Alfredをきれいに消す手順|残るファイルと、消してよいもの

メニューバーの右側に山高帽のアイコンが居座っていて、その隣にクラウドストレージ、チャット、バックアップ、入力の切り替えが並んでいる。目的のアイコンを探すのに毎回時間がかかるので、使っていないものから消していこうと考えた。その候補にランチャーが挙がったなら、消す前に知っておくと得をすることがいくつかある。開発元が公開している手順は驚くほど短いが、その短さのせいで「本当にこれで消えたのか」が分かりにくく、逆に不要なファイルまで消して困る例も出ている。ここでは公開されている資料をもとに、何が残り、何を消してよく、そもそも消さずに済ませる道があるのかを整理する。

開発元が案内している手順は2手だけ

Running with Crayons社のヘルプページには、削除の手順が短く書かれている。メニューバーの帽子をクリックしてQuitを選び、アプリケーションフォルダからゴミ箱へドラッグする。それだけである。

If you need to remove an older version of Alfred from your Mac, quit the application by clicking the hat in your menu bar and choosing "Quit". You can then simply drag the old version of Alfred from your Applications folder to Trash. 出典: alfredapp.com

順番には理由がある。常駐したままバンドルを消すと、メモリ上のプロセスだけが残り、次回のログインで起動項目だけが空振りする状態になる。先に終了させてから消すのが素直な形になる。なお帽子のアイコンをすでに非表示にしていると、この最初の一手で詰まる。その場合は初期設定のOption+Spaceで検索窓を呼び出し、Cmd+カンマで環境設定を開くか、アプリケーションフォルダのアイコンを直接ダブルクリックすれば環境設定にたどり着ける。帽子を出し直すには、Appearanceタブの左下にあるOptionsを開いて、Hide menu bar iconのチェックを外す。

この手順で消えるのはアプリ本体だけである。設定、履歴、ワークフロー、テーマは別の場所に残る。残ること自体は不具合ではなく、再インストールしたときに元の状態へ戻るための作りになっている。

開発元は「アプリ掃除ソフト」を勧めていない

削除の話になると、関連ファイルをまとめて探して消す掃除ソフトを使いたくなる。ところが同じヘルプページには、その使用を勧めないと明記されている。掃除ソフトは対象を広く取りすぎるため、いま使っているバージョンに必要なファイルまで巻き込むことがある、というのが理由になっている。

すでに掃除ソフトを走らせてしまった場合の案内も出ている。すぐにゴミ箱を開いて、関連するファイルを取り出しておく。完全に削除された後であれば、掃除ソフトを使う前のTime Machineのバックアップに戻すか、開発元に連絡して設定をリセットしてもらう流れになる。ゴミ箱を空にした後では取り戻せないので、確認は掃除ソフトを動かした直後に行うのが安全になる。

この注意は、削除だけでなく「動きがおかしいので設定を作り直したい」場合にも効いてくる。次の節に挙げるファイルは公開されているので、掃除ソフトに任せず手で消したほうが結果が読める。

手で消すなら、公開されている4つの場所を見る

設定を初期状態へ戻す手順として、削除するファイルが公開されている。バージョン5と4で共通して挙がっているのは次の4つになる。

  • ~/Library/Application Support/Alfred
  • ~/Library/Preferences/com.runningwithcrayons.Alfred-Preferences.plist
  • ~/Library/Preferences/com.alfredapp.Alfred.plist
  • ~/Library/Caches/com.runningwithcrayons.Alfred

同じサイトの別ページ(設定が保存されない場合の対処)では、2つ目のplistの名前がcom.runningwithcrayons.Alfred.plistで挙がっている。バージョンによって書き出す名前が違うため、実際に手を動かすときは、Preferencesフォルダをcom.runningwithcrayonsとcom.alfredappの両方で検索して、出てきたものを対象にするのが確実になる。バージョン3を長く使っていた場合は、名前に3が入った別の組(com.runningwithcrayons.Alfred-3.plist、com.runningwithcrayons.Alfred-Preferences-3.plist、Caches内のcom.runningwithcrayons.Alfred-3、Application Support内のAlfred 3)が別に残っている。

消す前にFinderでフォルダごと複製しておくと、判断を間違えたときに戻せる。とくにApplication Support内のフォルダには、自分で作ったワークフローやスニペット、テーマが入っている。作り直せないものが入っていないかを一度開いて確かめてから消すのが順当になる。

同期を使っていたなら、設定はMacの中にない

環境設定の同期を有効にしていた場合、設定の本体はホームフォルダではなく同期先のフォルダにある。Alfred.alfredpreferencesという名前のファイルがそれにあたり、Dropbox、Google Drive、iCloud Drive、OneDriveのいずれかに置かれている構成が案内されている。

ここを見落とすと、Mac側だけを掃除したつもりでも、クラウド側に設定が残る。逆に、まだ別のMacで使い続けるつもりなのに同期フォルダのほうを消してしまうと、そちらのMacの設定も失われる。順番としては、まず環境設定のAdvancedタブで同期先がどこに設定されているかを確認し、他のMacで使っているかどうかを決めてから手を付ける。

なおDropboxを使う場合、Apps配下のフォルダは不具合の報告が多いため避けるよう案内されている。同期をやめて手元に戻す設定も用意されているので、削除ではなく整理が目的なら、いったんローカルの場所に戻してから考えるという手もある。

Powerpackのライセンスは、設定と一緒に消える

無料で使える範囲と、Powerpackを買って解放される範囲が分かれている。価格は34ポンドのSingle Licenseと、生涯アップグレードが付く59ポンドのMega Supporterの2種類が公式の購入ページに並んでいる。バージョン5は2022年7月に公開されたもので、それ以前のライセンスは割引での移行が案内されている。

注意しておきたいのは、Application Support内のフォルダを消すとPowerpackの認証も一緒に消える点である。設定が保存されない場合の対処ページでは、この操作について、既存の設定とPowerpackのライセンス認証が削除されるので再度認証が必要になる、と明記されている。つまり、消したあとで気が変わって入れ直すときには、購入時のライセンスコードが手元に要る。

コードは購入時にメールで届いており、件名にAlfred Powerpackが入っている。見つからない場合は、購入時に使ったアドレスから開発元に連絡すると再発行される案内になっている。別のアドレスから連絡すると確認に時間がかかるとも書かれているので、消す前にメールを検索して、コードを控えておくほうが早い。会社でまとめて買ったライセンスの場合は、社内の管理者に問い合わせる形になる。

許可した権限は、アプリを消しても一覧に残る

このランチャーは、いくつかの権限を要求する作りになっている。公開されている一覧では、スニペットの展開やキー操作の再現に必要なアクセシビリティ、ブラウザのブックマークを検索するためのフルディスクアクセス、連絡先、AppleScriptを動かすためのオートメーションが挙がっている。

アプリ本体をゴミ箱に入れても、システム設定のプライバシーとセキュリティに並んだ項目は自動では消えない。使わないと決めたなら、アクセシビリティとフルディスクアクセスの一覧から手で外しておくと、後から見たときに何を許可しているのかが分かりやすくなる。逆に、いったん消して入れ直す予定があるなら残しておいてよい。フルディスクアクセスは追加したあとに一度終了させないと有効にならない作りなので、入れ直したときに動かないと感じたら、権限の再設定より先にアプリの終了と再起動を試すのが早い。

権限の棚卸しは、消すかどうかを決める材料にもなる。許可した覚えのある項目が多いほど、その道具が自分の作業にどれだけ食い込んでいるかが見える。

消さずに済ませる道が2つある

メニューバーが窮屈だという理由だけで消そうとしているなら、消す前に確かめておきたい設定が2つある。

1つ目は、このアプリ自身が持つ非表示の設定になる。Appearanceタブの左下のOptionsにあるHide menu bar iconを有効にすると、帽子のアイコンだけがメニューバーから消える。アプリは常駐したままなので、初期設定のOption+Spaceで検索窓は開く。ランチャーの用途がキーボードからの呼び出しだけなら、これで1マス空く。

2つ目は、メニューバー全体を畳む道具を1つ入れて、常駐アプリのアイコンをまとめて隠す方法になる。この場合、隠したアイコンをどう呼び出せるかが分かれ目になる。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りであれば、アイコンを消したことによる不便がほとんど出ない。何ができるかはできることに整理されている。同じ用途の道具は複数あるため、対応するmacOSの範囲や提供の形を並べたい場合はほかの道具との違いが参考になる。費用は買い切りと期間契約で考え方が変わるので、料金で支払いの形を確かめておくとよい。権限の許可でつまずきやすい点はよくある質問にまとまっており、手元で試す段になったらダウンロードから対応するmacOSの範囲を見て入手する流れになる。

決める順番を1つにまとめる

削除そのものは短い作業だが、判断の順番を間違えると戻せないものが出る。次の順で進めると、後で困る要素をほぼ潰せる。

  • 購入していればライセンスコードをメールから探して控える
  • 同期を使っているなら、同期先と他のMacの有無を確認する
  • Application Support内のフォルダを開き、自作のワークフローやテーマを退避する
  • 帽子をクリックしてQuit、アプリケーションフォルダからゴミ箱へ移す
  • 公開されている4つの場所を手で確認し、掃除ソフトには任せない
  • システム設定の権限一覧から、使わないと決めた項目を外す

そのうえで、動機がメニューバーの混雑だった場合は、消したところで空くのは1マスであることも見ておきたい。画面の右上に並ぶアイコンは、クラウド、チャット、バックアップ、会議、入力切り替えを足していくと10個前後になっていることが多い。押す頻度で分けると、1日に何度も押すものは2つか3つで、残りは状態を見るときだけ押すものになる。この仕分けができていれば、ランチャーを消すかどうかと、メニューバーを整理するかどうかは、別々に決められる問題として扱える。

よくある質問

アプリをゴミ箱に入れただけで完全に消えた?

アプリ本体は消えるが、設定と履歴、ワークフロー、テーマはホームフォルダのLibrary配下に残る。開発元は初期化用として、Application Support内のAlfredフォルダ、Preferences配下の2つのplist、Caches配下のフォルダを公開している。完全に消したい場合はこの4つを手で確認する。

アプリ掃除ソフトでまとめて消してよい?

開発元は勧めていない。対象を広く取りすぎて、いま使っているバージョンに必要なファイルまで消す可能性があると案内されている。すでに使ってしまった場合は、ゴミ箱を空にする前に関連ファイルを取り出すか、Time Machineのバックアップに戻す方法が示されている。

消したあとに入れ直したら、Powerpackはどうなる?

Application Support内のフォルダを消すと、Powerpackのライセンス認証も一緒に消える。入れ直したあとに再度コードを入力する必要があるため、削除前にメールで件名にAlfred Powerpackが入っているものを探し、コードを控えておくとよい。見つからない場合は購入時のアドレスから開発元に連絡する。

メニューバーのアイコンだけ消す方法はある?

ある。環境設定のAppearanceタブを開き、左下のOptionsからHide menu bar iconを有効にすると、帽子のアイコンだけが消える。アプリは常駐したままなので、初期設定のOption+Spaceで検索窓は開く。アンインストールせずにメニューバーを1マス空けたい場合はこの設定で足りる。

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