Macの動作が重い|常駐しているものから順に減らす

Macの動作が重いと感じたとき、買い替えを考える前にやることがある。詰まっている場所はCPU、メモリ、起動ディスクの3つのどれかで、どこなのかは画面を1つ開けば分かる。この記事では、場所を見分ける手順と、見分けた先で減らすものを順番に整理する。

買い替えの前に、設定と常駐の側を見る

重さの原因は機械の性能だけではない。起動のたびに立ち上がる常駐アプリ、開いたまま忘れているタブ、空きが尽きた起動ディスク。こうした要素は費用をかけずに減らせる。

Macの動作が重いと感じた場合、まずは ソフトウェア的な最適化 を試すべきです。メモリやCPU負荷の可視化、ストレージ管理、システムリソースの解放といった基本的な対策だけで、動作が大幅に改善するケースは少なくありません。 出典: junkbuyer-mac.com

順番が大事である。原因を見ずに対策を並べると、効かない作業に時間を使うことになる。先に何が詰まっているのかを見分けて、そこだけを減らす。この形にすると、作業は30分ほどで終わる。

見分けるための道具はmacOSに入っている。アプリケーションフォルダのユーティリティにあるアクティビティモニタで、CPU、メモリ、ディスクのそれぞれの状況を同じ画面で切り替えて見られる。

アクティビティモニタで詰まっている場所を見分ける

重いと感じた瞬間にアクティビティモニタを開く。軽いときに開いて数字を見ても、詰まっている場面の情報は得られない。

CPUのタブでは、%CPUの列を降順に並べる。上位のプロセスが100近い数字を出し続けているなら、そのアプリが計算で手一杯になっている状態である。名前に見覚えがない場合でも、ブラウザの子プロセスやシステムの索引作成の仕組みであることが多い。

メモリのタブでは、下側のメモリプレッシャーのグラフを見る。緑のままなら足りている状態で、黄色や赤に振れているなら足りていない状態である。同じ画面にあるスワップ使用領域が作業のたびに増えていくなら、RAMに収まらない内容を起動ディスクへ書き出している状態になる。

ディスクのタブでは、読み込みと書き込みの量を見る。ここが動き続けているなら、バックアップや同期の仕組みが裏で走っている可能性が高い。Time Machineの初回のバックアップ、クラウドの同期、写真アプリの解析は、終わるまで重さが続く。この場合は減らす対象ではなく、終わるのを待つのが正解になる。

3つのうちどれが原因かで、次にやることが変わる。CPUならアプリを閉じる、メモリなら開いている数を減らす、ディスクなら待つか空きを作る、という分岐になる。

ログイン時に自動で開く項目を減らす

常駐アプリは、自分で起動した記憶がないまま増えていく。インストールしたときに自動で登録されるものがあるためである。Appleが案内している整理の場所は次の通りである。

アップルメニュー、「システム設定」の順に選択し、サイドバーで「一般」をクリックして、「ログイン項目と機能拡張」をクリックします。自動的に開かないようにしたい項目を選択し、リストの下にある削除ボタンをクリックします。 出典: support.apple.com

同じ画面の下側に、バックグラウンドでの実行を許可する項目の一覧がある。Appleの説明では、ソフトウェアアップデートの確認やデータの同期といった処理を許可する設定にあたる。この一覧は、ログイン項目より長くなることが多い。使っていないアプリの名前、アンインストールしたはずのアプリの名前が残っていることもある。

判断の目安は、そのアプリを起動していない時間に働いてもらう必要があるかどうかである。バックアップの仕組み、クラウドの同期、入力の支援は残す価値がある。一方で、たまに使う変換の道具や、買ったときに付いてきた管理の道具は、必要なときに自分で起動すれば足りる。

外したあとは一度ログアウトして入り直し、アクティビティモニタで作業開始時点の使用量を見る。数字が下がっていれば効いている。

起動ディスクの空きが尽きると全体が鈍る

メモリが足りない状態では、内容を起動ディスクへ書き出して逃がす仕組みが働く。この逃げ道が窮屈だと、メモリの不足が体感の遅さとして強く出る。

空きの確認は、システム設定の一般にあるストレージで行う。ここには種類ごとの内訳も出るので、何が占めているのかが分かる。多くの環境で上位に来るのは、書類、写真や動画、開発の道具の作業用ファイル、そしてメールの添付である。

減らす作業の順番としては、自分で消す判断ができるものから始める。ダウンロードのフォルダ、書き出しが終わった動画の中間ファイル、複製したままのバックアップ。次に、クラウドに預けて手元から降ろせるもの。写真やファイルの同期の仕組みには、手元に実体を残さない設定が用意されている。

システムが持っている領域の中には、手で消すべきでないものが含まれる。中身が分からないフォルダを削除すると、アプリが起動しなくなる。判断が付かない領域は触らずに、自分の書類の側で空きを作る。

ブラウザのタブと機能拡張

CPUとメモリのどちらでも上位に来やすいのがブラウザである。タブを開いたまま数日過ごすと、それぞれのタブが裏で動き続ける。動画や地図のように動きのあるページは、見ていない間も計算を続けるものがある。

減らし方は2つある。1つは、読み終わったタブを閉じる。もう1つは、あとで読むものをブックマークやリーディングリストに移してから閉じる。閉じることをためらう理由は、後で探せなくなる不安であって、タブそのものが必要なわけではない場面が多い。

機能拡張も見直す対象になる。広告を遮る道具、パスワードを扱う道具、翻訳の道具は、開いているすべてのページに対して働く。使っていない機能拡張をオフにすると、ページの表示にかかる時間が変わる。

ブラウザを複数使い分けている場合、片方を終了するだけで数字が大きく動くことがある。常時2つのブラウザを立ち上げておく必要があるかどうかを見直す。

もう1つ効くのが、ウェブアプリの扱いである。会議の道具、チャット、表計算をブラウザのタブで開いたままにしている環境では、そのタブが常駐アプリと同じ働きをする。専用のアプリが提供されているものは、そちらに移すと通知の受け取りと計算の量が整理されることがある。逆に、専用アプリのほうが常に立ち上がる形になって重くなる組み合わせもあるため、切り替えたあとにアクティビティモニタで数字を見比べて判断する。

タブの数を減らせない事情がある場合は、開いたままにするタブと、作業のたびに開き直すタブを分ける。ブラウザには、しばらく見ていないタブを休ませる仕組みが用意されているものがある。設定の中に該当する項目があるなら、それを有効にするだけで裏で動き続けるタブが減る。

一時的な重さと、続く重さを区別する

対策を始める前に、その重さが一時的なものかどうかを判断する。区別を付けないまま設定を触ると、待てば戻る状態に対して余計な変更を加えることになる。

一時的な重さとして代表的なのが、macOSを更新した直後である。更新のあとには、書類の索引を作り直す処理、写真の解析、アプリの最適化が裏で走る。この期間は数十分から数時間続くことがあり、終われば元に戻る。アクティビティモニタのCPUのタブで、名前に索引や解析を思わせるプロセスが上位にいるなら、待つのが正解になる。

同じ理由で待つべき場面が、バックアップの初回である。Time Machineを新しい外付けの装置で始めた日、クラウドの同期を入れ直した日は、転送が終わるまで読み書きが続く。

一方で、続く重さは日をまたいでも同じ時間帯に出る。朝に電源を入れた直後から重い、特定のアプリを開くと毎回引っかかる、といった形である。こちらは原因が環境の側にあるので、減らす作業に意味がある。

この区別を付けるために、重いと感じた日付と、そのときアクティビティモニタで上位にいたプロセスの名前を短く記録しておくと判断が早くなる。2日か3日分あれば、待てばよいものと減らすべきものが分かれる。

費用がかかる対策と、かからない対策の境目

ここまでの作業は費用がかからない。効かなかった場合に費用が発生する対策へ進む。

順番としては、まず起動ディスクの空きを外付けの記憶装置で確保する方法がある。作業用のファイルや過去の書き出しを外に移せば、手元の空きが戻る。

次に、装着されているメモリの容量そのものが足りていない場合の対応になる。Apple製のチップを搭載した機種では購入後にメモリを追加できない構成になっているため、この段階の判断は買い替えと同じ意味になる。判断の根拠にするのは、日常の作業に戻したときのメモリプレッシャーの色である。特別に重い作業をした日の数字ではなく、普段の状態で黄色や赤に振れるかどうかで決める。

修理や部品の交換で対応できる範囲は機種によって違う。古い機種で記憶装置の速度が原因になっている場合、交換で体感が変わることがある。いずれにしても、費用をかける前に上の作業を終えておくと、何にいくら使う必要があるのかを数字で説明できる状態になる。

常駐しているものを、目で数えられる状態にする

ログイン項目と許可の一覧を整理する作業で、最後に残る問題がある。いま実際に何が動いているのかを確かめる場所である。常駐アプリの多くはメニューバーにアイコンを出すので、本来はそこを見れば数えられる。ところがアイコンが増えるほど列は左へ伸び、画面の幅は決まっているので古いものから押し出される。ノッチのある機種では、アプリのメニューとぶつかった場所から先が消える。見えなくなった時点で、何が常駐しているのかを数える手段が無くなる。

メニューバーを整理する道具を入れると、この状況が変わる。仕切りより左に送った項目は畳まれ、畳んだ列を開けば押し出された項目まで一覧で並ぶ。常駐の棚卸しという作業が成り立つようになる。隠したアイコンを、メニューバーを畳んだまま押してその場でメニューを開ける形にしておけば、隠した項目の設定を開く手数も増えない。何を分けられるのかはできることに一覧がある。

分け方の目安は、重さの原因になりうる種類を見える側に残すことである。同期の仕組み、録画や配信の道具、仮想環境は、動いていることを忘れると重さの説明が付かなくなる。逆に、電池の残量や天気のように状態を見るだけの項目は隠す側へ回して差し支えない。特定のアプリを使っているあいだだけ出す条件も設定できるので、常に見えている必要のある項目はさらに減る。同じ役目の道具が複数あるので、方式の違いはほかの道具との違いに整理してある。対応するmacOSの版や必要な許可はよくある質問に書いてある。

詰まっている場所を見分けるのが片方の作業、常駐しているものを目で数えられる状態を作るのがもう片方の作業になる。この2つが揃うと、次に重いと感じた日に、機械の性能の話なのか動いているものが多いだけなのかを、その場で切り分けられるようになる。手元で確かめる場合の条件は料金に、入手の方法はダウンロードに書いてある。

よくある質問

重くなったら再起動すればいい?

再起動で戻る場面はあるが、原因が残っていれば数日で同じ状態になる。先にアクティビティモニタを開いて、CPU、メモリ、ディスクのどこで詰まっているかを見分けたほうが、次に同じ症状が出たときの対処が早い。順番としては、原因の特定、常駐の整理、起動ディスクの空き、最後に再起動である。

メモリを解放する道具を入れると軽くなる?

表示上の空き容量が増えるだけの場合が多い。macOSは空いているメモリを次に使うファイルの置き場として使い、必要になれば明け渡す設計になっている。効果があるのは、開いているタブを閉じる、使い終わったアプリを終了する、ログイン時に自動で開く項目を減らす、といった作業である。

ログイン項目を外すと、そのアプリは使えなくなる?

使えなくなるわけではない。ログインしたときに自動で立ち上がらなくなるだけで、必要なときに自分で起動すれば同じように働く。バックアップや同期のように、起動していない時間も働いてもらう必要があるものだけを残す判断にする。

起動ディスクの空きはどのくらい残すべき?

具体的な数字はAppleが公表していないが、空きが尽きた状態ではメモリの内容を書き出す逃げ道が狭くなり、体感の遅さが強く出る。システム設定の一般にあるストレージで内訳を見て、ダウンロードのフォルダや書き出し済みの中間ファイルから減らす。中身が分からないシステムの領域は触らない。

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