AlDenteをきれいに消す手順|残るファイルと、消してよいもの

充電の上限を決めるアプリをやめることにした。ところが、この手のアプリはアプリケーションフォルダから引きずってゴミ箱に入れるだけでは終わらない。管理者権限で動く補助プログラムが別に入っており、充電の制御が中途半端な状態のまま残ることがあるためである。

この記事は、AlDenteのuninstallを配布元が案内する順番どおりに整理したものである。あわせて、削除の前に済ませておくと後で困らないこと、消したあとに起きやすい症状とその戻し方、そして空いたメニューバーの枠をどう扱うかまでを並べる。ここに書いた手順は、2026年9月10日に配布元の公開ページで確認したものである。

ゴミ箱に入れるだけでは終わらない理由

このアプリは、充電を止めたり再開したりする操作をするために、通常のアプリの権限では届かない層に手を伸ばしている。導入時に管理者のパスワードを求められるのはそのためで、インストーラはシステム側の場所に補助プログラムを置いている。

アプリ本体だけをゴミ箱に入れると、この補助プログラムが残る。加えて、充電の上限を下げた状態のまま本体を消してしまうと、その設定が残ったまま制御する側がいなくなる、という状態が生まれうる。配布元は、充電が始まらなくなったという相談への回答のなかで、この症状が導入や削除の途中で何かがうまくいかなかったときに起きやすいと明記し、削除は案内どおりの手順で行うことが重要だとしている。

つまり、この種のアプリの削除は「フォルダから消す」ではなく「制御を返してから消す」という順番になる。順番を守れば数分で終わる作業であり、守らなかったときの復旧のほうが手間がかかる。

削除の前に済ませておく2つのこと

本題の手順に入る前に、先に片付けておくと後で困らないことが2つある。

1つ目は、充電の上限を100%に戻すことである。よくある質問の削除の項目には、充電の上限を100%に戻し、変更が反映されるまで30秒待ってからアプリを終了し、アプリケーションフォルダから削除する、という短い手順が示されている。別の解説記事では、念のため上限を100%に戻したうえで、アプリ内の設定をすべて無効にしてから進めることを勧めている。制御を手放す前に、Macを普通の充電状態へ戻しておく、という考え方である。

2つ目は、有料版を使っている場合のライセンスの解除である。配布元の案内では、ダッシュボードを開き、左下の歯車のボタンを押し、「Manage License」に進み、ライセンスコードを控えたうえで「Deactivate」を押す、という手順が示されている。購入1件につき同時に有効にできるのはmacOSのユーザーアカウント3つまでとされているため、解除しないまま消すと、その枠が埋まったままになる。別のMacで使い直す予定があるなら、ここは必ず通しておきたい。

なお、定期購入を選んでいる場合、アプリを消しても支払いは止まらない。解約は決済代行の購入者向けページから別途手続きする流れになっている。削除と解約は別の作業である、と切り分けておく必要がある。

配布元が案内する削除の手順

配布元は、アプリ内に削除のための画面を用意している。案内されている流れは次のとおりである。

  • メニューバーのアイコンを押し、右上のダッシュボードのアイコンを押す
  • 開いた画面の左下にある設定のボタンを押す
  • 一般の設定が並んだ画面で「Remove AlDente」のボタンを押す
  • 開いたポップアップで、関連するファイルも含めて完全に削除するため、すべてのチェックボックスに印を付ける
  • 「Delete Permanently」を押す。この操作は取り消せないと明記されている
  • 補助プログラムの削除許可を求めるシステムのダイアログが出るので、Macのユーザーパスワードを入力して進める
  • Macを再起動してSMC(システム管理コントローラ)をリセットする

見落としやすいのは4つ目と6つ目である。チェックボックスを付けずに進めると、関連するファイルが残る。パスワードの入力を求められるのは補助プログラムを外すためで、ここを飛ばすと管理者権限で動く部分が残る。最後の再起動も手順の一部として案内されている。

A new pop-up opens. To completely uninstall AlDente and remove its associated files, check all boxes. Finally, press "Delete Permanently". 出典: apphousekitchen.com

残るファイルは、どこを見て確かめるか

削除画面のチェックボックスが何を消しているのかは、macOSのアプリが物を置く場所を知っていると見当が付く。macOSでは、アプリの設定はユーザーのライブラリの中のPreferencesとApplication Supportに置かれ、管理者権限で動く補助プログラムは/Library/PrivilegedHelperToolsに、その起動設定は/Library/LaunchDaemonsに置かれるのが通例である。削除画面で全部にチェックを付けるのは、この範囲をまとめて片付けるためだと考えてよい。

意識して残しておく価値があるのは、解除のときに控えたライセンスコードだけである。ほかは消えて構わない。コードを控え忘れると、購入に使ったメールアドレスで決済代行の窓口から再送を頼む流れになり、アプリの画面から読み取るのに比べて手数が増える。

ここで大事なのは、手作業でこれらの場所を漁って消しにいかないことである。システム側の場所にあるファイルを勘で消すと、別のアプリの補助プログラムを巻き込む事故につながる。アプリ側の削除画面が用意されているなら、それを使うのが確実である。アプリ本体をすでにゴミ箱に入れてしまい、削除画面を開けなくなった場合は、いったん同じ版を入れ直してから正規の手順で消し直すほうが安全になる。

macOSのファイルの扱いや、システム設定の各項目の意味はAppleサポートに一覧がある。判断が付かないファイルは、消す前にそこで名前を確かめる習慣にしておくとよい。

消したあとに充電が始まらないときの戻し方

削除に関連して報告が多いのが、アプリを消したのにMacが充電しなくなった、という症状である。配布元は、これを機種ごとの手順で復旧できるとしている。

Apple silicon搭載機の場合は、Macが電源に繋がっていることを確かめたうえで電源を切り、蓋を閉じて2分待ち、再び電源を入れる。この操作で充電が再開すると案内されている。Intel搭載機の場合は、AppleのSMCリセットの手順に沿って操作する。配布元は、この症状が導入や削除の途中で何かがうまくいかなかったときに起きやすいと説明しており、だからこそ削除の手順を守ってほしいと書いている。

もう1つ、更新履歴には削除まわりの挙動の変更が記録されている。1.37.3では、補助プログラムを外したあとにアプリが自動的に終了しないようになった、という修正が入っている。版によって削除後の画面の動きが違うということなので、思ったとおりに閉じないからといって、途中で強制終了させたり、システム側のファイルを手で消したりしないほうがよい。

消したあとに、切っていたmacOS側の設定を戻す

見落とされやすい後始末がもう1つある。このアプリを使い始めるときに、macOS側の充電まわりの機能を切っていた可能性が高い、という点である。

配布元は、アプリとmacOSが互いに干渉するのを避けるため、macOS側の充電上限は100%にして最適化されたバッテリー充電を無効にすることを勧めていた。Appleの「バッテリー寿命の管理」についても、最大容量が恒久的に5%ほど下げられることを理由に、無効にしてアプリ側の上限を使うよう案内していた。導入時にこの案内どおりにしていたなら、削除後のMacは、電池を守る仕組みが1つも動いていない状態になる。

やめる理由が機能への不満ではなく、単に使わなくなったというだけであれば、システム設定のバッテリーの項目を開き、最適化されたバッテリー充電を戻しておくとよい。配布元自身が2026年のブログで、macOS 26.4の最初のベータでAppleが最適化されたバッテリー充電を広げ、手動の充電上限を組み込んだと書いている。上限を1つ決めて放っておくだけの使い方であれば、いまはmacOSの標準機能で足りる場面が増えている。アプリを消す判断と、電池を守るのをやめる判断は別物なので、ここは分けて決めておきたい。

なお、macOS側の上限はMacの電源を切ると保持されない、という但し書きが配布元のよくある質問に付いている。電源を落とす頻度が高い使い方をしているなら、標準機能に移したあとで想定どおりに効いているかを数日見ておくと確実である。

やめる理由が「メニューバーが埋まっている」なら

削除を考えている理由が、機能に不満があるからではなく、メニューバーのアイコンが多すぎるからという場合、削除は最短の解ではないかもしれない。充電の上限を管理する働きは残しておきたいのに、枠を1つ空けたいというだけの話であれば、消さずに済ませる方法がある。

アプリ側の見た目の設定には、メニューバーのアイコンを隠す項目がある。ただしこれを使うと、残量を見る場所も上限を変える入口も同時に無くなる。上限を決めて放っておくだけならこれで足りるが、遠出の前に満充電へ切り替えるような操作をする人には向かない。

もう1つの方法が、メニューバーの並び自体を畳む道具を入れることである。アイコンは残したまま普段は視界から外し、必要なときだけ広げる。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りであれば、畳んだ状態から直接上限を変えられるため、隠すことと使うことが両立する。何を消すかを決める前に、何を畳めるかを見ておくと選択肢が増える。

空いた枠を、どう使うかを決める

削除を実行したなら、メニューバーには枠が1つ空く。ここで何もしないと、次に入れた常駐アプリがすぐにその枠を埋める。並びが元に戻るのは時間の問題なので、空いたタイミングで残りの項目も見直しておくと効率がよい。

まず、アプリごとの設定でメニューバーへの表示を切れるものを切る。クラウドストレージやバックアップの常駐アプリには、この設定を持つものが多い。次に、macOSのコントロールセンターの設定を開き、Bluetoothやサウンド、集中モードといった項目について、メニューバーに常時出すかどうかを個別に決める。ここまでで、押さないアイコンの多くは消える。

そのうえで残るのが、たまに押すが常に見えている必要はない項目である。これを畳むのが、メニューバーを整理する道具の役割になる。できることには、項目をどう畳み、隠したものをどう呼び出すかが書かれている。同じ用途の道具は複数あり、対応するmacOSの範囲も提供の形も違うため、ほかの道具との違いで並べて見ておくと選びやすい。

支払いの形を先に知っておきたい場合は料金に、権限の許可や導入時につまずきやすい点はよくある質問にまとまっている。実際に手元で試す段になったら、ダウンロードから対応するmacOSの範囲を確かめて入手する。削除で空いた枠を、次の常駐アプリに黙って渡さないための作業として位置づけると、手順に無駄がない。

よくある質問

AlDenteはゴミ箱に入れるだけで消せる?

配布元は専用の削除手順を案内している。アプリ内の設定にある削除のボタンから進み、関連ファイルのチェックボックスをすべて付け、補助プログラムの削除にMacのパスワードを入力し、最後にMacを再起動する流れである。本体だけを消すと、管理者権限で動く部分が残る。

削除の前にやっておくことは?

充電の上限を100%に戻し、反映まで30秒ほど待つことが案内されている。有料版を使っているなら、ダッシュボードの設定からライセンスを解除しておくと、別のMacで使い直せる。定期購入の解約はアプリの削除では止まらないため、決済代行の窓口で別途手続きする。

消したあとMacが充電しなくなった。

配布元が復旧手順を案内している。Apple silicon搭載機は、電源に繋いだ状態で電源を切り、蓋を閉じて2分待ってから起動する。Intel搭載機はAppleの案内に沿ってSMCをリセットする。この症状は削除の途中で処理が完了しなかったときに起きやすいとされている。

メニューバーを空けたいだけなら、消すしかない?

消さなくても済む場合がある。アプリ側にはメニューバーのアイコンを隠す設定があるが、これを使うと残量の確認も上限の変更もできなくなる。メニューバーの並びごと畳む道具を使えば、アイコンを残したまま普段は視界から外し、必要なときだけ広げられる。

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