AlDenteが動かないときに見る場所|権限、常駐、起動項目の順で確かめる

昨日まで80%で止まっていたはずのバッテリーが、朝見たら100%になっている。あるいは逆に、電源に挿しているのに残量が増えない。充電を制御する常駐アプリで起きるこの種の症状は、アプリが壊れているとは限らず、macOS側の制約や設定の重なりが原因であることが多い。この記事は、公開されている情報をもとに、どこを何の順で見ればよいかを整理したものになる。

症状を3つに切り分けてから手を動かす

充電制御の常駐アプリで「動かない」と言われる状態は、原因の系統が違う3つが混ざっている。まず自分がどれなのかを決めると、無駄な操作を省ける。

  • 上限を超えて充電されてしまう。設定した数値を無視して100%まで行く
  • 充電がまったく始まらない。電源に挿しても残量が増えず、充電中の表示も出ない
  • アプリの姿が見えない。メニューバーにアイコンがなく、設定を開く導線が分からない

1つ目はmacOSの状態やスリープ中の挙動が絡む。2つ目は電源管理の側が止まっている可能性が高く、手順を踏めば戻る。3つ目は不具合ではなく表示の設定であることが多い。順番としては、いま起きているのがどれかを言葉にしてから、該当する節だけを読むのが早い。

なお、3つのどれであっても、最初に確かめるのは「アプリが実際に起動して常駐しているか」である。macOSのアクティビティモニタでプロセスが動いているか、あるいはシステム設定の一般にあるログイン項目に登録されていて、再起動後も自動で立ち上がる状態になっているかを見る。常駐が切れていれば、当然どの機能も働かない。

macOSを更新した直後だけ効かなくなる場合

macOSの大きな更新のあと、一部の環境で充電制御が効かなくなることが知られている。開発元はこれを既知の症状として案内しており、電源まわりを一度落として入れ直す手順が公開されている。

  • 電源から外し、設定している上限より下まで放電させる
  • Macの電源を切り、蓋を閉じて数分置く
  • 電源アダプタをコンセントから抜いて数分置く
  • Macを起動して電源につなぎ直し、上限で止まるかを確かめる

この手順は、アプリの再インストールではなく、Mac側の電源管理を落ち着かせることを狙っている。開発元は、一部の利用者で更新直後にこの症状が出ることを把握しており、修正を試み続けていると書いている。同じ症状が更新のたびに再発する場合、原因はアプリ固有の設定ではなくmacOS側の更新に伴うもので、手元の設定を見直しても直らないことが多い。

更新のたびに手順を踏むのが負担であれば、macOSの更新を自動で当てない設定にして、更新を当てる日をあらかじめ決めておく運用が現実的になる。更新の直後は充電の挙動を1日見て、上限で止まっているかを確かめる時間を取っておきたい。

充電が始まらなくなったときの戻し方

上限を超えるのとは反対に、充電がまったく行われなくなることがある。アンインストールや再インストールの途中で処理が中断したときに起きやすい症状として案内されている。復旧の手順は機種の系統で分かれる。

Apple silicon搭載機の場合は、電源に挿したままMacの電源を切り、蓋を閉じて2分ほど待ってから起動する。これで充電が再開する例が案内されている。Intel搭載機の場合はSMCのリセットで、手順はAppleサポートに公開されている。

この症状を避けるため、アプリを消すときは順番が決まっている。先に充電上限を100%へ戻し、30秒ほど待って反映されたことを確かめてから終了と削除に進む。アンインストールの画面では、関連ファイルの削除に加えてヘルパーアプリの削除でmacOSのパスワード入力を求められ、そのあとMacの再起動が案内される。ヘルパーアプリは充電の制御を実際に行う部分で、ここが中途半端に残ったり消えたりすると、充電が始まらない状態になりやすい。

スリープ中と電源オフ中は、常駐アプリの手が届かない

「蓋を閉じて朝開けたら100%になっていた」という症状は、不具合ではなく仕組み上の制約である。macOSがスリープに入ると、常駐アプリは動作できず、充電の挙動に手を出せない。開発元は、この制約に対処するための機能として、スリープに入る直前で充電を止めるもの、電源オフやアプリ終了時に上限を保つもの、上限に達するまでスリープを遅らせるものを用意していると説明している。

ここで無料版と有料版の差が出る。無料版はスリープ中と電源オフ中の充電挙動を制御しないため、蓋を閉じれば100%まで充電される。上限を守らせたいのが在席していない夜間である場合、無料版のままでは目的を達成できない。逆に、日中プラグに挿して作業している時間帯だけの話なら、無料版で足りることになる。

スリープが選べなくなるのは、想定された動きである

もう一つ、不具合と受け取られやすい挙動がある。Macがスリープしなくなる、あるいはスリープの項目が選べなくなる、というものである。開発元は、これが特定の場面で意図的に行われていることを公開している。

AlDente Free does not influence or disable Sleep Mode. 出典: apphousekitchen.com

無効化が起きるのは有料版で、場面は3つに限られる。キャリブレーションを中断させないため、蓋を閉じた状態で放電させるため、そして上限に達するまで充電を続けさせるためである。最後のものはApple silicon搭載機に限った話とされている。スリープしないことに心当たりがあるなら、キャリブレーションが走っていないか、放電の設定が入っていないかを先に見る。他のアプリのスリープ制御と競合することもあるため、複数の常駐アプリを入れている環境では切り分けが要る。

有料の機能だけが急に使えなくなった場合

昨日まで使えていた機能が無料版相当に戻っている場合、ライセンスの検証が原因のことがある。開発元によると、有料版のライセンスは最長で30日ごとにインターネット接続による検証を必要とし、それを超えてオフラインが続くとライセンスが無効になって無料版に戻る。再接続しただけでは戻らず、手動で有効化し直す操作が要る。

出張や現場での作業でネットワークから切り離す期間が長い環境では、この点を運用に織り込んでおきたい。ライセンスの有効化は1つの購入につき3つのmacOSユーザーアカウントまでとされているため、端末を入れ替えるときは古い側で解除してから新しい側で有効化する。解除を忘れて端末を手放した場合の窓口も、決済を扱う事業者の側に案内が出ている。

複数のユーザーアカウントで使っているとき

同じMacを複数のアカウントで使い分けている場合、切り替えのタイミングで上限が外れることがある。開発元は、バージョン1.15以降でmacOSのファストユーザスイッチに対応したこと、それを正しく働かせるには使う予定のすべてのアカウントにアプリを入れておく必要があることを案内している。

アプリが入っていないアカウントに切り替えると、そのアカウントにいる間は充電が100%へ向かって進む。有料版の「アプリ終了時も充電を止める」機能を有効にしておくと、切り替えの間も上限が保たれるとされている。また、切り替えた直後は状態が安定するまで1分から2分ほどかかることがあるため、切り替えてすぐ挙動を見て判断しないほうがよい。家族で共有しているMacや、作業用と検証用でアカウントを分けている環境では、ここが原因になりやすい。

「最初から効いていない」なら、対応範囲を疑う

いつまで経っても直らない症状の一部は、そもそも対応の範囲から外れているだけということがある。ここは公開されている情報で確かめられる。

対応するmacOSは、バージョン1.38以降が12 Montereyから26 Tahoeまでで、11 Big Sur向けは1.37.3までの旧版がGitHubに置かれている。それより古いmacOSは対象外で、理由として画面まわりの実装が古い版で動作しないことが挙げられている。別のアプリの都合で古いmacOSに留まっている環境では、充電制御の側も古い版に固定されることになる。

対応する機種の一覧も公開されており、MacBook Airと MacBook Proは2013年前後の機種まで遡って挙げられているほか、12インチのMacBook、iMac、Mac mini、Mac Studio、Mac Proが並んでいる。Apple silicon搭載機は対応している。一覧に載っていない機種を使っている場合、初日から一度も上限が効いていないという症状の説明が付く。

Boot CampでWindowsを使っている場合も答えが出ている。Intel Modeを有効にして上限を設定すると、Boot Camp側でも充電が抑えられると案内されている。

切り分けの言葉としては、「一度も効いたことがない」のか「効いていたのに効かなくなった」のかを先に決めるのが有効になる。前者は対応範囲や機種の問題であることが多く、後者はスリープ、インストールの中断、ライセンス検証、アカウントの切り替え、二重の上限設定といった、この記事で挙げた側に原因がある。

設定と周辺機器が重なって起きる誤解

最後に、症状に見えて設定の重なりであるものを挙げる。

  • macOS側の充電上限との二重設定。開発元は干渉を避けるため、macOS側の上限を100%にしてOptimized Battery Chargingを無効にすることを勧めている。両方で上限を決めると、どちらの意図でもない挙動になりやすい
  • 残量が動かないので効いていないと感じる。プラグに挿している間は電源アダプタが主な供給源になるため、放電を意図した機能でも残量はほとんど動かない。開発元はこれを想定どおりの挙動として説明している
  • 残量が急に落ちる、50%前後で電源が落ちる。これは電池の劣化ではなく、残量の見積もりがずれた状態として案内されている。低い残量帯に長く置き続けると起きやすく、フル充電と放電を一巡させることで戻るとされている
  • 一部のThunderboltドックとの相性。開発元は、特定のドックで放電中に接続が切れる報告があると案内している。ドック経由で給電している環境で症状が出るなら、直接つないだ場合と比べてみる

これらはいずれも、アプリの設定画面を眺めていても分からない。使っている電源経路と、macOS側の設定と、電池の状態という3つの外側を見ることになる。詳しい記述は開発元のよくある質問にまとまっており、2026年9月10日時点の内容を参照している。

アイコンが見当たらないだけの場合

3つ目の症状、つまりメニューバーにアイコンがない場合は、多くが表示の設定である。開発元の案内では、設定のAppearanceタブに「Hide Menubar Icon」があり、これを有効にするとメニューバーから消える。Dockのアイコンも同じタブで切り替えられるため、両方を非表示にすると起動しているのに操作の入口が見つからない状態になる。この場合はアプリケーションフォルダから起動し直すと画面が開く。

一方で、設定を触った覚えがないのにアイコンが見えないなら、単に他のアイコンに埋もれている可能性がある。常駐アプリが増えると、メニューバーの並びは右から左へ伸び、MacBookのノッチがある機種では左側のメニューにぶつかった時点で表示されなくなる項目が出る。この状態は不具合ではなく、画面上端の幅が足りていないという物理的な話になる。

埋もれているのか消えているのかを見分けるには、いま並んでいるアイコンを数え、押す頻度で3つに分けるのが早い。1日に何度も押すもの、状態を見たいときだけ押すもの、一度も押さないもの。充電制御のアイコンは状態を色で示す作りなので、2つ目に入ることが多い。この分類ができると、隠す対象と残す対象が決まる。

隠したうえで押せる状態を保つのが、メニューバーを整理する道具の役割になる。畳んだまま押してその場でメニューを開けるかどうかが実用の分かれ目で、できることに隠した項目の呼び出し方が説明されている。同じ用途の道具は複数あるため、対応するmacOSの範囲や提供の形を並べたい場合はほかの道具との違いを見るとよい。支払いの形は買い切りと期間契約で考え方が変わるので、料金で確かめられる。権限の許可や設定の引き継ぎでつまずく点はよくある質問に集まっており、実際に試す段になったらダウンロードから対応するmacOSの範囲を確認して入手する流れになる。

症状の切り分けに戻ると、見る順番はこうなる。まず常駐しているかとログイン項目、次にmacOS側の設定との重なり、そして電源経路と電池の状態。アイコンが見えないだけなら表示の設定を見る。この順で当たると、再インストールを繰り返さずに原因までたどり着けることが多い。

よくある質問

macOSを更新したら上限で止まらなくなった。再インストールすべき?

先に電源まわりを落ち着かせる手順が案内されている。電源から外して上限より下まで放電させ、Macの電源を切って蓋を閉じ数分置き、電源アダプタもコンセントから抜いて数分待つ。そのうえで起動して挿し直し、上限で止まるかを見る。これで戻る例が多いとされている。

蓋を閉じると100%まで充電されてしまうのはなぜ?

スリープ中は常駐アプリが動作できず、充電の挙動に手を出せないためである。無料版はこの状態を制御しない。有料版には、スリープに入る直前で充電を止める機能や、電源オフやアプリ終了時に上限を保つ機能が用意されている。

Macがスリープしなくなった。原因は?

有料版が特定の場面でスリープを無効にする。キャリブレーション中、蓋を閉じた状態での放電中、そして上限に達するまで充電を続ける設定が有効なとき(Apple silicon搭載機)の3つである。無料版はスリープに影響しないと案内されている。

有料版の機能が使えなくなり、無料版の状態に戻ってしまった。

ライセンスの検証は最長で30日ごとにインターネット接続を必要とする。それを超えてオフラインが続くとライセンスが無効になり、無料版として動く。再接続しただけでは戻らないため、設定画面から手動で有効化し直す操作が要る。

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