MacBookにアカウントを追加する|画面を分けて使うための手順

MacBookにアカウントを追加する場面は2つに分かれる。家族や同僚と1台を共有する場合と、同じ人が仕事用と私用を分ける場合である。手順はどちらも同じだが、選ぶアカウントの種類と、作ったあとに確かめる項目が変わる。この記事では追加の手順を並べたあと、種類の選び方、入力する項目の意味、切り替え方、そしてアカウントを分けたときに画面の上端がどう変わるかを書く。

アカウントを分けると、何が分かれるのか

先に、分けることで何が別になるのかを押さえておく。ここを理解しておくと、種類の選び方で迷わない。

まず、書類の置き場所が別になる。アカウントごとにホームフォルダが用意され、デスクトップや書類のフォルダはその中に作られる。片方のデスクトップに置いたファイルは、もう片方のデスクトップには出てこない。

次に、設定が別になる。壁紙、Dockの並び、キーボードの反応、集中モードの条件といったものは、アカウントごとに持つ。

そして、ログイン時に自動で開く項目も別に管理される。Appleの利用ガイドでは、この設定はアップルメニューからシステム設定を開き、サイドバーの「一般」をクリックして「ログイン項目と機能拡張」に進む場所にあると説明されている。追加ボタンから書類、フォルダ、アプリ、サーバなどを選んで足し、外すときは項目を選んで削除ボタンを押す。

ここが画面の上端に効いてくる。上端に並ぶアイコンは、起動している常駐アプリが出しているものである。起動する項目が違えば、上端の並びも違う。つまり仕事用と私用を分けると、上端の混雑の度合いも別々に調整できることになる。

追加の手順は、システム設定の「ユーザとグループ」から

Appleの利用ガイドが示している道筋は次のとおりである。アップルメニューからシステム設定を開き、サイドバーで「ユーザとグループ」をクリックする。

そこで「ユーザを追加」をクリックすると、新規のユーザを作る画面に進む。途中でパスワードの入力を求められる場合があり、これはいま使っているアカウントのログインパスワードである。求められたら入れて先に進む。

次に出るのがアカウントの種類の選択である。ここで選んだ種類によって、そのアカウントができることが決まる。

古い記事ではシステム環境設定という名前で案内され、鍵のアイコンをクリックしてロックを解除する手順が挟まっている。いまのmacOSでは名前がシステム設定に変わり、ロックの解除は必要なときにパスワードを求める形になっている。手順書を読むときは、この名前の違いで迷わないようにしておきたい。

グループを作る場合も同じ画面から進む。「グループを追加」をクリックすると新規のグループが作られ、Appleの説明では、グループによって複数のユーザに同一のアクセス権を設定できるとされている。

4つの種類の違いと、選び方

選べる種類は4つある。解説記事も同じ並びを示している。

ログインできるアカウントの種類を「管理者」「通常」「共有のみ」「グループ」の中から選択しましょう。 出典: pc-koubou.jp

それぞれの範囲は、Appleの利用ガイドに書かれている。

管理者は、ほかのユーザを追加および管理したり、アプリをインストールしたり、設定を変更したりできる。なお同じガイドは、管理者について自動ログインは避けるべきだと記している。

通常は、アプリをインストールしたり独自の設定を変更したりできるが、ほかのユーザを追加したり、ほかのユーザの設定を変更したりはできない。

共有のみは、共有ファイルにリモートでアクセスできるが、コンピュータへのログインや設定の変更はできない。

グループは、複数のユーザに同一のアクセス権を設定するための入れ物である。

種類 ログインできるか アプリを入れられるか ほかのユーザを管理できるか
管理者 できる できる できる
通常 できる できる できない
共有のみ できない できない できない
グループ 入れ物なのでログインの対象ではない 対象外 対象外

選び方の目安はこうなる。家族や同僚に渡すなら通常を選ぶ。管理者を2つ以上作ると、設定を変えた人が分からなくなるうえ、片方の操作でもう片方の環境が変わることが起きる。自分の仕事用と私用を分ける場合も、片方を管理者、もう片方を通常にしておくと事故が減る。共有のみは、ファイルの受け渡しだけをさせたいときに選ぶ。

入力する5つの項目の意味

種類を決めたあとに入力する項目は5つある。

・フルネーム:Mac上で表示される名前を入力 ・アカウント名:ホームフォルダの名前として使用される名前を入力 ・パスワード:ログインに必要なパスワード(英数字)を入力 ・確認:パスワードに入力した内容を再度入力 ・パスワードのヒント:パスワードを忘れた際のヒントを入力 出典: pc-koubou.jp

このうち、後から直しにくいのがアカウント名である。ホームフォルダの名前として使われるため、作ったあとに変えると、そのフォルダを指している設定が噛み合わなくなる場合がある。短い半角の英小文字で、用途が分かる文字列にしておくと扱いやすい。仕事用なら職種や会社の略称、私用なら名前の一部といった形になる。

フルネームのほうは表示のための名前なので、後から変えても影響が小さい。ログイン画面に出るのはこちらである。

パスワードのヒントは、入れておくと忘れたときに出る。ただしログイン画面に表示されるものなので、パスワードそのものが推測できる文を書いてしまうと意味が逆になる。置き場所を示す程度にとどめる。

入力が済んだら「ユーザを作成」を押す。これで一覧に新しいアカウントが並ぶ。

作ったあとに確かめる3つの項目

作った直後に確かめる項目を挙げる。

1つ目は、自動ログインの設定である。Appleのガイドが管理者について自動ログインを避けるべきだと記しているのは、電源を入れた人が誰であっても管理者の環境に入れてしまうためである。複数のアカウントを作る目的が分けることなら、自動ログインは切っておくほうが目的に合う。

2つ目は、ファイルの受け渡し方である。ホームフォルダが別になるため、片方で作ったファイルをもう片方から開くには経路が必要になる。共有のためのフォルダを使うか、外付けのストレージやクラウドのフォルダを経由する形にするかを先に決めておく。決めずに始めると、そのたびに管理者のパスワードを入れて回ることになる。

3つ目は、ログイン項目である。新しいアカウントでログインしたときに、どの常駐アプリが起動するかを確かめる。システム設定の一般にある「ログイン項目と機能拡張」で、追加ボタンから足し、要らないものは選んで削除ボタンで外す。ここを整えておくと、そのアカウントの画面の上端が最初から落ち着いた状態になる。

仕事用のアカウントには会議とクラウドストレージと入力の切り替えだけを残し、私用のアカウントには音楽と画面の色の調整だけを残す、といった分け方ができる。1つのアカウントに全部入れている状態と比べると、上端に並ぶ数が目に見えて減る。

メニューバーから切り替える設定

作ったアカウントの行き来には、上端の帯から切り替える方法がある。Appleの利用ガイドはこの機能をファストユーザスイッチと呼んでいる。

設定の手順は次のとおりである。アップルメニューからシステム設定を開き、サイドバーで「メニューバー」をクリックする。そこで「ファストユーザスイッチ」を選んでポップアップメニューからオプションを選ぶか、「コントロールを追加」から「メニューバーに追加」を選ぶ。最後に「完了」をクリックする。

使うときは、メニューバーのファストユーザスイッチのメニューをクリックし、ユーザ名かアイコンを選んでパスワードを入れる。ガイドの表現では、これで素早くアカウントを切り替えられる。Touch IDから切り替える方法と、コントロールセンターから切り替える方法も用意されている。

ここで1つ注意がある。この項目を上端に出すと、常駐アプリのアイコンがもう1つ増えたのと同じ状態になる。すでに上端が埋まっている環境では、追加したことで別の項目が押し出される。切り替えの頻度が1日に何度もあるなら出す価値があるが、週に1度ならコントロールセンター側から呼び出す形にして、帯の幅を空けておく判断もできる。

アカウントを分けても、上端の混雑そのものは残る

アカウントを分けると、上端に並ぶ常駐アプリの数はアカウントごとに変えられる。ただし、並びの作りそのものは変わらない。

上端の並びは、常駐しているアプリがそれぞれ自分の枠を出しているものである。位置はアプリごとの都合で決まり、利用者が並べ替える手段が標準では無い。入りきらなかったものは折り畳まれるのでも一覧が出るのでもなく、単に描かれなくなる。ノッチのあるMacBookでは帯の中央が物理的に使えないため、入りきらなくなる時点が早く来る。前面のアプリを切り替えた瞬間に右側の項目が押し出される現象も、この作りから起きている。

つまり、1つのアカウントに必要な常駐アプリが10個ある場合、アカウントを分けてもその10個は減らない。減るのは「別の用途のぶんが混ざらなくなる」という部分だけである。

上端のアイコンは、押す頻度で3段階に分ける

整理を目的とした常駐アプリを入れる場合、設定を触る前に分類を決めておくと短時間で終わる。押す頻度で3段階に分けるのが分かりやすい。

1日に何度も押すものは、たいてい2つか3つしかない。クラウドストレージの同期の状態、入力の切り替え、会議のミュートあたりが該当する。アカウントの切り替えを頻繁に行うなら、ファストユーザスイッチもこの段に入る。次に、気になったときだけ押すもの。電池の残り、通信の状態、画面の色の調整といったものである。最後に、動いていることさえ分かればよく、押すことがほぼ無いもの。3段目は常時隠す扱いにしてよく、2段目は畳んでおいて必要なときに呼び出す形が合う。

呼び出し方は作りによって分かれる。帯の上に展開してから押す形、メニューバーの下のポップアップにまとめて出す形、そして隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける形の3通りである。仕切りより左へ送って時計のまわりを空ける仕組みと、隠したものを本物の見た目のまま出す仕組みはできることに説明がある。仕事用と私用で表示の組み合わせを切り替えるプリセットの仕組みも同じページにまとまっていて、アカウントを分けずに用途で切り替えたい場合はこちらが近い。

金額と払い方を並べた表はほかの道具との違いにあり、2026年9月3日に各社の販売ページで調べた値として載っている。無料で公開されているものも同じ表に入っているので、無料の範囲で足りるかどうかの見当が付く。買い切りの範囲は料金で確かめられる。1台のMacで何人が使えるか、アカウントごとに買い直す必要があるかは、購入前に確かめておきたい点になる。

この種の常駐アプリは、メニューバーの帯の描画を読み取るために画面収録の許可を、アイコンを検出してメニューを開くためにアクセシビリティの許可を求める。求める理由はよくある質問に説明があり、動くmacOSの下限と試用の条件はダウンロードに載っている。許可はアカウントごとに与える形になるため、複数のアカウントで使うなら、それぞれで許可の画面を通すことになる。

手順を通して並べ直すと、システム設定のユーザとグループから「ユーザを追加」、種類は渡す相手なら通常、入力する5項目のうちアカウント名だけは後で直しにくい、作ったら自動ログインとファイルの受け渡し方とログイン項目を確かめる、行き来はファストユーザスイッチで行う。この順で進めれば、1台を分けて使う形が1回の作業で整う。上端の混雑については、アカウントごとに常駐する数を絞ったうえで、整理を目的とした常駐アプリの側で解くことになる。

よくある質問

MacBookにアカウントを追加する手順はどこから始めますか?

アップルメニューからシステム設定を開き、サイドバーで「ユーザとグループ」をクリックして「ユーザを追加」を選びます。途中でいま使っているアカウントのログインパスワードを求められる場合があります。次にアカウントの種類を選び、フルネーム、アカウント名、パスワード、確認、パスワードのヒントを入れて「ユーザを作成」を押します。

家族に渡すアカウントは、どの種類を選べばいいですか?

通常を選びます。通常はアプリを入れたり自分の設定を変えたりできますが、ほかのユーザを追加したり、ほかのユーザの設定を変更したりはできません。管理者を2つ以上作ると、片方の操作でもう片方の環境が変わることが起きます。ファイルの受け渡しだけをさせたい相手には共有のみを選びます。

アカウント名は後から変えられますか?

変えにくい項目です。アカウント名はホームフォルダの名前として使われるため、後から変えると、そのフォルダを指している設定が噛み合わなくなる場合があります。短い半角の英小文字で用途が分かる文字列にしておきます。表示のための名前であるフルネームのほうは、後から変えても影響が小さいです。

アカウントの切り替えはメニューバーからできますか?

できます。システム設定のサイドバーで「メニューバー」をクリックし、「ファストユーザスイッチ」を選んでオプションを決めるか、「コントロールを追加」から「メニューバーに追加」を選びます。ただし上端に項目が1つ増えるため、すでに埋まっている環境では別の項目が押し出されます。切り替えが週に1度ならコントロールセンター側から呼び出す形でも足ります。

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