Rectangleの料金と無料でできる範囲|買い切りか、継続課金か

Macのウィンドウをキーボードで左半分や右半分に飛ばす道具としてRectangleの名前を見つけ、次に料金を調べ始めた。多くの人がここで一度止まります。無料と書いてあるのに有料版の案内も出てくるため、どこまでがお金を払わずに使える範囲なのかが読み取りにくいからです。

先に境目を書きます。Rectangleの本体は無料で、ソースコードも公開されています。有料なのはRectangle Proという別のアプリで、こちらは9.99ドルの1回払いです。日本からの表示額は1,564円(税込、2026年9月10日に販売ページで確認)。月額や年額の継続課金はありません。以下では、無料の側で何ができるのか、有料の側で何が増えるのか、支払う前に見ておく条件、そして金額表に出てこない費用の順に整理します。

料金の形は、無料の本体と買い切りのPro版に分かれている

Rectangleの本体は、GitHubでソースコードごと配られているアプリです。ライセンスはMITで、公式サイトからもHomebrewからも入手できます。機能制限版でも試用版でもなく、期限も台数の上限もありません。寄付の受け皿とGitHubのスポンサー枠は用意されていますが、支払いは任意です。

もうひとつのRectangle Proは、同じ作者が別に販売している有料アプリです。販売はPaddleという代理店を通します。価格は米ドルで9.99ドル、日本の表示は1,564円で、うち消費税分が142円です。1回払いなので、翌年に自動で引き落とされることはありません。

Pro版には条件が2つ付いています。1つは試用期間で、購入せずに10日間そのまま使えます。もう1つは台数で、1つのライセンスを同時に有効にできるのは3台までと公式ページに明記されています。自宅と職場と持ち歩き用でMacが3台なら足ります。4台目を足したい場合は、どれかの認証を外す運用になります。

無料版とPro版は、同じアプリの機能制限版と製品版という関係ではありません。バンドルIDも別で、無料版がcom.knollsoft.Rectangle、Pro版はcom.knollsoft.Hookshotです。設定の保存場所が分かれているため、両方を入れて比べてから決めることもできます。ただし同じキーボードショートカットを両方に割り当てると取り合いになるので、比べる間はどちらかを終了させておく方が確実です。

無料の側で使える範囲を、公式の比較表で確かめる

公式サイトには無料版とPro版を並べた比較ページがあります。2026年9月10日に確認した内容では、無料の側は次の範囲を含みます。

項目 無料版 Pro版
キーボードショートカットでの整列 あり あり
画面の端へドラッグしてスナップ あり あり
メニューバーのメニューから整列を実行 あり あり
半分、4分の1、3分の1、4分割、6分割 あり あり
最大化、ほぼ最大化、高さだけ最大化、中央寄せ、元に戻す あり あり
Todoモード(特定のアプリを常に見える位置に置く) あり あり
ドラッグ時のスナップ領域に割り当てる動作の変更 あり あり
Stage Managerの領域を空けておく あり あり
ソースコードの公開 あり なし

ここに並ぶのは、ウィンドウ整理の道具として日常的に使う操作のほとんどです。左半分、右半分、最大化、3分の1を回すといった動きは、無料の範囲で完結します。macOSの対応も無料版が広く、公式の記載では10.15以降が対象です。

Rectangle supports macOS v10.15+. 出典: github.com

無料の範囲には、細かい調整も含まれています。設定画面に出ていない項目は、ターミナルからdefaultsコマンドで書き換える形で用意されており、ウィンドウの間隔を空ける、画面の端に余白を残す、同じショートカットを繰り返したときの動きを止める、といった調整ができます。項目の一覧は公開されているドキュメントに並んでいて、有料版を買わないと触れない設定はここには含まれません。

設定の持ち出しも無料の範囲でできます。設定画面にJSON形式での書き出しと読み込みのボタンがあり、書き出したファイルを別のMacに置けば、ショートカットの割り当てをそのまま移せます。保存先は~/Library/Preferences/com.knollsoft.Rectangle.plistで、このファイルをバックアップに含めておく方法もあります。

Pro版で増えるのは、速さと持ち運びに寄った機能

有料の側で増える機能は、比較表を読む限り2つの方向に分かれます。ひとつは操作を速くするもの、もうひとつは設定や配置を持ち運ぶものです。

  • ウィンドウを投げる操作(Window Throw、Long Throw、Quick Throw)。キーの組み合わせを覚える代わりに、修飾キーとカーソルの動きで整列先を指定する
  • 任意のサイズと位置を自分で定義して、専用のショートカットに割り当てる
  • 複数のアプリをまとめた作業状態を保存し、あとから1つの操作で呼び出す
  • ウィンドウを画面の外へ隠し、カーソルを端に当てたときだけ滑り出させる
  • iCloudを使った設定の同期
  • 左右を埋めるFill Left/Rightと、Windowsの矢印キーに似たショートカット
  • 複数ウィンドウをまとめて並べる、重ねる、別のディスプレイへ移す操作

判断の材料はここにあります。左右半分と最大化しか使っていないなら、無料版を離れる理由は薄いままです。逆に、ディスプレイを付け外しするたびに同じ配置を作り直している人や、Macが複数台あって設定を毎回作り直している人は、増える機能が時間の節約に直結します。

なお対応OSは、Pro版の方が新しい環境を求めます。公式ページの記載では、Pro版はmacOS 13.5以降が対象です。古いMacを使い続けている場合は、価格の前にこの行を先に読む方が早く決まります。

支払う前に見ておく4点は、提供の継続と条件の変更

有料の道具を買うとき、価格そのものより先に確かめたい点が4つあります。提供が終わっていないか、新規の受け付けが止まっていないか、運営が変わっていないか、料金が改定されていないか。この4つは、値段の数字とは別の場所に書かれています。

2026年9月10日に確認した範囲では、Rectangleについては次の状況です。無料版のリポジトリは2019年に公開されて以降更新が続いており、バージョン1.100が2026年8月26日に公開されています。ソースコードへの変更も同年9月上旬まで入っています。公式サイトには提供終了や新規受け付け停止の告知は掲載されていません。開発は個人の作者が担い、決済の窓口としてPaddleが入る形です。返金についても専用のページが用意されています。

更新が続いているかどうかは、価格以上に効いてくる条件です。ウィンドウ整理の道具はmacOSのウィンドウを外側から操作する仕組みで動いており、OSのメジャーアップデートのたびに動作の確認と手直しが要ります。更新が止まった道具は、翌年の秋に来るOSの更新で急に効かなくなることがあります。公開されているリリースの間隔と、直近の更新がいつかを見ておけば、その先の見通しはある程度立ちます。

この4点を見る癖を付けておくと、常駐アプリ全般で判断が速くなります。メニューバーに置く道具は、一度入れると数年そのままになりがちです。数年の間に作者が別の製品へ移ることも、販売の窓口が変わることもあります。買う前の数分で更新の履歴と告知欄を見ておけば、あとで慌てずに済みます。

日本から買うと、表示価格と支払額がずれることがある

Rectangle Proの日本向け表示は1,564円で、これは消費税を含んだ金額です。米ドルの9.99ドルをそのまま換算した額ではなく、販売代理店が国ごとに設定した価格が出ています。表示が円建てのときは、カード会社の海外事務手数料が上乗せされない場合もあれば、決済の経路によっては1.6%から2.2%程度が乗る場合もあります。数十円の差ですが、明細を見て驚かないためには知っておく価値があります。

もうひとつ押さえておきたいのは、購入の記録がどこに残るかです。この2本はApp Store経由での配布ではないため、購入履歴はApple IDではなく決済代理店の側に残ります。領収書はメールで届く形になるので、経費に計上するなら受信箱を検索できるようにしておくと後が楽です。会社の経費で買う場合は、購入前に立て替え精算の手順を確認しておく方が確実です。

配布元の確認も忘れないでおきたい点です。ウィンドウ整理という分野には似た名前のアプリが複数あり、App Storeにも近い名前の製品が別の作者から出ています。ダウンロードの前に、配布ページのドメインと作者名が一致しているかを見ておけば、取り違えは防げます。

メニューバーの1マスも、費用として数える

ここまでは金額の話ですが、常駐アプリにはもう1つ費用があります。メニューバーの場所です。Rectangleは起動している間、メニューバーにアイコンを1つ置きます。そこからウィンドウの整列を選べるので、キーボードショートカットを覚えきっていない間は入口として役に立ちます。

一方で、同じ考え方で入れた常駐アプリが5個、10個と増えると、メニューバーは早い段階で埋まります。ノッチのあるMacBookでは、表示できる幅が物理的に足りなくなり、右側のアイコンが見えないまま消えることもあります。ここまで来ると、道具の価格差よりも、どのアイコンを表に残すかを決める方が効きます。

Rectangle自身にも逃げ道があります。設定画面に「Hide menu bar icon」に相当する項目があり、これを有効にするとメニューバーからアイコンが消えます。消したあとでも、アプリケーションフォルダからRectangleを起動し直せば設定画面が開くので、設定に戻れなくなることはありません。ただしメニューから整列を選ぶ操作は使えなくなるため、ショートカットを覚えていない段階で消すと不便になります。

メニューバー全体を扱う道具を1つ入れて、そちらでまとめて隠す考え方もあります。その場合に効いてくるのは、隠したあとの触りやすさです。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りなら、常駐アプリの数が増えても操作の手数は変わりません。この種の道具で何ができるかはできることのページに、他の選び方との違いはほかの道具との違いにまとまっています。金額の形を並べて確かめたい場合は料金を見ると早いです。

値段を比べる前に決めておきたい2つのこと

ウィンドウ整理の道具は、無料と有料の差が年に均すと小さくなる分野です。仮に1,564円を3年使うなら、月あたりは約43円になります。この水準の差を何時間もかけて比べること自体が、いちばん高くつく選び方です。

そのうえで、先に決めておくと迷いが減ることが2つあります。1つは、自分が実際に使う整列が何種類あるかです。左半分と右半分と最大化の3つで終わっているなら、無料の範囲で足ります。ディスプレイをまたぐ移動や、独自サイズの割り当てを毎日使うなら、有料の側に価値が出ます。

もう1つは、メニューバーに何個までアイコンを置くかの上限です。ここを決めずに道具を足していくと、ウィンドウは整うのにメニューバーは散らかったままになります。上限を先に決めておけば、新しい常駐アプリを入れるたびに「表に出すか、隠すか」をその場で判断できます。判断の基準づくりでよく出る疑問はよくある質問に集めてあり、実際に試す段階ではダウンロードから手元で確認できます。

よくある質問

Rectangleは本当に無料で使い続けられますか?

本体は無料で、ソースコードもMITライセンスで公開されています。試用期限や台数の上限はありません。有料なのは同じ作者が別に販売しているRectangle Proの方で、こちらは9.99ドル、日本の表示は1,564円(税込、2026年9月10日確認)の1回払いです。

Rectangle Proは毎年支払いが発生しますか?

継続課金ではなく1回払いです。購入せずに10日間試すことができ、1つのライセンスを同時に有効にできるのは3台までと公式ページに書かれています。将来メジャーバージョンが上がったときの扱いは製品ごとに違うため、購入前に販売ページの記載を確認しておくと確実です。

無料版とPro版のどちらを選べばよいですか?

使う整列の種類で決まります。左右半分と最大化が中心なら無料版で足ります。任意サイズの割り当て、作業状態の保存、iCloudでの設定同期、複数ウィンドウの一括操作を使うならPro版の範囲です。対応OSも異なり、無料版はmacOS 10.15以降、Pro版は13.5以降が対象です。

メニューバーのアイコンを消しても設定は開けますか?

設定画面にメニューバーのアイコンを隠す項目があり、有効にするとアイコンは表示されなくなります。その状態でもアプリケーションフォルダから起動し直せば設定画面が開きます。ただしメニューから整列を選ぶ操作は使えなくなるので、ショートカットを覚えてから消す方が困りません。

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