MacBookの初期設定のやり方|電源を入れてから使い始めるまで
MacBookの初期設定のやり方を調べると、設定の項目を十数個並べた記事に当たることが多い。ただ、電源を入れた直後の画面では、それらの設定を開くことすらできない。最初に通るのは「設定アシスタント」という1本の流れで、そこを抜けてから細かい調整に進む。この記事では、電源を入れてから使い始めるまでを、画面の順序に沿って整理する。
初期設定は設定アシスタントという1本の流れである
新しいMacを初めて起動すると、設定アシスタントが開く。Appleの案内でも、設定アシスタントは新しいMacを初めて起動したときに開くものだと説明されている。国やネットワークといった項目を順に聞かれ、答えるとデスクトップが出る。
ここを抜けるまでは、システム設定を開いて細かい調整をすることはできない。だから初期設定のやり方は、設定アシスタントで何を答えるかという話と、抜けたあとに何を調整するかという話の2段構えになる。
前者には後戻りしにくい項目が混ざっている。後者はほとんどあとから変えられる。順番を知らないまま進めると、後戻りしにくいほうを勢いで決めてしまう。
高いんですが、初期設定のままだと、まだ少し「Appleの標準」に寄っていて、「自分の道具」にはなりきっていない感じもあります。 出典: tomo-web.jp
設定アシスタントで聞かれることの順番
画面の並びは版によって前後するが、聞かれる内容は次の系統に分かれる。何が来るのかを先に知っておくと、途中で手が止まらない。
最初に来るのが地域と言語である。国や地域を選ぶと、キーボードの配列や時刻の書式、通貨の初期値がまとめて決まる。日本語の入力ができるかどうかもここに関わる。
次にネットワークである。Wi-Fiの名前とパスワードを聞かれる。この先の手順の一部はネットワークがつながっている前提で進むため、手元にパスワードを用意しておきたい。
続いてデータの引き継ぎである。前のMacやWindowsのパソコン、Time Machineのバックアップから移すかどうかを聞かれる。移さない選択もできる。
そのあとにApple Accountの入力が来る。ここで入れると、iCloudの同期やApp Storeの購入履歴が引き継がれる。あとから入れることもできる。
さらにアカウントの作成である。ユーザ名、アカウント名、パスワードを決める。ここで作るのが管理者のアカウントになる。
最後に、位置情報や画面の外観といった選択が並ぶ。外観のライトとダークの選択はあとからシステム設定で何度でも変えられる。
| 系統 | あとから変えやすいか |
|---|---|
| 国と地域、キーボード | 変えられる |
| ネットワーク | 変えられる |
| データの引き継ぎ | 手間が増える |
| Apple Account | 変えられる |
| アカウント名 | 変えにくい |
| 外観、位置情報 | 変えられる |
引き継ぎは設定アシスタントの途中でも、あとからでもできる
つまずきやすいのが、データの引き継ぎのタイミングである。Appleの案内は、移行アシスタントが内蔵アプリとしても使えるほか、設定アシスタントの一部としても用意されていると説明している。
移行アシスタントは、Macの内蔵アプリとして使えるほか、設定アシスタントの一部としても用意されています(設定アシスタントは新しいMacを初めて起動したときに開きます)。 出典: support.apple.com
つまり、初期設定の最中に引き継がなくても後から実行できる。あとから使う場合は、アプリケーションフォルダのユーティリティフォルダにある移行アシスタントを開く。Spotlightで名前を打って開いてもよい。
ただし、あとから引き継ぐと手間が増える点は押さえておきたい。新しいMacで自分のアカウントを作ってから、同じ名前のアカウントを移してくると、置き換えるか名前を変えるかを選ぶ画面が出る。置き換えた側のデータは「削除されたユーザ」フォルダに移り、後から取り出せる形になる。この分岐を避けたいなら、設定アシスタントの中で引き継ぐほうが素直である。
前のMacを人に譲る予定がある場合は、引き継ぎを終えてから消去の作業に進む。Appleは消去の手順を別に案内しており、工場出荷時の状態に戻さずに中身だけ消す方法も用意されている。
移行アシスタントを使う前に確かめること
引き継ぎを実行する前の確認が4つある。ここを飛ばすと途中で止まる。
1つ目は、両方のMacのmacOSを最新にしておくことである。Appleの案内では、両方が同じ版である必要は無いが、どちらも最新であることを確かめるよう書かれている。
2つ目は、ワイヤレスで移す場合の条件である。両方のMacでWi-Fiを有効にし、2台を近付けておく。古い版のmacOSを使っている場合や版が分からない場合は、同じWi-Fiのネットワークにつないでおく。
3つ目は、ウイルス対策やファイアウォール、VPNのソフトウェアである。使っている場合は、移行が終わるまでオフにしておくよう案内されている。
4つ目は、時間の見積もりである。転送する量が多いと終わるまで数時間かかり、ときどき止まったように見えることもある。作業の合間に始めると中断の判断に迷うので、まとまった時間を取りたい。
管理者のアカウントを移す場合は、途中でパスワードの設定を求められる。移した先でログインするときに必要になるため、その場で決めて覚えておく。通常のアカウントを移す場合は仮のパスワードが画面に表示されるので、書き留めておく。
つまずきやすい失敗と、その場での直し方
初期設定で起きやすい失敗を挙げる。どれも直せるが、気づくのが遅いほど手間が増える。
アカウント名を勢いで決めてしまう失敗がある。表示される名前はあとから変えられるが、ホームフォルダの名前になるアカウント名は変更の手順が重い。短い英字にしておくと後が楽である。
Apple Accountを2つ作ってしまう失敗がある。以前から使っているアドレスを思い出せないまま新しく作ると、購入したアプリや保存している書類が別のアカウントに分かれる。設定アシスタントに進む前に、使っているアドレスを確かめておきたい。
前のMacから丸ごと移したあとに、要らないものまで動き続ける失敗がある。移行アシスタントはアプリやアカウント、設定を運ぶため、前の機械で入れた常駐アプリもそのまま動く。移した直後にメニューバーがアイコンで埋まっているのは、この理由である。
バックアップの場所を決めないまま使い始める失敗がある。初期設定のうちに外付けの機器かiCloudのどちらを使うかを決めておくと、あとで慌てない。
引き継ぎの最中にふたを閉じてしまう失敗もある。転送の途中は数時間続くことがあり、止まったように見える時間帯がある。電源につないだまま、画面が消えない状態で待つほうが安全である。
キーボードの入力の切り替えを確かめないまま進める失敗もある。日本語と英語の切り替えのキーは、使っていたパソコンと配置が違うことがある。設定アシスタントを抜けたら、システム設定のキーボードで入力ソースを確かめておきたい。
前のMacを譲る予定がある場合、先に消去してしまう失敗も起きる。消去のあとでは引き継げないため、順番は引き継ぎが先である。Appleは中身だけを消す方法と工場出荷時の状態に戻す方法を分けて案内している。
Macの消去だけを行い、工場出荷時の初期設定にリセットしない場合は、Appleシリコン搭載のMacについてはこちらの記事、Intel搭載のMacについてはこちらの記事で消去方法をご確認ください。 出典: support.apple.com
設定アシスタントを抜けたあとの調整
デスクトップが出たら、ここから先はシステム設定で扱う。順番に決まりは無いが、毎日目に入るところから触ると効果が分かりやすい。
外観はシステム設定のサイドバーの「外観」で、ライトモード、ダークモード、自動から選ぶ。壁紙は「壁紙」で選び、時刻に合わせて変わるものも選べる。
デスクトップとDockは「デスクトップとDock」で扱う。Dockの位置と大きさ、最近使ったアプリを出すかどうかを決められる。デスクトップにファイルが散らかる場合は、Controlキーを押しながらデスクトップをクリックして「スタックを使用」を選ぶと種類ごとにまとまる。
メニューバーは「メニューバー」で扱う。標準の項目を出すかどうかを選び、項目ごとに「常に表示」と「使用中に表示」を決められる。時計の書式は同じ画面の「時計のオプション」から開く。
通知は「通知」と集中モードで扱う。作業中に手が止まる原因になりやすいので、初日のうちに一度設定しておきたい。集中モードは時間帯で自動的に切り替えられるほか、通す相手やアプリを選べる。
トラックパッドとキーボードも早めに触っておきたい。3本指のドラッグや軌跡の速さは人によって好みが大きく違い、既定のままだと操作が重く感じる場合がある。入力ソースの切り替えのキーも、ここで自分の手に合わせる。
Finderの表示も初日のうちに決めると後が楽である。サイドバーによく使うフォルダを登録し、新しいウインドウで開く場所を決めておく。拡張子を表示するかどうか、隠しファイルを見せるかどうかもここに含まれる。
ソフトウェアアップデートの扱いも確かめておく。自動で当てるか、知らせるだけにするかを選べる。仕事で使う機械なら、作業の途中で再起動が入らない形にしておきたい。
常駐アプリが増える前に基準を決める
初期設定の直後はメニューバーが空いている。ところがアプリを入れていくと、常駐するものがアイコンを出し、数週間で帯が埋まる。押したいものを探す時間が増えるのは、この段階である。
メニューバーは左にアプリのメニュー、右に状況メニューが並ぶ構造で、左の長さは前面のアプリによって変わる。メニューの多いアプリに切り替えると左が伸び、右の項目が押し出される。あふれた項目は折り畳まれず、単に描かれない。ノッチのあるMacBookでは帯の中央が使えないため、押し出しが早く起きる。
先に基準を決めておくと、この段階で慌てずに済む。目安は押す頻度で3段階に分けることである。1日に何度も押すものは2つか3つに収まることが多い。次に、気になったときだけ押すもの。最後に、動いていることが分かればよく、押すことがほぼ無いもの。3段目は常時隠す扱いでよく、2段目は畳んで必要なときに呼び出す形が合う。
できることには、仕切りより左へ送って時計のまわりを空ける仕組みと、隠したものを元の見た目のまま呼び出す仕組みが説明されている。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける作りなら、畳んでも押す手数は増えない。
同じ用途の道具は無料のものから買い切りのものまで幅がある。価格と払い方、対応するmacOSの下限を並べた表はほかの道具との違いにあり、調査日が添えられている。買い切りの範囲は料金で確かめられる。画面収録とアクセシビリティの許可が必要になる理由はよくある質問に説明があり、前のMacから移したときに設定を引き継げるかもそこに書かれている。手元で試すならダウンロードから入手する流れになる。
手順を整理しておく。設定アシスタントでは、地域、ネットワーク、引き継ぎ、Apple Account、アカウントの順に答える。引き継ぐなら先に両方のMacを最新にし、VPNなどを切ってから始める。抜けたあとは外観、Dock、メニューバー、通知の4か所を見る。アプリを入れ始めたら、押す頻度で3段階に分けて帯を保つ。この順で進めると、使い始めてから数週間たっても押したいアイコンが見える状態が続く。
よくある質問
初期設定の途中で引き継がなかった場合、あとから移せる?
移せる。移行アシスタントはアプリケーションフォルダのユーティリティフォルダにあり、Spotlightからも開ける。ただし新しいMacで同じ名前のアカウントを作ってあると、置き換えるか名前を変えるかを選ぶ画面が出る。分岐を避けたいなら設定アシスタントの中で引き継ぐほうが素直である。
移行アシスタントを始める前に確かめることは?
両方のMacのmacOSを最新にする。ワイヤレスで移すなら両方でWi-Fiを有効にして2台を近付ける。ウイルス対策やファイアウォール、VPNのソフトウェアは移行が終わるまでオフにする。転送量が多いと数時間かかるため、まとまった時間を確保しておく。
設定アシスタントで決めたことは、あとから変えられる?
外観、壁紙、位置情報、Apple Accountの追加はあとから変えられる。国や地域、キーボードの配列も変更できる。変えにくいのはアカウント名で、ホームフォルダの名前になるため手順が重い。データの引き継ぎも後回しにすると手間が増える。
前のMacから移したらメニューバーがアイコンで埋まっていた場合はどうする?
移行アシスタントはアプリやアカウント、設定を運ぶため、前の機械で入れていた常駐アプリもそのまま動く。システム設定のメニューバーで標準の項目を「使用中に表示」へ落とし、Commandキーを押したままドラッグして並べ替えるか帯の外へ出す。数を保ったまま畳むには別の道具が要る。