Vanilla daitaiを探す前に|使っている機能を4つに分けて数える
Vanilla daitai で代わりを探し始める人がまず突き当たるのは、候補が多すぎて比べようがないという壁です。無料のものも、買い切りのものも、年額のものも同じ棚に並んでいて、機能の一覧を横に並べても差が見えません。先に決めるべきは候補ではなく、いま自分が使っている機能のうち、どれを手放してよいかのほうです。ここでは、そのための数え方と、候補の価格や提供の形、乗り換えのときに引き継げないものを順に整理します。
代わりを探し始める理由は、だいたい4つに分かれる
この言葉で検索する人の事情は、聞いてみると似た形に収まります。
ひとつめは、ノッチのあるMacBookに買い替えた場合です。使える幅が減り、設定用の目印そのものが見えなくなることがあります。ふたつめは、macOSを新しくしたあと、挙動が前と変わったと感じた場合です。3つめは、無料の範囲では足りず、有料の機能を買うかどうかで迷っている場合。4つめは、日本語の表示が欲しい場合です。配布されているファイルの中を見ると、同梱されている表示用の言語資源は英語だけで、ほかの言語は入っていません。
判断の前提として、現在配布されているものがどういう状態かを押さえておきます。2026年9月10日に配布元からダウンロードした版は2.2、内部の通し番号は61で、署名の日付は2025年9月16日でした。動作の下限は macOS 12.4と指定されています。更新の履歴を見ると、最初の公開が2017年5月、そこから2.2まで22回の版が出ています。開発は個人によるもので、Appleの署名と公証は通っています。
使っている機能を4つに分けて数える
代わりを選ぶ前にやるべきなのは、いまの道具で自分が触っている部分を数えることです。この道具は、無料で使える範囲と、有料で足される範囲がはっきり分かれています。
無料の範囲は、仕切りを置いて、その向こうにアイコンを追いやる部分です。有料の範囲について、配布元は次のように説明しています。
Vanilla Pro gives power users great extra features to fully customize the Mac menu bar. With Vanilla Pro, you get a “Completely Removed” icons section. Icons in this section will only be visible if you open Vanilla’s preferences window. 出典: matthewpalmer.net
配布元の案内に挙がっている有料の機能は4つです。キーボードの組み合わせで表示と非表示を切り替えること。広げても出てこない欄を持てること。切り替えてから5秒後に自動で隠し直すこと。ログイン時に自動で起動すること。価格は10ドルの買い切りで、決済はStripe、1つのコードを10台まで有効にできる、と案内されています。
この4つのうち、実際に毎日触っているものがいくつあるかを数えてください。キーボードだけで切り替えている人にとっては1つめが本体で、それ以外は付属品です。画面共有のときだけ特定のアイコンを消したい人には2つめが本体です。ここを数えずに候補を並べると、自分が使っていない機能の差で優劣を判断してしまいます。
候補の価格と提供の形
2026年9月10日に各配布元とリポジトリで確認した内容を並べます。価格は日本からの購入で表示された金額です。
| 候補 | 価格の形 | 提供の形 | 直近の公開 |
|---|---|---|---|
| Vanilla | 無料。追加機能は10ドルの買い切り | 個人開発、配布元サイト | 2.2 が2025年9月 |
| Bartender 6 | 買い切り3,072円。年額2,095円と永続12,288円の選択肢もある | 会社による提供、4週間の試用 | macOS Tahoe向けと案内 |
| Ice | 無料 | オープンソース、GPL-3.0 | 公開されている札は0.11.12(2024年10月) |
| Hidden Bar | 無料 | オープンソース、MIT | v1.10(2026年3月) |
| Dozer | 無料 | オープンソース、MPL-2.0 | v4.0.0(2019年8月) |
出典は順に、store.matthewpalmer.net、macbartender.com、jordanbaird/Ice、dwarvesf/hidden、Mortennn/Dozerの各ページです。オープンソースの3つは、公開されているリリースの札とリポジトリの更新日が別々に見えるので、どちらも確かめてください。Iceは札としては2024年10月ですが、リポジトリへの書き込み自体は2025年9月まで続いています。
価格の形が3種類に分かれている点が、この分野の特徴です。買い切りは支払いが一度で終わる代わりに、次の大きな版が出たときに別料金になることがあります。年額は追従が続く代わりに支払いが続きます。無料のオープンソースは費用がかかりませんが、開発が続くかどうかは作者の都合に左右されます。どれが正しいという話ではなく、何年使うつもりかで向きが変わります。
乗り換えのときに引き継げないもの
この分野の道具には、設定を書き出して別の製品に読み込ませる共通の形式がありません。乗り換えは、そのつど手で作り直す作業になります。引き継げないものを先に把握しておくと、移行の日に慌てずに済みます。
引き継げないのは3つです。ひとつは仕切りの位置、つまりどのアイコンを表示にしてどれを隠すかの割り当てです。ふたつめは購入したライセンスで、当然ながら別の製品では使えません。3つめは、macOSが覚えている許可の記録です。
3つめは見落とされやすい部分です。この種類の道具は、アクセシビリティの許可を求めるものと、それに加えて画面収録の許可を求めるものがあります。求め方は製品の作りによって違うので、乗り換えると許可の与え直しが必要になります。古い許可の記録は、アプリを消してもシステム設定のプライバシーとセキュリティに残るため、消したあとに一覧を見て、いないアプリの行を外しておくと後で混乱しません。
移行の前にやると楽になるのは、いまの割り当てを1枚撮っておくことです。常に表示していたもの、隠していたもの、完全に外していたものの3つの群が写っていれば、新しい道具でも同じ形を10分程度で再現できます。
移行の当日にやることを、順番で決めておく
作り直しが必要だと分かっていても、順番を決めずに始めると半日かかります。実際に必要なのは次の並びで、慣れていれば30分ほどで終わります。
まず、いまの道具を終了します。仕切りの目印から終了を選ぶか、アクティビティモニタから止めます。次に、システム設定のプライバシーとセキュリティを開き、アクセシビリティと画面収録の一覧から、いま消した道具の行を外します。ここを先にやるのが要点です。古い行が残ったまま新しい道具に許可を与えると、許可が付いているのに動かない状態が起きたときに、どちらの記録が効いているのか分からなくなります。
その次に新しい道具を入れ、求められた許可を与えます。ここで一度、Macを再起動するかログインし直してください。再起動をまたいで並びを覚えているかどうかは、この種類の道具で差が出る部分で、初日に確かめておく価値があります。最後に、撮っておいた写真を見ながら、常に表示する群、隠す群、完全に外す群の3つを割り当てます。
外付けのディスプレイを使っている場合は、抜き差ししたあとの挙動も同じ日に見ておいてください。画面の構成が変わったときに割り当てが崩れるかどうかは、カタログには書かれていない部分です。
候補を絞るときに見る4点
機能の一覧は、どの製品もよく似た顔をしています。差が出るのは次の4点で、どれも導入初日には見えず、数週間経ってから効いてきます。
- 隠した項目に触るまでの手数。バーを広げてから改めて押すのか、畳んだまま押せるのか
- 権限の要り方。アクセシビリティだけで済むのか、画面収録まで求めるのか
- ノッチのある機種での挙動。幅が足りないときに何を落とすのか、落としたことを知らせるのか
- 更新の間隔。macOSの新版が出てから対応までにどれくらいかかっているか
4つめは、上の表の右端の列で機械的に確かめられます。macOSは毎年秋に大きな版が出るので、この種類の道具は毎年追従が必要になります。前回の公開から何年空いているかは、そのまま次の秋にどうなるかの目安になります。
2点めの権限は、比べ方にこつがあります。求める権限が多いほど良くないという単純な話ではなく、その権限で何をしているかまで見ると判断が変わります。画面収録の許可を求める作りは、メニューバーの見た目を読み取って背景となじませる目的で使われている例があり、その場合は画面全体を記録しているわけではありません。導入時のダイアログと、配布元が公開している説明の両方を読んでから決めてください。
3点めのノッチの挙動は、店頭では確かめにくい部分です。落ちた項目が2段目に折り返されるわけではなく、単に描画されなくなるので、気づかないまま使い続けることになります。手元の機種で試すのが一番早く、試用の期間がある候補なら、初日にメニューの多いアプリを開いて確認しておくと後で困りません。
手放してよい機能を先に決めると、候補は2つか3つに減る
数えた4つの機能を、要る要らないで仕分けると、候補は自然に絞れます。キーボードでの切り替えが本体だった人は、それを持っている候補だけを見ればよく、残りは比較の対象から外れます。広げても出てこない欄が本体だった人も同じです。逆に、単に隠せればよいのなら、無料の候補で足ります。
ここで手放す判断がしやすいのは、代わりを探している時点だけです。導入したあとは、使っていない機能でも「あるから使うかもしれない」と思って比較の材料に残り続けます。いま数えて、いま切ってください。
逆に、数えた結果として要る機能が3つ以上あった場合は、無料の候補だけで揃えようとすると手が止まります。その場合は費用の話に切り替えて、年に何円まで出すかを先に決めるほうが早く決着します。この分野の買い切りは、映像編集や表計算の道具と比べれば桁がひとつ小さく、判断に何日もかける対象ではありません。
メニューバーを整理する道具の側から見えること
案内サイトの比較表を作るために各社の情報を並べ直すと、価格帯と機能数の相関がほとんど無いことが分かります。無料の候補が持っている機能を、有料の候補が持っていない例もあります。したがって、値段の高い順に並べて上から検討する方法は、この分野では働きません。
代わりに効くのが、さきほどの4点のうち1点めです。隠した項目にもう一度触るまでの手数は、1日に何度も繰り返される操作なので、差が積み上がります。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りなら、隠す判断が軽くなり、結果として常時表示の数が減ります。広げてから押す作りだと、よく使うものを隠しにくくなり、表示が増えていきます。何ができるかはできることに、価格の形と各社の比較は調べた日を添えてほかの道具との違いに置いてあります。
費用の面では、買い切りと年額のどちらが安いかは使う年数で逆転します。3年より短いなら年額のほうが安く済む場合があり、長く使うなら買い切りが有利になります。金額の考え方は料金にまとめてあるので、候補を2つに絞ったあとで、想定する年数を当てはめて比べてください。
よくある質問
無料のままで足りるかどうかは、どこで判断できますか?
有料で足される機能は4つです。キーボードでの切り替え、広げても出てこない欄、5秒後の自動再非表示、ログイン時の自動起動です。このうち毎日触るものが1つも無ければ、無料の範囲で足ります。1つでも本体になっているなら、その機能を持つ候補だけを比べるほうが早く決まります。
設定を新しい道具に引き継げますか?
引き継げません。この分野には設定を書き出して別の製品に読み込ませる共通の形式が無いため、どのアイコンを表示して、どれを隠すかの割り当ては手で作り直すことになります。乗り換えの前にメニューバーを1枚撮っておくと、同じ形を10分程度で再現できます。
無料のオープンソースを選ぶときに確かめる点はありますか?
公開されているリリースの札の日付と、リポジトリへの最終の書き込み日を両方見てください。この2つは一致しないことがあり、札だけを見ると開発が止まっているように見える場合があります。macOSは毎年秋に大きな版が出るので、直近1年に動きがあるかどうかが目安になります。
乗り換えたあとにメニューバーの許可が残っていませんか?
残ります。アプリを消しても、システム設定のプライバシーとセキュリティにある許可の記録は自動では消えません。アクセシビリティと画面収録の一覧を開き、すでに入っていないアプリの行を外しておいてください。古い記録が残っていると、新しい道具に許可を与えたときの挙動が分かりにくくなります。