Alfredの料金と無料でできる範囲|買い切りか、継続課金か

無料で使い始めたランチャーが、クリップボード履歴のところで有料版を求めてきた。金額を調べようとしたら、通貨が英ポンドで、買い切りに見えるのに種類が二つある。この記事は、開発元の販売ページと利用許諾の説明をもとに、何が無料の範囲で、何を買うと開き、二種類の版の差がどこにあるのかを整理したものになる。

料金の形は継続課金ではなく、版ごとの買い切りである

まず形から押さえる。このランチャーの有料機能はPowerpackという名前でまとめられており、月額や年額の継続課金ではない。一度払えば、その版を使い続けられる。販売ページに並ぶのは二つで、Single Licenseが34ポンド、Mega Supporterが59ポンドである。いずれも一人向けで、価格は2026年9月10日に販売ページを確認した時点のものになる。

買い切りで気をつけるのは「どこまでが同じ版か」という線引きになる。Single Licenseに付いている説明はv5ライセンス、つまり現行のメジャー版に対するものである。次のメジャー版が出たとき、この版を買った人は自動では移れない。開発元は旧版の所有者向けに割引価格でのアップグレードを用意しており、そこを通ることになる。Mega Supporterのほうは生涯の無償更新が付いており、この線引きの外に出る。

線引きの間隔は履歴から推測できる。変更履歴によると、Alfred 4 の公開が2019年5月29日、Alfred 5 の公開が2022年7月13日で、間隔は3年2か月ほどになる。そして現行の5系は2022年の公開から今日まで続いており、期間は4年2か月を超えた。最新は5.7.3で、公開は2026年4月1日である。差額の25ポンドを何年で回収する計算になるかは、この間隔を見てから決めればよい。

無料のままでできること

有料版を買わずに使い続ける道は用意されている。無料の範囲に入るのは、このアプリの中核にあたる部分である。

  • アプリとファイルの起動。キーボードから手を離さずに探して開く
  • ウェブ検索。あらかじめ用意された検索先と、自分で追加した検索先の両方が使える
  • 計算。式を打つと結果が出て、そのままクリップボードへ入る
  • 辞書とスペル確認。単語の意味や綴りをその場で引く
  • システム操作。スリープ、ゴミ箱を空にする、スクリーンセーバの起動などをキーワードで呼ぶ
  • クイックルック。shiftキーを叩くとファイルの中身を開かずに覗ける
  • ラージタイプ。電話番号などを画面いっぱいの大きな文字で出す

つまり「ランチャーとして使う」だけなら費用はかからない。メニューバーのアイコンを消す設定も無料の範囲にあり、Appearanceタブの左下にあるOptionsから切り替えられる。常駐アプリのアイコンを減らしたいという理由だけで有料版を検討する必要はない。

Powerpackで開くもの

支払いで開くのは、日常の作業を短くする側の機能になる。開発元のPowerpack紹介ページに並んでいるのは次のようなものである。

  • Workflows。ホットキーとキーワードと動作をつないで、繰り返しの作業を自動化する
  • クリップボード履歴。過去にコピーした文字、画像、ファイルの場所を検索して貼り直せる
  • スニペットと自動展開。短い合図を打つと定型文が展開される
  • Text ViewとGrid View。Markdownや画像を扱う対話的な表示
  • ファイルの操作。移動、複製、メール添付といった動作を結果に対して実行する
  • ターミナルとシェルの実行、連絡先の表示、Music.appの操作、1Passwordのブックマーク検索
  • テーマの作成と書き出し。既定のテーマを選ぶだけなら無料だが、作る側は有料になる
  • 設定の同期。複数台のMacで設定をそろえる

クリップボード履歴には一点だけ注意がある。既定では無効になっており、有効にするには設定画面で自分で入れる必要がある。理由はプライバシーで、開発元も同じ説明をしている。保存期間は24時間7日1か月3か月から選ぶ。またこの機能はmacOSのアクセシビリティ権限を要求する。買っただけでは動かない機能があることは、支払い前に知っておいたほうがよい。

Single LicenseとMega Supporterの差

二つの版の違いは、台数と更新の扱いに出る。開発元の利用許諾の説明が、この差をそのまま書いている。

The Single User License is valid for one user on two of your own Macs, for the current version. The Mega Supporter License is valid for one user on your own Macs, and gives you a lifetime of free updates to Alfred for Mac. 出典: alfredapp.com

表にすると差が見えやすい。

項目 Single License Mega Supporter
価格 34ポンド 59ポンド
使う人 1人 1人
台数 自分のMac 2台まで 自分のMac
対象の版 現行のメジャー版 生涯の無償更新
次のメジャー版 割引でのアップグレードを購入 追加の支払いなし

判断の材料は二つになる。台数と、使い続ける年数である。Macが1台で、数年後に別のランチャーへ移る可能性も残しているなら、安いほうで足りる。3台以上のMacを日常的に使い分けている、あるいは10年単位で同じ道具を使い続けるつもりがあるなら、上の版が視野に入る。

もう一点、どちらも個人利用に限られる。開発元は複数の端末での有効化が必要な業務利用について、法人向けのライセンスを別に案内している。自宅と職場の両方で使うこと自体は認められているが、条件は「そのMacが自分専用で、共用の作業端末ではないこと」とされている。共用機に入れる場合は個人向けの版では収まらない。

英ポンド建てで買うということ

日本から買う場合、この販売ページは英ポンド建てである。ここから先は為替とカード会社の扱いの話になり、開発元の価格表には出てこない。

円での支払額は購入した日のレートで決まる。同じ34ポンドでも、円換算の金額は時期によって変わる。さらにクレジットカードの海外利用では、国際ブランドの定めるレートに加えて事務手数料が上乗せされるのが一般的で、率はカード会社と券種によって違う。正確な負担額は、自分のカードの規約に書かれている率を確認しないと出ない。

領収書の扱いも押さえておきたい。経費として処理する場合、外貨建ての支出は自社の定める換算方法で円に直すことになる。個人利用のライセンスなので業務経費にできる場面は限られるが、フリーランスが自分の機材で使う場合などは、購入時の控えを残しておくと後の作業が楽になる。

なお、入手先にも注意点がある。Mac App Storeで見つかるのは1.2という古い版で、更新は止まっている。開発元は2012年6月のApp Storeの要件変更を理由に、現行版を自社サイトからのみ配布する方針を取っている。最新版を買うつもりでApp Storeを開くと別のものに行き着くため、入口を間違えないようにしたい。

買ったあとに必要になる手続き

支払いの前に、買ったあとの経路も見ておくと迷いが減る。ここは公開されている手順がはっきりしている部分になる。

有効化の手順は単純である。無料版を入れたまま、設定画面のPowerpackタブを開き、中央にある有効化のボタンを押して、購入時にメールで届いたライセンス情報を入力する。有料版のために別のアプリを入れ直す必要はない。無料版と有料版は同じアプリで、鍵を入れるかどうかの違いしかない。

ライセンス番号を見失ったときの経路も用意されている。設定画面のPowerpackタブに現在のライセンス番号が表示されるほか、購入時のメールを件名で探す方法が案内されている。それでも見つからない場合のために、開発元はライセンスの復旧用のページを別に置いている。数年前に買ったものを新しいMacで有効化する場面では、この経路を使うことになる。

旧版から移る場合は、アップグレード用のページに購入時のメールアドレスとライセンス番号を入力すると、その人に適用される選択肢が表示される仕組みになっている。ここで一点だけ、開発元が明記している例外がある。報道関係向けなど一部の種類のライセンスはアップグレードの対象外とされており、その場合は問い合わせに回ることになる。以前どこかの配布企画でライセンスを受け取った覚えがある場合は、購入前に自分の番号で確認しておくと二重払いを避けられる。

Mega Supporterを以前から持っている人は、現行版のライセンスを別途受け取る手続きがある。旧版のライセンス情報を入力すると現行版の分が発行される形で、追加の支払いは発生しない。

終了、新規受付、運営、改定の4点を確かめる

有料の道具を選ぶとき、価格だけを見ると足をすくわれる。確かめるべきは4点ある。2026年9月10日に開発元のサイトを確認した時点での状況を並べる。

提供の終了について。変更履歴の最新は5.7.3で、公開は2026年4月1日である。macOS 26への対応は2025年9月の5.7で入っている。更新は続いている。

新規の受付について。販売ページは稼働しており、Single LicenseとMega Supporterの両方が購入できる状態にある。旧版所有者向けのアップグレードの入口も開いている。ただしアップグレードの対象外となる種類のライセンスがあることは、開発元自身が明記している。

運営について。サイトの表記はRunning with Crayons Ltdで、商標もこの社名で登録されている。運営の移管を示す告知は見当たらない。

改定について。現在の表示は34ポンド59ポンドである。将来の改定の有無まではこちらからは分からないので、購入直前にもう一度販売ページを開いて金額を確認するのが確実になる。

メニューバーの片づけは、どちら側の費用に入るか

最後に、この記事を読んでいる動機がメニューバーの混雑にある場合の整理をしておく。

アイコンを1つ減らすという目的だけなら、支払いは発生しない。アプリ側で自分の項目を消す設定は無料の範囲にあるからである。有料版が要るのは、クリップボード履歴やスニペットのように、日々の入力を短くする機能を使いたいときになる。この二つは別の話なので、混ぜて考えないほうが判断が早い。

一方で、常駐アプリが十数個あるなら、アプリごとに設定を開いて消していく作業自体が費用になる。どのアプリのどのタブで消したのかを覚えておく必要があり、戻したくなったときに探し直すことになる。メニューバーの並びを1か所でまとめて扱う道具に何ができるのかはできることに整理されており、アプリ側の設定で消す方法との違いはほかの道具との違いにまとまっている。

費用の考え方については、この種の道具にも買い切りと継続課金の両方があり、選び方の基準は上で見た年数と台数の話とほぼ同じになる。金額の形は料金で確認でき、権限や併用時の挙動といった導入前に出やすい疑問はよくある質問に集めてある。実際の並びで確かめてから決めたい場合はダウンロードから試すのが早い。有料機能を買うかどうかの判断と、メニューバーをどう畳むかの判断は、それぞれ独立して決めてよい。

よくある質問

Powerpackは月額ですか、買い切りですか?

買い切りです。販売ページに並ぶのはSingle Licenseが34ポンド、Mega Supporterが59ポンドで、いずれも継続課金ではありません。ただしSingle Licenseは現行のメジャー版に対するもので、次のメジャー版へは割引でのアップグレードを購入する形になります。Mega Supporterには生涯の無償更新が付きます。

無料のままだと何ができなくなりますか?

アプリやファイルの起動、ウェブ検索、計算、辞書、システム操作、クイックルックといった中核部分は無料で使えます。開かないのはWorkflows、クリップボード履歴、スニペットの自動展開、テーマの作成、ターミナルの実行、設定の同期などです。メニューバーのアイコンを消す設定は無料の範囲にあります。

2台のMacで使えますか?

Single Licenseは1人が自分のMac 2台までで使えるとされています。Mega Supporterは1人が自分のMacで使えるという書き方です。どちらも個人利用が前提で、自宅と職場の両方で使うことは認められていますが、そのMacが自分専用であることが条件です。共用の作業端末には法人向けのライセンスが別に案内されています。

支払いは円でできますか?

販売ページの表示は英ポンド建てです。円での支払額は購入日のレートで決まり、クレジットカードの海外利用では国際ブランドのレートに事務手数料が上乗せされるのが一般的です。率はカード会社と券種で異なるため、正確な負担額は自分のカードの規約を確認してください。

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