Macでブルーライトをカットする|Night Shiftと画面の色の設定
Macでブルーライトをカットする方法を探すと、保護フィルムや眼鏡の話が先に出てくる。ただ、画面の色を暖色系へ寄せる仕組みはmacOSに最初から入っていて、追加の出費なしで今日から切り替えられる。この記事では、その設定の場所と選択肢、同時に使えない組み合わせ、そして切り替えを1手で届く場所に置く方法を整理する。
追加の費用をかけずに使える機能が3つある
macOSには、画面の色に関わる仕組みが3つ入っている。1つめがNight Shiftで、ディスプレイの色を暖色系の色域へ切り替える。2つめがTrue Toneで、その場の明るさに応じて画面の色を自動で調整する。3つめがアクセシビリティのカラーフィルタで、色の見え方そのものを変える。
このうち、夜間の画面のまぶしさを抑える目的に最も近いのがNight Shiftである。Appleはこの機能の目的をこう説明している。
Night Shiftのスケジュールを設定して、日中の特定の時刻や日の入時にディスプレイカラーを暖色系に切り替えることができます。暖色系の画面色は、夜間や暗い場所でMacを使うときに目に優しくなります。また、夜間に明るいブルーライトを浴びると寝つきが悪くなる可能性があります。 出典: support.apple.com
保護フィルムや眼鏡と違って、この仕組みは画面の出力そのものを変える。外付けのものを買い足す前に、まず内蔵の機能を試してから足りない分を考える順番が無駄が少ない。フィルムを貼ると画面の映り込みや文字の輪郭にも影響が出るため、両方を同時に導入すると、どちらが効いているのか分からなくなる。
True Toneは環境光に合わせて色を合わせる仕組みで、ブルーライトを抑える目的の機能ではない。対応しているMacでは、システム設定の「ディスプレイ」にこの項目が並ぶ。Night Shiftと役割が違うので、片方を入れたからもう片方を切るという関係にはない。
Night Shiftの設定の場所と、スケジュールの3つの選び方
設定の場所は1か所である。アップルメニューから「システム設定」を開き、サイドバーで「ディスプレイ」をクリックし、そのなかの「Night Shift」を押す。項目が見えないときは、サイドバーを下へスクロールする。
開いた画面には3つの選択肢が並ぶ。
1つめは、時刻を自分で決める形である。「スケジュール」のメニューで「カスタム」を選ぶと、開始時刻と終了時刻を指定できる。夜に作業する時間が決まっているなら、この形が予定と噛み合う。
2つめは、日の入と日の出に合わせる形である。「スケジュール」で「日の入から日の出まで」を選ぶ。この場合、夜間の始まりと終わりはMacの位置情報に基づいて判断されるため、位置情報サービスをオンにしておく必要がある。季節によって切り替わる時刻が動くので、設定を放っておいても1年を通して噛み合う。
3つめは、いま手で切り替える形である。「明日までオンにする」をオンにすると、翌日まで、あるいは自分でオフにするまでNight Shiftが続く。暗い部屋に移ったときや、夜に予定外の作業が入ったときに押す使い方になる。
スケジュールを入れたうえで、必要な日だけ手で足すという併用ができる。3つのうちどれかを選ぶ形ではない点を押さえておきたい。
色温度をどこまで上げるかの決め方
同じ画面には色温度のスライダがある。右へ寄せるほど暖色が強くなる。ここは好みで決めて差し支えないが、判断の基準はAppleの説明に書かれている。
暖色系の画面色では、夜間や暗い場所でMacを使うときに目に優しくなります。寒色寄りの画面色は、明るい場所での使用に適しています。 出典: support.apple.com
作業の内容で決めるのが実用的である。文章を読む作業や、コードを書く作業なら、暖色を強めても支障は出にくい。一方で、写真の色を調整する作業、デザインの配色を決める作業、動画の色を確認する作業では、画面の色が実際と違って見えるため強い設定は向かない。
色を扱う仕事をしている場合の現実的な設定は、スケジュールを日の入からにしておき、色を判断する作業に入るときだけ手でオフにする形である。作業が終わったらまた入れておけばよい。色温度を弱めにしておくという手もあるが、それでは夜間のまぶしさを抑える効果も薄くなる。
外部ディスプレイを繋いでいる場合は、Macの内蔵ディスプレイと外部ディスプレイで見え方が揃わないことがある。「ディスプレイ」の設定では調整したいディスプレイを選んでから設定するため、両方を使う環境ではそれぞれの状態を確かめておきたい。
切り替えはコントロールセンターからも押せる
システム設定を毎回開くのは手数が多い。同じ切り替えは、メニューバーの右側にあるコントロールセンターからも押せる。コントロールセンターを開き、「ディスプレイ」をクリックし、そこに並ぶ「Night Shift」を押す形である。
よく押す項目なら、メニューバーの側に出しておくこともできる。コントロールセンターの中で、Controlキーを押しながら項目をクリックすると、メニューバーへ写す選択肢が出る。「ディスプレイ」の項目をメニューバーに出しておけば、輝度とNight Shiftに1手で届く。
Siriに頼んで切り替える手もある。作業の途中で両手が塞がっているときには、声で切り替えるほうが早い。
ここで気を付けたい点がある。メニューバーに出す項目を増やすほど、時計のまわりは詰まっていく。画面の幅は決まっているので、常駐アプリのアイコンが多い環境では、あとから足した項目が押し出されて見えなくなる。ノッチのある機種では、アプリのメニューとアイコンの列がぶつかった場所から先が消える。切り替えを1手で届く場所に置くという目的は、置き場所を空けてからでないと達成できない。
カラーフィルタと同時に使えない組み合わせがある
見落としやすいのが、アクセシビリティの機能との関係である。システム設定の「アクセシビリティ」の「ディスプレイ」には、「カラーを反転」とカラーフィルタが並ぶ。この2つとNight Shiftは、同時に有効にできない組み合わせがある。
注記: Night Shift または カラーフィルタ (グレイスケールを除く)をオンにすると、「カラーを反転」は自動的にオフになります。 出典: support.apple.com
カラーフィルタの側にも同じ注記がある。Night Shiftか「カラーを反転」をオンにすると、グレイスケールを除くカラーフィルタは自動的にオフになる。設定したはずの機能がいつのまにか切れていた場合、この自動の切り替えが理由である場合が多い。
もう1つ、外観の「自動」との関係がある。システム設定の「外観」で「自動」を選んでいると、ライトとダークの切り替えはNight Shiftのスケジュールに従う。Night Shiftのスケジュールを変えると、画面の明暗も一緒に動く。Night Shiftだけを調整するつもりで、ダークモードに切り替わる時刻まで動かしてしまう場面がここで起きる。
なお「自動」を選んでいる場合、外観はMacが1分以上待機状態になるまで切り替わらない。時刻をまたいだ直後に変わらないのは不具合ではない。
色を変える前に、輝度の設定も見ておく
夜間のまぶしさを抑える話は、色だけでは片付かない。暗い部屋で画面が明るすぎる状態は、色を暖色に寄せても残る。Night Shiftを入れてもまぶしさが変わらないと感じる場合は、輝度の側を見たほうが早い。
環境光の検知に対応しているMacでは、システム設定の「ディスプレイ」に「輝度を自動調節」または「環境光に合わせて補正」という項目が出る。これをオンにすると、その場の明るさに応じて画面の明るさが自動で動く。対応していないMacではこの項目が表示されないため、その場合は輝度のスライダを手で動かす形になる。
自動の調節をオフにしたままにしている人は少なくない。画面の明るさが勝手に変わるのを嫌って切った記憶があるなら、Night Shiftを入れたこの機会に戻す価値はある。Appleは、自動調節をオフにすると、バッテリー駆動時間、電力消費、長期的なディスプレイのパフォーマンスに影響する場合があると書いている。
輝度の上げ下げは、Apple製のキーボードなら最上段の専用キーで1段階ずつ動く。optionキーを押しながら同じキーを押すと、「ディスプレイ」の設定がそのまま開く。設定の場所を覚えていなくても、このキーから入れる。
スライダで細かく合わせたいときは、コントロールセンターの輝度のスライダを使う。キーの押し方に関係なく、どのMacでも同じ操作でできる。Night Shiftの色温度と輝度の2つを合わせてから、夜の見え方を判断するのが順番として正しい。
部屋の明かりも合わせて見ておきたい。暗い部屋で画面だけが光っている状態は、画面と周囲の差が大きいために目に負担がかかる。画面の設定を詰めるより、手元の明かりを1つ足して差を縮めたほうが効くこともある。Night Shiftを入れても楽にならないときは、設定を疑う前に部屋の明るさを確かめたい。
対応している機種の条件も押さえておきたい。AppleはNight Shiftの動作条件として、macOS Sierra 10.12.4以降が必要で、2012年以降に発表されたMacと、2013年以降に発表されたMac Proで利用できると書いている。外部ディスプレイでの効き方はディスプレイの特性によって変わるとも書かれているため、内蔵画面と同じ見え方になるとは限らない。設定の項目自体が出てこない場合は、機種とmacOSの版を確かめる話になる。
切り替えを押せる状態を、先に作る
Night Shiftの設定そのものは数分で終わる。そのあとに残るのは、必要なときに切り替えを押せるかどうかという問題になる。色を判断する作業のたびにシステム設定を開き直しているなら、切り替えの手数が原因で設定そのものを使わなくなる。
置き場所を空ける方法は段階に分かれる。Appleの項目と対応済みのアプリは、システム設定のサイドバーにある「メニューバー」で個別に切り替えられる。一覧に出てこない常駐アプリは、各アプリの設定から消すか、メニューバーを整理する道具で畳むことになる。
メニューバーを整理する道具を入れると、仕切りより左へ送った項目は畳まれて時計のまわりが空く。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける形にしておけば、隠した側の項目を使う手数も増えない。時間帯を条件にして、決めた時刻のあいだだけ特定のアイコンを出す使い方もできる。夜間だけディスプレイの項目を出しておくという形が、この機能と噛み合う。どの単位で分けられるかはできることに並んでいる。
同じ用途の道具は無料のものから買い切りのものまであり、隠すところで止まるものと、隠したまま操作できるものに分かれる。方式と価格の違いはほかの道具との違いに、調べた日を添えて並べてある。手元で確かめる条件は買い切り1,980円(税込)と14日間の試用で、詳しくは料金にある。対応するmacOSの下限と必要な許可はよくある質問に、入手の方法はダウンロードに書いてある。
順番を整理しておく。まずシステム設定の「ディスプレイ」でNight Shiftのスケジュールと色温度を決める。次にコントロールセンターから切り替えられることを確かめ、よく押すなら「ディスプレイ」の項目をメニューバーへ出す。出す場所が足りないなら、先に上端の帯を片付ける。この順で進めると、設定したのに使わなくなるという結末を避けられる。
よくある質問
Macでブルーライトをカットするのに追加の費用はかかる?
macOSに入っているNight Shiftを使う限り、追加の出費はない。アップルメニューから「システム設定」を開き、サイドバーの「ディスプレイ」を選び、「Night Shift」を押せば設定できる。保護フィルムや眼鏡を足す前に、内蔵の機能で足りるかどうかを先に確かめる順番が無駄が少ない。
Night Shiftを自動でオンにする方法は?
「スケジュール」のメニューで「カスタム」を選んで開始と終了の時刻を決めるか、「日の入から日の出まで」を選ぶ。後者は夜間の始まりと終わりをMacの位置情報に基づいて判断するため、位置情報サービスをオンにしておく必要がある。今夜だけ入れたい場合は「明日までオンにする」を使う。
Night Shiftをオンにすると写真の色が違って見える。どうすればよい?
色を判断する作業のあいだは手でオフにするのが確実である。スケジュールは日の入からのままにしておき、色の調整に入るときだけコントロールセンターから切り替える形なら、設定を作り直す必要はない。色温度を弱めても、夜間のまぶしさを抑える効果は同時に薄くなる。
カラーフィルタを入れたらNight Shiftが切れていた。
Appleの仕様である。Night Shiftかカラーを反転をオンにすると、グレイスケールを除くカラーフィルタは自動的にオフになり、逆にカラーフィルタかカラーを反転をオンにするとNight Shiftの側が影響を受ける。両方を同時に有効にはできないため、どちらを優先するかを決める形になる。