Amphetamineのアイコンをメニューバーでどう扱うか|消すか、隠すか、残すかの判断

メニューバーの右端が埋まってきて、常駐アプリのアイコンを1つずつ見直している。Amphetamineのアイコンはそこにあり続けるが、押す回数はそれほど多くない。消すべきか、隠すべきか、残すべきか。この記事は、このアイコンが単なるボタンではなく状態表示を兼ねている点を出発点に、アプリ側で変えられる範囲とmacOS側でできることを分けて整理し、4つの選択肢の分かれ目をまとめたものである。

メニューバーのアイコンには、2つの種類がある

メニューバーに並んでいるアイコンを、性質で2つに分けると判断が速くなる。ボタンとしてだけ働くものと、状態を表示しているものである。

ボタンとして働くものは、押したときにだけ意味がある。押さないあいだは、ただ場所を占めている。多くのアプリのアイコンはこちらに属する。この種類は隠しても失うものが無く、押したいときに取り出せる仕組みさえあれば、見えている必要はない。

状態を表示しているものは、見えていること自体に意味がある。接続中かどうか、同期が終わったかどうか、録音しているかどうかを、見ただけで判断させるためにそこにある。これを隠すと、確かめるための手数が増える。

Amphetamineのアイコンは後者に寄っている。スリープを止めるセッションが動いているかどうかを、アイコンの見た目で示すためである。押す回数が少ないからといって不要とは言い切れないのは、この理由による。逆に、条件を決めた自動切り替えを使っていない人にとっては、自分で押したかどうかを覚えていれば済むので、ボタンに近い扱いになる。

自分がどちらの使い方をしているかで、これから述べる4つの選択肢のうち妥当なものが変わる。

アプリ側で変えられる範囲

まず、アプリ自身が用意している見た目の調整を確かめる。公開されている説明によれば、次のことができる。

  • メニューバーのアイコンを自由に差し替える
  • セッションの残り時間をメニューに表示する。12時間表示と24時間表示のどちらにも対応する
  • 通知のサウンドを自分で用意する
  • セッションの開始と終了にホットキーを割り当てる
  • ディスプレイのスリープ防止などにも、別のホットキーを割り当てる

アイコンの差し替えは、この場面で効く。並んでいるアイコンが似た色と形で埋まっているとき、目的のものを見つける時間は形の違いで決まる。1つだけ輪郭の違うものにすると、押す前に探す動作が短くなる。アイコンを減らさずに探しやすくする、という方向の手当てである。

残り時間の表示は逆向きに働く。文字が増えるぶん幅を取るので、ほかのアイコンを押し出す。時間指定のセッションを常用しているなら価値があるが、そうでなければ切っておく方がメニューバーの容量に効く。

ホットキーの割り当ては、後で述べる選択肢の前提になる。キーで開始と終了ができるなら、アイコンを見る必要がある場面は「いま動いているか」を確かめるときだけに減る。

macOS側でできることと、その限界

Appleは、メニューバーの項目の並べ替えについて次のように説明している。

状況メニューの配置を変更するには、Commandキーを押したままアイコンをドラッグします。 出典: support.apple.com

同じページには、Commandキーを押したままアイコンをメニューバーの外へドラッグすると、その状況メニューを素早く削除できるとも書かれている。ただしこれはmacOS自身が出している項目についての説明である。アプリが出している項目を外へドラッグしたときにどうなるかは、そのアプリの作りに左右される。多くの場合、外へ出す操作では消えず、消したければアプリ側の設定で表示を止めるか、アプリを終了することになる。

並べ替えには効果がある。よく押すものを左端側に集めておけば、探す範囲が狭くなる。ただし、これは順番の話であって容量の話ではない。メニューバーに入る項目の数は画面の幅で決まっており、右から並んだアイコンが左側のアプリメニューにぶつかると、そこから先は表示されない。

MacBookのノッチがある機種では、この限界が早く来る。ノッチが中央を占めるぶん、使える幅が短くなるためである。アプリは正常に動いているのにアイコンが見えない、という状態は、この容量の問題として起きる。並べ替えでできるのは、入りきらないものをどれにするかを選ぶところまでである。

macOS自身が出している項目から先に見直す

1つのアプリのアイコンをどうするかを考える前に、確かめておくと得をする場所がある。メニューバーに並んでいる項目のうち、いくつかはアプリではなくmacOS自身が出しているものである。

システム設定のコントロールセンターの画面には、Bluetooth、サウンド、集中モード、画面ミラーリング、アクセシビリティのショートカットなどが一覧で並んでいる。それぞれについて、メニューバーに常に表示するか、必要なときだけ表示するか、表示しないかを個別に選べる。ここで使っていないものを表示しないに変えるだけで、席がいくつか空く。

この見直しが先に来る理由は2つある。1つは、追加のアプリを入れずに済むこと。もう1つは、ここで空いた席の数によって、そのあとの判断が変わることである。3つ空けば、Amphetamineのアイコンを残したままでも並びに余裕が生まれる。1つも空かないなら、常駐アプリの側を減らすか畳むかの検討に進むことになる。

順番としては、macOS自身の項目を見直し、次に各アプリの設定で自分のアイコンの表示を止められるものを止め、それでも足りない部分を道具で畳む、という3段になる。いきなり3段目から入ると、本来は不要だったはずの手当てを増やすことになる。

4つの選択肢と、その分かれ目

ここまでを踏まえると、取れる手は4つになる。

1つ目は、アプリを終了して必要なときだけ起動する。メニューバーの席は完全に空く。代わりに、使いたいときに起動する手間が毎回かかる。条件を決めた自動切り替えを設定していた場合、それも動かなくなる。月に数回しか使わない人向けの選択である。

2つ目は、そのまま残す。状態が常に見え、押す動作も最短になる。席を1つ使い続けるのが代償で、ほかに隠せるアイコンが十分にあるなら、これで問題は解決する。

3つ目は、ホットキーとAppleScriptで操作し、アイコンは見えない場所に置く。開始と終了はキーで行い、状態を確かめたいときだけ取り出す。AppleScriptに対応しているので、ほかの作業の一部としてセッションを開始することもできる。書き出しを始めるスクリプトの先頭でセッションを開始し、終わったら終了する、という書き方をすれば、そもそも押す必要が無くなる。

4つ目は、メニューバーを整理する道具を使い、普段は畳んでおく。常駐は続くので条件付きの自動切り替えも生きたままで、席だけを普段は空ける形になる。この場合に確かめる点は、隠した項目をどう押すかである。道具によっては、隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開けるものもあり、その場合は隠しても手数が変わらない。

分かれ目は2つある。条件を決めた自動切り替えを使っているかどうかと、状態を目で確かめる必要があるかどうかである。前者を使っているなら1つ目は選べない。後者が必要なら、隠したときに状態をどう知るかを決めておく必要がある。

ノッチのある機種で実際に起きていること

ノッチのある機種を使っている場合、いま述べた容量の話は数字として現れる。左からアプリのメニューが伸び、右からアイコンが並び、中央にノッチがある。左右のどちらかが伸びればぶつかる相手はノッチになり、そこで打ち切られる。

厄介なのは、打ち切られたアイコンが「灰色になる」のではなく、単に描かれなくなる点である。無いのか、隠れているのか、アプリが落ちているのかが、画面を見ただけでは区別できない。アプリの不具合を疑って設定を触り始める人が出るのは、この見分けがつかないためである。

もう1つ、この限界は開いているアプリによって動く。左から伸びるメニューの長さはアプリごとに違うので、メニュー項目の多いアプリを前面にしたときだけアイコンが消える、ということが起きる。特定のアプリを使っているときだけ見当たらない、という症状はこれで説明がつく。

対処は3つで、使っていない項目を減らす、並べ替えて消えてほしくないものを左寄りに置く、道具で畳んで席そのものを減らす、のいずれかになる。並べ替えは順番を変えるだけなので、入る数は増えない点に注意する。

隠したあとに困らないための決め方

隠す方向を選ぶ場合、あとから困るのは決まって同じ場面である。「いま動いているのか分からない」という場面と、「急に必要になったのに取り出し方を忘れた」という場面である。

前者は、隠す前に確かめる手段を1つ用意しておけば済む。macOSは、どのプロセスがスリープを止めているかの一覧を持っている。ターミナルで pmset -g assertions を実行すると、止めているプロセスの名前が出る。アイコンを見なくても、この一覧で確かめられる。

後者は、取り出す操作をホットキーに割り当てておくか、隠す先を1か所にまとめておくことで避けられる。アイコンを3か所に分散させると、どこに入れたかを覚えていられない。

もう1つ、隠す対象を選ぶ順番も決めておく。直近1週間で一度も押していないものから隠す。次に、押すが状態は見なくてよいものを隠す。最後まで残すのは、見えていること自体が仕事をしているものである。Amphetamineのアイコンがどこに入るかは、条件付きの自動切り替えを使っているかどうかで変わる。

メニューバーの容量を、アプリの数と切り離す

判断の土台として、いま何が入っているかを一度書き出しておくと決めやすい。2026年9月10日にApp Storeの公開データを取得した時点で、Amphetamineの版は5.3.2、必要なmacOSは10.13以降、価格は無料と表示されている。無料であることは、席を占めていることの理由にはならない。判断の基準はあくまで、そのアイコンが自分に何を返しているかである。

この分野の道具が何をしているのかは、できることに働きの単位で書かれている。常駐しているアプリの数と、メニューバーに見えているアイコンの数を別々に扱う、という考え方が中心にある。アプリを減らさずに見た目だけを整える、という選び方ができるようになる。

道具どうしの違いはほかの道具との違いにまとまっており、隠した項目への到達の仕方、対応するmacOSの下限、費用の形の3点で比べられる。費用の形そのものは料金に書かれている。入れる前に出る疑問はよくある質問にあり、必要な権限もそこで確かめられる。手元で試す段になったらダウンロードから入手する。

最後に、判断の順番だけ書いておく。そのアイコンが状態を持っているかを見る。アプリ側で見た目を変えられる範囲を確かめる。macOSの並べ替えで足りるかを見る。足りないなら、4つの選択肢のどれを取るかを、条件付きの自動切り替えを使っているかどうかで決める。この順で見れば、アイコン1つの扱いに迷う時間は短くなる。

よくある質問

Amphetamineのメニューバーのアイコンは、設定で消せる?

アプリのアイコンは、そのアプリの唯一の操作窓口を兼ねています。消す方向で確実なのは、アプリを終了して席を空けるか、メニューバーを整理する道具で普段は畳んでおくかのどちらかです。終了すると条件を決めた自動切り替えも止まるため、それを使っている場合は畳む方を選ぶことになります。

アイコンを隠すと、セッションが動いているか分からなくなる?

確かめる手段を1つ用意しておけば困りません。ターミナルで pmset -g assertions を実行すると、スリープを止めているプロセスの名前が一覧で出ます。アイコンを見なくても状態が分かります。自分で押したときだけセッションを始める使い方なら、そもそも確認の必要が少なくなります。

アイコンが見つからない。ノッチのせい?

その可能性があります。メニューバーは右から項目が並び、左のアプリメニューにぶつかると、そこから先は表示されません。ノッチのある機種は中央が使えないぶん限界が早く来ます。アプリ自体は動いているので、押せないだけの状態です。並べ替えで順番は変えられますが、入る数は増えません。

アイコンの見た目は変えられる?

公開されている説明によれば、メニューバーのアイコンを自由に差し替えられます。似た色と形のアイコンが並んでいるときは、1つだけ輪郭の違うものにすると探す時間が短くなります。セッションの残り時間をメニューに表示する設定もありますが、文字のぶん幅を取るため、ほかのアイコンを押し出す点に注意します。

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