Vanillaをきれいに消す手順|残るファイルと、消してよいもの
Vanillaを外すことにした。アプリをゴミ箱へ入れれば終わりのはずだが、そのあとも権限の一覧に名前が残っていたり、メニューバーの並びが元に戻らなかったりする。この記事は、消す前にやっておくこと、本体を消したあとに残るもの、そして残ったものを消してよいかどうかの判断を順に並べたものである。
この道具は常駐アプリで、macOS側に権限の登録を作る種類のものである。アプリの実体を捨てても、権限の一覧やログイン項目にはアプリを指す記録が残る。実害が出ることは少ないが、権限の一覧に消えたアプリの名前が並んでいる状態は、あとで別のアプリの権限を確認するときに邪魔になる。
消す前に、メニューバーを開いた状態に戻す
先にやっておくと後片付けが楽になる手順が2つある。
1つ目は、畳んでいるアイコンをすべて出しておくことである。設定用の印を押して畳んだ側を開き、見えている状態にしてからアプリを終了する。畳んだままアプリを消すと、隠れていたアイコンがどこにあったのか分からないまま並び順だけが戻り、あとで並べ直す手間が増える。
2つ目は、「完全に取り除く」区画を使っている場合、その中身を先に畳む区画へ戻しておくことである。取り除く区画は設定画面を開いている間しか見えないので、アプリを消したあとに中身を確認する方法がなくなる。アプリを消す前に設定画面を開き、印を左へ動かして、入れていたアイコンをいったん見える位置へ戻す。
有料版を使っている場合は、ライセンス番号をどこかに控えておく。番号は有効化できる回数に上限があり、配布元のヘルプでは既定で10回までと案内されている。あとで入れ直す可能性が少しでもあるなら、購入時の控えを探せる場所に置いておくと手間が減る。
アプリ本体を消す手順
終了は、メニューバーの印のメニュー、Dockのアイコンの右クリック、アクティビティモニタのいずれからでも行える。配布元のヘルプでも、この3つが終了の方法として並べられている。
終了したことを確認したら、アプリケーションフォルダからアプリをゴミ箱へ移す。起動したままだとゴミ箱へ移せない、あるいは移せても常駐部分が動き続けることがあるので、終了を先に済ませる。
ここで一度、メニューバーの状態を見ておく。畳まれていたアイコンが戻り、並びが元の順序に近い形になっていれば、常駐部分は止まっている。畳まれたままの部分が残っている場合は、まだプロセスが動いているか、macOS側の別の要因でアイコンが表示されていない可能性がある。
本体を消したあとに残るもの
アプリを捨てても、次の場所には記録が残る。
- システム設定のプライバシーとセキュリティにある画面収録の一覧
- 同じくアクセシビリティの一覧
- ログイン項目の一覧(有料版の自動起動を有効にしていた場合)
- ホームフォルダのライブラリの中にある設定ファイル
権限の一覧に残る2つは、消したほうがよい。理由は2つある。1つは、macOS 15以降、画面収録の権限を持つアプリについてmacOSが月に一度の頻度で再確認の画面を出すためである。当初は週に一度の設計だったものが公開までに月に一度へ変わった経緯が報じられており、この確認は権限の登録が残っている限り対象になり得る。もう1つは、同じ場所に別のアプリを登録し直すときに、古い記録が残っていると混乱するためである。
消し方は、システム設定でそれぞれの一覧を開き、鍵を外して編集できる状態にしてから、該当の行を選んでマイナスのボタンを押すだけである。この操作自体は、配布元が不具合の解決手順としても案内しているもので、権限の記録が食い違っている状態を直す目的で使われている。
Vanilla may have lost its permission for Accessibility or Screen Recording, or there are conflicting entries in the permissions settings. 出典: matthewpalmer.net
ログイン項目は、システム設定の一般の中にある一覧で確認する。自動起動を有効にしていた場合、アプリを消したあとも項目だけが残ることがある。残っていれば、同じくマイナスのボタンで消す。
設定ファイルを探して消す場合の手順
設定ファイルはホームフォルダの中のライブラリに置かれる。ライブラリは既定で隠されているので、Finderの移動メニューでオプションキーを押すか、フォルダへ移動で直接パスを入力して開く。
探す先は主に4か所である。プリファレンスのフォルダ、アプリケーションサポートのフォルダ、キャッシュのフォルダ、そして保存されたアプリケーションの状態のフォルダ。この4か所にアプリ名を含むファイルやフォルダがあれば、それが対象になる。
ファイル名はアプリの表示名ではなく、開発元が付けた識別子で始まっていることが多い。識別子は、アプリを消す前であればターミナルで osascript -e 'id of app "Vanilla"' を実行すると確認できる。既に消してしまった場合は、プリファレンスのフォルダをアプリ名で検索して、それらしいファイルを目視で確かめる。名前だけで判断が付かないものは、無理に消さずに残しておいてよい。設定ファイルは数キロバイト程度のものが多く、残っていて容量を圧迫する種類のものではない。
作業の順番にも1つ注意点がある。設定ファイルを先に消してからアプリを終了すると、終了の直前に常駐部分が設定を書き戻して、消したはずのファイルが復活することがある。常駐アプリ全般に共通する挙動なので、終了を確認してから設定ファイルに手を付ける。念のため、消したあとに一度ログアウトして入り直すと、書き戻しが起きていないかを確かめられる。
消したファイルをすぐに完全消去せず、ゴミ箱に置いたまま数日使ってみるのも有効である。何か動きがおかしくなったときに戻せるうえ、この種のファイルは容量が小さいのでゴミ箱に置いておく負担がない。
消す前に、消していいかどうかの線引きを1つだけ挙げておく。ファイル名にアプリの識別子がはっきり含まれているものは消してよい。開発元の名前だけが共通していて、同じ開発元の別のアプリ(タイマーやランチャーなど)と共有している可能性があるフォルダは、そのアプリを使い続けるなら残す。
消さずに止めるだけで足りる場合もある
外す理由が「常時動いているのが気になる」「メニューバーの印が邪魔」という程度なら、消す前に止めるだけで済むこともある。
まず、自動起動を切る。有料版でログイン時の起動を有効にしている場合、システム設定の一般にあるログイン項目の一覧から外せる。次にアプリを終了する。この状態にしておけば、常駐は止まり、印もメニューバーから消える。使いたくなったらアプリを開き直すだけで、区画の設定はそのまま残っている。
この方法が向くのは、外部ディスプレイに繋いでいる間だけ幅に余裕があるので畳む必要がない、あるいは特定の作業をしている間だけ全部のアイコンを見たい、といった使い分けをしたい場合である。権限の登録は残るので、macOSの再確認の画面は出続ける。それも止めたいなら、権限の一覧からも外す。ただし、外したあとに使い始めるときは権限を入れ直すことになり、初回の設定と同じ手順を通ることになる。
完全に消すか、止めるだけにするかの判断は、1か月使わなかったかどうかで決めるとよい。1か月開かなかったなら、その後も開く可能性は低い。逆に週に一度でも開いているなら、消してしまうと結局入れ直すことになる。
入れ直す可能性があるなら残しておくもの
再インストールを見越すなら、消さずに取っておくと復元が早いものが3つある。
1つ目は、有料版のライセンス番号である。番号は配布元のヘルプで既定10回まで有効化できると案内されており、購入時の控えが手元にあれば、入れ直しのときに再購入は要らない。控えが見つからない場合の窓口は配布元のヘルプページに案内があるので、そこから連絡する。
2つ目は、消す前に撮ったメニューバーの画面である。どのアイコンをどの区画に入れていたかは、設定ファイルを見ても人が読める形にはなっていないことが多い。画像で残しておくほうが早く戻せる。
3つ目は、プリファレンスのフォルダにある設定ファイルそのものである。アプリを入れ直したときに同じファイルが読まれれば、区画の位置が戻る可能性がある。ただし、バージョンが変わっていると読まれないこともあるため、確実な復元手段としては当てにしないほうがよい。容量はごくわずかなので、判断が付かないうちは残しておくという選択で問題は起きない。
消したあとにメニューバーが元に戻らないとき
アプリを消したのに、アイコンがいくつか見当たらない。この状態で最初に疑うのは、アプリの残骸ではなくメニューバーの幅である。
ノッチのあるMacBookでは、メニューバーに入りきらない項目をmacOSが黙って落とす。落とされた項目は表示されないだけでなく、押すこともできず、そこにあること自体が分からない。この道具を使っている間はアイコンが畳まれていたため幅に余裕があり、消した瞬間に全部が並んで、入りきらなくなったというのが典型的な流れである。
対処は幅を空けることになる。常駐アプリの設定画面を1つずつ開き、メニューバーに出す項目を減らす。多くのアプリは、メニューバーにアイコンを出すかどうかを設定で選べる。あるいは、コマンドキーを押しながらアイコンをドラッグして並び順を変え、確認したいものを右側へ寄せる。
もう1つ、アイコンが戻ったのに並び順が違う、という場合もある。メニューバーの並び順はアプリごとにmacOSが記憶しているため、畳んでいた期間の操作で順序が入れ替わることがある。これはコマンドキーを押しながらのドラッグで手作業で直す以外にない。消す前に画面を撮っておくと、この作業が早く終わる。
消したあとに、そのまま出しっぱなしにしないための考え方
外す理由がはっきりしているなら、外した状態が正解である。だが「使い方が合わなかった」という理由で外した場合、元の問題、つまりメニューバーがアイコンで埋まっている状態はそのまま戻ってくる。
外した理由を1つに絞ってみると、次に何を選ぶかが決まりやすい。権限の確認画面が出ることが理由なら、同じ仕組みを使う道具は同じ確認が出る。畳んだアイコンを押すのに手数がかかることが理由なら、隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りの道具では、その手数が減る。設定が難しかったことが理由なら、印をドラッグする方式ではない道具を見たほうがよい。
いま並んでいるアイコンをもう一度見直すところから始めるなら、できることにこの分野の道具でできる操作の範囲がまとまっている。方式の違いで手数がどう変わるかはほかの道具との違いに、費用の考え方は料金にある。細かい疑問はよくある質問で潰せるものが多く、実際に手元で試すならダウンロードから入手して、消す前に撮っておいた画面と見比べながら区画を組み直すのが早い。
よくある質問
アプリをゴミ箱に入れるだけでは足りませんか?
足りない場合があります。アプリの実体を消しても、システム設定の画面収録とアクセシビリティの一覧、ログイン項目の一覧、ホームフォルダのライブラリ内の設定ファイルには記録が残ります。特に権限の2つは、残っているとmacOSの再確認の対象になり得るため、消しておくほうが後々わかりやすくなります。
権限の一覧から消すにはどうすればよいですか?
システム設定のプライバシーとセキュリティを開き、画面収録とアクセシビリティのそれぞれの一覧で該当の行を選び、マイナスのボタンを押します。編集できない場合は鍵を外してから操作します。配布元も不具合の解決手順として同じ操作を案内しています。
消したあとにメニューバーのアイコンが減ったのはなぜですか?
畳まれていたアイコンが一度に並んで、メニューバーの幅に入りきらなくなった可能性があります。特にノッチのあるMacBookでは、入りきらない項目をmacOSが黙って落とすため、表示も操作もできない状態になります。常駐アプリ側の設定でメニューバーに出す項目を減らすと戻ります。
有料版のライセンス番号は、消したあとも使えますか?
番号自体は手元に残ります。配布元のヘルプでは、番号は既定で10回まで有効化できると案内されています。入れ直す可能性があるなら、アプリを消す前に購入時の控えを探せる場所に保管しておくと手間が減ります。