Macのメニューバーの文字を大きくする方法|変えられる範囲と副作用
Macのメニューバーの文字が小さくて読みづらい、アイコンが細かくて狙いにくい。この不満に対して用意されている設定は1つではなく、上端だけに効くものと画面全体に効くものがある。どちらを選ぶかで作業領域の広さも変わるため、まず何がどこまで変えられるのかを切り分けておきたい。
大きくする方法は、効く範囲で3つに分かれる
メニューバーの見え方を変える手段は、効く範囲によって3つに分けられる。
- メニューバーだけに効くもの。アクセシビリティにある「メニューバーのサイズ」
- 対応しているアプリと機能に効くもの。アクセシビリティにある「テキストサイズ」
- 画面全体に効くもの。ディスプレイの解像度
どれを選んでも文字は大きくなるが、副作用が違う。上から順に影響範囲が広がり、画面全体に効くものほど作業領域が削られる。逆に言えば、上端だけを読みやすくしたいなら、いちばん狭い範囲で済ませたほうが損が少ない。
どれから試すかは、読みづらいと感じている対象で決まる。上端の時計や電池の数字だけが読めないなら1つ目で足りる。アプリのメニューを開いたときの項目まで小さいと感じるなら2つ目が要る。画面のどこを見ても小さいと感じるなら3つ目に進む。この順で試すと、作業領域を余計に削らずに済む。
見分け方として分かりやすいのは、ウインドウの中の文字を読むのに困っているかどうかである。書類やWebページの文字は問題なく読めていて、上端だけが読めないのであれば、画面全体を大きくする理由はない。逆に、どの画面でも目を近づけている自覚があるなら、解像度から手を付けたほうが早く楽になる。
順に見ていく。
メニューバーだけを大きくする
システム設定のアクセシビリティを開き、ディスプレイの項目に入ると、「メニューバーのサイズ」という設定がある。選べるのは「デフォルト」と「大」の2つで、「大」にすると上端の文字とアイコンだけが大きくなる。
この設定には注記が添えられている。アプリやシステム機能によっては、メニューバーの文字の大きさの変更を反映するのにログアウトが必要な場合がある、という内容である。切り替えた直後に一部の表示だけ変わらない場合は、不具合ではなく反映の待ちである可能性が高い。一度ログアウトして入り直すと揃う。
この方法の利点は、画面全体の解像度に触れないことである。ウインドウの中の文字や、アプリのツールバーの大きさは変わらない。デスクトップの作業領域もそのまま保たれる。上端だけが読みづらいという場合は、これがいちばん素直な選択になる。
一方で、選べるのが2段階だけという制約もある。スライダで少しずつ調整する形ではないため、「デフォルトでは小さいが、大にすると今度は大きすぎる」と感じる場合がある。そのときは、大きさを変えるのではなく、上端に出す項目を減らして1つあたりを見つけやすくする方向に切り替えたほうが結果が良いことが多い。数が減れば、同じ大きさでも目的のものへたどり着く時間は短くなる。
設定を切り替えたあとは、外部ディスプレイをつないだ状態でも確かめておきたい。画面ごとに見え方が変わるため、内蔵画面でちょうどよくても、つないだ先では大きすぎたり小さすぎたりすることがある。
対応しているアプリと機能でまとめて大きくする
同じアクセシビリティのディスプレイには、「テキストサイズ」という別の設定もある。こちらは、対応しているアプリやシステム機能で使う文字の大きさをまとめて決めるものである。
スライダで大きさを選び、必要ならアプリごとに個別の大きさを指定できる。一覧には対応しているアプリと機能が並び、それぞれに「指定したサイズを使用」か個別のサイズかを割り当てられる。すでにアプリ側で独自に文字の大きさを設定している場合は「アプリでカスタマイズ済み」と表示され、ここで変更するとアプリ側の設定が置き換わる。
メニューという項目もこの一覧に含まれるため、メニューを開いたときの文字の大きさもここで扱える。ただし対象は対応しているアプリと機能に限られるので、すべての表示が一律に変わるわけではない。上端の帯そのものの大きさは、前の節の「メニューバーのサイズ」が担当する。
画面全体を大きくする
いちばん影響の大きい方法が、解像度を変えることである。ディスプレイ設定で解像度を選び直すと、文字もアイコンもウインドウも、画面上のすべてが一緒に大きくなる。Appleのユーザガイドは、この設定について次のように説明している。
デフォルトでは、ディスプレイに最適な解像度が自動的に使用されます。デフォルトの解像度を使用するのがベストですが、解像度を手動で設定して画面にテキストやオブジェクトを大きく表示したり、画面にテキストやオブジェクトを小さく表示するように調整して、画面の領域をより多く使えるようにすることができます。 出典: support.apple.com
操作はディスプレイ設定で行う。サムネールが並んでいる場合はポインタを載せて目的のものを押す。Controlキーを押しながらサムネールをクリックしてリスト表示に切り替えることもでき、詳細から解像度をリスト表示する設定を常に有効にしておくこともできる。外部ディスプレイをつないでいる場合は、すべての解像度を表示する項目を有効にすると、さらに選択肢が増えることがある。
注意点も案内されている。解像度の調整によってはアプリのウインドウが画面に収まらなくなる場合があり、性能に影響する場合もある。また、対応していない解像度を選ぶと画面が一時的に黒くなることがある。その場合は15秒ほど待つと自動で戻り、戻らないときはescキーを押すと前の解像度に戻る。
効かない設定を先に外しておく
文字を大きくしようとして触りがちだが、メニューバーには効かない設定もある。回り道を減らすために、先に外しておきたい。
1つは、システム設定の外観にある「サイドバーのアイコンサイズ」である。これはFinderやメールなどのウインドウ左側に並ぶ項目の大きさを変えるもので、上端の帯には関係しない。
もう1つが、デスクトップの表示オプションにある文字サイズとアイコンサイズである。Controlキーを押しながらデスクトップをクリックして開く設定で、ここで変わるのは壁紙の上に置いたファイルの表示になる。
Dockの大きさも別である。システム設定のデスクトップとDockにある「サイズ」と「拡大」は、下端の帯だけに効く。上下の帯は設定の場所が分かれているため、片方を変えてももう片方は動かない。
アプリ個別の拡大操作も、メニューバーには届かない。ブラウザやメールでcommandキーとプラス記号を押すと表示が大きくなるが、これはそのアプリのウインドウの中だけの話になる。
大きくすると、並べられる数が減る
ここが見落とされやすい副作用である。メニューバーの文字やアイコンを大きくすると、1項目あたりが占める幅が増える。使える幅は変わらないので、並べられる数はそのぶん減る。
メニューバーの項目は右端から左へ伸びていき、前面のアプリのメニューやノッチの位置にぶつかると、それより左に来るはずだったものが描かれなくなる。読みやすくした結果、いままで見えていたアイコンが消えるという入れ替わりが起きる。
対処の順番は決まっている。
- 幅を食っている表示を削る。時計は「時計のオプション」で曜日や日付、秒の表示を切り替えられる。ファストユーザスイッチは「フルネーム」「アカウント名」「アイコン」から選べるので、文字をアイコンに変えるだけで数マス分が空く。電池も、充電量の割合を出すかどうかで幅が変わる
- 出す項目そのものを減らす。システム設定の「メニューバー」で、時計やWi-Fi、電池、天気といった項目を個別に出し入れできる。項目によっては「使用中に表示」を選べるため、使っていない間は並びから消える
- アプリが置く項目を止める。同じ設定にある「メニューバーに追加することを許可」で、アプリ単位で扱える
- 並べ替える。Commandキーを押したままアイコンをドラッグすると順番を入れ替えられ、そのまま外へドラッグして放すと並びから外れる
大きくする設定と、減らす作業はセットで考えたほうがよい。片方だけ行うと、読めるようになった代わりに必要なものが見えなくなる。
大きくする以外に、狙いやすくする方法もある
読みづらさの正体が「文字の大きさ」ではなく「狙いにくさ」である場合は、別の手が効く。
1つは拡大表示である。アクセシビリティのズーム機能を使うと、キーボードショートカットで画面を拡大したり、画面の一部をレンズのように拡大したりできる。常時大きくする必要はなく、確かめたいときだけ寄せる使い方になる。
もう1つがホバーによる拡大である。アクセシビリティの「ホバーしたテキストの拡大」を有効にすると、ポインタを載せた文字やアイコンを大きく表示できる。メニューバーのように常時は小さくてよいが、読むときだけ拡大したいという場面に向く。
キーボードから入る経路も覚えておきたい。control+F8(機種によってはfn+control+F8)でフォーカスがメニューバーの状況メニューに移り、矢印キーでアイコンを選べる。小さなアイコンをポインタで狙う必要がなくなるため、大きくしなくても届くようになる。
大きくしたうえで、並びを畳んでおく
文字を大きくすると幅が足りなくなり、減らすと必要なものまで消える。この板挟みを解くのが、常時表示と完全非表示の中間を作る方法である。使う頻度は低いが状態は見たい、という項目をまとめて畳んでおければ、大きくしたまま並びを短く保てる。
道具を選ぶときに確かめたい点は4つある。畳んだままアイコンを押せるか、キーボードから畳んだり開いたりできるか、常に隠す項目と条件付きで出す項目を分けられるか、そして隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開けるかどうかである。文字を大きくしている環境では、畳みを解除してから押すという二段の操作が特に負担になるため、最後の点は確かめておきたい。こうした挙動はできることに説明がある。
同じ用途の道具は複数あり、対応するmacOSの範囲や提供の形が違う。並べて見たいときはほかの道具との違いに比較がまとまっている。内容は時期によって変わるため、見た日付を意識して読むことになる。支払いの形も買い切りと期間契約で考え方が変わるので、料金で条件を確かめておきたい。
つまずきやすいのは権限まわりである。メニューバーの項目を並べ替えたり隠したりするにはmacOSの許可が要り、更新やアプリの入れ替えのあとに入れ直す場面が出る。この種の疑問はよくある質問にまとまっている。手元で試す段になったら、ダウンロードから対応するmacOSの範囲を確認して入手する流れになる。
手順としては、まずアクセシビリティの「メニューバーのサイズ」を「大」にして様子を見る。足りなければ「テキストサイズ」を調整し、それでも足りないときに解像度を落とす。大きくして並びが溢れたら、文字で出ている項目を削り、出す項目を減らし、残りを並べ替える。それでも収まらないなら、畳んで隠す手段を足す。影響範囲の狭いほうから順に試せば、作業領域を無駄に削らずに済む。
よくある質問
メニューバーだけを大きくできる?
できる。システム設定のアクセシビリティを開き、ディスプレイの項目にある「メニューバーのサイズ」を「大」にすると、上端の文字とアイコンだけが大きくなる。画面の解像度は変わらないため、ウインドウの中の表示や作業領域はそのまま保たれる。
設定を変えたのに一部の表示が変わらない。
「メニューバーのサイズ」の設定には、アプリやシステム機能によっては変更の反映にログアウトが必要な場合がある、という注記が添えられている。不具合とは限らないため、一度ログアウトして入り直すと揃うかどうかを先に確かめるとよい。
文字を大きくしたらアイコンが表示されなくなった。
1項目あたりが占める幅が増えたぶん、並べられる数が減ったためである。時計や電池、ファストユーザスイッチの表示内容を削って幅を空けるか、出す項目そのものを減らすか、Commandキーを押しながら並べ替えて使う順に右へ寄せると改善する。
解像度を変えたら画面が真っ暗になった。
対応していない解像度を選んだ場合に起きることがある。15秒ほど待つと自動で元に戻る場合があり、戻らないときはescキーを押すと前の解像度に戻る。それでも戻らない場合は、セーフモードで起動してから解像度を選び直す方法が案内されている。