのプロセスは動き続け、ファイルの同期も双方向で続きます。同期が止まるのはアプリを終了したときで、手元のファイルは残るため見た目では気づきにくく、数日後に共有ファイルの内容が古いと分かる形で表面化します。

アイコンを隠したら同期の状態はどこで確認しますか?

FinderでDropboxのフォルダを開いてください。Finderの機能拡張がファイルごとに同期状態のバッジを付けるので、アップロード中のものと完了したものが見分けられます。どのファイルが処理中かまで分かるぶん、メニューバーのアイコンより情報としては細かくなります。

Commandキーを押しながら外へドラッグすれば消せますか?

並べ替えはできますが、外へドラッグして取り除く操作が確実に働くのは、Bluetoothやサウンドのようにコントロールセンターが管理する項目に限られます。Dropboxを含む他社製のステータス項目は、バーの中で位置を動かせても外へ捨てることは基本的にできません。

ノッチのあるMacでアイコンが消えるのはなぜですか?

メニューバーの項目は右端から内側へ詰まっていき、ノッチのある機種ではカメラ部分に届いた時点で描画が止まるためです。アプリが終了したわけではありません。表示中の項目を減らすか、幅の広い外部ディスプレイに繋ぐと再び現れます。

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