AlDenteのアイコンをメニューバーでどう扱うか|消すか、隠すか、残すかの判断

メニューバーの右端を数えたら10個近くアイコンが並んでいて、そのうちの1つが充電を制御する常駐アプリのものだった。押す回数を思い出すと、週に1回あるかどうか。ここで選択肢は3つある。消すか、畳んで隠すか、そのまま残すかである。この記事は、どれを選ぶかを決めるために、そのアイコンが何を表示していて、消すと何を失うのかを公開情報から整理したものになる。

メニューバーが埋まる速さは、常駐アプリの数で決まる

メニューバーの混雑は、個々のアプリの作りの問題ではなく、常駐するアプリが増え続けた結果である。クラウドストレージ、チャット、パスワード管理、会議、バックアップ、画面の切り出し、入力の切り替え、そして充電の制御。それぞれが1つずつアイコンを置くだけで、画面上端の右半分は埋まる。

この行は右端から左へ伸びる作りになっており、使える幅には上限がある。MacBookのノッチがある機種では、並びが左へ伸びて画面中央の切り欠きに達した時点で、それより左に来るはずだった項目が描かれなくなる。増えすぎたアイコンが「見えない」状態になるのは不具合ではなく、幅が足りていないという物理的な事情である。外部ディスプレイにつなぐと幅が変わるため、同じ環境でもつなぎ方によって見える数が変わる。

macOS側にも減らす手立てはある。コントロールセンターの設定では、Bluetooth、サウンド、集中モードといった項目を個別に非表示にできる。またアプリごとの環境設定にも、メニューバーへの表示を止める項目が用意されているものが多い。ここで減らせるものを先に減らしてから、残ったものをどう扱うかを考える順番になる。充電制御のアプリをどうするかという話も、この全体像の中の1マスとして見ると判断しやすい。

そのアイコンは、ボタンであると同時に表示装置である

多くの常駐アプリのメニューバーアイコンは、押すためだけに置かれている。充電制御のアプリは少し性質が違い、絵柄そのものが状態を示す作りになっている。開発元の機能説明には、アイコンが取る状態と、そのときの電力の流れが一覧で示されている。

  • 電源に挿していて充電中。電源はアダプタ側、バッテリーは充電されている
  • 電源に挿していて充電が止まっている。電源はアダプタ側、バッテリーは充電も放電もしていない
  • 電源に挿していて放電中。電源はバッテリー側で、挿したまま残量を減らしている状態
  • 電源から外して放電中。通常の持ち歩きの状態

つまりこのアイコンは、押さなくても情報を出している。上限で止まっているのか、まだ上限まで充電しているのか、意図的に減らしている最中なのかが、目を上げるだけで分かる。消すかどうかを決めるとき、失うのは「押す手段」ではなく、この「見て分かる」ほうであることを先に押さえておきたい。

有料版では、表示する内容をさらに増やせる作りになっている。電力の流れを図で示すPower Flowは、設定でメニューバーのポップオーバーに出すかどうかを切り替えられる。また、macOSが表示する残量と、電池の管理システムが持っている実際の残量は、通常2%から7%ほど食い違うとされており、有料版にはその実際の値を読んで使う設定がある。表示の細かさに価値を感じているなら、残す側の理由が1つ増える。

「消す」を選んだときに何が起きるか

アイコンを消す方法は公開されている。設定画面のAppearanceタブに、メニューバーのアイコンを隠す項目がある。

Open settings in AlDente. Go to the Appearance tab. Enable the setting “Hide Menubar Icon”. 出典: apphousekitchen.com

同じタブには、Dockのアイコンを表示するかどうかの項目もある。ここで注意したいのは、両方を非表示にすると、起動しているのに操作の入口が画面上に何もなくなることである。設定をやり直したいときは、アプリケーションフォルダから起動し直すことになる。

消しても充電の制御そのものは働き続ける。常駐は続いており、上限も守られる。失うのは3つ。上限で止まったかどうかを目視で確かめる手段、上限の数値をその場で変える手段、そして放電やキャリブレーションを手で始める手段である。

上限を一度決めたら半年触らない使い方であれば、この3つを失っても実害は小さい。一方、外出の前日だけ100%まで充電しておきたい、といった運用をしているなら、上限を変える操作が日常に入っている。この場合はアイコンを消すと不便になり、押しやすさが要る側に回る。

消す前に、代わりの導線を1つ用意する

アイコンを消す判断が現実的になるのは、別の操作方法を確保できたときである。用意されている経路は次のとおり。

  • Dockのアイコンを表示に切り替える。メニューバーの1マスは空くが、Dockの1マスを使う
  • アプリケーションフォルダやSpotlightから起動する。設定を触る頻度が低いなら、これで足りる
  • 有料版のApple ショートカット連携を使う。上限の変更などを操作として呼び出せる形にすれば、メニューバーの表示に依存しなくなる

3つ目は、消す判断と相性がよい。使う操作が「上限を80%にする」「上限を100%にする」の2つに集約できるなら、ショートカットとして登録しておき、キーボードから呼び出す運用に切り替えられる。この形にすると、メニューバーのアイコンは状態表示のためだけに残っていることになり、消す判断が付けやすい。

なお、無料版では表示まわりの変更が有料版側に置かれている。開発元の料金ページでは、メニューバーの表示内容の変更とポップアップ画面の変更が有料版の項目として並んでおり、ショートカット連携も同じ側にある。無料版を使っているなら、選べるのは実質「そのまま出しておく」か「非表示にする」かの二択に近くなる。

消すのでも残すのでもない、「隠す」という選び方

3つ目の選択肢が、メニューバーを整理する道具に畳ませる形である。アイコン自体は生きていて、押せば動く。ただし常時は見えていない。消すことと違うのは、必要になったときに数秒で呼び出せる点にある。

この選び方が合うのは、充電制御のアイコンのように「見たいときはあるが、常に見ていたいわけではない」ものである。押す頻度で並べると、1日に何度も押すものが2つか3つ、状態を見たいときだけ押すものが4つか5つ、一度も押さないものが残りという分布になることが多い。真ん中の層をどう扱うかが、メニューバーの混雑の実態である。

畳む道具を使う場合、実用の分かれ目は「畳んだまま押せるか」にある。畳んだ状態から一度全部を開き、目的のアイコンを探して押す作りだと、隠す前と手間が変わらない。畳んだまま目的のものを押してその場でメニューが開くなら、真ん中の層をまとめて隠す判断ができる。

3つに割り振る手順

順番に決めていく。まず、いま並んでいるアイコンを左から順に書き出す。次に、それぞれを直近1週間で押したかどうかで分ける。押していないものは、そのアプリの設定でメニューバー表示を切れないかを見る。多くの常駐アプリには表示を止める設定があり、ここで数個減らせる。

残ったものを3つに割り振る。常に見せるのは、時計や入力の切り替えのように、視線を送る前提のもの。畳んで隠すのは、押すことはあるが常時見る必要はないもの。消すのは、状態も見ないし押しもしないもの。充電制御のアプリは、上限を変える頻度と、状態を見たいかどうかで2つ目か1つ目に入る。

割り振ったあとは、1日そのまま作業してみる。探す場面が出た項目だけを1つ上の層へ戻す。最初から細かく条件を付けようとせず、隠す対象を固めてから設定を詰めるほうが手戻りが少ない。MacBookのノッチがある機種では、並びが多いと左側のメニューにぶつかった時点で表示されなくなる項目が出るため、この割り振りは表示の可否そのものに関わる。

消したあとで困る場面は、あらかじめ予想が付く

非表示にして問題が出るのは、日常ではなく例外の日である。予想が付く場面を挙げておく。

  • 出張や移動の前日。上限を一時的に100%へ上げておきたい日で、操作の回数が普段と変わる
  • 長時間の会議や現場作業の前。残量を増やしてから外に出たい場面で、上限に到達したかを確認したくなる
  • 電池の調子が気になったとき。残量の減り方がおかしいと感じたときに、放電やキャリブレーションを手で始めたくなる
  • macOSを更新した直後。上限が守られているかを目視で確かめたい期間が数日続く

これらは月に1度あるかないかである。だからこそ、非表示にした直後は困らず、しばらく経ってから「どこから開くのか分からない」という形で表面化する。非表示を選ぶなら、代わりの入口を決めたうえで、その手順を自分が覚えていられる形にしておきたい。ショートカットに登録する、Dockに出しておく、といった対応がこれにあたる。

逆に言えば、この4つの場面に心当たりがないなら、非表示を選んでも取り戻す場面は起きにくい。判断は使い方の頻度で決まるもので、アイコンの善し悪しの話ではない。

選択肢を比べて決める

3つの選び方の違いを並べると、判断の材料がはっきりする。

選び方 状態を見られるか 操作できるか メニューバーの幅
そのまま残す 見られる すぐ押せる 1マス使う
畳んで隠す 畳みを開けば見られる 呼び出して押せる 使わない
非表示にする 見られない 別の入口が要る 使わない

この表の上で自分の使い方を当てはめる。上限で止まったかを日に何度も確かめる人は1行目、月に1回程度しか触らない人は3行目、その中間が2行目になる。決められないときは、まず2行目で試すのが安全である。畳んで隠す形は、いつでも1行目に戻せるためである。

隠す側を選ぶときに見る情報

畳んで隠す形を選ぶ場合、道具の側にいくつか確かめる点がある。畳んだまま押せるかどうか、キーボードから畳んだり開いたりできるか、常に隠す項目と条件付きで出す項目を分けられるか、といった点である。できることには、隠した項目の呼び出し方や、畳んだ状態での操作の扱いが説明されている。

同じ用途の道具は複数あり、対応するmacOSの範囲や提供の形が違う。並べて見たい場合はほかの道具との違いが使える。比較の情報は時期によって変わるため、見た日付を意識して読むことになる。支払いの形は買い切りと期間契約で考え方が変わるので、料金で確かめておきたい。

導入時につまずきやすいのは、macOSに与える権限まわりである。メニューバーの項目を並べ替えたり隠したりするには許可が要り、macOSの更新やアプリの入れ替えのあとに許可を入れ直す場面が出る。この種の疑問はよくある質問にまとまっている。実際に手元で試す段になったら、ダウンロードから対応するmacOSの範囲を確認して入手する流れになる。試す前に、いまのメニューバーの並びを画面に撮っておくと、元に戻したくなったときに困らない。

最後に順番をまとめておく。そのアイコンが示している状態を確かめ、それを見なくなっても困らないかを決める。困るなら残すか畳む。困らないなら、代わりの入口を1つ用意してから非表示にする。この順で進めれば、消したあとで設定を開けずに探し回る事態を避けられる。

よくある質問

メニューバーのアイコンを消すと、充電の制御も止まる?

止まらない。アプリは常駐したままで、設定した上限も守られる。消えるのは表示と操作の入口だけである。設定を変えたくなったときはアプリケーションフォルダから起動し直すか、Dockのアイコンを表示に切り替える方法が案内されている。

アイコンの絵柄は何を表している?

電源とバッテリーの状態を表している。電源に挿して充電中、挿して充電が止まっている、挿したまま放電中、電源から外して放電中の4つが区別できる作りになっており、押さなくても上限で止まったかどうかが目視で分かる。

無料版でもメニューバーの表示を変えられる?

開発元の料金ページでは、メニューバーの表示内容の変更とポップアップ画面の変更は有料版の項目として並んでいる。無料版で選べるのは、表示するか非表示にするかに近い範囲になる。表示のカスタマイズを求める場合は有料版側の機能になる。

消すのと畳んで隠すのは、どちらがよい?

上限を変える頻度で決まる。月に1回程度しか触らないなら消しても実害は小さい。週に何度か触る、あるいは充電が止まったかを目視で確かめたいなら、畳んで隠す形が扱いやすい。畳む形はいつでも常時表示に戻せる点も違いになる。

記事一覧へ戻る