Macの常駐アプリを棚卸しする手順|ログイン項目とメニューバーを突き合わせる
mac 常駐 アプリ、と調べる動機はだいたい2つに絞られる。起動してからしばらく動きが重い、あるいは画面のいちばん上の帯がアイコンで埋まって目的のものを探せない。どちらも、いつの間にか増えた常駐アプリが原因であることが多い。
厄介なのは、常駐しているものの一覧が1か所にまとまっていない点である。ログイン時に立ち上がるものの名簿と、画面上部に項目を置いているものの名簿は別で、片方にしか載っていないアプリもある。ここでは両方を突き合わせて棚卸しする手順を、止める順番まで含めて並べる。
常駐アプリの名簿は2つに分かれている
1つ目の名簿は、システム設定の「一般」にある「ログイン項目と機能拡張」である。Macにログインしたときに自動で開くものと、開いていないときでも裏で動くことを許可したアプリが、ここに一覧で出る。
2つ目の名簿は、システム設定のサイドバーにある「メニューバー」の下のほうにある「メニューバーに追加することを許可」の欄である。他社製アプリが画面上部に項目を置くには、ここで許可されている必要がある。
この2つは重なるが一致しない。ログインと同時に立ち上がるのに画面上部には何も出さないアプリがあり、逆に自分で起動したときだけ項目を出すアプリもある。片方だけを見て「常駐しているのは5個だけだ」と判断すると、実際の数を取り違える。
手順1: ログイン項目と機能拡張を開いて数える
アップルメニューから「システム設定」を選び、サイドバーで「一般」を開き、「ログイン項目と機能拡張」を押す。項目が下のほうにある場合はスクロールする。
ここには、ログイン時に開く項目の一覧が出る。追加するには一覧の下のプラスを押して、書類、フォルダ、アプリ、サーバなどを選ぶ。外すには対象の名前を選んでマイナスを押す。ここから外しても、アプリそのものは消えない。自動で開かなくなるだけで、必要なときに自分で起動すれば今までどおり使える。
同じ画面の下には、アプリごとの切り替えが並ぶ欄がある。こちらはログイン項目とは意味が違う。
アプリにバックグラウンドでの実行を許可する: アプリをオンにすると、そのアプリを開いていないときに、アプリでソフトウェアアップデートの確認やデータの同期などのタスクを実行することを許可します。 出典: support.apple.com
つまり、ログイン項目から外しても、この欄がオンのままなら裏では動く。動きの重さを調べているときに見落としやすいのがここである。逆に、同期やアップデートの確認を止めてしまうと、後から更新が来ていないことに気づく、という事故も起きる。切るときは、そのアプリが裏で何をしているかを思い出してから決めたい。
手順2: メニューバー側の一覧と突き合わせる
次に、システム設定のサイドバーで「メニューバー」を開く。上半分にはAppleの標準項目が並ぶ。時計、Siri、Spotlight、Wi-Fi、Bluetooth、バッテリー、集中モード、画面ミラーリング、ディスプレイ、サウンド、再生中、ファストユーザスイッチ、Time Machine、VPN、天気といった顔ぶれである。一部の項目は「使用中に表示」と「常に表示」を選べるため、見えない時間帯があるだけで、消えたわけではないこともある。
下のほうにある「メニューバーに追加することを許可」の欄が、他社製アプリの分である。ここに並ぶ名前と、手順1で見たログイン項目の名前を並べて比べる。両方に出ているアプリは、起動も表示も常駐しているものである。ログイン項目だけに出ているアプリは、裏で動いているが画面には出ていないものである。メニューバー側だけに出ているアプリは、自分で起動したときだけ常駐するものである。
この突き合わせを1回やっておくと、あとの判断が速くなる。画面上部を軽くしたいのか、起動後の重さを減らしたいのかで、触るべき名簿が変わるからである。
手順3: 一度に全部止めず、1つずつ確かめる
棚卸しでいちばん失敗しやすいのが、まとめて止めることである。全部外すと画面は軽くなるが、何が何に効いていたのかが分からなくなる。数日後に不具合が出たときに、原因を戻して探す作業が発生する。
切り分けの助けになるのが、ログイン時の自動起動を一時的に取り消す操作である。ログインウインドウが出たら、Shiftキーを押したまま「ログイン」のボタンを押し、Dockが開いたところでShiftキーを放す。ログインウインドウが出ない設定にしている場合は、Macを再起動して、起動の画面に進行状況のバーが出たところでShiftキーを押したままにし、デスクトップが出たら放す。
この方法なら設定を変えずに、常駐が無い状態を1回だけ作れる。それで症状が消えるなら原因は常駐アプリの中にある。消えないなら別のところを探すことになる。原因の場所が分かってから、ログイン項目を1つずつ外して確かめると手数が少ない。
止める順番は、思い当たるものからではなく、導入した時期が新しいものからにすると効率がよい。長く使っていて問題が出ていなかったものより、最近入れたものが原因である確率のほうが高い。
数が増えていく理由を知っておく
棚卸しは一度やれば終わりではない。数か月たつとまた増えている。理由は単純で、多くのアプリが導入の途中で自動起動の設定を自分で追加するからである。導入時の案内で許可を求めるものもあれば、初回の起動時に黙って登録するものもある。利用者が意識して増やしているわけではない。
そのため、棚卸しは定期的な作業として扱ったほうがよい。目安としては、新しいアプリをいくつか入れたあと、あるいは3か月に1回ほど一覧を開いて眺める程度で足りる。名前を上から追って、見覚えのないものがあれば、それが直近に入れたアプリのものかどうかを確かめる。
一覧に出ている名前が、アプリの名前と一致しないこともある。開発元の名前や、補助的に動く部品の名前で並んでいる場合があるためである。見覚えのない名前が出てきたときは、すぐ外す前に何のアプリのものかを調べる。目的の分からない項目を外すと、後から原因の分からない不具合を追うことになる。
動きの重さを測ってから判断する
常駐アプリを疑う前に、実際にどれが資源を使っているかを見ておくと無駄が減る。macOSにはアクティビティモニタが付属していて、動いているプロセスごとにCPUとメモリの使用状況が出る。名前の列を頼りに、上位に来ているものが自分の入れたアプリかどうかを確かめられる。
ここで注意したいのは、画面上部にアイコンを出しているかどうかと、資源を使っているかどうかは別だという点である。アイコンを1つも出さずに重いアプリもあれば、アイコンは出ているが待機しているだけのアプリもある。見た目の散らかりを減らす作業と、動きを軽くする作業は、目的が違うものとして分けて進めたほうがよい。
見た目が目的なら、触るのは画面上部の並びである。動きが目的なら、触るのはログイン項目とバックグラウンド実行の許可である。両方を同時にやると、どちらの変更が効いたのか分からなくなる。
残すか外すかを決める3つの問い
棚卸しの判断は、好き嫌いではなく用途で決めたい。次の3つを順に当てると、迷いが減る。
- 見えていること自体に意味があるか: 同期の状態、録音中かどうか、電池の残量のように、異常に気づくための情報かどうか。該当するなら外さない
- 1日に何回押すか: 1日に何度も押す項目は手の届く位置に残す。1か月に1回も押さない項目は、コントロールセンターやアプリ本体から呼び出す形にしてよい
- 止めたら何が起きるか: バックアップやセキュリティのように、止まっていること自体が問題になるものは残す。見た目を整えるための補助なら、必要なときに起動すれば足りる
判断に迷ったものは、その場で決めずに保留の扱いにしておくとよい。ログイン項目から外して1週間使ってみて、困らなければそのまま、困ったら戻す。外しても設定やデータは消えないので、試す費用は小さい。全部をその場で決め切ろうとすると、判断そのものが重くなって手が止まる。
この3つを当てていくと、外してよいものと残すものが分かれる。そして多くの場合、残すと決めたものが思ったより多い。ここで次の問題が出る。残すと決めたものを全部表に出しておくと、結局また画面上部が埋まる。
残すと決めたものの置き場所を決める
標準の機能でできるのは、並べ替えと削除の2つである。Commandキーを押したままアイコンをドラッグすると位置を変えられる。よく押すものを時計の近くへ寄せておくと、探す時間が減る。Commandキーを押したままアイコンを帯の外へドラッグすると消える。ただしこれは並べ替えと紙一重の操作で、意図せず消してしまうことがある。
もうひとつの逃がし先がコントロールセンターである。Appleは、帯に出せる項目よりも多くの項目をコントロールセンター側で扱えるようにしている。コントロールセンターを開いて「コントロールを編集」を選ぶと、項目ごとにメニューバーへ追加するかどうかを決められる。帯から外しても操作そのものは失われない。
それでも足りないのが、他社製アプリのアイコンである。標準の機能では、残したまま視界から外すことができない。出すか消すかの2択になる。
ここで使われるのがメニューバーを整理する道具である。仕切りを1本入れて、ふだん見なくてよいアイコンをその左へ送り、時計のまわりを空ける。どう畳んで、隠したものをどう呼び出すかはできることに並んでいる。名前の一部を打って隠れたアイコンを探す機能や、電池の残量が一定を下回ったときだけ一時的に表へ出す条件設定も含まれる。棚卸しで残すと決めた項目が多いほど、この仕組みが効いてくる。
差が出るのは、隠したアイコンを押したときの動きである。いったん全部を表に出してから押す作りだと、画面が切り替わって目的の位置を見失う。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りなら、畳んだ状態のまま操作が終わる。同じ用途の道具は複数あり、価格も払い方も違うので、ほかの道具との違いに調査日と出典を添えた比較表を置いてある。
長く使ったときの総額を先に確かめたい場合は料金を見ておくとよい。導入時に必要な権限や、同種のアプリを2つ同時に動かしたときに起きることはよくある質問にまとめてある。位置を取り合う性質があるため、同種のアプリを重ねて動かすのは避けたほうがよい。手元で試す段階になったらダウンロードから対応するmacOSの範囲を確かめて入手する。
この記事で挙げた設定の名前と場所は、2026年9月18日にAppleの公開資料で確認したものである。版が上がると項目の置き場所が変わることがあるため、見当たらないときは手元のmacOSの版を先に確かめたい。
よくある質問
常駐アプリの一覧はどこで見られる?
システム設定の「一般」にある「ログイン項目と機能拡張」で、ログイン時に開く項目と、バックグラウンドでの実行を許可したアプリを確認できる。画面上部に項目を置いているアプリは、システム設定のサイドバーの「メニューバー」にある「メニューバーに追加することを許可」の欄で分かる。
ログイン項目から外せば完全に止まる?
止まらないことがある。同じ設定画面にある「アプリにバックグラウンドでの実行を許可する」がオンのままだと、アプリを開いていないときでも更新の確認や同期のために動く。完全に止めたい場合は、こちらの切り替えもあわせて確認する。
自動起動を一時的にだけ止めたい
ログインウインドウでShiftキーを押したまま「ログイン」を押し、Dockが開いたらShiftキーを放す。ログインウインドウが出ない場合は、再起動して起動の画面に進行状況のバーが出たらShiftキーを押したままにし、デスクトップが出たら放す。設定は変わらない。
常駐アプリを減らしたのに画面上部がまだ混んでいる
残すと判断した項目が多い場合に起きる。標準の機能では、アイコンを残したまま視界から外すことができず、並べ替えるか消すかの2択になる。メニューバーを整理する道具を入れて、ふだん見ない項目を仕切りの左へ送る方法がある。